登記記録は、表題部及び権利部に区分して作成する。
要点不動産登記法 12 条は、登記記録を表題部と権利部に区分して作成すると定める。表題部は所在や面積など物理的現況、権利部は所有権や抵当権など権利関係を記録する。
Q · 登記簿の「表題部」と「権利部」って、何がどう違うんですか?
表題部は物件の現況、権利部は所有権や抵当権の欄です
不動産登記法 12 条により、登記記録は表題部と権利部に区分して作成されます。表題部には所在・地番・地目・地積、建物なら構造や床面積といった物理的現況が記録され、申請は義務で、怠れば 10 万円以下の過料の対象になります(164 条)。権利部には所有権や抵当権などの権利関係が記録され、不動産登記規則 4 条によって甲区(所有権)と乙区(所有権以外)に分かれます。権利に関する登記は原則として任意ですが、登記しなければ第三者に対抗できません(民法 177 条)。
登記事項証明書を法務局の窓口で受け取ると、紙面は上から順に三つのブロックに割れている。表題部、権利部の甲区、権利部の乙区。この上下二分割を命じているのが本条であり、権利部を甲区と乙区へ細分するのは不動産登記規則 4 条の仕事だ。なぜこの区分があなたの財布に直結するのか。表題部は「その物が何か」を書く欄で、所在、地番、地目、地積、建物なら構造と床面積が並ぶ。ここは申請が義務であり、怠れば 10 万円以下の過料の対象になる(不動産登記法 164 条)。権利部は「誰のものか、誰が担保に取っているか」を書く欄で、こちらは原則として任意、対抗要件を得るために自分の判断で入れる。国が書けと命じる欄と、あなたが自衛のために書く欄が、一枚の紙の中で上下に同居している。中古住宅の内見で謄本を差し出されたとき、最初に確かめるべきは価格でも築年でもなく、この紙の下半分が空白かどうかだ。
不動産登記法 12 条は登記記録の編成を定める規定であり、一個の不動産ごとに作成される登記記録を、物理的現況を公示する表題部と、権利関係を公示する権利部とに区分して作成すべき旨を規律する。権利部は不動産登記規則 4 条により甲区及び乙区へ細分され、表題部の登記は表示に関する登記、権利部の登記は権利に関する登記と呼ばれる。
一個の不動産ごとに電磁的記録として作成される公的な記録です。不動産登記法 12 条により表題部と権利部に区分され、窓口で交付されるのが登記事項証明書です。
土地なら所在・地番・地目・地積、建物なら所在・家屋番号・種類・構造・床面積といった物理的現況です。権利部がまだない不動産では表題部所有者欄に氏名が載ります。
抹消されていない抵当権は生きています。そのまま代金を払うと、後日競売で不動産を失う危険があります。抹消済みは下線で示されるため、下線の有無を必ず確認してください。
建物の滅失の登記は滅失の日から 1 か月以内が原則です(不動産登記法 57 条)。怠れば 10 万円以下の過料の対象になります(164 条)。
表示に関する登記は土地家屋調査士、権利に関する登記は司法書士が窓口です。表題部の話を司法書士に持ち込むと取り次ぎになり、時間と費用が余計にかかります。
抹消または更正により効力を失った記録であることを示すためです。現在有効な権利関係を読むときは、下線のない行だけを拾えば足ります。
分譲マンションで専有部分と一体化された敷地利用権が、区分建物の表題部に記録されたものです。記録されると土地だけを切り離して処分できなくなります(区分所有法 22 条)。
相続の開始と所有権取得を知った日から 3 年以内です(不動産登記法 76 条の 2、2024 年 4 月 1 日施行)。従来任意だった権利部に、相続の場面で義務が持ち込まれました。
権利部の甲区です。本条が表題部と権利部を分け、規則 4 条が権利部を甲区(所有権)と乙区(所有権以外)に分けます。表題部にも所有者欄がありますが、これは表題部所有者で登記名義人ではありません。業界裏話ヒント:甲区の最下段が現在の名義人ですが、その原因欄が売買か相続か「真正な登記名義の回復」かで背景が読めます。後者が並ぶ物件は、過去に名義争いがあった痕跡です
法律上は 10 万円以下の過料の対象です(164 条)。長く運用は緩やかでしたが、相続登記義務化(76 条の 2)以降、登記官から裁判所への通知運用の整備が進んでいます。業界裏話ヒント:過料は前科にならない秩序罰で、罰金とは別物です。通知が来ても期限を過ぎた事情を述べる機会があります。放置するより先に申請してしまう方が、金額でも心理的負担でも安く済みます
あります。表題登記だけ入れて所有権保存登記(74 条)をしていない建物は、昭和期の自宅や納屋では珍しくありません。この状態では売買も抵当権設定もできません。業界裏話ヒント:現金購入や親からの譲り受けで保存登記が抜けがちです。金融機関を通す取引なら必ず整えられるので発覚しますが、個人間売買では気付かれないまま次の代へ回り、相続の場で初めて表面化するのが最も高くつくパターンです
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 記録する内容 | 本条:登記記録を表題部と権利部に区分する編成ルール | — |
| 申請の義務 | 本条自体は義務を課さない(編成の定めのみ) | — |
| 登記される氏名の意味 | 本条は欄の位置を決めるだけで、名義の効力は定めない | — |
| 依頼する専門職 | 本条の理解はどちらの専門職に持ち込むかの分岐点 | — |
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