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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

人事訴訟法 第37条

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  1. 離婚の訴えに係る訴訟における和解(これにより離婚がされるものに限る。以下この条において同じ。)並びに請求の放棄及び認諾については、第十九条第二項の規定にかかわらず、民事訴訟法第二百六十六条(第二項中請求の認諾に関する部分を除く。)、第二百六十七条第一項及び第二百六十七条の二の規定を適用する。ただし、請求の認諾については、第三十二条第一項の附帯処分についての裁判又は同条第三項の親権者の指定についての裁判をすることを要しない場合に限る。
  2. 2.前項の場合における民事訴訟法第二百六十七条第一項及び第二百六十七条の二第一項の規定の適用については、同法第二百六十七条第一項中「について電子調書を作成し、これをファイルに記録した」とあるのは「を調書に記載した」と、「その記録」とあるのは「その記載」と、同法第二百六十七条の二第一項中「規定によりファイルに記録された電子調書」とあるのは「調書」とする。
  3. 3.離婚の訴えに係る訴訟においては、民事訴訟法第二百六十四条及び第二百六十五条の規定による和解をすることができない。
  4. 4.離婚の訴えに係る訴訟における民事訴訟法第八十九条第二項及び第百七十条第三項の期日においては、同法第八十九条第三項及び第百七十条第四項の当事者は、和解及び請求の認諾をすることができない。ただし、当該期日における手続が裁判所及び当事者双方が映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によって行われた場合には、この限りでない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 人事訴訟法第37条は、日本の人事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 人事訴訟法第37条の条文原文は「離婚の訴えに係る訴訟における和解(これにより離婚がされるものに限る。」で始まります。
  3. 人事訴訟法第37条は第二章 婚姻関係訴訟の特例に置かれています。
  4. 人事訴訟法の公布日は平成15年7月16日です。
  5. 人事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 人事訴訟法第37条の前の条は人事訴訟法第36条です。
  7. 人事訴訟法第37条の次の条は人事訴訟法第38条です。
  8. 人事訴訟法第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第37条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000109
  • 本サイト収録人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/415AC0000000109/37

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点人事訴訟法37条は、離婚訴訟でも和解と請求の認諾で離婚できると定める。ただし親権者指定や附帯処分が必要な場合は認諾できず、書面による受諾和解や裁定和解も認められない。

Q · 離婚裁判の途中で、相手が「離婚を認めます」と言えばそれで離婚は成立するの?

和解はできるが、子がいれば認諾だけでは離婚できない

人事訴訟法37条により、離婚訴訟でも和解と請求の認諾で離婚を成立させることができます。ただし認諾が使えるのは、財産分与などの附帯処分や未成年の子の親権者指定の裁判が不要な場合に限られます(1項ただし書)。子がいる場合は、親権者を含めた和解条項を作るか判決を待つことになります。また、書面による受諾和解や裁判所が条項を決める和解はできず(3項)、電話会議だけの期日でも和解できません(4項)。

解説

離婚調停が不調に終わり、裁判に進んだ。審理の途中で相手が折れ、「もう離婚でいい」と言い出す。ここで普通の民事訴訟なら、和解調書にサインして終わりだ。だが離婚訴訟は違う。人事訴訟法37条は、離婚の訴えでは和解と請求の認諾(相手が請求を全面的に認めること)を特別扱いする。認諾で離婚を成立させられるのは、慰謝料や財産分与、年金分割といった附帯処分の裁判が不要で、かつ未成年の子がいないため親権者指定もしなくてよい場合に限られる(1項ただし書)。子がいるのに「認諾で離婚」は成立しない。さらに3項で、裁判所が職権で和解条項を定める決定(民訴265条)や書面による受諾和解(同264条)は使えないと明記した。あなたの身分関係は、あなた自身が法廷にいる場で確認されなければ動かせない。4項の但書が2022年改正で web 会議を認めたのも、この「本人の意思を直接確認する」という原則を崩さずに手続を現代化するための調整である。

