不動産登記法 第127条(筆界調査委員)
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- 法務局及び地方法務局に、筆界特定について必要な事実の調査を行い、筆界特定登記官に意見を提出させるため、筆界調査委員若干人を置く。
- 2.筆界調査委員は、前項の職務を行うのに必要な専門的知識及び経験を有する者のうちから、法務局又は地方法務局の長が任命する。
- 3.筆界調査委員の任期は、二年とする。
- 4.筆界調査委員は、再任されることができる。
- 5.筆界調査委員は、非常勤とする。
この条文の基本情報
筆界調査委員とは何ですか?
定義筆界調査委員とは、不動産登記法第127条に定められた規定で、「法務局及び地方法務局に、筆界特定について必要な事実の調査を行い、筆界特定登記官に意見を提出させるため、筆界調査委員若干人を置く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不動産登記法第127条(筆界調査委員)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
- 不動産登記法第127条の条文原文は「法務局及び地方法務局に、筆界特定について必要な事実の調査を行い、筆界特定登記官に意見を提出させるため、筆界調査委員若干人を置く。」で始まります。
- 不動産登記法第127条は第一節 総則に置かれています。
- 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
- 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 不動産登記法第127条の前の条は不動産登記法第126条です。
- 不動産登記法第127条の次の条は不動産登記法第128条です。
- 不動産登記法第127条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第127条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123 - 本サイト収録
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第127条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/127
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点不動産登記法127条は、筆界特定に必要な事実の調査を行い登記官に意見を提出する筆界調査委員を法務局及び地方法務局に置くと定める。任期二年の非常勤で、筆界を特定する権限は登記官にある。
Q · 筆界特定を申請したら、実際に現地を調べて境界を決めるのは法務局の職員ですか?
調べるのは非常勤の外部委員、決めるのは筆界特定登記官です
不動産登記法127条により、筆界特定に必要な事実の調査を行うのは、法務局及び地方法務局に置かれる筆界調査委員です。委員は専門的知識及び経験を有する者から法務局又は地方法務局の長が任命し、任期は二年、再任可、非常勤とされます。実務では土地家屋調査士が中心で、法律上の争点を含む事案では弁護士や司法書士も任命されます。ただし委員の職務は事実の調査と筆界特定登記官への意見提出までであり、筆界を特定する決定権は登記官にあります。
解説
隣地との境界でもめて筆界特定を申請したとき、現地に来て測量し、古い図面をあたり、あなたの話を聞く人間は登記官ではない。法務局または地方法務局が置く筆界調査委員である。127条はその存在根拠だ。任期は二年、再任可、そして非常勤。つまり本業を別に持つ外部の専門家であり、実務では土地家屋調査士が中心、事案によって弁護士や司法書士も加わる。ここで押さえるべきは権限が分かれている点である。委員がやるのは事実の調査と意見の提出まで。筆界を特定する決定権は筆界特定登記官にある。あなたが現地立会いで委員に熱弁をふるっても、その熱意は「意見」という一枚のフィルターを通ってからしか決定に届かない。裏を返せば、委員の意見書に何が書かれるかが実質的な勝負所であり、資料も主張も、委員の調査が終わるまでに出し切る必要がある。
法的な位置づけ
筆界調査委員とは、不動産登記法127条に基づき法務局及び地方法務局に置かれる非常勤の外部専門家であり、筆界特定について必要な事実の調査を行い、筆界特定登記官に意見を提出することを職務とする。法務局又は地方法務局の長が、必要な専門的知識及び経験を有する者のうちから任命し、任期は二年で再任が認められる。
よくある質問 AI による整理
Q1筆界調査委員とは何ですか?
筆界特定について必要な事実の調査を行い、筆界特定登記官に意見を提出するために法務局及び地方法務局に置かれる非常勤の外部専門家です。根拠は不動産登記法127条1項です。
Q2筆界調査委員は誰が任命するのですか?
法務局又は地方法務局の長が任命します(127条2項)。要件は「必要な専門的知識及び経験を有する者」であり、条文上は職種を限定していません。
Q3筆界調査委員の任期は何年ですか?
任期は二年です(127条3項)。再任も認められています(同条4項)ので、同一人物が継続して委員を務めることがあります。
Q4筆界調査委員は常勤の公務員ですか?
いいえ、非常勤です(127条5項)。本業を別に持つ外部の専門家が就任するため、法務局に常駐しておらず、現地に足を運べる回数にも限りがあります。
Q5筆界調査委員に境界を決める権限はありますか?
ありません。委員の職務は事実の調査と筆界特定登記官への意見提出までです(127条1項)。筆界を特定する決定権は筆界特定登記官にあります。
Q6筆界調査委員は何人指定されますか?
条文は「若干人を置く」と定めるのみで人数を固定していません。事案ごとに指定される委員は一人とは限らず、測量系と法律系が組み合わされることもあります。
Q7筆界調査委員が中立でない疑いがあるときはどうしますか?
不動産登記法128条に除斥の規定が置かれています。委員が指定された段階で氏名と職業を確認し、利害関係が疑われるなら調査が始まる前に問題提起するのが実務的です。
Q8筆界調査委員の調査にはどんな協力が求められますか?
