特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律 第11条(発信者情報開示命令の申立書の写しの送付等)
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- 裁判所は、発信者情報開示命令の申立てがあった場合には、当該申立てが不適法であるとき又は当該申立てに理由がないことが明らかなときを除き、当該発信者情報開示命令の申立書の写しを相手方に送付しなければならない。
- 2.非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第四十三条第四項から第六項までの規定は、発信者情報開示命令の申立書の写しを送付することができない場合(当該申立書の写しの送付に必要な費用を予納しない場合を含む。)について準用する。
- 3.裁判所は、発信者情報開示命令の申立てについての決定をする場合には、当事者の陳述を聴かなければならない。ただし、不適法又は理由がないことが明らかであるとして当該申立てを却下する決定をするときは、この限りでない。
この条文の基本情報
発信者情報開示命令の申立書の写しの送付等とは何ですか?
定義発信者情報開示命令の申立書の写しの送付等とは、特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第11条に定められた規定で、「裁判所は、発信者情報開示命令の申立てがあった場合には、当該申立てが不適法であるとき又は当該申立てに理由がないことが明らかなときを除き、当該発信者情報開示命令の申…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第11条(発信者情報開示命令の申立書の写しの送付等)は、日本の特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律に含まれる条文です。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第11条の条文原文は「裁判所は、発信者情報開示命令の申立てがあった場合には、当該申立てが不適法であるとき又は当該申立てに理由がないことが明らかなときを除き、当該発信者情報開示命令の申…」で始まります。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第11条は第四章 発信者情報開示命令事件に関する裁判手続に置かれています。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律の公布日は平成13年11月30日です。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第11条の前の条は特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第10条です。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第11条の次の条は特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第12条です。
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律(平成十三年法律第百三十七号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000137 - 本サイト収録
特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律(平成十三年法律第百三十七号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/413AC0000000137/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点情報流通プラットフォーム対処法11条は、発信者情報開示命令の申立書の写しを裁判所が相手方プロバイダに送付し、決定前に当事者の陳述を聴くことを義務付ける。
Q · 開示命令を申し立てると、申立書は最初に誰に届くの?
相手方のプロバイダに届き、投稿者には意見照会で伝わる
情報流通プラットフォーム対処法11条1項により、裁判所は開示命令の申立書の写しを相手方であるプロバイダに送付します。投稿者は当事者ではありませんが、送付を受けたプロバイダが同法6条に基づき投稿者に意見を照会するため、多くの場合申立てを知ることになります。送付費用を予納しない場合は補正命令を経て却下され(2項)、決定前には当事者の陳述聴取が必須です(3項)。
解説
誹謗中傷の投稿者を突き止める裁判で、裁判所が最初にやるのは書類の郵送である。送り先は投稿者本人ではない。X や Google、携帯キャリアといったプロバイダである。本条1項により、申立てが不適法な場合や理由がないことが明らかな場合を除き、裁判所は申立書の写しをプロバイダ(相手方)に送らなければならない。この送付をきっかけに、プロバイダには「開示に応じるかどうか投稿者の意見を聴け」という義務(同法6条)が生じる。つまり申立てをした時点で、匿名の投稿者は「誰かが自分を特定しようとしている」と知る可能性が高い。2項は、送付費用を予納しない、宛先が分からないといった場合のルールで、裁判長が補正(書類の不備を直すこと)を命じ、応じなければ申立書は却下される。3項は、決定の前に当事者の言い分を聴くことを裁判所に義務付けている。通常の訴訟より速い非訟手続(裁判所が柔軟に進める簡易な手続)ではあるが、相手に知られないまま一方的に開示させる手段ではない。
法的な位置づけ
情報流通プラットフォーム対処法11条は、発信者情報開示命令事件における申立書の写しの送付と当事者の陳述聴取を定める手続規定である。不適法または理由がないことが明らかな申立てを除き、裁判所は申立書の写しを相手方に送付し、決定前に当事者の陳述を聴く義務を負う。送付不能の場合には非訟事件手続法43条4項から6項が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.証拠を申立て前に保全する 問題の投稿の URL、スクリーンショット、投稿日時、アカウント情報を保存する。申立書の送付と意見照会をきっかけに投稿が削除されることがあるため、申立て前が実質的な締切になる
- 2.相手方の正式名称と所在地を確認する プロバイダの商業登記(外国会社の登記を含む)を確認し、申立書の宛先を確定する。宛先不明は2項による補正命令の原因になる
- 3.申立書を提出し送付費用を予納する 管轄裁判所に発信者情報開示命令の申立書を提出し、裁判所の指示する送付費用を速やかに予納する。予納しなければ補正命令を経て却下される
- 4.提供命令・消去禁止命令を同時に申し立てる 陳述聴取で審理が長引く間にアクセスログが消えないよう、提供命令(15条)と消去禁止命令(16条)をあわせて申し立てる
- 5.陳述聴取でプロバイダの反論に備える プロバイダが投稿者の意見を踏まえて反論してきた場合、権利侵害が明らかであることを補強する主張書面と証拠を追加で提出する
よくある質問 AI による整理
Q1発信者情報開示命令の申立書は誰に送られる?
