健康増進法 第74条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
- 一第二十四条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をした者
- 二第六十一条第一項(第六十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定による検査又は収去を拒み、妨げ、又は忌避した者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 健康増進法第74条は、日本の健康増進法に含まれる条文です。
- 健康増進法第74条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 健康増進法第74条は第九章 罰則に置かれています。
- 健康増進法の公布日は平成14年8月2日です。
- 健康増進法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 健康増進法第74条の前の条は健康増進法第73条です。
- 健康増進法第74条の次の条は健康増進法第75条です。
- 健康増進法第74条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
健康増進法(平成十四年法律第百三号)第74条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000103 - 本サイト収録
健康増進法(平成十四年法律第百三号)第74条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000103/74
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点健康増進法74条は、特定給食施設の報告拒否・虚偽報告・立入検査妨害や、特別用途食品の検査・収去の拒否等を30万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 保健所の立入検査を断ったら、罰則はあるの?
あります。30万円以下の罰金(刑事罰)です
健康増進法74条により、特定給食施設が24条1項の報告をしない、虚偽の報告をする、立入検査を拒む・妨げる・忌避する、質問に答えない・虚偽の答弁をする行為は、30万円以下の罰金の対象となります。特別用途食品の施設で61条1項の検査や収去を拒む行為も同様です。罰金は刑罰であり、確定すれば前科となります。献立や栄養管理に問題がなくても、調査を妨げた時点で処罰対象となりえます。
解説
30万円以下の罰金。数字だけ見れば交通違反の延長くらいに感じるかもしれない。だが罰金は行政上の「過料」と違い、れっきとした刑罰であり、確定すれば前科として残る。本条が罰するのは、食品の中身や味の出来ではない。役所の調査にどう応じたかである。対象は二つ。一つ目は特定給食施設(継続的に1回100食以上または1日250食以上を出す社員食堂・病院・学校・福祉施設など)で、都道府県知事(保健所設置市・特別区は市長・区長)が第24条1項に基づいて求めた報告をしない、嘘の報告をする、栄養指導員の立入検査を拒む・妨げる・避ける、質問に答えない・嘘の答弁をする、という行為である。二つ目は特別用途食品(トクホや病者用食品など)の製造・貯蔵・販売施設で、第61条1項による検査や収去(試験用に商品を持ち帰ること)を拒む・妨げる・避ける行為である。栄養管理が多少甘いこと自体は、まず指導や勧告で処理される。ところが「その場で隠す」「帳簿を出さない」「担当者が不在を装う」と、段階を飛ばして刑事罰の領域に入る。守るべきは、調査への協力という一点である。
法的な位置づけ
健康増進法第74条は、行政調査の実効性を担保するための罰則規定である。特定給食施設に対する報告徴収・立入検査・質問(第24条第1項)への不報告・虚偽報告・検査拒否等・不答弁・虚偽答弁、及び特別用途食品に関する検査・収去(第61条第1項)の拒否・妨害・忌避を、30万円以下の罰金に処する。
よくある質問 AI による整理
Q1健康増進法74条とは?
行政調査を妨げた者を罰する規定です。給食施設の報告拒否・虚偽報告・検査拒否、特別用途食品の検査・収去拒否が30万円以下の罰金となります。
Q2特定給食施設とは何食以上?
継続的に1回100食以上または1日250食以上を提供する施設が目安です。社員食堂・病院・学校・福祉施設などが該当しえます(施行規則で要確認)。
Q3保健所の報告書を期限までに出さないと違法?
正当な理由なく報告しなければ本条1号の対象となりえます。間に合わない場合は、期限前に何をいつ出せるかを保健所に伝え、協力の姿勢を示すことが重要です。
Q4立入検査 拒否 罰金 いくら?
健康増進法上の特定給食施設・特別用途食品関係では30万円以下の罰金です。行政上の過料ではなく刑罰のため、確定すれば前科となります。
Q5収去とはどういう意味?
行政職員が試験・検査のために商品を必要最小限持ち帰ることです。健康増進法61条1項に基づき、特別用途食品の製造・販売施設などで行われます。
Q6トクホを売っている店も検査対象になる?
なりえます。特別用途食品の販売施設として61条1項の検査・収去の対象となり、拒めば店長など対応した個人が本条2号の当事者となる可能性があります。
Q7健康増進法違反で前科はつく?
本条の罰金刑が確定すれば前科となります。不起訴となれば前科はつかないため、速やかな報告の補完など協力姿勢を示すことが重要です。
Q8健康増進法74条の時効は何年?
法定刑が罰金のみのため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は報告拒否や検査妨害などの行為が終わった時です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保健所の人がいきなり来たんですけど、令状とかなくても入れちゃうんですか?
入れる。健康増進法24条1項・61条1項の立入りは行政調査で、刑事捜査の令状は要らない。その代わり職員は身分証の携帯が義務で、立入りの権限を犯罪捜査のために使うことは許されない。実務のポイント:身分証の提示を求めるのは拒否ではなく正当な確認である。確認を済ませたうえで協力する、という順番を守れば、本条74条の『忌避』と評価される余地はほとんどなくなる
Q2罰金って会社が払うんですか、それとも現場の私ですか?
本条74条でまず処罰されるのは、実際に報告を拒んだり虚偽答弁をしたりした個人である。そのうえで両罰規定により、法人にも罰金が科されうる。実務のポイント:会社に『とりあえず断っておいて』と言われて従っても、前科がつくのは現場のあなたである。上司の口頭指示はメールで残しておく。それが自分の身を守る保険になる
Q3収去された商品って、お金はもらえるんですか?
