受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

人事訴訟法 第2条(定義)

クイックジャンプ
  1. この法律において「人事訴訟」とは、次に掲げる訴えその他の身分関係の形成又は存否の確認を目的とする訴え(以下「人事に関する訴え」という。)に係る訴訟をいう。
  2. 一婚姻の無効及び取消しの訴え、離婚の訴え、協議上の離婚の無効及び取消しの訴え並びに婚姻関係の存否の確認の訴え
  3. 二嫡出否認の訴え、認知の訴え、認知の無効及び取消しの訴え、民法(明治二十九年法律第八十九号)第七百七十三条の規定により父を定めることを目的とする訴え並びに実親子関係の存否の確認の訴え
  4. 三養子縁組の無効及び取消しの訴え、離縁の訴え、協議上の離縁の無効及び取消しの訴え並びに養親子関係の存否の確認の訴え

この条文の基本情報

定義とは何ですか?

定義定義とは、人事訴訟法第2条に定められた規定で、「この法律において「人事訴訟」とは、次に掲げる訴えその他の身分関係の形成又は存否の確認を目的とする訴え(以下「人事に関する訴え」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 人事訴訟法第2条(定義)は、日本の人事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 人事訴訟法第2条の条文原文は「この法律において「人事訴訟」とは、次に掲げる訴えその他の身分関係の形成又は存否の確認を目的とする訴え(以下「人事に関する訴え」という。」で始まります。
  3. 人事訴訟法第2条は第一節 通則に置かれています。
  4. 人事訴訟法の公布日は平成15年7月16日です。
  5. 人事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 人事訴訟法第2条の前の条は人事訴訟法第1条です。
  7. 人事訴訟法第2条の次の条は人事訴訟法第3条です。
  8. 人事訴訟法第2条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第2条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000109
  • 本サイト収録人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第2条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/415AC0000000109/2
裁判例 8件に引用されています

関連度の高い3件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点人事訴訟法第2条は、離婚・婚姻無効・嫡出否認・認知・離縁など身分関係の形成又は存否確認を目的とする訴えを人事訴訟と定義し、家庭裁判所での特別な手続の入口となる。

Q · 離婚や認知の裁判は、普通の民事裁判と何が違うの?

身分関係を動かす訴えは人事訴訟で、家裁が扱う

人事訴訟法2条は、離婚、婚姻無効、嫡出否認、認知、離縁など身分関係の形成又は存否の確認を目的とする訴えを「人事訴訟」と定義します。該当すると家庭裁判所の管轄(同法4条)となり、原則として調停前置(家事事件手続法257条)が適用され、裁判所は職権で事実を調べ(同法20条)、確定判決は第三者にも効力が及びます(同法24条)。慰謝料請求だけの訴えは人事訴訟に当たりません。

解説

離婚したい、認知してほしい、養子縁組を無効にしたい。これらの訴えには、普通の民事訴訟とは全く別の運転ルールが適用される。その切り替えスイッチがこの2条だ。ここに列挙された訴えに該当した瞬間、あなたの事件は「人事訴訟」になり、管轄は地方裁判所ではなく家庭裁判所へ移り、原則として調停を先に通さなければならず(家事事件手続法257条の調停前置)、裁判所は当事者が主張していない事実まで職権で調べにいく。そして最も重要なのは、判決の効力が当事者だけでなく第三者全員に及ぶ(人事訴訟法24条)という点である。通常の民事判決は当事者間だけの話だが、婚姻無効の判決は世界中の誰に対しても「その婚姻はなかった」ことになる。つまりあなたが今書こうとしている訴状は、戸籍という国家記録を書き換える力を持つ。逆に、あなたの請求が「慰謝料だけ」ならそれは人事訴訟ではなく通常の民事訴訟であり、ルールが丸ごと変わる。この線引きを間違えたまま訴状を出すと、裁判所から管轄違いで移送され、数か月を失う。

法的な位置づけ

人事訴訟とは、人事訴訟法第2条により、婚姻の無効・取消し、離婚、嫡出否認、認知、実親子関係の存否確認、養子縁組の無効・取消し、離縁その他の身分関係の形成又は存否の確認を目的とする訴えに係る訴訟をいう。家庭裁判所の管轄に属し、職権探知主義と判決の対世効を特徴とする。

よくある質問 AI による整理

Q1人事訴訟とは何ですか?

