人事訴訟法 第26条(訴訟手続の中断及び受継)
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- 第十二条第二項の規定により人事に関する訴えに係る身分関係の当事者の双方を被告とする場合において、その一方が死亡したときは、他の一方を被告として訴訟を追行する。この場合においては、民事訴訟法第百二十四条第一項第一号の規定は、適用しない。
- 2.第十二条第一項又は第二項の場合において、被告がいずれも死亡したときは、検察官を被告として訴訟を追行する。
この条文の基本情報
訴訟手続の中断及び受継とは何ですか?
定義訴訟手続の中断及び受継とは、人事訴訟法第26条に定められた規定で、「第十二条第二項の規定により人事に関する訴えに係る身分関係の当事者の双方を被告とする場合において、その一方が死亡したときは、他の一方を被告として訴訟を追行する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 人事訴訟法第26条(訴訟手続の中断及び受継)は、日本の人事訴訟法に含まれる条文です。
- 人事訴訟法第26条の条文原文は「第十二条第二項の規定により人事に関する訴えに係る身分関係の当事者の双方を被告とする場合において、その一方が死亡したときは、他の一方を被告として訴訟を追行する。」で始まります。
- 人事訴訟法第26条は第一章 総則に置かれています。
- 人事訴訟法の公布日は平成15年7月16日です。
- 人事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 人事訴訟法第26条の前の条は人事訴訟法第25条です。
- 人事訴訟法第26条の次の条は人事訴訟法第27条です。
- 人事訴訟法第26条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第26条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000109 - 本サイト収録
人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第26条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/415AC0000000109/26
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点人事訴訟法26条は、身分関係の当事者双方を被告とする訴訟で一方が死亡すれば他方を被告に続行し、双方死亡なら検察官を被告として訴訟を追行すると定める。
Q · 人事訴訟の途中で被告が亡くなったら、裁判はどうなるの?
止まらず、残る被告か検察官を相手に続く
人事訴訟法26条1項により、第三者が身分関係の当事者双方を被告とした訴訟で一方が死亡しても、訴訟は中断せず残る他方を被告として続行します(民訴124条1項1号は不適用)。同条2項により被告が全員死亡したときは検察官が被告となります。ただし離婚・離縁の訴えで被告が死亡した場合は、同法27条2項により訴訟は当然に終了します。
解説
離婚や認知の訴えで、配偶者と第三者の両方を被告にして裁判を進めている最中、被告の一人が亡くなる。通常の民事訴訟なら、当事者が死んだ瞬間に手続は中断し、相続人が引き継ぐまで動かない(民事訴訟法124条1項1号)。だが人事訴訟法26条は、その中断ルールを明示的に外した。身分関係の当事者双方を被告とした訴訟で一方が死亡しても、訴訟は止まらず、生き残った他方を被告として、そのまま続く。さらに被告が全員死亡した場合でも、訴訟は終わらない。検察官が被告の席に座って、手続が完結する。あなたが知っておくべきなのは、身分関係の確定は「相手が死んだから終わり」にはならないという設計思想だ。婚姻無効、親子関係不存在、認知、これらは戸籍と相続に直結するため、法は当事者の生死にかかわらず決着をつける道を用意している。相手の死亡を待っても、訴訟は逃げてくれない。
法的な位置づけ
人事訴訟法26条は、人事訴訟の係属中に被告が死亡した場合の被告の地位の承継先を定める規定である。身分関係の当事者双方が被告である場合に一方が死亡したときは他方が単独で被告となり、訴訟手続は中断しない。被告が全員死亡したときは、公益の代表者である検察官が被告として訴訟を追行する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.被告の死亡事実を証明資料で確認する 訃報を受けたら、除籍謄本や死亡記載のある戸籍謄本を取得して死亡日を確定する。死亡日は出訴期間の起算点にもなりうるため、口頭情報だけで動かない
- 2.訴訟類型から26条と27条のどちらが適用されるか判断する 離婚・離縁など被告死亡で当然終了する類型(人事訴訟法27条2項)か、26条により続行する類型かを確認する。被告が一人残るのか、全員死亡したのかも訴状の当事者欄で確認する
- 3.裁判所へ上申書で死亡を報告する 死亡の事実と26条による続行を前提とする旨を上申書で家庭裁判所に伝え、期日の空転を防ぐ。共同被告の一方死亡なら残る被告での続行、全員死亡なら検察官を被告とする旨を明記する
- 4.検察官被告に向けて立証計画を組み直す 死亡した当事者から得られる予定だった供述が失われるため、DNA 鑑定資料、戸籍・住民票の履歴、書簡などの客観証拠を中心に立証計画を再構成する
よくある質問 AI による整理
Q1人事訴訟とは何ですか?
