委員長、委員、専門委員及び事務局の職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らし、又は盗用してはならない。その職務を退いた後も、同様とする。
要点個人情報の保護に関する法律 143 条は、個人情報保護委員会の委員・職員が職務上知った秘密を漏らし、又は盗用することを禁じ、この義務は退職後も継続する。
Q · 個人情報保護委員会の職員は、退職したら守秘義務がなくなるの?
退職後も生涯続き、違反すれば刑事罰の対象になります
個人情報の保護に関する法律 143 条により、個人情報保護委員会の委員長・委員・専門委員・事務局職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らし、又は盗用してはなりません。禁止されるのは他人に話す「漏示」だけでなく、自分の利益に使う「盗用」も含みます。しかも条文末尾の「その職務を退いた後も、同様とする」により、退職後も義務は無期限に続きます。違反は第 176 条(刑事罰)の対象となり得ます。
個人情報保護委員会は、日本で最も強い情報収集権限を持つ役所の一つである。事業者への報告徴収、立入検査、漏えい報告の受理、内部通報の受付。その過程で委員会の手元には、あなたの会社の顧客名簿の構造も、まだ公表していない漏えい事故の詳細も、競合に知られたら致命的な営業秘密も流れ込む。143 条は、その情報が委員会から外へ逆流することを禁じる条文である。禁止対象は「漏らす」だけではない。「盗用する」も並記されている。つまり誰にも話さずに自分の投資判断や再就職先の売り込みに使う行為も、それ自体が違反になる。さらに読み落とされがちなのが最後の一文、「その職務を退いた後も、同様とする」。委員を辞めた翌日も、事務局職員が転職した五年後も、この義務は生涯続く。あなたが委員会に情報を渡すとき、その情報は一方通行の弁を通っている。
個人情報の保護に関する法律 143 条は、個人情報保護委員会の委員長、委員、専門委員及び事務局職員が負う守秘義務を定める規定である。職務上知ることのできた秘密の漏示および盗用を禁じ、当該義務は職を退いた後も存続する。報告徴収・立入検査(同法 146 条)で集積した情報の出口を刑事罰付きで封じる制度的逆止弁として機能する。
委員長・委員・専門委員・事務局職員が職務上知った秘密を漏示・盗用してはならない義務です。個人情報保護法 143 条が根拠で、退職後も継続します。
第 176 条の刑事罰の対象となり得ます(法定刑は最新の改正状況の確認が必要)。一般の国家公務員法上の守秘義務違反より重く設計されているとされます。
漏示は他人に秘密を伝える行為、盗用は誰にも話さず自分の利益に用いる行為です。143 条は両方を禁じるため、沈黙していても盗用なら違反になり得ます。
法定刑を前提とすると公訴時効は 3 年(刑訴 250 条 2 項)と考えられ、起算点は退職日ではなく漏示・盗用の行為が終わった時です。
143 条が委員・職員の漏示・盗用を刑事罰付きで禁じるため、外部への逆流は原則封じられます。ただし法令に基づく正当な情報提供は禁止対象外です。
扱う情報の性質が特に機微とされ、143 条違反には国家公務員法 109 条の一般的守秘義務違反より重い刑罰が用意されているとされます。
未公表の重大漏えい情報を用いた取引は、金融商品取引法のインサイダー規制とは別に、143 条の「盗用」として処罰され得ます。
流出情報と提出資料を突合し委員会経由でしか知り得ない情報かを特定、投稿等を保全のうえ委員会へ文書で照会し、民事賠償と国家賠償の二本立てを検討します。
調査対象企業の名前は、通常「職務上知ることのできた秘密」に当たるため、口頭の一言でも 143 条の漏示になりうる。刑事罰は第 176 条(現行効力を要確認)。業界裏話ヒント:実務で争点になるのは、その情報が「非公知」かどうかである。既に報道済み・企業が自ら公表済みの事実は秘密性を失う。だから漏示を疑う側は、まず「その情報が世に出ていたか」を時系列で押さえる
懲戒処分はできないが、143 条の義務は「職務を退いた後も、同様とする」と明記されており、刑事罰は元職員にも及ぶ。委員会は告発権限を通じて刑事手続に乗せうる。業界裏話ヒント:退職者の違反が発覚する典型経路は、本人の講演・書籍・転職先での営業トークである。「守秘義務は在職中だけ」と誤解したまま実名事例を語る元職員は珍しくない
143 条は「漏らす」ことを禁じるが、法令に基づく正当な情報提供までは禁じていない。関係行政機関への提供が法令上認められる場面はある。業界裏話ヒント:報告書に何を書くかで、その後の情報の流れ方が変わる。事実関係と再発防止策は必要だが、不要な内部資料を添付すると、その資料まで委員会の保有情報になる。提出範囲は最小限に設計するのが実務の定石
条文は「委員長、委員、専門委員及び事務局の職員」と列挙しており、常勤か非常勤かを問わない。専門委員も同じ 143 条の適用を受け、退職後も義務が続く。業界裏話ヒント:非常勤の外部専門家は本業を持っている。その本業でクライアントに助言する際、委員会で得た知見をどこまで使えるかは実務上グレーで、盗用の外縁として解釈が分かれる論点である。守るなら、情報源の切り分け記録を自分で残しておく
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 143 条:守秘義務(情報の出口を封じる逆止弁) | — |
| 名宛人 | 委員長・委員・専門委員・事務局職員 | — |
| 退職後の効力 | 職を退いた後も生涯継続する | — |
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