61条1項の収去は『試験の用に供するのに必要な限度』に限られ、検査に必要な量しか持っていけない。対価の扱いは運用によるので、現場で職員に確認するのが確実である(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:品名・ロット番号・数量の受領書を必ずもらうこと。後で検査結果が届いたとき、どのロットの話なのかを特定できないと、反論も回収指示への対応も的外れになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「罰金30万円なら払えば済む」と思われがちだが、深刻さを見誤っている。罰金は刑罰なので、確定すれば前科になる。病院・学校・委託給食会社では、入札資格や取引先の与信審査、社内の懲戒処分に影響が広がることもある。財布の痛みより、肩書に残る傷の方が大きい
- 「うちの食堂の栄養管理に問題がなければ大丈夫」という発想は、問いの立て方がずれている。本条1号・2号が見ているのは栄養管理の出来ではなく、報告・検査・質問・収去にどう対応したかである。完璧な献立を出していても、立入検査を追い返せば処罰の対象になりうる
- 現場の店長や栄養士から見れば、「本部の許可がないから断った」のは真面目な対応である。しかし法律から見れば、権限を持つ職員の検査を拒んだ事実が残るだけだ。社内の決裁フローは、行政調査を拒む正当な理由にはならない。現場マニュアルに「行政の立入りには応じる」の一行がない会社ほど、この落差に足をすくわれる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 健康増進法74条:調査妨害に対する刑事罰(罰金) | 健康増進法24条:報告徴収・立入検査・質問の権限 健康増進法23条:栄養管理に関する勧告及び命令 |
| 問題とされる行為 | 不報告・虚偽報告・検査拒否等・不答弁・虚偽答弁、検査・収去の拒否等 | (行政側の権限行使そのもの) 栄養管理の不備 |
| 効果 | 30万円以下の罰金(前科となる) | 施設側に報告・受検・答弁の義務が生じる 指導・勧告・命令と段階的に対応 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では査察の拒否・妨害・忌避は行政上の過料(罰鍰)で処理され、日本のような刑事罰(罰金)とは性質が異なる
ドイツは事業者に受忍・協力義務を課し、違反は主に秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として過料の対象となる
米国 FDCA は § 374に基づく検査の拒否を禁止行為とし、連邦法上の罰則の対象とする
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保健所の栄養指導員が予告なしに社員食堂の厨房へ来た。献立表と給与栄養量の記録が手元にそろっておらず、パートの店長が「責任者がいないので今日は無理です」と追い返した。悪気のない一言でも「忌避」と評価されうる
- もし、委託給食会社の現場責任者が、保健所に提出する報告書で喫食者数や管理栄養士の配置を実際より良く書いたらどうなる? 発覚すれば「虚偽の報告」となる。しかも罪に問われるのは、多くの場合書類を作った現場の人間である
- ドラッグストアの店長として、トクホ飲料の棚の前で職員から「試験のため数本収去します」と告げられた。本部に確認が取れず断った。それだけで本条2号の構成要件に近づく
- 保健所の報告徴収の書面に「○月○日までに提出」とある。期限まで残り3日、前任の栄養士は退職済みで記録の場所も分からない。白紙のまま放置するより、まず電話で事情を伝えて期限の相談をする方が、法的リスクははるかに小さい
- 特別用途食品メーカーの品質管理担当として、行政の立入りの当日に限って倉庫の鍵が見つからない。相手は偶然とは受け取らない
取るべき行動
被害を受けた側:(施設側として調査を受ける立場)1. 職員の身分証明書を確認し、根拠条文(第24条1項または第61条1項)と調査範囲を尋ねる2. 責任者が不在なら追い返さず、その場で連絡を取るか、再訪の日時を職員と合意して記録に残す3. 提出・閲覧させた書類と、収去された商品の品名・数量の控えを作る4. 指導内容に納得できないときは、調査には応じたうえで、後から書面で意見を出す
訴えられた側:1. 拒否・虚偽を疑われたら、まず当日の経緯(誰が・いつ・何と言ったか)を時系列で書き出す2. 故意でなかった事情(記録の所在不明、職員の身分確認ができなかったなど)を示す証拠を集める3. 速やかに不足していた報告や答弁を補い、協力姿勢を示す4. 警察・検察から連絡が来た段階で弁護士に相談する。罰金刑でも前科になる点を踏まえ、不起訴を目指す
時効(請求できる期限):法定刑が罰金のみのため、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)で、起算点は報告拒否・検査妨害などの行為が終わった時である。報告の期限は、個々の報告徴収の書面に記載された日を基準に考える(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:罰則による間接強制を伴う行政調査は、刑事手続とは区別され令状を要しないが、調査権限を犯罪捜査のために用いることは許されない。本条はこの枠組みの下で調査の実効性を担保する規定と位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
- 平成30年(2018年)改正(要人的検証) 受動喫煙対策の章が新設された改正で条番号が大幅に繰り下がり、検査・収去の根拠条文が現行の第24条・第61条・第63条となった可能性が高い。本条の文言変更の有無と時期は未確認
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 新設:健康増進法(平成14年法律第103号)の制定に伴い、報告・検査拒否等の罰則が置かれた。制定当時の条番号は現行と異なる可能性があり、要検証。
- 健康増進法 第24条特定給食施設への報告徴収・立入検査
- 健康増進法 第61条特別用途食品の検査及び収去
- 健康増進法 第63条特別用途表示の承認と61条の準用
- 健康増進法 第23条特定給食施設への勧告及び命令
- 健康増進法 第75条法人も処罰する両罰規定(現行効力を要確認)
- 食品衛生法 第28条食品一般の報告・臨検・収去の権限
- 食品表示法 第8条食品表示に関する立入検査等
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