現地の実地調査への立会い、測量図・境界標の写真・過去の売買資料などの提出、意見聴取期日での説明です。資料は委員の意見提出前に出し切ることが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1筆界調査委員って、結局どういう人がやってるんですか?
127条2項は「必要な専門的知識及び経験を有する者」とだけ定め、職種を限定していない。実務では土地家屋調査士が中心で、法律上の争点を含む事案には弁護士や司法書士も任命される。任期二年、非常勤である(3項、5項)。実務のポイント:委員は複数指定されることがあり、測量系と法律系が組み合わされた事案は、争点が測量だけでは片付かないと法務局側が読んでいるサインである
Q2委員の出した意見に納得できないときは、どこに文句を言えばいいんですか?
委員の役割は筆界特定登記官への意見提出までで(127条1項)、特定を行うのは登記官である。意見それ自体を争う不服申立ての手続はなく、筆界特定の結果に納得できなければ、最終的には裁判所に筆界確定訴訟を起こすことになる。実務のポイント:筆界特定の結果はその後の訴訟で有力な資料として扱われる。だからこそ、委員の調査段階で反論を記録に残したかどうかが、訴訟のスタート地点の高さを決める
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば筆界特定は「法務局が境界を決めてくれる制度」だが、条文から見れば、調査するのは非常勤の外部委員、決めるのは筆界特定登記官という二層構造になっている。この落差を知らないまま窓口に通うと、誰に何を伝えるべきかを最後まで見誤る
- 委員が専門家であることは知っていても、非常勤で任期二年という身分の意味までは考えが及ばない人が多い。彼らは法務局に常駐しておらず、複数の事案を並行して抱え、現地に足を運べる回数も限られる。一回の立会いで伝わらなかったことに、二度目の機会があるとは限らない
- 「どうすれば委員を自分の味方につけられるか」という問いの立て方自体がずれている。委員には除斥の規定(128条)が置かれ、中立性が制度の前提だ。立てるべき問いは、利害のない第三者が読んで納得する資料をどう揃えるか、である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 担い手の身分 | 127条:筆界調査委員(非常勤・任期二年の外部専門家) | 125条:筆界特定登記官(法務局の常勤職員) 135条:委員が行う事実の調査の具体的権限 |
| 権限の内容 | 事実の調査と意見の提出まで(決定権なし) | 筆界特定の決定そのものを行う 立入り・測量・関係人への質問など調査手段 |
| 関与するタイミング | 申請受理後、調査・意見聴取の段階 | 委員の意見提出後の最終判断段階(143条) 現地調査・資料収集の実行段階 |
| 中立性の担保 | 128条の除斥規定が適用される | 公務員としての職務上の中立義務 調査結果は142条の意見提出に集約される |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は地政機関に不動産糾紛調處委員会を置き、土地の界址争議を行政段階で調處する。外部委員を交えて調整する点は近いが、日本の筆界特定のように「筆界」と「所有権界」を概念上明確に切り分ける建て付けではない
韓国は地籍再調査事業の枠組みで境界決定委員会を設け、委員会自身が境界を決定する。調査と決定を分離する日本の127条とは権限配分が異なる
ドイツでは公的に任命された測量技師(öffentlich bestellter Vermessungsingenieur)が Grenzfeststellung を行い、その成果が地籍に反映される。専門職個人に公的権能を与える点で、非常勤委員が意見提出にとどまる日本と対照的
米国では境界紛争は原則として裁判所での訴訟によって解決され、州免許を持つ土地測量士が証拠としての測量成果や専門証言を提供する。行政が境界を特定する統一的手続は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 現地立会いの日、名刺を差し出したのが法務局の職員ではなく地元の土地家屋調査士だったら、あなたはどう構えるか。その人が筆界調査委員である。あなたの土地の来歴を最初に読み、あなたの言い分を文章に翻訳する人間だ
- 隣人に筆界特定を申請された側に回った場合。あなたは申請人ではないが、委員の調査と意見聴取の期日には呼ばれ、意見や資料の提出には期限が設定される。祖父の代の測量図や、二十年前に打った境界標の写真を、期日までに探し出して出せなければ、委員の意見は相手方が出した資料だけで組み立てられる。通知が届いてから土蔵を探し始めるのでは間に合わない事案がある
学説
制度理解の通説的整理:本条は筆界特定手続における調査機能と判断機能の分離を定めたものと解される。専門的知見は外部の非常勤委員から調達し、国民の権利関係に直結する筆界の特定は国家機関である筆界特定登記官が責任を負う、という分業構造が条文上の権限配分から導かれる。
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)改正 筆界特定制度の創設に伴い新設。境界紛争を訴訟によらず解決する行政手続を設けるにあたり、外部の専門家を筆界調査委員として任命し、事実調査と意見提出を担わせる仕組みを定めた。平成18年(2006年)1月施行
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:筆界特定制度の創設に伴い新設。境界紛争を訴訟によらず解決する行政手続を設けるにあたり、外部の専門家を筆界調査委員として任命し、事実の調査と意見提出を担わせる仕組みを定めた。平成18年(2006年)1月施行。
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