不動産登記法 第14条(地図等)
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- 登記所には、地図及び建物所在図を備え付けるものとする。
- 2.前項の地図は、一筆又は二筆以上の土地ごとに作成し、各土地の区画を明確にし、地番を表示するものとする。
- 3.第一項の建物所在図は、一個又は二個以上の建物ごとに作成し、各建物の位置及び家屋番号を表示するものとする。
- 4.第一項の規定にかかわらず、登記所には、同項の規定により地図が備え付けられるまでの間、これに代えて、地図に準ずる図面を備え付けることができる。
- 5.前項の地図に準ずる図面は、一筆又は二筆以上の土地ごとに土地の位置、形状及び地番を表示するものとする。
- 6.第一項の地図及び建物所在図並びに第四項の地図に準ずる図面は、電磁的記録に記録することができる。
この条文の基本情報
地図等とは何ですか?
定義地図等とは、不動産登記法第14条に定められた規定で、「登記所には、地図及び建物所在図を備え付けるものとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不動産登記法第14条(地図等)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
- 不動産登記法第14条の条文原文は「登記所には、地図及び建物所在図を備え付けるものとする。」で始まります。
- 不動産登記法第14条は第三章 登記記録等に置かれています。
- 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
- 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 不動産登記法第14条の前の条は不動産登記法第13条です。
- 不動産登記法第14条の次の条は不動産登記法第15条です。
- 不動産登記法第14条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第14条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123 - 本サイト収録
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第14条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点不動産登記法14条は、登記所に地図と建物所在図を備え付けることを定める。ただし4項により、地図が備え付けられるまでは精度が保証されない「地図に準ずる図面」(公図)で代替できる。
Q · 法務局でもらった図面って、境界の証明になりますか?
14条地図なら復元性あり、準ずる図面なら証明力は限定的
不動産登記法14条1項の地図(14条地図)は測量に基づき各土地の区画を明確にした図面で、現地で境界を復元できる精度が想定されています。これに対し同条4項の「地図に準ずる図面」(公図)は、地図が備え付けられるまでの暫定措置として位置・形状・地番を表示するにとどまり、精度は保証されません。法務局で交付される図面の分類欄でどちらかを確認でき、この違いが境界紛争時のスタートラインを分けます。
解説
土地を買うとき、あなたが見せられる図面には二種類ある。この違いを知らないまま契約すると、境界紛争のリスクを自分で引き受けることになる。不動産登記法14条1項の「地図」(実務では14条地図と呼ばれる)は、測量に基づき各土地の区画を明確にした、現地復元性のある図面である。ところが同条4項が認める「地図に準ずる図面」、これが実務でいう公図であり、多くは明治期の地租改正時に作られた図をルーツとする。位置・形状・地番は表示されるが、精度は保証されない。全国の登記所で14条地図の整備率は今なお半分程度にとどまり、都市部ほど遅れている地域がある。つまりあなたが法務局で取った「公図」は、隣地との境界を法的に確定する力を持たないかもしれない。この一枚が14条地図なのか準ずる図面なのか、図面の右下や表題部の分類欄で判別できる。売買前にそこを見るかどうかで、後の数百万円が変わる。
法的な位置づけ
不動産登記法14条は、登記所における地図及び建物所在図の備付けを定める規定である。1項の地図は一筆又は二筆以上の土地ごとに作成され、各土地の区画を明確にし地番を表示する。4項は、当該地図が備え付けられるまでの間に限り、土地の位置・形状・地番を表示する「地図に準ずる図面」による代替を認め、6項はこれらを電磁的記録に記録することを許容する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.備え付けられている図面の種別を確認する 法務局窓口または登記情報提供サービスで対象地の図面を取得し、上部または欄外の分類表示が「地図(法第14条第1項)」か「地図に準ずる図面」かを確認する。ここで境界紛争時の出発点が決まる
- 2.地積測量図の有無を併せて調べる 準ずる図面しかない場合でも、過去の分筆・地積更正の際に提出された地積測量図が備え付けられていることがある。作成年次が新しいほど精度が高く、境界復元の手掛かりになる
- 3.土地家屋調査士に現況測量と隣地立会いを依頼する 境界標の有無、塀や構造物の位置、過去の測量成果を照合してもらい、隣地所有者との立会いを設定する。境界確認書を取り交わせれば、その後の売買・分筆・相続が一気に進む
- 4.協議が整わなければ筆界特定を申請する 隣地が立会いに応じない、または主張が食い違う場合は、不動産登記法131条以下の筆界特定を法務局に申請する。登記官が筆界調査委員の意見を踏まえて筆界を特定し、訴訟より費用と期間を抑えられる
- 5.売買前なら交渉条件に落とし込む 購入申込み前の段階であれば、境界確定測量費用の売主負担、実測面積による代金精算、境界標復元の引渡条件を契約書に明記させる。契約締結後にはこの交渉材料は使えない
よくある質問 AI による整理
Q114条地図とは何ですか?
