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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

不動産登記法 第138条(関係行政機関等に対する協力依頼)

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法務局又は地方法務局の長は、筆界特定のため必要があると認めるときは、関係行政機関の長、関係地方公共団体の長又は関係のある公私の団体に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。

この条文の基本情報

関係行政機関等に対する協力依頼とは何ですか?

定義関係行政機関等に対する協力依頼とは、不動産登記法第138条に定められた規定で、「法務局又は地方法務局の長は、筆界特定のため必要があると認めるときは、関係行政機関の長、関係地方公共団体の長又は関係のある公私の団体に対し、資料の提出その他必要な…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 不動産登記法第138条(関係行政機関等に対する協力依頼)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
  2. 不動産登記法第138条の条文原文は「法務局又は地方法務局の長は、筆界特定のため必要があると認めるときは、関係行政機関の長、関係地方公共団体の長又は関係のある公私の団体に対し、資料の提出その他必要な…」で始まります。
  3. 不動産登記法第138条は第二款 筆界の調査等に置かれています。
  4. 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
  5. 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 不動産登記法第138条の前の条は不動産登記法第137条です。
  7. 不動産登記法第138条の次の条は不動産登記法第139条です。
  8. 不動産登記法第138条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第138条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
  • 本サイト収録不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第138条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/138

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点不動産登記法138条は、法務局の長が筆界特定のため必要なときに、関係行政機関や地方公共団体等へ資料提出その他の協力を求められると定める。任意の依頼で罰則はない。

Q · 筆界特定を申請したら、法務局が役所から昔の図面を取り寄せてくれるの?

はい。法務局が関係機関へ資料提供の協力を求められます

不動産登記法138条により、法務局又は地方法務局の長は、筆界特定のため必要があると認めるときに、関係行政機関の長、関係地方公共団体の長、関係のある公私の団体に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができます。区画整理の換地図、土地改良の記録、埋設管の測量図など、個人の情報公開請求では時間のかかる資料が、手続の中に入ってくる経路です。ただし条文は「求めることができる」と定めるのみで、相手方に応答を強制する罰則はありません。照会先の当たりをつけて申請書に書き込むのは、実質的に申請人側の仕事です。

解説

境界がどこにあるか分からない。隣地の所有者と言い分が食い違う。そんなとき、あなたが法務局に申請できるのが筆界特定という手続だ。だが申請してから先で、多くの人が想像していないことが起きる。筆界特定登記官は、あなたが提出した資料だけで判断するわけではない。不動産登記法138条により、法務局長は市役所、土地改良区、水道局、旧公団、電力会社といった関係機関に対し、資料提出その他の協力を求めることができる。つまり、あなたが存在すら知らなかった昭和期の区画整理図、農地の換地図、下水道埋設の測量図が、行政のファイルの奥から引っ張り出されてくる可能性がある。個人では開示請求をかけても出てこない、あるいは出るまでに数か月かかる資料が、この一条を経由して手続の中に入ってくる。あなたの土地の本当の境界線を知っているのは、隣人でもあなたでもなく、どこかの役所の書庫かもしれない。

法的な位置づけ

不動産登記法138条は、筆界特定手続における関係機関への協力依頼を定める規定である。法務局又は地方法務局の長は、筆界特定のため必要があると認めるときに、関係行政機関の長、関係地方公共団体の長、関係のある公私の団体に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。任意の協力依頼であり、応答を強制する罰則は置かれていない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.登記情報と現況のズレを記録する 法務局で公図、地積測量図、登記事項証明書を取得し、現況の塀・杭・構造物の位置とどうズレているかを写真とメジャーで記録する。ここで作った記録が申請書の説得力の土台になる
  2. 2.土地の行政事業履歴を洗い出す 市区町村の都市計画課・農政課・下水道課などで、その土地が土地区画整理、土地改良、耕地整理、開発許可のいずれの対象だったかを口頭確認する。事業名と施行年次が分かれば、資料の保管先の当たりがつく
  3. 3.照会先を申請書に具体的に書き込む 筆界特定申請書や添付の意見に「当該土地は昭和○年の土地区画整理事業区域内であり、○市に換地確定図が保管されている可能性がある」と記載する。何も書かなければ138条の協力依頼は動きにくい
  4. 4.土地家屋調査士に委任するか判断する 測量と申請書作成の負担、地域の事業履歴の知識量を踏まえ、委任するかを決める。境界紛争はまず調査士の専門領域であり、弁護士に先に相談すると遠回りになる場合がある
  5. 5.照会結果と現地調査の記録を確認する 関係機関から資料が出たか、出なかったかを手続の記録で確認する。資料が出ない場合でも、その事実は残るため、後の境界確定訴訟で現況と占有状態を重視する主張の材料になる

よくある質問 AI による整理

Q1筆界特定とは何ですか?

