要点不動産登記法 47 条は、建物を新築した者や未登記建物の所有権を取得した者に、取得の日から一月以内の表題登記の申請を義務づける。怠れば 10 万円以下の過料の対象となる。
Q · 建物を新築したり、未登記の家を相続したら、登記はいつまでにしないといけないの?
所有権取得の日から一月以内に表題登記が必要です
不動産登記法 47 条 1 項により、新築した建物、または区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者は、所有権取得の日から一月以内に表題登記を申請しなければなりません。怠った場合は 10 万円以下の過料の対象です(164 条)。実務上より重いのは連鎖で、表題登記がなければ所有権保存登記(74 条)ができず、抵当権設定も所有権移転もできません。申請代理ができるのは司法書士ではなく土地家屋調査士です(土地家屋調査士法 3 条)。
登記は義務ではない、と聞いたことがあるかもしれない。それは所有権や抵当権など権利に関する登記の話であって、建物の表題登記はまったく別枠にある。47条は、建物を新築した人、そして未登記の建物を買ったり相続したりして所有権を取得した人に、取得の日から一月以内の申請を義務づける。破れば10万円以下の過料(164条)。だが本当に痛いのはそこではない。表題登記がなければ所有権保存登記(74条)ができず、保存登記がなければ抵当権も設定できない。つまり住宅ローンが下りない、買い手に名義を移せない、担保に入れられない。亡くなった父の家に住み続けているだけのつもりでも、法律から見ればあなたはすでに申請義務者である。しかもこの申請を代理できるのは司法書士ではなく土地家屋調査士だ。依頼先を一往復している間に、一月はあっという間に溶ける。
不動産登記法 47 条は建物の表題登記の申請義務を定める規定であり、建物を新築した者および区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者に対し、所有権取得の日から一月以内の申請を義務づける。表題登記は登記簿の表題部を新たに設ける手続であって、権利に関する登記の前提をなす。
AI 輔助整理,以條文原文為準
建物の所在・種類・構造・床面積など物理的現況を登記簿の表題部に初めて記録する登記です。権利の登記ではなく、所有権保存登記や抵当権設定の前提になります。
表示に関する登記のため登録免許税は原則かかりません。実際の負担は土地家屋調査士の報酬と測量・調査費で、建物の規模や資料の残り具合により幅があります。
建築確認済証、検査済証、工事完了引渡証明書、所有者の住民票、建物図面・各階平面図が基本です。古い建物で書類がない場合は課税証明や上申書で代替する扱いがあります。
建物の所在地を管轄する法務局(登記所)に申請します。オンライン申請も可能ですが、建物図面・各階平面図の作成が必要なため実務では土地家屋調査士に依頼します。
相続そのものは登記の有無に関係なく発生します。ただし登記簿がないため相続登記ができず、まず相続人側で表題登記を申請してから権利の登記に進む必要があります。
新築なら登記できる建物としての要件を備えた時、既存の未登記建物なら売買・相続などで所有権を取得した時です。相続では被相続人の死亡日が起点になります。
必要です。建物滅失登記を滅失の日から一月以内に申請します(57 条)。放置すると存在しない建物に固定資産税が課され続けたり、土地の売却が滞る原因になります。
所有権保存登記(74 条)ができず、抵当権設定も所有権移転もできません。住宅ローンが実行できない、買主に名義を移せない、登記事項証明書が取得できない状態になります。
買主に所有権移転登記ができないため、事実上売れません。登記簿が存在しない以上、権利の登記も入りません。まず47条1項で表題登記、次に74条1項1号で所有権保存登記、そこから移転登記という順序になります。業界裏話ヒント:売主名義で表題登記まで済ませてから売り出すと、買主の住宅ローン審査が通りやすくなり、値引き交渉の材料が一つ消える。未登記のまま出して指値を入れられるより、調査士費用を先に払った方が手取りは増えることが多い
屋根と周壁(またはこれに類するもの)があり、土地に定着し、その用途に使える状態なら建物です(不動産登記規則111条)。基礎に固定した大型物置は該当しうる一方、柱と屋根だけのカーポートは通常あたりません。業界裏話ヒント:この認定は登記官の判断で、事案により結論が割れる。迷ったら現況写真を持って土地家屋調査士に事前相談する。固定資産税の家屋認定とは基準が別なので、課税されている=登記対象、とは限らない
10万円以下の過料の対象です(164条)。刑罰ではなく行政上の秩序罰なので前科にはならず、遅れても申請は受理されます。業界裏話ヒント:2024年4月の相続登記義務化(76条の2)以降、法務局が過料事件を裁判所に通知する運用が現実に動き始めた。表示に関する登記の運用も同じ流れに乗る可能性があり、「どうせ科されない」という前提は古くなりつつある(最新の運用状況をご確認ください)
表題登記は土地家屋調査士の業務です(土地家屋調査士法3条)。司法書士が扱うのは保存登記以降の権利に関する登記で、新築では二人の資格者が役割を分けます。業界裏話ヒント:調査士と司法書士が同一グループの事務所を選ぶと、表題登記から抵当権設定までを一本の日程で回してもらえる。融資実行日が動かせない案件では、この一体運用ができるかどうかが決済の成否を分ける
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 何を登記するか | 47 条:建物の物理的現況を表題部に創設(表示に関する登記) | — |
| 申請義務と期限 | 義務あり。所有権取得の日から一月以内 | — |
| 申請代理ができる資格者 | 土地家屋調査士(土地家屋調査士法 3 条) | — |
| 怠った場合の効果 | 10 万円以下の過料(164 条)+ 保存登記・抵当権設定が不能 | — |
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