法務大臣は、登記記録の全部又は一部が滅失したときは、登記官に対し、一定の期間を定めて、当該登記記録の回復に必要な処分を命ずることができる。
要点不動産登記法 13 条は、登記記録が滅失したとき、法務大臣が登記官に期間を定めて回復に必要な処分を命じられると定める。所有権は失われないが、回復までは登記事項証明書が交付されない。
Q · 災害で法務局の登記記録が消えたら、自分の不動産はどうなるの?
所有権は消えません。回復命令で登記記録は復元されます。
不動産登記法 13 条により、登記記録の全部又は一部が滅失したときは、法務大臣が登記官に対し一定の期間を定めて回復に必要な処分を命ずることができます。所有権の移転は契約によって生じ、登記は第三者に対抗するための要件にすぎないため(民法 177 条)、記録が消えても権利そのものは失われません。ただし回復が完了するまでは登記事項証明書が交付されず、所有権移転登記も抵当権設定登記もできないため、売買の決済や住宅ローンの実行は止まります。実害は所有権ではなく流動性の側に出ます。
法務局が水害に遭い、登記記録が失われたとする。そのとき消えるのはあなたの所有権ではない。所有権は契約と代金の支払で移り、登記はそれを他人に主張するための札にすぎない(民法 177 条)。消えるのは、その札を国が保証してくれている状態のほうだ。本条は、その空白を埋める指揮系統を定める。法務大臣が登記官に対し、期間を区切って回復に必要な処分を命じる。押さえるべきは二点。第一に、回復は登記官の職権で動くので、あなたは原則として待つ側に置かれる。第二に、「一定の期間」が定められる以上、回復作業には締切がある。その間にあなたの権利を裏づける資料(登記識別情報通知や旧権利証、売買契約書、代金の振込記録、固定資産税の納税通知書)を出せるかどうかで、回復後の登記が実態どおりになるかが決まる。そして回復が終わるまで登記事項証明書は出ず、抵当権設定登記もできない。つまり、住宅ローンの決済は止まる。
不動産登記法 13 条は、登記記録の滅失に対する回復命令を定める規定である。登記記録の全部又は一部が滅失した場合、法務大臣は登記官に対し、一定の期間を定めて当該登記記録の回復に必要な処分を命ずることができる。回復は登記官の職権により進められ、実体上の権利変動を新たに創設し又は消滅させるものではなく、失われた公示を復元する手続として位置づけられる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
災害や事故で登記記録が失われた場合に、法務大臣の命令を受けた登記官が職権で記録を復元する手続です。不動産登記法 13 条が根拠で、一定の期間を定めて行われます。
売買契約自体は有効に締結できますが、所有権移転登記ができず登記事項証明書も交付されないため、実務上は決済が止まります。抵当権設定登記も不可能で、住宅ローンの実行も見送られます。
法律上の固定日数はなく、法務大臣が事案ごとに「一定の期間」を定めます。滅失の範囲と残存資料の量で大きく変わるため、管轄法務局に見込み時期を照会するのが確実です。
抵当権設定登記ができないため、金融機関は融資実行を見合わせるのが通常です。決済日を延期し、登記が可能になる時期を停止条件として契約書に定め直す対応が現実的です。
滅失した部分については回復が完了するまで交付されません。不動産登記法 119 条の交付制度は登記記録が存在することを前提としているためです。再開時期は管轄法務局に確認します。
更正登記の申請または登記官の職権更正によって是正します。ただし回復後の是正は資料の負担が重いため、回復期間中に権利資料を提出しておくほうが手続は軽く済みます。
進みます。不動産登記法 76 条の 2 の申請義務は令和 6 年(2024 年)4 月 1 日施行で、相続を知った日から 3 年です。間に合わない見込みなら相続人申告登記や法務局への事情の申出を先に動かします。
登記官の職務上の過失により損害が生じた場合、国家賠償法 1 条に基づく請求が考えられます。ただし回復作業中の遅延そのものが直ちに違法と評価されるわけではありません。
なりません。所有権の移転は契約で生じ、登記は第三者に対抗するための要件です(民法 177 条)。本条による回復命令で登記記録は復元されます。業界裏話ヒント:本当に痛いのは「取られる」ことではなく、滅失中は登記事項証明書が出ず、売却も融資も抵当権の抹消も止まる点です。回復の見込み時期を管轄法務局に照会して書面で残しておくと、買主や金融機関との日程交渉でそのまま材料になります。
回復は登記官の職権で進みますが、資料が欠ける部分では関係者の提出資料が判断材料になります。登記識別情報通知(旧権利証)、売買契約書、代金の振込記録、固定資産税の納税通知書を早めに出すのが実務です。業界裏話ヒント:決済を担当した司法書士の事務所には、申請書控えと添付書面の写しが数年単位で残っていることが多い。自宅の書類を失った人ほど、当時の司法書士に連絡したほうが復元は速い。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 不登法 13 条:滅失した登記記録の回復命令(非常時の指揮系統) | — |
| 動く主体 | 法務大臣が命令、登記官が職権で回復 | — |
| 権利者の関与 | 原則として待つ側。資料提出で回復の精度に影響を与えられる | — |
| 滅失時の帰結 | 一定の期間を定めて回復処分が命じられる | — |
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