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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

人事訴訟法 第17条(関連請求の併合等)

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  1. 人事訴訟に係る請求と当該請求の原因である事実によって生じた損害の賠償に関する請求とは、民事訴訟法第百三十六条の規定にかかわらず、一の訴えですることができる。この場合においては、当該人事訴訟に係る請求について管轄権を有する家庭裁判所は、当該損害の賠償に関する請求に係る訴訟について自ら審理及び裁判をすることができる。
  2. 2.人事訴訟に係る請求の原因である事実によって生じた損害の賠償に関する請求を目的とする訴えは、前項に規定する場合のほか、既に当該人事訴訟の係属する家庭裁判所にも提起することができる。この場合においては、同項後段の規定を準用する。
  3. 3.第八条第二項の規定は、前項の場合における同項の人事訴訟に係る事件及び同項の損害の賠償に関する請求に係る事件について準用する。

この条文の基本情報

関連請求の併合等とは何ですか?

定義関連請求の併合等とは、人事訴訟法第17条に定められた規定で、「人事訴訟に係る請求と当該請求の原因である事実によって生じた損害の賠償に関する請求とは、民事訴訟法第百三十六条の規定にかかわらず、一の訴えですることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 人事訴訟法第17条(関連請求の併合等)は、日本の人事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 人事訴訟法第17条の条文原文は「人事訴訟に係る請求と当該請求の原因である事実によって生じた損害の賠償に関する請求とは、民事訴訟法第百三十六条の規定にかかわらず、一の訴えですることができる。」で始まります。
  3. 人事訴訟法第17条は第一章 総則に置かれています。
  4. 人事訴訟法の公布日は平成15年7月16日です。
  5. 人事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 人事訴訟法第17条の前の条は人事訴訟法第16条の4です。
  7. 人事訴訟法第17条の次の条は人事訴訟法第18条です。
  8. 人事訴訟法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第17条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000109
  • 本サイト収録人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/415AC0000000109/17

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点人事訴訟法17条は、離婚等の人事訴訟と、その原因事実から生じた損害賠償請求を一つの訴えで家庭裁判所に提起できると定める。民事訴訟法136条の併合制限の特則である。

Q · 離婚裁判と一緒に、不倫相手への慰謝料請求も家庭裁判所でできるの?

できる。離婚訴訟と同じ家裁で不貞相手にも請求可能

人事訴訟法17条1項により、離婚請求と、その原因である不貞行為から生じた損害賠償請求は、一の訴えで家庭裁判所に提起できます。配偶者と不貞相手を共同被告にすることも可能で、家裁が損害賠償部分も自ら審理します。離婚訴訟がすでに係属中なら、同条2項により同じ家裁へ後から追加提起できます。ただし離婚がすでに成立して人事訴訟が存在しない場合は使えず、地方裁判所または簡易裁判所への通常の民事訴訟になります。

解説

離婚したい、そして相手の不倫相手にも慰謝料を請求したい。この二つ、普通なら家庭裁判所と地方裁判所に別々の訴えを起こすことになる。時間も弁護士費用も二倍。人事訴訟法17条は、その壁を取り払う条文である。離婚・認知・婚姻無効といった人事訴訟の請求と、その原因となった事実(不貞、暴力、悪意の遺棄)から生じた損害賠償請求を、一つの訴えで家庭裁判所に出せる。民事訴訟法136条が本来「異なる手続で審理される請求は併合できない」と定めているのに、本条がそれを名指しで外している。さらに2項では、離婚訴訟がすでに家裁で係属中なら、後から慰謝料請求だけを同じ家裁に追加で提起できる。あなたが弁護士に「不倫相手への慰謝料は地裁で別にやりましょう」と言われたとき、この条文を知っていれば「家裁で一緒にできませんか」と問い返せる。

法的な位置づけ

人事訴訟法17条は関連請求の併合を定める規定であり、人事訴訟に係る請求と、当該請求の原因事実によって生じた損害賠償請求とを一の訴えで提起することを認める。民事訴訟法136条の併合制限の特則として、人事訴訟の管轄家庭裁判所に損害賠償請求の審理・裁判権を与え、人事訴訟係属後の追加提起も許容する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.請求の範囲と被告を確定する 離婚請求に加え、配偶者への慰謝料、不貞相手への慰謝料のどれを求めるかを決める。損害が離婚原因(不貞・暴力・悪意の遺棄)から生じたものかを確認し、無関係な請求は別訴に切り分ける
  2. 2.不貞相手の氏名・住所を特定する 訴状には被告の住所記載が必要。判明していなければ弁護士会照会(弁護士法23条の2)等で特定を進める。時間がかかるなら配偶者への離婚訴訟を先行させ、2項による追加提起を前提に組み立てる
  3. 3.家庭裁判所に併合して訴えを提起する 人事訴訟の管轄家庭裁判所(人訴4条)に、離婚請求と損害賠償請求を一の訴えとして提起する。配偶者と不貞相手を共同被告に記載し、証拠は両請求で共通に使える形で提出する
  4. 4.係属後の追加提起・移送を検討する 離婚訴訟の係属後に不貞相手が判明した場合は17条2項で同じ家裁に追加提起する。すでに地裁に損害賠償請求を出しているなら、人訴8条による家裁への移送申立てを検討する

よくある質問 AI による整理

Q1人事訴訟法17条とは?