離婚や認知、離縁など、身分関係の形成又は存否の確認を目的とする訴えに係る訴訟です。人事訴訟法2条が定義し、家庭裁判所が扱います。

Q2人事訴訟と家事審判の違いは?

人事訴訟は公開の法廷で判決により身分関係を確定する訴訟手続です。家事審判は相続や後見など非訟事件を、裁判所が非公開の審判で処理する手続です。

Q3人事訴訟は弁護士なしでできる?

法律上は本人訴訟も可能です。ただし職権探知や附帯処分など独自のルールが多く、親権や財産分与が絡む場合は弁護士への相談が現実的です。

Q4離婚訴訟の印紙代はいくら?

離婚請求のみなら収入印紙13,000円が基本です。財産分与や養育費などの附帯処分、慰謝料を併合すると、その分の手数料が加算されます。

Q5人事訴訟は非公開にできる?

原則は公開ですが、人事訴訟法22条により、私生活上の重大な秘密に関する当事者尋問等は一定の要件のもとで公開を停止できます。

Q6離婚訴訟で和解はできる?

できます。人事訴訟法37条により、離婚と離縁の訴えでは訴訟上の和解が認められます。婚姻無効や親子関係の訴えでは和解で身分関係を決められません。

Q7人事訴訟の途中で当事者が亡くなったら?

原則として訴訟は終了します(人事訴訟法27条)。ただし被告となるべき者が死亡している場合でも、検察官を被告として訴えられる類型があります。

Q8外国人配偶者との離婚は日本の裁判所でできる?

人事訴訟法3条の2以下の国際裁判管轄規定により、被告の住所が日本にある場合などは日本の家庭裁判所に訴えを提起できます。準拠法は別途判断されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1離婚の慰謝料だけ請求したいんですが、家庭裁判所ですか地方裁判所ですか?

慰謝料請求単独であれば、民法709条に基づく通常の損害賠償請求なので地方裁判所または簡易裁判所です。ただし離婚の訴えと一緒に請求するなら、人事訴訟法17条により家庭裁判所で併合審理できます。実務のポイント:離婚訴訟に併合する方が、裁判所が婚姻破綻の経緯を全部把握した上で慰謝料額を判断するため、事情が有利に働きやすい。先に離婚だけ成立させてから別訴で慰謝料を請求すると、その文脈が伝わりにくくなる

Q2相手が離婚に同意しているのに、なぜ判決まで時間がかかるんですか?

人事訴訟の判決は第三者にも効力が及ぶ(人事訴訟法24条)ため、当事者の合意だけで身分関係を動かすことが原則として認められないからです。裁判所は職権でも事実を調べ(同法20条)、離婚原因の存在を確認します。実務のポイント:双方が離婚に合意しているなら、そもそも訴訟ではなく調停で離婚を成立させる方が圧倒的に早い。訴訟まで来ている時点で、争点は離婚の可否ではなく親権や財産分与にあることがほとんど。そこを見誤ると弁護士費用だけが膨らむ

Q3戸籍に間違った婚姻が載っています。役所で直せませんか?

本人の意思によらない婚姻届が出された場合、その婚姻は無効ですが、戸籍の記載は役所の窓口では消えません。家庭裁判所の婚姻無効の訴え(人事訴訟法2条1号)で確定判決を得て、戸籍法116条により訂正申請をする必要があります。実務のポイント:争いがなく無効が明白なケースでは、家事事件手続法277条の合意に相当する審判で処理できる場合があり、訴訟より早く安く済む。いきなり訴訟を考える前に、まず調停申立てから入るルートを弁護士に確認する価値がある

Q4子どもが自分の子ではないと分かりました。今から否認できますか?