相手方であるプロバイダ(コンテンツプロバイダやアクセスプロバイダ)に送られます。投稿者本人は当事者ではないため、裁判所から直接は届きません。
Q2申立書の写しが送付されない場合とは?
申立てが不適法な場合と、理由がないことが明らかな場合です。この場合、裁判所は送付をせず、陳述も聴かずに却下できます(11条1項・3項ただし書)。
Q3開示命令の送付費用はいくら?
裁判所が定める郵便切手等の予納が必要で、相手方の数や所在地で変わります。具体額は申立先の裁判所に確認してください。予納しないと補正命令の対象です。
Q4送付費用を予納しないとどうなる?
11条2項が準用する非訟事件手続法43条により、裁判長が補正を命じ、期間内に応じなければ申立書が却下されます。
Q5開示命令の陳述聴取とは?
裁判所が決定前に申立人とプロバイダの言い分を聴く手続です。書面の提出や審問期日で行われ、11条3項により原則として省略できません。
Q6開示命令の相手方が海外企業の場合は?
日本で外国会社の登記がある事業者なら、国内の所在地を宛先にできる場合があります。申立て前に登記事項証明書で正式名称と所在地を確認しておくと手続が進めやすくなります。
Q7陳述聴取なしで開示命令は出る?
出ません。認容決定には3項により当事者の陳述聴取が必要です。陳述を聴かずに済むのは、不適法または理由がないことが明らかで却下する場合だけです。
Q8開示命令の申立てから決定までの期間は?
事案によりますが、プロバイダが投稿者の意見を踏まえて争うと数か月かかることもあります。ログ消去を防ぐため、消去禁止命令の同時申立てが実務の定石です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1開示命令を申し立てたら、投稿者にバレますか?
高い確率で知られる。本条1項により申立書の写しがプロバイダに送られると、プロバイダは同法6条に基づき、連絡が取れない場合などを除いて、開示に応じるかどうか投稿者の意見を聴かなければならない。実務のポイント:意見照会を受けた投稿者が慌てて投稿を消すのはよくあることだ。申立ての前に証拠を固めておかないと、権利侵害を立証する資料が手元に残らない
Q2相手が海外の SNS 会社だと、書類を送るだけで何か月もかかるんじゃないですか?
かつては海外への送付に長期間かかることもあった。現在は主要な海外プラットフォームの多くが日本で外国会社の登記をしており、国内の所在地を宛先にできる場面が増えている。宛先不明や費用未納の場合は、2項が準用する非訟事件手続法43条により補正が命じられ、最終的には申立書が却下される。実務のポイント:申立て前に登記事項証明書で相手方の正式名称と日本の所在地を確かめておけば、補正のやり取りを減らせる
間違えやすい点 AI による整理
- 「投稿者を相手取る手続」だと考えた時点で前提がずれている。開示命令の相手方はプロバイダであり、投稿者は当事者ですらない。投稿者の言い分は、プロバイダによる意見照会(同法6条)を通じて間接的に裁判所に届く構造である
- 非訟手続は書面中心で速い、という知識は正しい。だが3項により当事者の陳述を聴くことは必須であり、プロバイダが投稿者の反論を踏まえて争えば、決定まで数か月かかることも珍しくない。速い手続であっても、速く終わる保証はない
- 「こっそり特定できる」と思われがちだが、実際は逆である。申立書の送付とそれに続く意見照会によって、投稿者はほぼ確実に申立てを知る。投稿の削除やアカウント消去を前提に、スクショの保存を申立ての前に済ませておかなければならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の内容 | 11条:申立書写しの送付と当事者の陳述聴取 | 8条:発信者情報開示命令そのものの根拠 6条:プロバイダによる発信者への意見聴取 |
| 義務を負う者 | 裁判所 | 裁判所(命令の発令) 開示請求を受けたプロバイダ |
| 投稿者との関係 | 投稿者は当事者ではなく、送付先にもならない | 投稿者の情報が開示の対象になる 投稿者に開示に応じるかの意見を聴く |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には開示命令に相当する独立の非訟手続がなく、刑事告訴を通じた通信記録の調取や証拠保全で発信者特定を図るのが一般的
韓国は名誉毀損紛争調停部を経由した利用者情報の提供請求制度を設け、裁判所ではなく行政的調停機関が関与する点で日本と異なる
ドイツは事業者による利用者データ開示に裁判所の事前の命令を要する仕組みで、裁判所関与型である点は日本と共通する