離婚・認知などの人事訴訟と、その原因事実から生じた損害賠償請求を、一つの訴えで家庭裁判所に提起できると定めた条文です。民訴136条の特則です。

Q2離婚慰謝料は家庭裁判所と地方裁判所どっちに訴える?

離婚訴訟と併合するなら家庭裁判所(人訴17条)。離婚成立後に慰謝料だけ請求する場合は、地方裁判所または簡易裁判所になります。

Q3不倫相手を家庭裁判所で訴えることはできる?

できます。離婚訴訟に併合し、配偶者と不貞相手を共同被告として家裁に提起できます。不貞相手単独の訴えは、離婚訴訟の係属がなければ地裁等です。

Q4離婚訴訟の途中から慰謝料請求を追加できる?

できます。人訴17条2項により、離婚訴訟が係属している家庭裁判所に損害賠償の訴えを追加で提起でき、家裁が自ら審理します。

Q5地方裁判所に出した慰謝料請求を家裁に移せる?

家裁に離婚訴訟が係属していれば、人訴8条により相当と認めるときは申立てで家裁へ移送でき、移送後は弁論が併合されます。

Q6不倫相手に離婚そのものの慰謝料を請求できる?

最高裁平成31年2月19日判決は、特段の事情がない限り不貞相手に「離婚させたこと」の慰謝料は請求できないとしました。不貞行為自体の慰謝料とは区別されます。

Q7家裁で併合できない損害賠償請求は?

離婚原因とは無関係な請求です。例えば夫婦間の貸金返還や婚姻前の事故の賠償は「原因である事実によって生じた損害」に当たらず、併合できません。

Q8家裁での慰謝料請求は非公開?

人事訴訟は公開法廷が原則ですが、プライバシー保護のため当事者尋問等の公開停止(人訴22条)が認められる場合があります。家事調停とは扱いが異なります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1離婚と不倫相手への慰謝料、一緒にやると裁判は長引きませんか?

被告が増える分、主張整理に時間はかかる。だが別訴なら二つの裁判所で二回の期日を並行して抱えることになり、総所要時間はむしろ増えやすい。17条1項後段は、家裁が損害賠償部分を自ら審理裁判できると明記している。実務のポイント:弁護士が別訴を勧めるとき、裁判所の運用や自身の処理の都合が理由のこともある。併合を選ばない理由を一度言語化してもらうと、方針の実質が見える

Q2もう離婚は成立しているんですが、今から不倫相手を家裁で訴えられますか?

できない。17条は人事訴訟に係る請求との併合、または人事訴訟が係属している家裁への提起を前提とする。離婚が終わっていれば人事訴訟自体が存在しないので、通常の民事訴訟として地方裁判所または簡易裁判所に提起する。実務のポイント:離婚を急いで先に成立させると、この併合の扉が閉まる。慰謝料も取りたいなら、離婚訴訟を進めている間に併合するかどうかを先に決める

Q3不倫相手の住所が分からないときはどうすればいいですか?

訴状には被告の住所の記載が必要で、不明のままでは提起できない。氏名と勤務先が分かれば弁護士会照会(弁護士法23条の2)や住民票の職務上請求で特定できる場合がある。実務のポイント:時効は相手を特定できていなくても、知った時から進行する構造になりうる。特定作業に時間がかかりそうなら、配偶者に対する請求を先行させて訴訟を係属させ、17条2項で後から追加する順序を検討する

間違えやすい点 AI による整理

  • 「慰謝料は離婚とセットだから当然一緒にやれる」と考える人は多いが、問いの立て方が逆である。人事訴訟(家裁)と民事の損害賠償(地裁)は本来まったく別系統の手続で、原則は併合不可。17条という明文の例外があるからこそ可能になっている。だから17条の射程を外れる場面、たとえば離婚成立後に慰謝料だけを請求する場合は、家裁は使えない
  • 「不貞相手への請求も家裁でやれる」ことは知っていても、その戦略的な重みを理解していない人が多い。家裁で併合されるということは、離婚原因の審理と不貞の事実認定が同一の裁判官によって同時に行われるということだ。配偶者と不貞相手が食い違う主張をすれば、その矛盾は一人の裁判官の目の前で露呈する。別々の裁判所なら、双方がそれぞれ都合のよい主張をして両方逃げ切る余地があった
  • 17条があれば何でも家裁に持ち込めると思われがちだが、条文は「当該請求の原因である事実によって生じた損害」に限定している。離婚とは無関係の貸金返還請求や、婚姻前の交通事故の賠償は入らない。離婚原因そのもの(不貞、暴力、遺棄)から生じた損害であることが、扉を通る鍵である
比較の観点この条文ほかの条文
場面人訴17条1項:最初から離婚と損害賠償を一の訴えで提起人訴17条2項:離婚訴訟係属後に同じ家裁へ追加提起
人訴8条:地裁に係属中の損害賠償訴訟を家裁へ移送
前提人事訴訟の請求と同時に提起すること当該人事訴訟が家裁に係属していること
家裁に人事訴訟が係属し、地裁に関連損害賠償訴訟があること
審理の形家裁が損害賠償部分も自ら審理・裁判1項後段準用で家裁が自ら審理、8条2項準用で弁論併合
申立てにより移送、移送後は弁論併合

