受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

不動産登記法 第126条(筆界特定登記官の除斥)

クイックジャンプ
  1. 筆界特定登記官が次の各号のいずれかに該当する者であるときは、当該筆界特定登記官は、対象土地について筆界特定を行うことができない。
  2. 一対象土地又は関係土地のうちいずれかの土地の所有権の登記名義人(仮登記の登記名義人を含む。以下この号において同じ。)、表題部所有者若しくは所有者又は所有権以外の権利の登記名義人若しくは当該権利を有する者
  3. 二前号に掲げる者の配偶者又は四親等内の親族(配偶者又は四親等内の親族であった者を含む。次号において同じ。)
  4. 三第一号に掲げる者の代理人若しくは代表者(代理人又は代表者であった者を含む。)又はその配偶者若しくは四親等内の親族

この条文の基本情報

筆界特定登記官の除斥とは何ですか?

定義筆界特定登記官の除斥とは、不動産登記法第126条に定められた規定で、「筆界特定登記官が次の各号のいずれかに該当する者であるときは、当該筆界特定登記官は、対象土地について筆界特定を行うことができない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 不動産登記法第126条(筆界特定登記官の除斥)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
  2. 不動産登記法第126条の条文原文は「筆界特定登記官が次の各号のいずれかに該当する者であるときは、当該筆界特定登記官は、対象土地について筆界特定を行うことができない。」で始まります。
  3. 不動産登記法第126条は第一節 総則に置かれています。
  4. 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
  5. 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 不動産登記法第126条の前の条は不動産登記法第125条です。
  7. 不動産登記法第126条の次の条は不動産登記法第127条です。
  8. 不動産登記法第126条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第126条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
  • 本サイト収録不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第126条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/126

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点不動産登記法126条は、筆界特定登記官が対象土地・関係土地の権利者本人やその四親等内の親族、代理人等に当たる場合、当該土地の筆界特定を行えないと定める。元関係者も含む。

Q · 境界を決める筆界特定登記官が隣の地主の親戚だったら、担当を変えてもらえるの?

四親等内の親族なら申立てなしに当然に外れます

不動産登記法126条により、筆界特定登記官が対象土地・関係土地の所有権登記名義人等本人、その配偶者や四親等内の親族、またはこれらの者の代理人・代表者やその配偶者・四親等内の親族に当たるときは、その登記官は当該対象土地の筆界特定を行えません。いずれの号も「であった者」を含むため、離婚した元配偶者や解任された元代理人との関係でも除斥されます。除斥は当事者の申立てを要さず当然に生じますが、法務局が親族関係を把握していなければ実際には発動しないため、事実を伝える役は当事者に残ります。

解説

隣の家との境界がずれている、そう思って法務局に筆界特定を申請するとき、判断を下す筆界特定登記官が誰なのかまで確認する人はまずいない。126条は、その登記官を三つの類型で強制的に手続から外す。第一に、対象土地または関係土地の所有権の登記名義人(仮登記名義人、表題部所有者、地上権や抵当権など所有権以外の権利者も含む)自身であるとき。第二に、その者の配偶者または四親等内の親族であるとき。いとこまで入る。第三に、その者の代理人・代表者、あるいはその配偶者・四親等内の親族であるとき。しかも各号は「であった者を含む」。離婚した元配偶者でも、数年前に手を引いた元代理人でも外れる。効いてくるのは「関係土地」まで射程に入っている点だ。あなたの土地と直接は接していない土地の所有者との親族関係で、登記官が交代することがある。裏を返せば、この三類型に当たらない限り、どれほど親しい間柄でも登記官を外す手続は不動産登記法のどこにも置かれていない。

