不動産登記法 第12条(登記記録の作成)
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登記記録は、表題部及び権利部に区分して作成する。
この条文の基本情報
登記記録の作成とは何ですか?
定義登記記録の作成とは、不動産登記法第12条に定められた規定で、「登記記録は、表題部及び権利部に区分して作成する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不動産登記法第12条(登記記録の作成)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
- 不動産登記法第12条の条文原文は「登記記録は、表題部及び権利部に区分して作成する。」で始まります。
- 不動産登記法第12条は第三章 登記記録等に置かれています。
- 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
- 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 不動産登記法第12条の前の条は不動産登記法第11条です。
- 不動産登記法第12条の次の条は不動産登記法第13条です。
- 不動産登記法第12条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第12条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123 - 本サイト収録
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第12条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/12
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点不動産登記法12条は、登記記録を表題部と権利部に区分して作成すると定める。表題部は所在や面積など物理的現況、権利部は所有権や抵当権など権利関係を記録する。
Q · 登記簿の「表題部」と「権利部」って、何がどう違うんですか?
表題部は物件の現況、権利部は所有権や抵当権の欄です
不動産登記法12条により、登記記録は表題部と権利部に区分して作成されます。表題部には所在・地番・地目・地積、建物なら構造や床面積といった物理的現況が記録され、申請は義務で、怠れば10万円以下の過料の対象になります(164条)。権利部には所有権や抵当権などの権利関係が記録され、不動産登記規則4条によって甲区(所有権)と乙区(所有権以外)に分かれます。権利に関する登記は原則として任意ですが、登記しなければ第三者に対抗できません(民法177条)。
解説
登記事項証明書を法務局の窓口で受け取ると、紙面は上から順に三つのブロックに割れている。表題部、権利部の甲区、権利部の乙区。この上下二分割を命じているのが本条であり、権利部を甲区と乙区へ細分するのは不動産登記規則4条の仕事だ。なぜこの区分があなたの財布に直結するのか。表題部は「その物が何か」を書く欄で、所在、地番、地目、地積、建物なら構造と床面積が並ぶ。ここは申請が義務であり、怠れば10万円以下の過料の対象になる(不動産登記法164条)。権利部は「誰のものか、誰が担保に取っているか」を書く欄で、こちらは原則として任意、対抗要件を得るために自分の判断で入れる。国が書けと命じる欄と、あなたが自衛のために書く欄が、一枚の紙の中で上下に同居している。中古住宅の内見で謄本を差し出されたとき、最初に確かめるべきは価格でも築年でもなく、この紙の下半分が空白かどうかだ。
法的な位置づけ
不動産登記法12条は登記記録の編成を定める規定であり、一個の不動産ごとに作成される登記記録を、物理的現況を公示する表題部と、権利関係を公示する権利部とに区分して作成すべき旨を規律する。権利部は不動産登記規則4条により甲区及び乙区へ細分され、表題部の登記は表示に関する登記、権利部の登記は権利に関する登記と呼ばれる。
よくある質問 AI による整理
Q1登記記録とは何ですか?
一個の不動産ごとに電磁的記録として作成される公的な記録です。不動産登記法12条により表題部と権利部に区分され、窓口で交付されるのが登記事項証明書です。
Q2表題部には何が書いてあるの?
土地なら所在・地番・地目・地積、建物なら所在・家屋番号・種類・構造・床面積といった物理的現況です。権利部がまだない不動産では表題部所有者欄に氏名が載ります。
Q3乙区に抵当権が残っていたらどうなる?
抹消されていない抵当権は生きています。そのまま代金を払うと、後日競売で不動産を失う危険があります。抹消済みは下線で示されるため、下線の有無を必ず確認してください。
Q4建物を取り壊したら登記はいつまで?
建物の滅失の登記は滅失の日から1か月以内が原則です(不動産登記法57条)。怠れば10万円以下の過料の対象になります(164条)。
Q5表題登記は誰に依頼するの?
表示に関する登記は土地家屋調査士、権利に関する登記は司法書士が窓口です。表題部の話を司法書士に持ち込むと取り次ぎになり、時間と費用が余計にかかります。
Q6登記記録に下線が引かれているのはなぜ?
抹消または更正により効力を失った記録であることを示すためです。現在有効な権利関係を読むときは、下線のない行だけを拾えば足ります。
Q7敷地権とは何ですか?
分譲マンションで専有部分と一体化された敷地利用権が、区分建物の表題部に記録されたものです。記録されると土地だけを切り離して処分できなくなります(区分所有法22条)。
Q8相続した家の登記はいつまでにしないといけない?
