確定給付企業年金法 第67条(積立金の運用)
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積立金の運用は、政令で定めるところにより、安全かつ効率的に行わなければならない。
この条文の基本情報
積立金の運用とは何ですか?
定義積立金の運用とは、確定給付企業年金法第67条に定められた規定で、「積立金の運用は、政令で定めるところにより、安全かつ効率的に行わなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 確定給付企業年金法第67条(積立金の運用)は、日本の確定給付企業年金法に含まれる条文です。
- 確定給付企業年金法第67条の条文原文は「積立金の運用は、政令で定めるところにより、安全かつ効率的に行わなければならない。」で始まります。
- 確定給付企業年金法第67条は第六章 積立金の積立て及び運用に置かれています。
- 確定給付企業年金法の公布日は平成13年6月15日です。
- 確定給付企業年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 確定給付企業年金法第67条の前の条は確定給付企業年金法第66条です。
- 確定給付企業年金法第67条の次の条は確定給付企業年金法第68条です。
- 確定給付企業年金法第67条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第67条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000050 - 本サイト収録
確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第67条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/413AC0000000050/67
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点確定給付企業年金法67条は、企業年金の積立金を安全かつ効率的に運用するよう義務づける規定。具体的な方法は政令・省令に委ねられ、運用の基本方針の策定や分散投資が求められる。
Q · 会社の企業年金は、どんなルールで運用されているの?
安全かつ効率的な運用が法律で義務づけられている
確定給付企業年金法67条により、企業年金の積立金は、政令で定めるところにより安全かつ効率的に運用しなければなりません。具体的には、運用の基本方針を定めること、特定の資産に偏らない分散投資を行うことなどが政令・省令で求められています。運用で損失が出た場合、まずは会社の追加掛金で補われるのが原則です。ただし、会社が倒産して積立不足のまま制度が終了した場合、給付を肩代わりする公的な保証制度はありません。
解説
給与明細に確定給付企業年金(DB)の欄があると、老後のお金は会社が約束してくれていると思いやすい。約束自体は本当だ。ただ、その約束を支えているのは会社の誠意ではない。どこかの信託銀行や生命保険会社で運用されている「積立金」という現物の資産である。本条は、その積立金を「安全かつ効率的に」運用するよう義務づけている。国債だけに入れて増えなくてもいけないし、一発逆転を狙った投資も許されない。具体的なやり方は政令と省令に任されていて、運用の基本方針(どの資産にどれだけ配分するかを決める運用の設計図)を作ること、特定の資産に偏らせない分散投資などが実務のルールになっている。あなたが知っておくべきなのは次の一点だ。運用で出た損は、まず会社の追加の掛金で埋められる。しかし会社が倒産して積立不足のまま制度が終了すると、日本には米国の年金給付保証公社(PBGC)のような公的保証の仕組みがない。そのとき削られるのはあなたの給付である。
法的な位置づけ
確定給付企業年金法67条は、確定給付企業年金の積立金の運用原則を定める規定であり、積立金を政令の定めるところにより安全かつ効率的に運用することを求める。安全性と効率性を同等に要請する点に特徴があり、具体的な基準は同法施行令・施行規則が定める運用の基本方針の策定や分散投資の要請を通じて具体化される。
よくある質問 AI による整理
Q1確定給付企業年金の積立金とは何ですか?
将来の年金給付に備えて、会社の掛金と運用収益を積み立てた資産です。信託銀行や生命保険会社などで管理・運用され、給付の実質的な裏付けになります。
Q2企業年金の運用の基本方針とは?
どの資産にどれだけ配分するか、運用機関をどう評価するかなどを定める運用の設計図です。確定給付企業年金法67条を受けて政令・省令で策定が求められています。
Q3企業年金の積立不足になるとどうなる?
財政検証で積立不足が判明すると、会社は掛金を見直し、追加の掛金で不足を埋めていくのが原則です。給付額が直ちに減るわけではありません。
Q4会社が倒産したら企業年金はどうなる?