法的な位置づけ

不動産登記法126条は筆界特定登記官の除斥を定める規定であり、対象土地または関係土地の所有権の登記名義人等、その配偶者もしくは四親等内の親族、およびこれらの者の代理人・代表者またはその配偶者・四親等内の親族に該当する登記官は、当該対象土地の筆界特定を行うことができない。過去に該当した者も含まれ、当事者の申立てを要さず当然に効力を生じる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.申請前に担当者の氏名を押さえる 管轄法務局の筆界特定担当窓口で、事件を担当する筆界特定登記官と筆界調査委員の氏名を確認する。申請書を出す前が最も低コストで担当の割当てを調整できる段階になる
  2. 2.対象土地・関係土地の権利者を一覧化する 対象土地だけでなく関係土地についても、所有権の登記名義人、仮登記名義人、表題部所有者、地上権者・抵当権者など所有権以外の権利者まで洗い出し、担当者との親族関係の有無を照合する
  3. 3.除斥事由の疑いを書面で申し出る 該当の疑いがあれば、口頭ではなく書面で法務局の筆界特定担当部署に事実関係を伝え、提出日と受領の記録を残す。126条の除斥は申立て制ではないが、事実を届けなければ実際には発動しない
  4. 4.意見聴取等の期日で代理人の交代を確認する 期日で相手方の代理人(土地家屋調査士・弁護士等)が判明・交代した場合、その場で氏名を確認し再度照合する。三号の除斥事由はこの時点で新たに発生することがある
  5. 5.特定結果に不服なら訴訟に切り替える 筆界特定書が作成された後は担当交代による是正が事実上できないため、争点を担当者の資格から境界の位置そのものへ移す。筆界確定訴訟では裁判所は筆界特定の結論に拘束されない

よくある質問 AI による整理

Q1筆界特定とは何ですか?

登記された一筆の土地の境界(筆界)が現地でどこにあるかを、法務局の筆界特定登記官が特定する行政手続です。裁判より短期間・低コストで境界の目安を得られる制度として設けられています。

Q2筆界特定登記官の除斥とは何ですか?

不動産登記法126条が定める仕組みで、登記官が土地の権利者本人やその四親等内の親族、代理人等に当たる場合、その登記官は当該土地の筆界特定を行えません。申立てを待たず当然に効力が生じます。

Q3関係土地とは何ですか?

筆界特定の対象土地に隣接するなど、特定される筆界に関わる土地を指します(不動産登記法123条)。除斥判定は対象土地だけでなく関係土地の権利者との関係にも及ぶため、射程が広くなります。

Q4筆界調査委員にも除斥はありますか?

あります。現地調査や測量の中核を担う筆界調査委員についても、不動産登記法128条が同様の除斥を定めています。実務では登記官より調査委員の顔ぶれの確認が重要な場面が多くあります。

Q5筆界特定登記官は誰が指定しますか?

法務局または地方法務局の長が、その職員のうちから筆界特定登記官を指定します(不動産登記法125条)。126条の除斥事由に当たる者は、指定されていても当該事件を担当できません。

Q6筆界特定と筆界確定訴訟はどう違いますか?

筆界特定は法務局による行政手続で、裁判所を拘束しません。境界そのものを終局的に確定するのは筆界確定訴訟です。特定に納得できない場合は訴訟で別の線を立証することになります。

Q7会社名義の土地でも代表者の親族関係が問題になりますか?

なります。126条三号は権利者の代理人・代表者およびその配偶者・四親等内の親族を除斥事由とするため、法人所有地でも代表取締役個人の家族構成が担当登記官の交代につながる場合があります。

Q8筆界特定の申請はどこにしますか?

対象土地の所在地を管轄する法務局または地方法務局の長に対して申請します。担当登記官や筆界調査委員の氏名は、申請前に管轄法務局の筆界特定担当窓口で確認しておくのが安全です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1担当の登記官がどうも信用できないんですが、変えてもらえますか?

126条各号の除斥事由に当たれば申立てなしに外れるが、当たらない場合、不動産登記法には民事訴訟法24条のような忌避の規定がない。つまり「不公平に見える」だけでは交代させられない。実務のポイント:実際の測量や現地調査の中核を担うのは筆界調査委員(127条)であり、こちらにも128条で同様の除斥がある。登記官より先に調査委員の顔ぶれを確認する方が、実益は大きい。

Q2除斥事由があるのに筆界特定されてしまったら、その結果は無効になりますか?