筆界特定登記官が、公法上の境界である筆界の現地における位置を特定する法務局の手続です。裁判ではないため判決のような既判力はありませんが、専門的な調査結果として実務上重視されます。

Q2筆界特定の費用はいくらかかりますか?

申請手数料は対象土地の価額に応じて算定されます。これとは別に、測量が必要な場合の手続費用が実費として発生し、土地家屋調査士に委任すればその報酬も加わります。事前見積りを取るのが安全です。

Q3筆界特定はどれくらい期間がかかりますか?

事案により概ね6か月から1年が目安です。138条による関係機関への照会先が多い案件、測量範囲が広い案件ほど長引きます。売買決済や建築確認の予定があるなら逆算が必須です。

Q4筆界特定と境界確定訴訟の違いは何ですか?

筆界特定は法務局の行政手続で、比較的短期かつ低コストです。境界確定訴訟は裁判所が判決で筆界を定める形式的形成訴訟で、筆界特定の結果に納得できない場合の最終手段になります。

Q5筆界特定は誰が申請できますか?

対象土地の所有権登記名義人等が申請できます。隣接地の所有者から申し立てられる側になることもあり、その場合は意見や資料を提出する機会を必ず使うべきです。

Q6筆界特定の結果に不服があるときはどうすればいいですか?

筆界特定そのものを取り消す訴訟はできません。争うなら境界確定訴訟を提起します。所有権の及ぶ範囲を争うなら所有権確認訴訟という別ルートになります。

Q7筆界と所有権界の違いは何ですか?

筆界は登記された土地の区画を画する公法上の線で、当事者の合意では動きません。所有権界は私法上の線で、時効取得や合意で動きます。両者は一致しないことがあります。

Q8筆界特定は土地家屋調査士に頼むべきですか?

筆界特定手続の代理は土地家屋調査士の業務です。地域の過去の事業経緯や図面の保管先を知っているかどうかで、138条の照会が実際に動くかが変わります。地元で長く営業している調査士が有利です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1法務局が役所に聞いてくれるなら、自分で資料を集めなくていいってことですか?

そうはならない。本条は法務局長が協力を求めることができると定めるだけで、登記官が全国の役所を網羅的に探してくれるわけではない。照会先の当たりをつけるのは実質的に申請人側の仕事だ。実務のポイント:土地家屋調査士は、その地域でどの時期にどんな事業があり、どこに図面が残っているかを経験で知っている。地元で長く営業している調査士を選ぶと、この一点だけで結果が変わることがある

Q2役所が資料を出さなかったら、それで終わりですか?

本条には応答を強制する仕組みも罰則もないため、協力が得られないこと自体は起こりうる。その場合は筆界特定登記官が現地調査や測量(不動産登記法137条の立入調査など)で補うことになる。実務のポイント:資料が出ない場合でも、出なかったという事実自体が記録に残る。後の境界確定訴訟で、行政資料が存在しないことを前提に現況と占有状態を重視する主張を組み立てる材料になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「筆界特定は自分が集めた資料で勝負が決まる」と考えている人が多い。だが本条により、登記官の側から関係行政機関に資料提出を求める経路が用意されている。あなたが立てるべき問いは「どんな資料を用意すれば勝てるか」ではなく「私の土地に関する資料を、どの役所が持っている可能性があるかを申請書でどう示唆するか」である
  • 協力依頼という言葉から「お願いベースだから大した効果はない」と受け取られがちだが、実務上の深刻度が見落とされている。国の機関から正式に照会が来れば、自治体は通常応じる。個人からの開示請求とは、担当者の扱いの重さが違う。ただし本条は求めることができると定めるのみで、相手方に応答を強制する罰則はない。ここは実務運用と条文の文言に差がある部分である
  • 「筆界特定で境界が決まれば所有権の範囲も決着する」と思い込む人がいるが、筆界(公法上の境界)と所有権界(私法上の境界)は別物だ。時効取得や合意で所有権界が動いていれば、筆界特定の結果と土地の使える範囲は一致しない。この落差を知らずに筆界特定だけで安心すると、後で所有権確認訴訟をやり直す羽目になる
比較の観点この条文ほかの条文
資料・事実の集め方138条:関係行政機関・地方公共団体・公私の団体へ協力を求める(外部からの取得)137条:立入調査等の実地調査(現地からの取得)
139条:当事者に意見・資料提出の機会を与える(当事者からの取得)
誰が動くか法務局又は地方法務局の長筆界特定登記官・その補助者
申請人・関係人(当事者側)
強制力求めることができるのみ、応答強制の罰則なし実地調査権限として法定、現地への立入りが可能
権利としての機会付与、行使するかは当事者の判断
実務で効かせるコツ照会先を申請書で具体的に示唆する現況の杭・塀・占有状態を事前に保全記録
通知を放置せず期限内に意見書を出す