婚姻無効・離婚・認知・親子関係存否確認など、身分関係の形成や存否の確認を目的とする訴訟です。人事訴訟法2条が対象を定め、家庭裁判所が管轄します。
Q2人事訴訟で被告が死亡したら訴訟は中断しますか?
中断しません。人事訴訟法26条1項後段が民事訴訟法124条1項1号の適用を排除しており、残る被告または検察官を相手に訴訟が続きます。
Q3離婚裁判中に相手が死亡したらどうなりますか?
離婚訴訟は人事訴訟法27条2項により当然に終了します。婚姻は死亡で解消されるため、検察官が被告となって続行する26条2項の対象外です。
Q4検察官が被告になる訴訟とは?
身分関係の当事者が死亡して被告となるべき者がいない人事訴訟では、公益の代表者として検察官が被告となります(人事訴訟法12条3項、26条2項)。
Q5父の死後に親子関係不存在確認の訴えはできますか?
できます。子が父の死後に提起する場合、被告となるべき父がいないため検察官を被告とします(人事訴訟法12条3項)。訴えの利益の有無は別途問題になります。
Q6父の死後の認知の訴えはいつまでできますか?
父の死亡の日から3年以内です(民法787条ただし書)。期間を過ぎると訴えは不適法となるため、死亡日を起点に早めに準備する必要があります。
Q7人事訴訟の原告が死亡したらどうなりますか?
原則として訴訟は当然に終了します(人事訴訟法27条1項)。被告死亡を扱う26条とは逆の場面で、特別の定めがある場合のみ受継が認められます。
Q8検察官被告の訴訟で検察官は積極的に争いますか?
公益代表として被告の地位に立ちますが、実務上は証拠と戸籍記載の整合性を確認する対応が中心とされます。立証の中心は原告側の客観証拠です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1検察官が被告になるって、自分が犯罪者扱いされるってことですか?
違う。検察官は公益の代表者として、身分関係の当事者が誰もいなくなった場合に形式的に被告の地位に立つだけである(人事訴訟法12条3項、26条2項)。刑事責任とは無関係。実務のポイント:検察官被告事件では、検察官が積極的に争うことは稀で、戸籍の記載と提出証拠の整合性を確認する程度にとどまることが多い。実質的な主戦場は、あなたがどれだけ客観証拠(DNA 鑑定、戸籍、住民票の異動履歴)を積めるかに移る
Q2共同被告の一人が死んだら、訴訟は一度止まるんじゃないんですか?
止まらない。通常の民事訴訟なら民事訴訟法124条1項1号で中断するが、人事訴訟法26条1項後段がその適用を明文で外している。残る他方を被告として、そのまま続行する。実務のポイント:この条文を知らない代理人が「中断するはずだ」と主張して期日が空転する例が実際にある。条文番号を示して指摘すれば、その場で解決する。相手が渋るなら、裁判所に条文適用の確認を求めればよい
間違えやすい点 AI による整理
- 「被告が死んだら訴訟は終わる、または相続人が引き継ぐまで止まる」というのが民事訴訟の常識だが、人事訴訟ではその常識が通用しない。26条は民事訴訟法124条1項1号の適用を明文で排除している。「中断しない」という一点が、戦略の前提をひっくり返す
- 検察官が被告になると聞くと「刑事事件に発展した」と誤解する人がいる。実際は逆で、検察官は公益の代表者として形式的に被告の地位に立つだけであり、あなたを追及する立場ではない。身分関係を放置しないための、いわば手続上の留守番役である
- あなたから見れば「相手が死んだのだから、もう争う相手がいない」。だが法律から見れば「戸籍という公的記録が誤ったまま残り、相続人の範囲が確定しない」。この落差を放置すると、数年後に相続が開始したとき、誰が相続人かをめぐって別の紛争が立ち上がる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 人訴26条:訴訟係属中に被告が死亡した場合 | 人訴12条:訴え提起時に誰を被告とするか 人訴27条:原告死亡・離婚等での被告死亡による訴訟終了 |
| 一方の当事者が死亡した場合 | 双方被告のうち一方死亡なら他方を被告に続行、中断しない | 提起前に一方が死亡していれば他方のみを被告とする(12条2項) 原告死亡なら原則当然終了(27条1項) |