条文は「筆界特定を行うことができない」と定めるが、違反した特定の効力について明文はなく、実務上、解釈が分かれている。加えて筆界特定に処分性を認めるかも争いがあり、結局は筆界確定訴訟で境界そのものを争うのが基本線になる。実務のポイント:筆界特定書は訴訟で有力な証拠として扱われるが、裁判所を拘束しない。特定を潰しにいくより、訴訟で別の線を立証する方が筋がよい場面は多い。

Q3四親等内の親族って、具体的にどこまで入るんですか?

血族なら曽祖父母、おじおば、甥姪、いとこまで。民法725条は親族に三親等内の姻族も含めるため、配偶者の兄弟姉妹やその子も射程に入る。しかも各号は「であった者を含む」ので、離婚後の元配偶者側の親族も対象になりうる。実務のポイント:法務局は職員の親族関係を網羅的に把握しているわけではない。除斥は当然に効く建前でも、事実を届ける人がいなければ発動しないという運用上の穴がある。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「偏っている登記官をどう外すか」という問いの立て方自体がずれている。126条は当事者が外すための条文ではなく、登記官が手続から抜けることを定めた条文であり、当事者の申立権を定めた規定は存在しない。あなたにできるのは、除斥事由の存在を法務局に知らせて職権での交代を促すことだけである。
  • 四親等内の親族が対象だと知っている人でも、その射程の広さまでは掴んでいない。いとこ、おじおば、甥姪、曽祖父母に加え、民法上の親族には三親等内の姻族も含まれるため配偶者の兄弟姉妹まで入る。さらに「であった者」まで含むので、離婚や解任で関係が切れていても除斥される。
  • あなたから見れば筆界特定は「役所が境界を決めてくれる手続」だが、法律から見れば裁判所に代わって筆界を確定させるものではない。特定に納得できなければ筆界確定訴訟で争えという構造であり、裁判所は特定の結論に拘束されない。この落差を知らずに「役所が出した結論だから覆らない」と諦める人が、いちばん損をする。
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる者不登法126条:筆界特定登記官不登法128条:筆界調査委員
民訴23条・24条:裁判官
除斥事由の中心対象土地・関係土地の権利者本人/その配偶者・四親等内の親族/代理人・代表者とその親族登記官と並行する同種の身分関係(現地調査・測量の担当者側を規律)
当事者・法定代理人であること、四親等内の血族等、前審関与など
当事者からの排除申立て規定なし。事由があれば当然に効力を生じるのみ規定なし。同じく当然除斥の構造
民訴24条の忌避申立てが可能
違反した場合の是正特定の効力について明文なし。実務上は筆界確定訴訟で境界自体を争うのが基本線同様に明文なし。調査結果の証拠価値を訴訟で争う
上訴・再審事由として争える

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
行政程序法 第32条(公務員の自行迴避)/土地法 第46条の1以下

台湾は個別法に除斥規定を置かず、行政手続の一般法である行政程序法32条が本人・配偶者・四親等内の血族等を回避事由として一括で規律する。地籍図重測の界址争議は地政事務所が調停し、不服なら訴訟という流れで、日本の筆界特定に構造が近い

韓国
행정절차법 제29조(공무원의 제척·기피·회피)

韓国は行政手続法が除斥・忌避・回避の三点セットを一般規定として置く。日本の筆界特定が忌避を持たないのに対し、韓国では当事者からの忌避申請が制度上可能である点が対照的

ドイツ
VwVfG § 20(Ausgeschlossene Personen)

ドイツも行政手続一般法で除斥を規律し、親族の範囲は民法の親等計算による。境界確定(Grenzfeststellung)は各州の測量法と Katasterbehörde の所管で、連邦法が個別に担当者除斥を定める構造ではない

アメリカ
Withrow v. Larkin, 421 U.S. 35 (1975)