不動産登記法14条1項に基づき登記所に備え付けられる地図で、測量により各土地の区画を明確にし地番を表示します。現地で境界を復元できる精度が想定されています。
Q2公図はどこで取得できますか?
管轄の法務局窓口のほか、登記情報提供サービスでオンライン取得できます。交付される図面の分類欄で14条地図か地図に準ずる図面かを判別します。
Q3公図に法的な効力はありますか?
地図に準ずる図面は14条4項の暫定的な備付けであり、位置・形状・地番の表示にとどまります。筆界を確定する力はなく、境界の証明には測量と隣地立会いが要ります。
Q414条地図の整備はいつ終わりますか?
地籍調査や登記所備付地図作成作業により順次進められていますが、完了時期は地域差が大きく、権利関係が複雑な都市部ほど後回しになりやすい状況です。
Q5境界確定測量の費用はいくらですか?
土地の面積、隣地所有者の数、官民境界の有無で大きく変動し、一般には数十万円規模とされます。隣地との協議が長引けば期間も年単位になり得ます。
Q6筆界特定制度とは何ですか?
登記官が筆界調査委員の意見を踏まえ、もともとの筆界を特定する行政手続です。不動産登記法131条以下に規定され、境界確定訴訟より費用と期間を抑えられます。
Q7建物所在図とは何ですか?
不動産登記法14条3項に基づき、一個又は二個以上の建物ごとに作成され、各建物の位置と家屋番号を表示する図面です。地図とは別に登記所に備え付けられます。
Q8公図の地番と現況が違うときはどうすればいい?
まず地積測量図の有無を確認し、土地家屋調査士に現況測量と隣地立会いを依頼します。争いが残る場合は筆界特定の申請を検討するのが実務の順序です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1公図と14条地図って、見た目で区別つきますか?
つく。法務局で交付される図面の上部または欄外に「地図(法第14条第1項)」あるいは「地図に準ずる図面」と分類が印字されている。ここを見るだけで判別できる。実務のポイント:不動産業者でもこの欄を確認せず「公図です」と一括りにして渡す人が少なくない。買主側から種別を指摘すると、相手の説明の解像度が一気に上がる。
Q2うちの地域に14条地図がないのって、放置されてるってことですか?
放置ではなく順番待ちである。14条地図は国土調査法に基づく地籍調査や法務局の登記所備付地図作成作業で少しずつ整備されており、都市部の権利関係が複雑な地域ほど後回しになりやすい。実務のポイント:自分の土地が地籍調査の対象年度に入ったら、立会いには必ず本人か信頼できる代理人が出る。この一日の立会いが、その後何十年の境界を決める。
Q3境界でもめたら、いきなり裁判しかないんですか?
違う。まず筆界特定制度(不動産登記法131条以下)がある。登記官が筆界調査委員の意見を踏まえて筆界を特定する行政的な手続で、訴訟より費用も期間も抑えられる。実務のポイント:筆界特定は「もともとの筆界がどこか」を特定する手続で、当事者が合意で動かせる所有権界とは別物である。この二つを混同したまま交渉すると、話が永久に噛み合わない。
間違えやすい点 AI による整理
- 「法務局にある図面なら公的なものだから正確だ」と考えるのは、前提そのものが誤っている。問うべきは「正確か」ではなく「どちらの図面か」である。4項の地図に準ずる図面は、14条地図が備え付けられるまでの暫定措置として法が明示的に認めたもので、精度が保証されないことは法の予定している状態だ
- 公図が不正確だという話は聞いたことがある人でも、その不正確さが自分の資産にどれだけ効くかは知らないことが多い。準ずる図面しかない土地は、境界確定測量に数十万円、隣地との協議が長引けば年単位、そして買主が価格を値引き交渉する材料にもなる。「知っているが深刻度を知らない」典型例である
- 「地図がないなら登記もできないのでは」と思う人がいるが、逆である。地図の備付けは登記所の義務(1項)であって、地図がないことが個々の登記申請を止めるわけではない。だからこそ、地図が未整備のまま権利が何十年も転々としてきた土地が全国に存在する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 14条:登記所が備え付けるべき図面そのもの(地図・建物所在図・準ずる図面) | 120条:備え付けられた地図等の写しの交付・閲覧請求 131条:図面では決着しない筆界の特定申請 |
| 誰の義務・権利か | 登記所(国)の備付け義務。個人が直接申請する条文ではない | 誰でも手数料を納めて写しの交付を請求できる権利 土地の所有権登記名義人等が申請できる権利 |
| 境界紛争での使いどころ | 手元の図面が14条地図か準ずる図面かを見極める前提知識 | 交渉や訴訟に出す図面資料を入手する手段 図面の精度不足を手続で埋める解決ルート |
| 費用と期間の目安 | 確認自体は無料〜数百円、所要は数十分 | 写しの交付手数料のみ、即日 申請手数料と測量費用が必要、数か月単位 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は土地登記の前提として地籍測量を法定し、地籍図の重測制度(土地法第46条の1以下)を持つ点で、日本の「暫定図面の長期存続」とは制度設計の重心が異なる
