登記官は、職権による登記をし、又は第十四条第一項の地図を作成するために必要な限度で、関係地方公共団体の長その他の者に対し、その対象となる不動産の所有者等(所有権が帰属し、又は帰属していた自然人又は法人(法人でない社団又は財団を含む。)をいう。)に関する情報の提供を求めることができる。
要点不動産登記法 151 条は、登記官が職権登記又は 14 条 1 項地図の作成に必要な限度で、市区町村長その他の者に所有者等の情報提供を求められると定める。目的外の収集は認められない。
Q · 登記の名義が曾祖父のままでも、誰も追ってこないんじゃないですか?
登記官は市区町村に所有者情報を照会でき、申請を待たずに探索できます
不動産登記法 151 条により、登記官は職権による登記又は 14 条 1 項地図の作成に必要な限度で、関係地方公共団体の長その他の者に対し、所有者等に関する情報の提供を求めることができます。住民票除票・戸籍附票・固定資産課税台帳といった情報が登記所側に開くため、申請主義は名義人を守る壁にはなりません。ただし求められるのは「必要な限度で」に限られ、職権登記や地図作成という目的を離れた収集は本条では正当化されません。相続登記の申請義務(同法 76 条の 2)とあわせて理解する必要があります。
登記簿に載っている所有者が明治生まれのまま、実際には何代も相続が起きている。そんな土地が日本中に約 24% あると言われる。この「所有者不明土地」を追いかけるとき、登記官はどこから情報を取るのか。答えがこの条文だ。登記官は職権登記や 14 条 1 項地図(法的な正確性を持つ登記所備付地図)を作るために必要な限度で、市区町村長その他の者に対し、対象不動産の所有者等に関する情報の提供を求めることができる。ここでの「所有者等」には、現在の所有者だけでなく、かつて所有していた自然人・法人、さらに法人でない社団財団まで含まれる。つまり登記官は、あなたの祖父の住民票除票や戸籍附票を、あなたに一言も告げずに市役所から取り寄せて所有者を追跡できる。あなたが「うちの土地の登記、名義が曾祖父のままだけど誰も困らないだろう」と思っていても、登記所側は静かにあなたにたどり着く経路を持っている。
不動産登記法 151 条は、登記官による情報提供の求めを定める規定である。職権による登記又は同法 14 条 1 項の地図の作成という目的の範囲内で、登記官は関係地方公共団体の長その他の者に対し、対象不動産の所有者等に関する情報の提供を求めることができる。所有者等とは、所有権が帰属し又は帰属していた自然人又は法人(法人でない社団又は財団を含む)をいう。
AI 輔助整理,以條文原文為準
登記官が職権登記又は 14 条 1 項地図の作成に必要な限度で、市区町村長その他の者に所有者等の情報提供を求められると定めた規定です。所有者不明土地対策の探索手段として置かれています。
登記簿を見ても所有者が直ちに判明しない、または判明しても連絡がつかない土地をいいます。相続登記の未了と住所変更登記の未了が主因で、公共事業や災害復旧の遅延を招きます。
不動産登記法 14 条 1 項に基づき登記所に備え付けられる、測量に基づく法的正確性を持つ地図です。境界(筆界)の位置を現地に復元できる点で、参考図にすぎない公図と異なります。
当事者の申請を待たず、登記官が自ら行う登記です。不動産登記は申請主義が原則ですが、法が定める場合には登記官が職権で記録を是正・整備できます。151 条はその前提となる調査手段です。
2024 年 4 月 1 日施行の不動産登記法 76 条の 2 により、所有権の取得を知った日から 3 年以内の申請が義務化されました。施行前に発生した相続は 2027 年 3 月 31 日が期限です。
相続による取得を知った日から 3 年を過ぎ、正当な理由なく申請しない場合は 10 万円以下の過料の対象になります。名義が古いこと自体ではなく、申請義務の不履行が問題となります。
不動産登記法 119 条の 2 の所有不動産記録証明制度を使うと、被相続人名義の不動産を全国分まとめて確認できます。相続放棄の判断や遺産の全容把握の初動に有効です。
立会い前に地積測量図・境界確認書・現況写真など手持ち資料を揃え、期日に出席して主張を記録に残します。欠席すると主張が反映されないまま筆界が図面化される可能性があります。
本条が法律上の根拠になっているため、個人情報保護法上は法令に基づく取扱いとして適法です。ただし「職権登記または 14 条 1 項地図の作成に必要な限度で」という枠がかかっており、無制限ではありません。業界裏話ヒント:司法書士や土地家屋調査士が所有者探索を受任する場合、職務上請求という別ルートで戸籍を取得します。登記官の権限と士業の権限は別系統なので、「法務局が調べてくれるから自分は何もしなくていい」は成り立ちません。
本条の情報提供の求めは自治体等に向けたもので、あなたに応答義務が生じるものではありません。しかし通知が相続登記義務(不動産登記法 76 条の 2)に関するものなら話は別で、正当な理由なく 3 年を過ぎると 10 万円以下の過料の対象になります。業界裏話ヒント:過料は裁判所が科すもので、法務局はいきなり科さず先に催告します。この催告に応じて相続人申告登記をすれば実務上は過料を回避できる運用です。催告書を放置した記録が残ることが最も不利になります。
本条は「求めることができる」と定めるのみで罰則付きの提供義務までは明記されていませんが、実務上は登記所と自治体の連携を前提とした規定として運用されています。個人情報保護法は法令に基づく提供を例外としており、拒否の合理的理由は乏しいのが実情です。業界裏話ヒント:自治体側で最も揉めるのは戸籍附票の保存期間です。除票・附票の保存期間は 2019 年の住民基本台帳法施行令改正で 5 年から 150 年に延長されましたが、改正前に廃棄済みの記録は復元できません。古い土地ほど追跡が途切れます。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 誰が動くか | 151 条:登記官が外部(市区町村長その他の者)に情報提供を求める | — |
| 目的の限定 | 職権による登記又は 14 条 1 項地図の作成に必要な限度 | — |
| 対象となる情報 | 所有者等(過去の所有者・法人でない社団財団を含む)に関する情報 | — |
| 権利者側の対抗手段 | 必要な限度を超える収集への開示請求・苦情申出(個人情報保護法) | — |
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