米国は行政判断者の中立性をデュープロセスの問題として憲法レベルで扱い、実際の偏頗の危険が高い場合に排除する。境界紛争自体は quiet title action など裁判手続で処理され、条文による親等列挙型の除斥という発想は薄い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 意見聴取等の期日通知が届き、開催まであと十日。書面の担当官名が、隣地の地主と同じ姓だったらあなたはどうする? 同姓というだけでは除斥事由にならないが、四親等内の親族なら申立てを待たずに当然に外れる。確認を投げる先は登記官本人ではなく、法務局の筆界特定担当部署である。残り十日で動くか、黙って期日に出るかで、後から言えることが変わる。
  • 相手方が途中で土地家屋調査士を交代させた。新しい代理人は、担当登記官の配偶者の兄。三号にそのまま当たる。
  • あなたが申請人ではなく、隣地所有者として関係土地に巻き込まれた側だとする。あなた自身が登記官の親族なら、あなたが何も言わなくても登記官の側が外れる。除斥は申立て制ではなく、事由があれば当然に効くからだ。ただし法務局がその親族関係を把握していなければ、実際には気付かれないまま手続が進む。気付かせる役は、結局あなたしかいない。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 申請前に管轄法務局で筆界特定登記官と筆界調査委員の氏名を確認する2. 対象土地だけでなく関係土地の所有者、仮登記名義人、抵当権者まで一覧化し、親族関係の有無を照合する3. 該当の疑いがあれば、口頭ではなく書面で法務局の担当部署に事実関係を伝え、受領記録を残す4. 期日中に相手方代理人が交代したら、その場で代理人名を確認し、再度照合する。特定書作成後は是正手段が細るため、動くのは常に前倒しで

訴えられた側:1. 相手の申請に巻き込まれた関係土地所有者でも、除斥は当事者の申立てを待たず効く。まず自分と登記官の関係を確認する2. 除斥事由がないのに「担当が不公平だ」とだけ主張しても、不動産登記法に忌避の規定はなく手続は止まらない3. 争点を「担当者の資格」から「境界の位置そのもの」に切り替え、意見や資料の提出で実質論を積む4. 特定結果に不服なら筆界確定訴訟を検討する。裁判所は筆界特定の結論に拘束されない

時効(請求できる期限):除斥事由を法務局へ申し出ることに法定の期限はない。ただし筆界特定書が作成された後は担当交代による是正が事実上できなくなるため、実務上の分水嶺は申請時から意見聴取等の期日までにある。なお筆界確定訴訟は形式的形成訴訟であり、出訴期間や消滅時効の適用はないと解されている(最新の実務運用をご確認ください)

学説

議論状況(除斥違反の効力):126条は「筆界特定を行うことができない」と定めるのみで、除斥事由がある登記官が行った筆界特定の効力については明文がなく、解釈が分かれている。筆界特定に処分性を認めるかにも争いがあるため、実務上は筆界確定訴訟で境界自体を争う筋が基本線とされる。

制度設計上の理解(忌避規定の不存在):本条は民事訴訟法23条の除斥を範としつつ、同24条の忌避を移植しなかった。当事者の主観による排除申立てを認めれば手続が停止し、裁判より迅速・低廉という筆界特定制度の存在理由が損なわれるためと理解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 平成17年(2005年)改正、平成18年(2006年)1月20日施行 不動産登記法の一部を改正する法律により筆界特定制度が新設され、その一環として本条が新設された。筆界特定登記官について、対象土地・関係土地の権利者本人、その配偶者・四親等内の親族、代理人・代表者およびその配偶者・四親等内の親族を除斥事由とし、いずれも「であった者」を含める形で中立性を確保した

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:不動産登記法が全部改正され、平成16年法律第123号として公布された(本条を含む筆界特定の章はこの時点では未設置)
  2. 2.平成17年(2005年) 新設:不動産登記法の一部を改正する法律により筆界特定制度が新設され、その一環として本条が置かれた。平成18年(2006年)1月20日施行。筆界特定登記官について、対象土地・関係土地の権利者本人、その配偶者・四親等内の親族、代理人・代表者およびその配偶者・四親等内の親族を除斥事由とし、いずれも「であった者」を含める形で中立性を担保した

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

不動産登記法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›