健康増進法 第24条(立入検査等)
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- 都道府県知事は、第二十一条第一項又は第三項の規定による栄養管理の実施を確保するため必要があると認めるときは、特定給食施設の設置者若しくは管理者に対し、その業務に関し報告をさせ、又は栄養指導員に、当該施設に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
- 2.前項の規定により立入検査又は質問をする栄養指導員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
- 3.第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
この条文の基本情報
立入検査等とは何ですか?
定義立入検査等とは、健康増進法第24条に定められた規定で、「都道府県知事は、第二十一条第一項又は第三項の規定による栄養管理の実施を確保するため必要があると認めるときは、特定給食施設の設置者若しくは管理者に対し、その業務に…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 健康増進法第24条(立入検査等)は、日本の健康増進法に含まれる条文です。
- 健康増進法第24条の条文原文は「都道府県知事は、第二十一条第一項又は第三項の規定による栄養管理の実施を確保するため必要があると認めるときは、特定給食施設の設置者若しくは管理者に対し、その業務に…」で始まります。
- 健康増進法第24条は第五章 特定給食施設に置かれています。
- 健康増進法の公布日は平成14年8月2日です。
- 健康増進法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 健康増進法第24条の前の条は健康増進法第23条です。
- 健康増進法第24条の次の条は健康増進法第25条です。
- 健康増進法第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
健康増進法(平成十四年法律第百三号)第24条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000103 - 本サイト収録
健康増進法(平成十四年法律第百三号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000103/24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点健康増進法24条は、都道府県知事が特定給食施設に報告を求め、栄養指導員に立入検査・質問をさせる権限を定める。権限は犯罪捜査のためのものではない。
Q · 保健所の栄養指導員が給食施設の帳簿を見せろと言ってきたら、断れるの?
断れません。報告拒否や検査妨害には罰金の規定があります
健康増進法24条1項により、都道府県知事(保健所設置市・特別区では市長・区長)は、管理栄養士の配置(21条1項)と栄養管理基準(同条3項)の実施確保に必要なとき、特定給食施設に報告を求め、栄養指導員に立入検査・質問をさせることができます。拒否や虚偽報告には罰則があります。ただし検査員は身分証明書を提示する義務を負い(同条2項)、この権限を犯罪捜査に使うことは許されません(同条3項)。
解説
「保健所の栄養指導員が来る」と聞いて身構える給食現場は多い。だが本条の権限は、思われているより範囲が狭く、そのぶん狙いが鋭い。都道府県知事(保健所設置市・特別区では市長・区長)が動けるのは、第21条1項の管理栄養士配置義務と、同条3項の栄養管理基準の実施を確保するため「必要があると認めるとき」に限られる。栄養士配置の努力義務である同条2項は対象外である。手段は三つある。報告をさせること、栄養指導員による立入検査、関係者への質問だ。検査員には身分証明書を携帯し提示する義務があり、あなたは提示を求めてよい。さらに3項は、この調査を犯罪捜査のために使ってはならないと明記している。一方で、報告の拒否や虚偽報告には罰則がある。「任意だから断れる」は通らない。献立表、喫食量記録、栄養計算書、嗜好調査。帳簿を日頃から整えている施設だけが、検査を「ただの確認」で終わらせられる。
法的な位置づけ
健康増進法第24条は、特定給食施設に対する行政調査権限を定める規定である。都道府県知事は、管理栄養士の配置(第21条第1項)及び栄養管理基準の遵守(同条第3項)の実施確保に必要な場合、設置者・管理者からの報告徴収、栄養指導員による立入検査及び関係者への質問を行うことができる。検査員の身分証明書提示義務と、犯罪捜査目的の否定を併せて規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.報告依頼や検査予告の範囲を確認 保健所からの書面や電話で、求められている報告事項、検査日時、対象期間を正確に把握する。根拠が健康増進法24条(栄養管理)か、食品衛生法(衛生面)かも確認する
- 2.栄養管理記録を棚卸し 献立表、栄養量の算出記録、喫食量・残食調査、嗜好調査、利用者の身体状況把握の記録、管理栄養士・栄養士の配置状況を期間分そろえる。委託先が保管している記録も回収する
- 3.説明担当者を決めて同席を確保 記録を説明できる管理栄養士や施設管理者を検査日に同席させる。不在なら拒否ではなく日程調整を申し出る
- 4.当日は身分証を確認し、正確に回答 栄養指導員の身分証明書の提示を求めてから対応する。求められた範囲の記録を出し、分からないことは推測で答えず、後日書面で回答すると伝える
- 5.指摘事項に改善計画で応える 指摘を受けたら、期限と担当者を明記した改善計画を作り、保健所に報告する。早い段階での自主改善が第23条の勧告への進行を防ぐ
よくある質問 AI による整理
Q1特定給食施設とは何ですか?