制度は終了し、残った積立金が加入者・受給者に分配されます。積立不足があれば、その分受け取る額は減ります。日本には公的な給付保証制度がありません。
Q5確定給付企業年金の運用は誰がしている?
多くの場合、事業主や基金が信託会社・生命保険会社などの運用機関と契約して運用を任せます。ただし任せた後も、事業主等には監視の責任が残ります。
Q6企業年金の給付は減額できる?
経営悪化などの理由があり、加入者や受給者の一定割合以上の同意などの厳格な手続を踏めば可能とされています。会社の一存では減額できません。
Q7企業年金の予定利率とは?
積立金が毎年何%で増えるかを見込んだ前提の利回りです。実際の運用がこれを下回り続けると、不足分を会社が追加の掛金で補うことになります。
Q8AIJ事件とはどんな事件ですか?
2012年に発覚した、投資顧問会社が運用実態を偽り、厚生年金基金などから預かった多額の年金資産を失わせた事件です。運用の監視体制を見直すきっかけになりました。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社の年金、運用で大損したら私がもらえる額も減るんですか?
DB では給付額が規約で決まっているため、運用で損が出ても直ちに減ることはない。不足分は会社が掛金を追加して埋めるのが原則である。ただし会社の倒産や給付減額の規約変更があれば、話は別になる。実務のポイント:本当に見るべきは運用成績より会社の財務体力である。積立不足が大きいのに本業も傾いている会社が一番危ない。公的な給付保証は存在しない
Q2うちの年金をどこでどう運用しているか、社員が知ることってできるんですか?
できる。事業主や基金は毎年、積立金の額や運用の状況などの業務概況を加入者に周知しなければならない(法73条)。多くは社内イントラや冊子で公開されている。実務のポイント:周知資料は総括的な数字だけのことが多いが、加入者として運用の基本方針や資産配分を具体的に尋ねることはできる。質問が来ること自体が、担当者に緊張感を与える牽制になる
Q3「安全かつ効率的」って、結局どこまでリスクを取っていいんですか?
条文に数値の上限はなく、政令・省令で運用の基本方針の策定と分散投資が求められている。自分の制度の予定利率、成熟度(受給者の割合)、会社の体力に見合った資産配分かどうかで判断される。実務のポイント:AIJ 事件の後、行政は「異常に安定した高利回り」を典型的な警戒信号として扱っている。低リスクで高リターンをうたう商品の提案が来たら、それ自体が赤信号である
間違えやすい点 AI による整理
- DB は運用成績にかかわらず給付額が決まっているので、自分は運用と無関係だと思われがちである。たしかに運用リスクをまず負うのは会社だ。しかし会社がその損を掛金で埋めきれずに倒産すれば、制度は積立不足のまま終わる。日本には公的な給付保証がないため、その不足はそのまま受給額の減少になる。運用リスクは消えたのではなく、会社の信用リスクに姿を変えてあなたの足元に残っている
- 「安全に」運用しろと書いてあるから、元本保証の商品だけで運用するのが一番正しい、というのは前提から誤っている。本条は「安全かつ効率的に」と二つを並べている。予定利率を大きく下回る超保守的な運用を続ければ、毎年の積立不足を会社の追加掛金で埋め続けることになり、結局は制度の維持そのものが危うくなる。リスクを取らないことも一つのリスクだと法は見ている
- 運用担当者から見れば、運用会社を選んで任せた時点で仕事は終わりに思える。だが法の目線では、選んだ後の監視も職務に入る。事業主や基金の理事には加入者のために忠実に業務を行う義務がある。任せきりで異常な高利回りを放置すれば、「任せていた」は弁解ではなく、義務を怠った証拠として読まれる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の内容 | 67条:積立金を安全かつ効率的に運用すること(具体的な方法は政令に委任) | 69条:法令・規約を守り、加入者等のために忠実に業務を行う義務 73条:業務の概況を加入者に周知する義務 |
| 焦点 | お金をどう運用するか(運用の方法) | 誰のために業務を行うか(利益相反の排除) 加入者に何を知らせるか(情報開示) |