| 全員死亡した場合 | 検察官を被告として訴訟を追行(26条2項) | 提起時に全員死亡なら検察官を被告として提訴(12条3項) 離婚・離縁等では検察官被告に移らず当然終了(27条2項) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は第三者提起の婚姻事件で夫婦を共同被告とし、一方死亡時は生存者を被告とする。認領の訴えでは被告死亡時の受け手を別途規定しており、検察官ではなく他の主体を定める点で日本と構造が異なる。
韓国は親子関係存否確認等で相手方となる者が死亡している場合に検察官を相手方とする仕組みを持ち、日本の検察官被告制度と近い構造をとる。
ドイツは親子関係事件で関係人が死亡した場合、他の関係人の申立てがあれば手続を続行する方式をとり、検察官被告ではなく当事者の申立てに委ねる点が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父の死後、戸籍に見覚えのない「子」がいることに気付いた。親子関係不存在確認の訴えを起こしたいが、相手方となるべき父はすでにこの世にいない。この場合、検察官が被告になる。相手が誰もいないから訴えられない、ではない
- 婚姻無効の訴えを起こし、夫と、婚姻届を偽造したとされる第三者の双方を被告にしていた。審理の途中で夫が病死。通常なら中断して相続人の受継を待つところだが、26条1項により訴訟は止まらず、残る第三者を被告として続行する。相続人を探して手続を止める必要はない
- もし、あなたが被告の側で、共同被告の一人が亡くなったら何が起きる? 相続人が引き継いでくれるわけではない。あなた一人が被告席に残り、そのまま防御を続けることになる。証人になるはずだった相手が消えた状態で、立証責任だけが残る
- 認知の訴えを準備している最中に、認知を求める相手(父とされる人物)が危篤との連絡。あと数日で死亡すれば被告不在になるが、検察官を被告として訴えを維持できる(人事訴訟法42条2項に別途死亡後3年の出訴期間制限あり、起算点に注意)
取るべき行動
被害を受けた側:1. 被告の死亡を知ったら、直ちに裁判所へ上申書で報告し、26条による続行を前提に期日調整を求める2. 共同被告の一方が死亡した場合は、残る被告を相手に訴訟を続行する旨を明示(相続人の受継は不要) 3. 被告全員が死亡した場合は、検察官を被告とする旨の手続(当事者の表示変更)を申し立てる4. 認知・親子関係の訴えは死亡後の出訴期間制限があるため、死亡日を起算点として期間を再計算する
訴えられた側:1. 共同被告の一方が死亡しても自動的に有利にはならない。残る被告としての防御を継続する必要がある2. 死亡した被告が持っていた資料・供述が失われる点を踏まえ、書証の確保を優先する3. 相手方が「中断」を理由に不当な期日引き延ばしをしてきた場合は、26条により中断しない旨を主張する4. 検察官が被告に加わる局面では、公益的観点からの主張が出るため、戸籍記載の整合性に関する資料を早期に整える
時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはない。ただし関連する出訴期間に注意:認知の訴えは父または母の死亡の日から3年以内(人事訴訟法42条2項)。その他の身分訴訟には特定の時効はなく、訴えの利益が存続する限り提起できる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:身分関係は一身専属的で相続の対象とならないため、被告の死亡時に相続人による受継という民事訴訟の原則はなじまない。本条は、残る当事者または公益代表たる検察官に被告の地位を移すことで、身分関係の対世的確定を確保するものと理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 新設:人事訴訟手続法(明治31年)に代わる人事訴訟法の制定に伴い、被告死亡時の訴訟追行に関する規定として新設。平成16年(2004年)4月1日施行。
- 人事訴訟法 第12条被告適格、双方被告・検察官被告の根拠
- 人事訴訟法 第27条訴訟手続の受継に関する特則
- 人事訴訟法 第42条認知の訴えの出訴期間、死亡後3年制限
- 人事訴訟法 第2条人事訴訟の定義、本条の適用範囲を画する
- 民事訴訟法 第124条当事者死亡による中断の原則、本条が適用を排除
- 民法 第787条認知の訴え、死亡後3年の出訴期間の実体的根拠
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