特定かつ多数の人に継続的に食事を提供する施設で、1回100食以上または1日250食以上が目安です(健康増進法施行規則5条)。病院、介護施設、社員食堂などが該当します。
Q2栄養指導員とはどんな人ですか?
都道府県知事などが、医師または管理栄養士の資格をもつ職員のなかから任命する専門職です(健康増進法19条)。本条の立入検査と質問を担います。
Q3給食施設の立入検査では何を見られますか?
業務の状況と帳簿・書類その他の物件です。実務では献立表、栄養量の算出記録、喫食量調査、管理栄養士の配置状況などの栄養管理記録が中心になります。
Q4保健所の立入検査は事前に連絡がありますか?
条文上、事前通知は要件ではありません。ただ特定給食施設については、実務上は事前連絡のうえで巡回指導の形をとることが多いとされます。
Q5給食を委託していても施設側が対応しますか?
はい。本条が報告を求める相手は施設の「設置者若しくは管理者」です。委託先に任せきりにせず、自社の担当者が記録を説明できる体制が必要です。
Q6立入検査の後はどうなりますか?
不備がなければ確認で終わります。栄養管理に問題があれば第22条の指導・助言、改善されなければ第23条の勧告・命令へと段階が進みます。
Q7保育所や学校の給食も検査対象ですか?
施設が特定給食施設の食数要件を満たせば対象になり得ます。施設の種別ではなく、継続的に提供している食数で判断されます。
Q8検査員の身分を確認してもいいですか?
確認できます。本条2項は栄養指導員に身分証明書の携帯と提示を義務づけています。提示を求めるのは失礼ではなく、法律が認めた手順です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保健所の立入検査って、断ったらどうなるんですか?
本条1項の報告をしない、虚偽の報告をする、検査を拒む・妨げる・忌避する、質問に答えない・虚偽の答弁をする、といった行為には健康増進法の罰則章に罰金刑が定められています(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:実務では、正面から拒否するよりも「その日は管理栄養士が不在なので別日にしてほしい」と日程調整を申し出るほうが通りやすい。記録を説明できる人が同席していることが、検査を短く終わらせる一番の近道です
Q2検査で見られた帳簿が、そのまま警察に回ることはありますか?