相続の開始と所有権取得を知った日から3年以内です(不動産登記法76条の2、2024年4月1日施行)。従来任意だった権利部に、相続の場面で義務が持ち込まれました。
この条文についての質問 AI による整理
Q1登記簿謄本って、どこを見れば「この家、誰のものか」が分かるんですか?
権利部の甲区です。本条が表題部と権利部を分け、規則4条が権利部を甲区(所有権)と乙区(所有権以外)に分けます。表題部にも所有者欄がありますが、これは表題部所有者で登記名義人ではありません。実務のポイント:甲区の最下段が現在の名義人ですが、その原因欄が売買か相続か「真正な登記名義の回復」かで背景が読めます。後者が並ぶ物件は、過去に名義争いがあった痕跡です
Q2表示の登記を出さないと、本当に過料を取られるんですか?
法律上は10万円以下の過料の対象です(164条)。長く運用は緩やかでしたが、相続登記義務化(76条の2)以降、登記官から裁判所への通知運用の整備が進んでいます。実務のポイント:過料は前科にならない秩序罰で、罰金とは別物です。通知が来ても期限を過ぎた事情を述べる機会があります。放置するより先に申請してしまう方が、金額でも心理的負担でも安く済みます
Q3権利部が「ない」不動産なんて、本当にあるんですか?
あります。表題登記だけ入れて所有権保存登記(74条)をしていない建物は、昭和期の自宅や納屋では珍しくありません。この状態では売買も抵当権設定もできません。実務のポイント:現金購入や親からの譲り受けで保存登記が抜けがちです。金融機関を通す取引なら必ず整えられるので発覚しますが、個人間売買では気付かれないまま次の代へ回り、相続の場で初めて表面化するのが最も高くつくパターンです
間違えやすい点 AI による整理
- 表示に関する登記に申請義務があること自体は知っていても、その期限が原則1か月であること、そして過料が実際に科されうる制度であることまで理解している人は少ない。長らく運用は緩やかだったが、相続登記の義務化(76条の2、2024年4月1日施行)以降、登記記録の不整合に行政の目が向く頻度は明らかに上がっている。深刻度の見積もりが十年前のままになっていないか。
- 「登記して初めて自分の物になる」という前提で質問を組み立てる人が多いが、問いの立て方そのものが誤っている。所有権は原則として当事者の意思表示で移転する(民法176条)。権利部の登記が決めるのは所有権の発生時期ではなく、「他人に対して自分の物だと言い張れるか」という対抗要件の問題である(民法177条)。
- あなたから見れば表題部の「所有者」欄に名前が載っているのだから所有者だが、法律から見れば表題部所有者は登記名義人ではない。この落差は、融資を受けようとして銀行に抵当権が設定できないと言われた瞬間に牙を剥き、先に所有権保存登記(74条)を入れる手間と登録免許税が後から降ってくる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 記録する内容 | 本条:登記記録を表題部と権利部に区分する編成ルール | 27条:表題部に記録する共通事項(登記原因・日付・登記の年月日等) 59条:権利部に記録する共通事項(順位番号・権利者・登記原因等) |
| 申請の義務 | 本条自体は義務を課さない(編成の定めのみ) | 表示に関する登記は原則1か月以内の申請義務、違反は過料(164条) 権利に関する登記は原則任意(相続登記は76条の2で3年以内の義務) |
| 登記される氏名の意味 | 本条は欄の位置を決めるだけで、名義の効力は定めない | 2条:表題部所有者は登記名義人ではない 74条:所有権保存登記により初めて権利部の登記名義人となる |
| 依頼する専門職 | 本条の理解はどちらの専門職に持ち込むかの分岐点 | 表題部(表示に関する登記)=土地家屋調査士 権利部(権利に関する登記)=司法書士 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の登記簿は標示部・所有権部・他項権利部の三部構成。日本が表題部・権利部の二分割としたうえで規則により甲区・乙区へ細分するのに対し、台湾は法令上いきなり三分割している点が形式上の差異である。
韓国は法律レベルで표제부(表題部)・갑구(甲区)・을구(乙区)の三区分を明記する。日本のように権利部の細分を下位規則に委ねていない点で、条文構造は韓国のほうが直截である。
ドイツの Grundbuchblatt は Bestandsverzeichnis(物件目録)と Abteilung I(所有権)・II(負担・制限)・III(抵当権等)に分かれる。日本の表題部=Bestandsverzeichnis、甲区=Abteilung I、乙区=Abteilung II・III という対応関係で読める。