法的な位置づけ

人事訴訟法37条は、離婚の訴えにおける訴訟上の和解と請求の放棄・認諾の特則を定める規定である。人事訴訟では処分権主義が制限されるという原則(同法19条)の例外として、離婚についてはこれらを認める。そのうえで、認諾は附帯処分と親権者指定が不要な事案に限り、受諾和解・裁定和解と、電話会議だけの期日での和解・認諾を排除している。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.自分の事案で認諾が使えるか確認する 未成年の子がいるか、財産分与・慰謝料・年金分割などの附帯処分を申し立てているかを確認する。どちらかに当てはまれば、37条1項ただし書により認諾では離婚が成立しないため、和解か判決のどちらかになる
  2. 2.和解案の条項を一行ずつ検証する 親権者・養育費・面会交流・財産分与・年金分割・清算条項が入っているかをチェックする。清算条項の範囲(「本件離婚に関し」など)や、財産分与額と時価のずれを弁護士と照合する
  3. 3.期日への参加方法を決めて裁判所に申し出る 出頭できない事情があれば、web 会議方式での期日参加を早めに書記官へ申し出る。電話会議だけでは和解・認諾ができない(4項)ため、映像がつながる環境と本人確認の方法を準備する
  4. 4.和解成立後に離婚届と執行準備をする 和解成立の日から10日以内に和解調書の謄本を添えて離婚届を出す。養育費の不払いに備え、調書の正本と送達証明書を保管し、必要なら強制執行を申し立てられるようにしておく

よくある質問 AI による整理

Q1離婚訴訟で和解はできる?

できます。人事訴訟法37条1項により、離婚の訴えでは訴訟上の和解で離婚を成立させることが認められています。和解調書への記載で確定判決と同一の効力が生じます。

Q2請求の認諾とは?

被告が原告の請求を全面的に正当と認める訴訟上の意思表示です。離婚訴訟では、附帯処分や親権者指定の裁判が不要な場合に限り認諾で離婚が成立します。

Q3和解離婚 戸籍 届出 いつまで

和解離婚は和解成立の日に離婚が成立します。届出は報告的届出で、成立日から10日以内に和解調書の謄本を添えて市区町村へ提出します(戸籍法77条・63条準用)。

Q4離婚裁判の和解 本人が出席しないとだめ?

原則として本人が期日に参加する必要があります。書面による受諾和解は3項で排除されていますが、映像と音声でつながる web 会議での参加なら和解できます(4項ただし書)。

Q5離婚訴訟で請求の放棄はできる?

できます。37条1項は放棄も対象にしており、原告が離婚請求を放棄すると放棄調書が確定判決と同一の効力を持ち、同じ請求は原則として蒸し返せません。

Q6和解離婚と判決離婚の違いは?

判決は裁判所が離婚原因を認定して下し、控訴で争えます。和解は当事者の合意で条件まで決められますが、調書に記載された時点で確定し、控訴はできません。

Q7離婚訴訟 電話会議 和解 できない?

電話会議(音声のみ)の期日では和解も認諾もできません(37条4項本文)。映像と音声を双方向で送受信する web 会議方式なら可能です。

Q8和解調書の内容を後から変更できる?

原則できません。ただし養育費や面会交流は、事情変更があれば家庭裁判所の調停・審判で変更を求められます。財産分与や清算条項の見直しは極めて困難です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1和解で離婚したら、あとで慰謝料を追加で請求できますか?

和解条項に「本件に関し他に債権債務がないことを相互に確認する」という清算条項が入っていれば、原則できない。和解調書は確定判決と同一効力を持つ(民訴267条1項)からだ。実務のポイント:清算条項の文言は交渉可能である。「本件離婚に関し」と限定すれば、条項に書いていない別原因(例えば和解後に判明した不貞の相手方への請求)は残せる。一言の範囲限定で、将来の請求権の生死が変わる

Q2子どもがいるのに相手が「認諾する」と言ったら、どうなるんですか?