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
行政程序法第19条・土地法第46条の1〜3

台湾は行政程序法に職務協助の一般規定を置き、境界問題は地政事務所の地籍図重測・界址鑑測で処理する。日本のように境界特定専用の協力依頼条文を個別法に置く構造ではない

韓国
행정절차법 제8조(행정응원)・지적재조사에 관한 특별법

韓国も行政手続法に行政応援の一般規定を持ち、地籍の不整合は地籍再調査事業という面的な事業で解消する方向をとる。個別申請型の日本の筆界特定とは制度設計の重心が異なる

ドイツ
VwVfG §§ 4–8(Amtshilfe)

ドイツは行政手続法に Amtshilfe の一般規定を置き、要件・拒否事由・費用負担まで詳細に法定する。日本の138条が個別法に置かれた簡潔な任意規定であるのと対照的である

アメリカ
州法上の boundary dispute / quiet title action

米国は連邦統一法を持たず、境界紛争は州裁判所の quiet title action や boundary line agreement で処理される。行政機関が職権で資料を集める行政手続は一般的でない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 祖父の代から住んでいる土地で、隣家が「ブロック塀はうちの敷地内だ」と言い出した。あなたの手元には昭和40年代の公図写しだけ。筆界特定を申請すると、法務局が市の区画整理課に照会し、当時の換地確定図が出てきて、塀の位置が確定した。あなた一人では絶対にたどり着けなかった資料だ
  • あなたが隣地から筆界特定を申し立てられた側だとしたら? 相手の言い分が通ると自宅の駐車スペースが削られる。だが138条の協力依頼で出てきた水道局の埋設管図面が、あなたの主張する境界と一致していた。申立人と被申立人のどちらが有利かは、行政の書庫の中身次第という側面がある
  • 農地を相続した。区画整理と土地改良の両方を経ており、公図と現況が全く合わない。土地改良区が保管する換地図は個人ではまず入手できない
  • 売買契約の決済まであと30日。境界紛争が判明し、買主が「筆界が確定しないなら白紙解除」と言い出した。筆界特定は平均6か月から1年かかる。138条の照会先が多い案件ほど時間がかかる。決済期日を延長するか、境界確定を停止条件にするか、今日中に決めなければ手付が飛ぶ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 法務局で公図・地積測量図・登記事項証明書を取得し、現況との食い違いを写真とメジャーで記録2. その土地が土地区画整理、土地改良、耕地整理、開発許可のいずれかの対象だったかを市区町村の都市計画課・農政課で口頭確認3. 筆界特定を申請する際、その事業名と保管が見込まれる資料名を申請書に具体的に記載4. 土地家屋調査士に事前相談し、測量と申請書作成を委任するか判断。境界紛争は調査士の専門領域であり、弁護士に先に行くと遠回りになる場合がある

訴えられた側:1. 筆界特定の通知が来ても放置しない。意見や資料を提出できる機会(不動産登記法139条以下)を必ず使う2. あなたの側にも有利な行政資料がある可能性を洗い出し、意見書で照会先として示す3. 筆界特定の結果に納得できなくても、それ自体を取り消す訴訟はできない。争うなら境界確定訴訟(形式的形成訴訟)を提起する4. 筆界と所有権界は別物なので、時効取得の主張余地があれば別途検討する

時効(請求できる期限):筆界特定の申請自体に特定の期限はない。ただし境界をめぐる所有権の主張には取得時効(民法162条、10年または20年)が関わり、隣人の占有が続くほど不利になる。筆界特定の標準処理期間は事案により概ね6か月から1年で、売買決済や建築確認の予定がある場合は逆算が必須である

学説

通説:138条の協力依頼は任意の協力を求めるものであり、相手方に応答義務を課す規定ではない。もっとも国の機関からの正式照会という事実上の重みにより、実務では相当程度の実効性が確保されていると解されている。

通説:筆界特定手続における資料収集は、138条の外部照会、137条の実地調査、139条の当事者からの意見・資料提出という三経路の組み合わせで完結する設計であり、いずれか一つが欠けても他で補いうる構造とされる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成17年(2005年) 新設:筆界特定制度の創設に伴い、不動産登記法に第六章として筆界特定の章が追加され、本条もこのとき置かれた。境界紛争を訴訟以外の経路で解決する行政手続の一部として設計された。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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