米国には物的編成の統一登記簿がなく、譲渡人・譲受人名で引く grantor-grantee index が中心である。物件から権利関係を一望できないため、title search と title insurance が制度を補完している点が最大の相違。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 相続した実家の建物を調べたら、権利部が丸ごと存在せず、表題部所有者の欄に40年前に亡くなった祖父の名前だけが残っていたとしたら? 売却の決済日は来月に迫っている。この状態では所有権移転登記ができない。祖父名義で所有権保存登記(74条)を入れ、そこに相続登記を積む二段構えになり、戸籍の収集だけで数週間が飛ぶ。
- 庭の物置を取り壊し、代わりに離れを建てた。表題部の変更登記は出していない。建物の新築や増築は原則としてその日から1か月以内が申請期限であり(47条、51条)、過ぎれば10万円以下の過料の対象になる。
- 友人から「土地を買うのだが、売主は抵当権はもう消えていると言っている」と相談された。乙区を見れば分かる、と即答できるのが本条を知っている側の人間だ。抵当権は乙区に記録され、抹消済みなら下線が引かれる。生きた抵当権が乙区に残ったまま代金を払えば、その後に競売にかけられて土地を失うのはあなたの友人になる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 登記事項証明書を自分で取得し、表題部、甲区、乙区の三ブロックに分けて読む2. 表題部の地積や床面積が現況と合っているか、増築や取り壊しが反映されているかを確認する3. 甲区に差押え、仮登記、買戻特約がないか、乙区に抵当権や根抵当権が生きていないかを確認する。抹消済みは下線で示される4. 権利部そのものが存在しない不動産なら、所有権保存登記(74条)から組み立て直す。決済日の朝に取り直すところまでを一連の作業にする
訴えられた側:1. 建物の新築や取り壊し、土地の地目変更を放置しているなら、1か月の期限(36条、37条、42条、47条、51条、57条)を過ぎていても直ちに申請する。遅れた申請自体は受理される2. 過料の通知が来たら、期限を徒過した事情(相続人間の争い、共有者の所在不明)を裁判所に説明する余地がある3. 依頼先を間違えない。表示に関する登記は土地家屋調査士、権利に関する登記は司法書士であり、窓口が違う
時効(請求できる期限):表示に関する登記は原則として事由発生から1か月以内(建物の表題登記=47条、建物表題部の変更=51条、地目地積の変更=37条、滅失=42条、57条)、違反は10万円以下の過料(164条)。相続登記は自己のために相続の開始があったこと及び所有権を取得したことを知った日から3年以内(76条の2、2024年4月1日施行)。氏名住所の変更登記は変更から2年以内(76条の5、2026年4月1日施行)。権利に関する登記そのものに一般的な期限はないが、対抗要件を先に備えた第三者には勝てない(民法177条)ため、実質的な期限は「相手より先に」である
学説
通説:本条の二分割は、公示すべき情報の性質の違いに対応した編成である。表題部は不動産の同一性を特定する物的情報であり公益的要請が強いため申請義務が課され、権利部は私人間の権利変動の結果であるため、対抗要件という不利益を通じて間接的に登記が促される構造をとる。
実務上の理解:表題部の登記は土地家屋調査士、権利部の登記は司法書士の職域とされる。本条の区分は条文上の整理にとどまらず、依頼先・添付情報・調査手法までを分岐させる実務上の分水嶺として機能している。
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年)不動産登記法全部改正 紙のブック式登記簿を前提とした旧法を全面的に改め、電磁的記録による登記記録を制度の中心に据えた際、その記録を表題部と権利部に区分する規律として本条が置かれた。制定後の個別改正の有無は要人的検証
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 改正:不動産登記法の全部改正により、紙のブック式登記簿を前提とした旧法の編成規律を電磁的記録による登記記録を前提とする形に組み替え、その記録を表題部と権利部に区分する規律として本条が置かれた。制定後の個別改正の有無は要検証。
- 不動産登記法 第2条登記記録・表題部・権利部・表題部所有者の定義
- 不動産登記法 第11条登記簿への記録により登記を実行する原則
- 不動産登記法 第27条表題部に記録する共通の登記事項
- 不動産登記法 第59条権利部に記録する共通の登記事項
- 不動産登記法 第74条表題部所有者から権利部へ橋を架ける所有権保存登記
- 民法 第177条権利部の登記に対抗力を与える実体法上の根拠
- 建物の区分所有等に関する法律 第22条表題部の敷地権記録と分離処分禁止の連動
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