その認諾は離婚を成立させる効力を持たない。37条1項ただし書が、親権者指定の裁判(32条3項)が必要な場合を認諾から除外しているからだ。実務では裁判所が和解協議へ誘導し、親権者を含む条項を作ることになる。実務のポイント:これは相手が離婚を急ぐ事案で交渉材料になる。相手は親権であなたと合意しなければ離婚できない。急いでいる側が譲歩する構造が、条文から生まれている

Q3仕事を休めないので、弁護士だけ出席して和解してもらえませんか?

離婚の和解ではできない。3項が書面による受諾和解(民訴264条)を明示的に排除しており、身分関係の変動は本人の意思確認を経る必要があるためだ。ただし4項ただし書により、映像と音声の双方向通信(web 会議)で期日に参加すれば和解も認諾も可能である。実務のポイント:電話会議だけでは足りず、映像が必須である。裁判所によって利用できるシステムと申出の手順が違うので、期日の2週間前には書記官に確認しておく

間違えやすい点 AI による整理

  • 「和解できるのは知っているが、和解調書の重さを分かっていない」人が圧倒的に多い。和解調書は確定判決と同一の効力を持つ(民訴267条1項)。控訴もできず、原則として再審級の争いもできない。判決なら控訴で覆せるかもしれない内容が、和解では一発で確定する。「早く終わらせたい」という気持ちで署名した一行が、20年分の養育費と財産分与を固定する
  • 「相手が認諾すれば、子がいてもすぐ離婚できる」と思っているなら、問いの立て方が逆である。認諾は「離婚を認める」意思表示だが、未成年の子がいる限り親権者を定めなければ離婚は成立しない(民法819条2項)。37条1項ただし書はこれを手続面から封じている。認諾できるかを問うのではなく、附帯処分と親権者指定が要らない事案かを先に確認するのが正しい順序である
  • あなたから見れば「和解は裁判所が勧めてくれる穏当な解決」だが、法律から見れば和解は当事者自身の処分行為である。裁判所が職権で条項を決める民訴265条の裁定和解は、離婚訴訟では3項で明確に排除されている。つまり誰もあなたの代わりに離婚条件を決めてくれない。この落差に気付かず「裁判所が適正な線を引いてくれる」と期待していると、相手方が用意した条項がそのまま自分の条件になる
比較の観点この条文ほかの条文
規律対象人訴法37条:離婚の訴えにおける和解・放棄・認諾の特則人訴法19条:人事訴訟一般で民訴の自白・和解・認諾規定などを適用除外
人訴法32条:附帯処分・親権者指定の裁判
当事者の処分権離婚に限り和解・認諾・放棄を認める(例外)原則として否定(職権探知・処分権主義の制限)
裁判所が判決と同時に子の利益や財産関係を判断
子がいる事案への影響親権者指定が必要なら認諾不可、和解は親権者を含む条項で可直接の規定なし
裁判離婚では親権者指定の裁判が必須(3項)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
家事事件法第45條

