要点不動産登記法 128 条は筆界調査委員の欠格事由を定める。拘禁刑以上の刑から五年、除名・業務禁止から三年、懲戒免職から三年を経過しない者は就任できず、在任中に該当すれば当然失職する。
Q · 土地の境界を調べる筆界調査委員には、前科や懲戒歴があってもなれるの?
罰金刑や業務停止では失格にならず、対象は三類型だけです
不動産登記法 128 条は、筆界調査委員の欠格事由を三つに限定しています。拘禁刑以上の刑の執行を終わった日等から五年、弁護士会からの除名または司法書士・土地家屋調査士の業務禁止の処分の日から三年、公務員の懲戒免職の処分の日から三年です。裏を返せば、罰金刑を受けた者、業務停止処分中の者、自己破産した者は、条文上は失格になりません。就任後にこれらに該当した場合は、解任の議決や通知を経ることなく、2 項により当然失職します。
隣地との境界でもめたとき、裁判の前に使える公的な手続が筆界特定である。そこであなたの土地の境界を実地に歩いて調べ、意見をまとめるのが筆界調査委員だ。裁判官ではない。多くは地域の土地家屋調査士、ほかに弁護士や司法書士で、法務局長が任命した非常勤の外部専門家である。128条は、その人物にかけられる唯一の公的なふるいだ。列挙は三つしかない。拘禁刑以上の刑を終えて五年以内、弁護士会からの除名または司法書士・土地家屋調査士の業務禁止から三年以内、公務員の懲戒免職から三年以内。裏を返せば、罰金刑を受けた者も、二年以内の業務停止処分中の者も、自己破産した者も、この条文では失格にならない。そして効いてくるのが2項である。就任後に該当したら、誰かが解任を決めるのを待たず、その瞬間に委員でなくなる。
不動産登記法 128 条は、筆界特定手続において事実の調査と意見の提出を担う筆界調査委員について、その欠格事由を定める規定である。1 項は拘禁刑以上の刑、弁護士会からの除名または司法書士・土地家屋調査士の業務禁止、公務員の懲戒免職の三類型を列挙し、2 項は在任中にこれらに該当した場合の当然失職を規定する。
不動産登記法 128 条 1 項が定める三類型です。拘禁刑以上の刑の執行終了等から五年、除名または業務禁止の処分から三年、公務員の懲戒免職から三年を経過しない者が該当します。
条文上は失格になりません。1 項 2 号が挙げるのは「業務の禁止」であり、業務停止や戒告は含まれません。ただし任命しないという運用上の判断はありえます。
1 項各号に該当すれば、2 項により当然失職します。解任の議決も通知も不要で、該当した瞬間に委員でなくなります。以後の手続の扱いは法務局への確認が必要です。
猶予期間を取消しなく経過すれば刑の言渡しが効力を失う(刑法 27 条)ため、1 項 1 号が前提とする状態が消えるというのが実務上の理解です。満了の翌日から道が開きます。
128 条には破産手続開始決定が挙げられていません。同条の欠格事由は三類型に限定されており、破産は条文上の失格事由ではありません。
刑事罰の系統は五年、懲戒の系統は三年です。拘禁刑以上は執行終了等の日から五年、除名・業務禁止・懲戒免職はいずれも処分の日から三年です。
なりません。1 項 1 号は「拘禁刑以上の刑」に限定しており、罰金刑や科料はこれに含まれません。任命権者の裁量判断とは別問題です。
処分の日から三年を経過した後です(1 項 3 号)。起算点は処分の日であり、再就職した日でも不服申立てが終わった日でもありません。
多くは地域の土地家屋調査士で、ほかに弁護士や司法書士が加わる。法務局または地方法務局の長が任命する非常勤の外部専門家である(不動産登記法127条)。裁判官でも登記官でもない。業界裏話ヒント:最終的に筆界を特定するのは筆界特定登記官であり、委員が担うのは事実の調査と意見の提出までである。委員の見立てに納得できないなら、意見聴取等の期日で登記官に直接資料を出すほうが効く
1項1号が定めるのは、拘禁刑以上の刑について執行を終わった日等から五年である。罰金刑は含まれず、五年を経過すれば欠格事由は消える。業界裏話ヒント:拘禁刑は2025年6月1日施行の改正で懲役と禁錮を統合したもので、それ以前の言渡しの取扱いは経過措置による(最新の改正状況をご確認ください)。古い解説書の「禁錮以上」という表記のまま覚えていると、条文を引いたときに文言が合わず混乱する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 制限の性質 | 128 条:委員となる一般的資格の制限(全事件に及ぶ) | — |
| 判断の主体 | 外形的事実により当然に決まる(裁量なし) | — |
| 在任中に事由が生じた場合 | 2 項により当然失職(解任の議決・通知不要) | — |
| 典型的な発生場面 | 懲戒による除名・業務禁止、懲戒免職、有罪判決の確定 | — |
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