嫡出否認の訴え(人事訴訟法2条2号)で争えますが、出訴期間があります。2024年4月1日施行の民法改正で否認権者が父のほか子・母にも拡大され、期間は原則として子の出生を知った時などから3年になりました。実務のポイント:期間が過ぎた後に残る道は親子関係不存在確認の訴えですが、こちらは推定が及ばない場合(同居期間がなく懐胎の可能性がないなど)に限られ、ハードルが格段に上がる。DNA 鑑定の結果があっても、期間内に動いたかどうかで勝敗が分かれる(最新の改正状況をご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 「離婚訴訟だから人事訴訟」という理解は半分しか当たっていない。厳密には、2条に列挙された訴え、およびそれに準じる身分関係の形成・存否確認を目的とする訴えに係る訴訟が人事訴訟である。同じ離婚がらみでも、離婚成立後に慰謝料だけを請求する訴訟は通常の民事訴訟であり、地方裁判所または簡易裁判所の管轄になる。どの請求が主軸かで、行き先の建物が変わる
  • 多くの人は「自分の離婚だから、自分と相手の間だけで決着する話」と考える。法律から見ると全く違う。人事訴訟の確定判決は第三者にも効力が及ぶ(24条)。だから裁判所は当事者の合意だけでは判決を出さず、請求の認諾も和解による身分関係の形成も原則として認めない。あなたが「もう認めます」と言っても、裁判所はそれで終わらせてくれない。この落差を知らずに「相手が認めれば終わる」と期待して臨むと、審理が延々続く理由が理解できないまま消耗する
  • 「調停なんて相手が出てこなければ意味がない、いきなり訴訟でいい」と考えている人は多い。だが2条に該当する訴えは家事事件手続法257条の調停前置主義の対象で、原則として調停を経ていない訴えは裁判所が職権で調停に付すことができる。相手が欠席して調停が不成立になること自体が、訴訟に進むための必要な手順になっている。省略ではなく、通過儀礼だと理解した方が早い
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる事件人事訴訟(人訴法2条):離婚・婚姻無効・嫡出否認・認知・離縁など身分関係の形成・存否確認通常の民事訴訟(民事訴訟法):慰謝料・貸金など財産上の請求
家事審判(家事事件手続法):遺産分割・後見開始など非訟事件
管轄裁判所家庭裁判所(人訴法4条)地方裁判所または簡易裁判所
家庭裁判所
事実の収集職権探知主義(人訴法20条)、自白の拘束力なし(同19条)弁論主義、自白は裁判所を拘束
職権探知主義
判決・裁判の効力確定判決は第三者にも及ぶ対世効(人訴法24条)原則として当事者間のみ(相対効)
審判として確定し、訴訟の判決とは性質が異なる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
家事事件法第3条