韓国は地籍公簿と地籍図を国土交通行政の側で一元管理し、登記簿(法院)と地籍(行政)が分離する二元構造。日本の登記所一元管理とは所管が異なる
ドイツは土地登記簿(Grundbuch)と地籍(Liegenschaftskataster)を明確に分離し、地籍側で測量精度を担保する。登記簿は地籍の表示を引用する構造で、精度の低い暫定図面という発想は基本的にない
米国は連邦統一の地籍簿を持たず、郡の recorder に記録された deed と plat map、および title insurance が境界リスクを吸収する。国家が精度を担保するのではなく市場が保険で埋める設計
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実家の土地を相続し、隣家から「ブロック塀はうちの敷地に30センチ入っている」と言われた。あなたが法務局で取ってきた図面が「地図に準ずる図面」だった場合、その図で反論しても決着はつかない。境界確定には土地家屋調査士による測量と隣地立会いが必要になる
- 中古住宅の売買契約で、仲介業者が公図を出してきた。あなたは買主側。「この図面は14条地図ですか、準ずる図面ですか」と聞いてみてほしい。答えられない業者もいる。準ずる図面しかない土地なら、実測売買か公簿売買か、面積の食い違いリスクを誰が負うのかを契約書で詰めておく必要がある
- 土地を分筆したい。しかし隣地所有者が高齢で施設に入っており、立会いに応じられない。あと3か月で相続税の申告期限。分筆登記には地積測量図が必要で、境界が確定しないと前に進まない。準ずる図面しかない地域では、この詰みが現実に起きる
- もし、あなたが売主の立場で「うちの土地は登記簿上100平米ある」と説明したのに、実測したら92平米だったらどうなる? 公簿売買なら原則として代金の調整はないが、説明の仕方によっては説明義務違反を問われうる。図面の性質を理解していない売主が、いちばん危ない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 法務局または登記情報提供サービスで対象地の図面を取得し、14条地図か地図に準ずる図面かを確認する2. 準ずる図面だった場合、地積測量図が備え付けられているか(法14条5項とは別に、分筆等の際に提出された図面)も併せて確認3. 境界に争いがあるなら、土地家屋調査士に現況測量と隣地立会いを依頼4. 隣地が協議に応じないときは、筆界特定制度(不動産登記法131条以下)の申請を検討。訴訟より安価で期間も短い
訴えられた側:1. 相手が示す図面の種別をまず確認、準ずる図面のみを根拠とした主張であれば、それだけでは筆界の証明にならないと指摘できる2. 自分側の占有の経緯(塀の設置時期、固定資産税の課税範囲、過去の測量図)を時系列で整理3. 長期の占有があるなら取得時効(民法162条)の主張余地も検討4. 感情的な直接交渉は避け、筆界特定または境界確定訴訟という手続に乗せる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。ただし関連する権利行使には期限がある。取得時効は占有開始から20年(善意無過失なら10年、民法162条)、隣地所有者に対する損害賠償請求は損害および加害者を知った時から3年(民法724条)。境界確認は早いほど証拠と証言が残っている
学説
通説:14条4項の地図に準ずる図面は、1項の地図が備え付けられるまでの経過的措置であり、精度が保証されないことは法の予定する状態と理解される。したがって図面の不正確さ自体は違法状態ではなく、個別の境界紛争は測量・立会い・筆界特定という別の手続で解決すべきとされる。
実務上の理解:地図の備付けは登記所の義務であって、地図が未整備であることが個々の登記申請の受理を妨げるものではない。この構造ゆえに、境界が未確定のまま権利が長期間転々流通してきた土地が全国に残存している。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.明治32年(1899年) 新設:不動産登記法が制定され、登記所における図面備付けの枠組みが整備された。地図の実体としては、地租改正時に作成された図が広く用いられることとなった
- 2.平成16年(2004年) 改正:不動産登記法の全部改正。オンライン申請制度の導入とともに条文が再編され、従来「17条地図」と呼ばれていた地図の根拠規定が現行14条1項に移った。実務で今も旧称が併用される原因となっている
- 3.平成16年(2004年) 改正:全部改正に伴い、地図・建物所在図・地図に準ずる図面を電磁的記録に記録できる旨(現6項)が整備され、地図情報のデジタル化と証明書のオンライン交付の基盤となった
- 不動産登記法 第1条登記制度の目的、国民の権利保全の趣旨
- 不動産登記法 第21条登記完了時の登記識別情報、権利公示の手続的側面
- 不動産登記法 第120条地図等の写しの交付および閲覧請求
- 不動産登記法 第131条筆界特定の申請、図面精度不足時の紛争解決手続
- 国土調査法 第2条地籍調査の実施、14条地図の主要な供給源
- 土地家屋調査士法 第3条測量および筆界に関する専門業務の独占範囲
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