| 加入者から見た意味 | 偏った投資や一発逆転狙いの運用は許されない根拠 | 運用会社に任せきりにした担当者の責任を問う根拠 積立水準や運用状況を自分で確かめるための入口 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾の旧制退職金では、雇用主が退職準備金を専用口座に積み立て、公的機関がまとめて運用する。企業ごとに運用機関を選ぶ日本の DB とは運用主体の構造が異なる
米国は受託者に慎重な運用と分散投資を明文で課し、さらに PBGC(年金給付保証公社)が企業倒産時の給付を一定額まで保証する。日本には後者に相当する公的保証がない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 勤務先の業績が三期連続で赤字になった。同じ時期に社内報で「年金財政の検証の結果、積立不足が発生」と一行だけ書かれていた。会社の体力と年金の穴が同時に進んでいるなら、倒産や制度終了のときにあなたの受給額が削られる筋書きが現実味を帯びる。今のうちに業務概況の報告書で積立水準を確かめておくべき場面である
- あなたが中堅企業の人事部で年金担当を引き継いだとしたら、何から確認する? 前任者が運用会社の営業に勧められて、高利回りをうたう私募ファンドに資産の二割を入れていたことが分かった。分散投資の要請や運用の基本方針に照らしてどう説明するのか。説明できなければ、責任を問われるのは担当者とその上の事業主である
- 基金の理事会で、ある理事が「予定利率に届かないから、もっとリスクを取ろう」と言い出した。効率性だけを追えば安全性の要請とぶつかる。議事録に反対意見を残すかどうかで、後日の責任追及の矢面に立つかどうかが分かれる
- 退職して三年、年金を受け取っている元社員のもとに「給付額の見直しについて」という通知が届いた。回答期限まであと二週間。受給者の減額には、受給者の3分の2以上の同意と、希望者には一時金で精算できる選択肢の提示が必要とされている。黙っていても何も守られない
- 2012年、AIJ投資顧問に運用を任せた厚生年金基金を中心に、1,000億円を超える年金資産が消えた。「プロに任せているから大丈夫」は、法的な免罪符にはならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事業主や基金が加入者に周知している業務概況(積立金の額、運用の状況など)を入手し、過去数年分を並べて積立水準の推移を確認する2. 給付減額や制度変更の通知が来たら、同意する前に原因と運用の基本方針について書面で説明を求める3. 不自然な高利回り商品への集中投資など、運用の異常が疑われる場合は、事業主や基金を所管する地方厚生局に情報提供する4. 実際に損失が出て、担当者に忠実義務違反が疑われるときは、損害賠償請求の可能性について弁護士に相談する
訴えられた側:1. 運用の基本方針、資産配分、運用会社の選定・評価の過程を記した議事録や資料を直ちに保全する2. 分散投資の状況と、基本方針から外れた運用がなかったかを時系列で整理する3. 外部の専門家(年金コンサルタント、運用評価機関)の助言を得ていた場合は、その記録が「当時として合理的な判断だった」ことを示す材料になる4. 地方厚生局からの報告徴収や監査には、事実を曲げずに誠実に対応する。隠蔽は、運用の失敗そのものより重い評価を招く
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。運用に関する義務違反を理由とする損害賠償請求には、一般消滅時効(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)または不法行為の時効(民法724条:損害および加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年)が適用される。給付減額の同意手続には会社が設定する回答期限があるので、通知を受け取った日から逆算して動く(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年) 確定給付企業年金法の制定に伴い新設。改正の有無と、AIJ 事件後の政省令レベルでの運用規制強化との関係は人の手で検証する必要がある
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:確定給付企業年金法の制定に伴い新設。積立金を政令の定めるところにより安全かつ効率的に運用する原則を定めた。その後の改正の有無は e-Gov で要確認
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