本条3項は、この権限が犯罪捜査のためのものではないと明記しています。行政調査を捜査の代わりに使うことは許されません。ただし、検査で得た資料が後の刑事手続で証拠になり得るかについては、解釈が分かれています。実務のポイント:本条の検査で問題になるのは、ほぼ栄養管理の水準と記録の整い具合です。隠そうとする姿勢そのものが、第23条の勧告や命令に進むかどうかの判断材料になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「立入検査は抜き打ちで、来たら終わり」と恐れる人が多い。だが特定給食施設への立入検査は、実務上は事前連絡のうえで行う巡回指導の形をとることが多い。本当に怖いのは検査そのものより、検査で記録の不備が見つかり、第22条の指導、第23条の勧告・命令へと段階が進むことである
- 「行政の検査だから、話したことはすべて刑事事件の証拠になる」と考えて、黙り込む管理者がいる。3項は、この権限が犯罪捜査のためのものではないと明記している。ただし、調査で得た資料が後の刑事手続でどう扱われるかは、実務上も学説上も解釈が分かれている。黙秘するより、正確な記録を出して淡々と答えるほうが、結果として施設を守る
- 「うちは栄養士を置いていないから、本条とは関係ない」という発想は、問いの立て方そのものがずれている。本条が確保しようとしているのは、21条1項の管理栄養士配置(指定施設)と、21条3項の栄養管理基準の遵守である。栄養管理基準は特定給食施設全体にかかる。専門職がいない施設ほど、記録の不備を検査で突かれやすい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 役割 | 24条:報告徴収・立入検査・質問(事実の確認) | 22条:栄養管理に関する指導・助言 23条:勧告、従わない場合の命令 |
| 発動の前提 | 21条1項・3項の実施確保に必要と認めるとき | 栄養管理の実施に関し必要があるとき 21条1項・3項の義務を守っていないと認めるとき |
| 施設側への効果 | 報告・受検・答弁の義務、拒否等に罰則 | 法的拘束力のない行政指導 命令違反には罰則 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は衛生面の稽查を食品安全衛生管理法に一本化し、学校給食の栄養面は学校衛生法で規律する。日本のように栄養管理を独立させた立入検査規定はない
韓国は集団給食所を食品衛生法で規律し、出入・検査権限も同法に置く。栄養士配置も同法の枠組みで定める
ドイツは食品監視当局の立入・検査権限を食品・飼料法典にまとめる。給食の栄養基準そのものは法的義務ではなく、DGE 基準などの推奨にとどまる
米国は連邦補助を受ける学校給食に栄養基準を課し、州機関による行政審査で遵守を確認する。補助金の条件として規律する点で日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 社員食堂の委託先が変わってから、記録の付け方がばらばらになった。そこへ保健所から「来週、栄養管理状況の確認に伺います」と電話が来た。残りは5営業日。過去半年の献立表と栄養量の算出記録を今から揃えられるかで、当日が指導で済むか勧告への入口になるかが決まる
- 見知らぬ人物が「保健所の者ですが、厨房と帳簿を見せてください」とやって来たら、どうすればいい? 本条2項により、栄養指導員は身分証明書を提示する義務を負う。提示を求めるのは失礼ではなく、法律が認めた確認手順である
- あなたは高齢者施設の施設長である。家族から「食事が明らかに足りない」と保健所に相談が入っていたことを、立入検査の当日に初めて知った。設置者として質問に答えるのはあなた自身であり、その場しのぎの説明は虚偽答弁と受け取られかねない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 給食の量や栄養が明らかに不十分だと感じたら(家族の入所施設、子どもの保育所など)、日付、献立、量の写真を記録する2. 施設側に説明を求め、回答も書面かメールで残す3. 改善されなければ管轄の保健所に情報提供する。保健所は本条に基づく報告徴収や立入検査で事実を確認できる4. 食中毒など衛生面の問題は食品衛生法の窓口とも重なるので、相談時に症状と日時を具体的に伝える
訴えられた側:1. 栄養指導員に身分証明書の提示を求める(本条2項) 2. 献立表、栄養量の算出記録、喫食調査、管理栄養士の配置状況など、求められた範囲の記録を正確に出す。範囲外の資料まで先回りして出す必要はない3. 不備を指摘されたら、その場で改善期限を伴う計画を示す4. 報告の拒否、虚偽の報告、検査の拒否や妨害には罰金の規定があるため(最新の改正状況をご確認ください)、拒否ではなく日程調整で対応する
時効(請求できる期限):本条自体に時効や法定期限はない。報告を求められた場合は、自治体が書面で指定する提出期限が実務上の締切になる。報告拒否等の罰則は罰金刑のため、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条3項のような犯罪捜査目的否定規定は、行政調査を捜査の代わりに使うことを禁じる趣旨である。ただし調査で得た資料が後の刑事手続で証拠として使えるかについては、見解が分かれている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 新設:健康増進法の制定(平成14年法律第103号)に伴い新設。栄養改善法を廃止して、集団給食施設に関する規律を特定給食施設の制度として引き継いだ
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