台湾は家事訴訟事件と家事非訟事件を一つの法典で類型化し、婚姻無効・離婚・親子関係事件を家事法院が扱う。日本のように人事訴訟法と家事事件手続法に分かれていない

韓国
가사소송법 제2조

韓国は家事訴訟法で家庭法院の管轄事件を類型ごとに列挙し、訴訟事件と非訟事件を同一法典で規律する

ドイツ
FamFG §§ 111, 121, 169

ドイツは家事事件及び非訟事件手続法(FamFG)で婚姻事件・親子関係事件を家庭裁判所の管轄とし、職権探知を採る

アメリカ
各州 Family Code / Uniform Parentage Act

米国は州法の領域で、離婚・親子関係確定は州の家庭裁判所等が扱う。統一法モデルの採否は州ごとに異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 夫の不貞で離婚したい。離婚そのものと、慰謝料と、親権と、財産分与。バラバラの手続だと思っていたら、人事訴訟法17条により離婚の訴えに慰謝料請求を併合でき、親権・養育費・財産分与は附帯処分として同じ家庭裁判所で一括処理できる。地方裁判所に慰謝料だけ別訴で出した人は、二重に時間と弁護士費用を払っている
  • 生まれた子が自分の子ではないと確信した夫。嫡出否認の訴えは2号に列挙された典型的な人事訴訟で、家庭裁判所の管轄になる。ただし2024年4月施行の民法改正で否認権者が母・子にも拡大し、出訴期間も原則3年に延びた。あと数か月で期間が切れる立場なら、今夜のうちに弁護士の初回相談枠を押さえるべき段階
  • 養親から「お前との縁組はそもそも無効だ」と主張された側に立ったとしたら、どうなる? 相手が起こすのは3号の養子縁組無効の訴え。これが通れば相続権が遡って消える。あなたは被告として、縁組意思があったことを立証する側に回る
  • 亡父に、生前まったく知らなかった子がいると名乗り出てきた。認知の訴え(2号)は父の死後3年以内なら検察官を被告として提起できる。相続人であるあなたにとっては、遺産分割協議が根底から覆る事態。相手の出訴期間が切れるまで遺産分割を待つべきか、それとも先に動くか、時間との勝負になる
  • 戸籍上は婚姻しているが、実は本人の知らないうちに婚姻届が出されていた。これは1号の婚姻無効の訴え。役所の窓口で「戸籍を直してください」と言っても直らない。戸籍を動かせるのは家庭裁判所の判決か審判だけだと知っているかどうかが分水嶺

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分の請求が2条の各号のどれに当たるかを特定する。当たるなら家庭裁判所、当たらないなら地方裁判所または簡易裁判所2. 当たる場合は原則として先に家事調停を申し立てる(家事事件手続法257条)。調停不成立の証明書が訴訟提起の前提になる3. 慰謝料・親権・養育費・財産分与は人事訴訟法17条の併合請求や附帯処分として同じ手続に載せられる。別訴に分けると費用も時間も倍増する4. 戸籍の記載を直したいだけなら、戸籍法116条により確定判決に基づく訂正申請が必要になる

訴えられた側:1. 訴状を受け取ったら、まず請求の趣旨が身分関係の形成・存否確認を目的としているかを確認する。該当するのに地方裁判所から届いていれば管轄違いを主張できる2. 人事訴訟では請求の認諾や和解で身分関係を左右できないのが原則なので、「認めて早く終わらせる」戦略は通用しない。争点ごとに証拠を準備する3. 職権探知主義が働くため、あなたが黙っていた事情も裁判所が調べにいく可能性がある。不利な事実も弁護人には最初に開示しておく方が防御を組み立てやすい

時効(請求できる期限):2条自体は定義規定であり出訴期間を定めていないが、列挙された各訴えには個別に期間がある。嫡出否認の訴えは原則3年(民法777条、2024年4月1日施行の改正法による。改正前は夫が出生を知った時から1年)、父を定める訴えや認知の訴えは父の死亡の日から3年(民法787条ただし書)。婚姻無効の訴えや親子関係存否確認の訴えには期間制限がない。自分の訴えの根拠条文ごとに確認が必要(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説(例示列挙説):2条各号の訴えは例示であり、柱書の「その他の身分関係の形成又は存否の確認を目的とする訴え」により、列挙されていない身分関係の存否確認の訴えも人事訴訟に含まれると解される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成15年(2003年) 新設:明治期の人事訴訟手続法に代わり人事訴訟法を制定(平成15年法律第109号)。人事訴訟の第一審管轄を地方裁判所から家庭裁判所へ移し、本条で人事訴訟の範囲を定義した。平成16年4月1日施行。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

人事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 通則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›