台湾も離婚事件で訴訟上の和解を認め、和解筆録の作成で離婚の効力が生じる。未成年の子の利益への配慮を求める点は日本と共通している。

韓国
가사소송법 제12조

韓国は離婚訴訟など一定の家事訴訟で請求の認諾に関する民事訴訟法の規定を適用しない。実務では調停前置と調停による離婚が中心になっている。

ドイツ
FamFG § 113 Abs. 4

ドイツは婚姻事件で認諾などの ZPO 規定の適用を排除している。離婚は常に裁判所の判断(Beschluss)を経る必要があり、日本の認諾離婚にあたる制度はない。

アメリカ
Uniform Marriage and Divorce Act § 306

米国の多くの州では当事者間の separation agreement を裁判所が審査し、子に関する条項は裁判所が独自に判断する。規律は州ごとに異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 調停で1年揉めて離婚訴訟に進んだ。第3回期日で相手の弁護士が「認諾します」と言った。だがあなたたちには8歳の子がいる。この場合、認諾では離婚は成立しない。親権者を決める裁判が必要だからだ(1項ただし書)。結局は和解条項に親権者・養育費・面会交流を全部書き込むか、判決を待つことになる
  • もし、あなたが離婚訴訟の和解期日を仕事で休めず、弁護士に「先生に任せます、書面で和解してください」と頼んだらどうなるか? 通らない。3項が民訴264条の受諾和解を明確に排除している。離婚の和解だけは、あなた自身が出頭するか、少なくとも映像と音声で裁判所とつながっていなければ成立しない
  • 相手方の立場で読んでほしい。あなたは離婚したくないが、訴えられた。ここで「認諾しない」ことは、あなたが持つ最大の時間資源である。認諾は一方的に離婚を成立させる行為で、裁判所の判決を待たずに手続が終わる。あなたが認諾を拒めば、裁判所は離婚原因(民法770条)の有無を審理せざるを得ない
  • 海外赴任中の配偶者から離婚訴訟を起こされた。帰国して出廷する費用と時間を考えると絶望的だった。4項ただし書により、web 会議方式(映像と音声の双方向)で期日に参加すれば、その場で和解も認諾もできる。電話会議だけでは足りない、映像が要る
  • 和解成立まであと1期日。だがあなたは、相手が提示した財産分与の額が市場価格より300万円低いことに気付いた。和解調書は確定判決と同一の効力を持つ(民訴267条1項)。調書に記載された瞬間、原則として覆せない。サインする前の最後の2週間が、あなたに残された唯一の検証時間だ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 和解案が提示されたら即答しない。持ち帰って1週間検討する権利がある2. 財産分与の対象財産を一覧化し、相手の提示額と時価を照合。不動産は査定書を取る3. 未成年の子がいるなら、親権・養育費・面会交流の三点セットが条項に入っているか確認。養育費は増額変更が事情変更で可能だが、財産分与は原則として再交渉できない4. 和解調書は確定判決と同一効力(民訴267条1項)である点を踏まえ、署名前に条項を弁護士と一行ずつ読み合わせる

訴えられた側:1. 離婚を争うなら認諾はしない。認諾は一方的に手続を終わらせる行為で、撤回は極めて困難2. 離婚自体はやむを得ないが条件を争うなら、認諾ではなく和解協議を選ぶ。和解なら条件を条項に書き込める3. 未成年の子がいるなら、37条1項ただし書により認諾だけでは離婚が成立しないことを踏まえ、親権交渉の時間を確保する4. 期日に出頭できない事情があれば、web 会議方式(4項ただし書)の利用を早めに裁判所へ申し出る

時効(請求できる期限):37条自体に固有の期間制限はない。ただし和解または認諾が調書に記載された時点で確定判決と同一の効力が生じ(民訴267条1項)、原則として不服申立てはできない。財産分与請求は離婚から2年(民法768条2項ただし書)、離婚慰謝料は離婚成立を知った時から3年(民法724条)。和解条項に盛り込まず離婚を成立させた場合、この期間内に別途請求する必要がある

学説

通説:人事訴訟では職権探知主義と処分権主義の制限が原則(人訴法19条)だが、離婚はもともと協議離婚が認められる当事者の処分になじむ身分関係であるため、37条で和解・認諾を例外として認めたものと理解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成15年(2003年) 新設:人事訴訟法の制定により新設。旧人事訴訟手続法の下では離婚訴訟での和解・認諾は認められないと解され、実務では協議離婚の届出と訴えの取下げで対応していた。これを改め、離婚について和解・認諾を明文で認めた。
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:民事訴訟手続の IT 化に伴う改正。電話会議の期日では和解・認諾ができないとする規律を維持しつつ、映像と音声の送受信による web 会議の場合には可能とするただし書を置き、電子調書に関する読替規定を整備した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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