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
家事事件法 第3条・第41条

台湾は離婚等による損害賠償を丙類家事訴訟事件として家事法廷の管轄に含め、基礎事実が牽連する家事事件の合併請求を認める。日本より家事手続への取り込みが制度的に広い

韓国
가사소송법 제2조・제14조

韓国は離婚等による損害賠償請求(第三者に対するものを含む)を家事訴訟事件として家庭法院が扱い、関連事件の併合を定める

ドイツ
FamFG § 266

ドイツは婚姻に関連する財産紛争を「その他の家事事件」として家庭裁判所に集約する。一方、不貞相手への慰謝料請求自体を原則認めない点で日本と大きく異なる

フランス
Code civil art. 266

フランスは離婚の帰結として配偶者間の損害賠償を家事裁判官(JAF)の離婚手続内で認める

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 配偶者の不貞が発覚し、離婚を決意した。相手方配偶者への慰謝料に加え、不貞相手にも請求したい。17条により、離婚訴訟を起こす家庭裁判所で、不貞相手を被告とする損害賠償請求も同時に審理してもらえる。証拠(LINE、写真、探偵報告書)は一度提出すれば両方の請求に使える。別々に訴えれば、同じ証拠を二つの裁判所で二回出すことになる
  • 訴えられた側から見るとどうなるか。あなたは既婚者と知らずに交際していた。ある日、自宅に家庭裁判所からの訴状が届く。「なぜ家裁? 自分は夫婦ではないのに」と戸惑う。17条があるから、第三者であるあなたも家裁の法廷に立つことになる。争点は「既婚と知っていたか、知り得たか」。この一点に防御を集中させる
  • もし離婚訴訟をすでに家裁で始めた後に、不貞相手の氏名と住所がやっと判明したとしたら? 2項が効く。すでに係属している離婚訴訟の家庭裁判所に、追加で損害賠償の訴えを提起できる。改めて地裁に一から出し直す必要はない
  • 協議離婚はもう成立済み。だが慰謝料だけ後から請求したい。この場合は人事訴訟が存在しないので17条は使えず、通常の民事訴訟(地方裁判所または簡易裁判所)になる。不貞を知った時から3年の時効が走っている。離婚届を出した日ではない、知った日が起算点。残り時間を今日数えること

取るべき行動

被害を受けた側:1. 不貞の証拠(LINE、写真、宿泊記録、調査報告書)を日付順に整理し、離婚原因の立証と慰謝料請求の双方で使える形にする2. 不貞相手の氏名・住所を特定する。訴状に記載できなければ併合提起できない3. 弁護士に「人事訴訟法17条1項で配偶者と第三者を共同被告として家裁に提起する案」を明示的に検討させる4. すでに離婚訴訟が係属しているなら2項による追加提起を検討、係属中の家裁にそのまま出せる

訴えられた側:1. 家裁から訴状が届いたら、答弁書の提出期限(通常3週間程度)を最優先で確認2. 争点は「相手が既婚者であると知っていたか、または知らないことに過失があったか」。交際開始時のやり取りの記録を保全する3. 夫婦関係がすでに破綻していた時期の交際であれば、慰謝料は認められないか大幅に減額される。破綻時期を示す事情を洗い出す4. 配偶者と連帯責任になる構造上、求償の問題も生じる。支払う場合は求償の扱いを和解条項に入れる

時効(請求できる期限):不貞による損害賠償請求権の時効は、損害および加害者を知った時から3年(民法724条)。不貞の事実と相手の氏名の両方を知った時点が起算点であり、離婚成立日ではない。不法行為時から20年で除斥。2項による追加提起も、この時効内でなければ意味がない(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:17条は、人事訴訟の家裁移管後も同一事実に基づく紛争の一回的解決を図るための特則であり、配偶者のほか不貞相手等の第三者を共同被告とする主観的併合も含むと解されている

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成15年(2003年) 新設:人事訴訟法制定により人事訴訟が地方裁判所から家庭裁判所へ移管。それまで地裁で可能だった離婚等と損害賠償請求の併合を家裁でも維持するため本条を新設(平成16年4月1日施行)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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