米国は著作権侵害の DMCA 召喚状や、匿名被告を相手取る訴訟内での召喚状で特定を行い、匿名表現の保護との衡量が判例で発展している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 匿名アカウントにグルメサイトで「この店で食中毒が出た」と書かれた飲食店オーナーが、東京地裁に開示命令を申し立てた。数週間後、投稿者のもとにプロバイダから「意見照会書」が届く。申立書が送付された時点で、相手側の防御も始まっている
- あなたは酔った勢いで、元同僚の実名を挙げて悪口を投稿した。ある日プロバイダから意見照会書が届き、回答期限は照会書に書かれた日付まで、多くは2週間ほどしかない。不同意の理由をきちんと書くか放置するかで、プロバイダが裁判所の陳述聴取で示せる反論材料が変わる
- 送付費用の予納を忘れたら、どうなる? 裁判長から補正を命じられ、放置すれば申立書そのものが却下される
取るべき行動
被害を受けた側:1. 投稿の URL、スクショ、投稿日時を保存する(送付後に削除されることに備える) 2. 相手方プロバイダの正式名称と所在地を登記で確認し、送付費用の予納を求められたらすぐに納める(2項の補正命令と却下を避けるため) 3. ログ保存期間を考え、提供命令と消去禁止命令(同法15条、16条)を同時に検討する4. 3項の陳述聴取でプロバイダが反論してきたら、権利侵害が明らかであることを補強する資料を追加で出す
訴えられた側:1. 意見照会書が届いたら回答期限を確認し、放置しない。不同意なら理由を具体的に書く(公益目的、真実性、論評の範囲など) 2. 回答はプロバイダの反論材料になりうるので、感情的な弁明より事実と根拠を示す3. 開示決定に対して異議の訴え(同法14条)を起こせるのは当事者であるプロバイダで、投稿者本人は当事者ではない点に注意する4. 早めに弁護士に相談し、示談の余地を探る
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし開示命令の決定に不服がある当事者は、決定の告知を受けた日から1か月の不変期間内に異議の訴えを起こせる(同法14条1項)。実務上いちばんの時間制約はアクセスプロバイダのログ保存期間で、一般に投稿から3か月から6か月程度とされる。損害賠償請求は損害及び加害者を知った時から3年(民法724条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
立案担当者の説明に基づく一般的理解:開示命令事件は簡易迅速な非訟手続としつつ、通信の秘密と表現の自由に関わる情報を扱うため、申立書写しの送付と陳述聴取により相手方の手続保障を確保する趣旨と理解されている
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正、令和4年(2022年)10月1日施行 発信者情報開示命令事件の創設に伴って新設され、申立書の写しの送付と当事者の陳述聴取を定めた
- 令和6年(2024年)改正、令和7年(2025年)4月1日施行 法律の題名が「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」から現行の題名に改められた。本条の文言への影響は人による確認が必要
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 新設:発信者情報開示命令事件の創設に伴い、申立書の写しの送付と当事者の陳述聴取を定める本条が新設された(令和4年(2022年)10月1日施行)
- 2.令和6年(2024年) 改正:法律の題名が現行の「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」に改められた(令和7年(2025年)4月1日施行)。本条の文言への影響は要確認
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律 第8条発信者情報開示命令の根拠規定
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律 第6条送付を受けたプロバイダの意見聴取義務
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律 第14条開示決定に対する異議の訴え
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律 第15条提供命令、経由プロバイダの特定
- 特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律 第16条消去禁止命令、ログ保全
- 非訟事件手続法 第43条送付不能時の補正命令と却下の準用元
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