不動産登記法 第11条(登記)
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登記は、登記官が登記簿に登記事項を記録することによって行う。
この条文の基本情報
登記とは何ですか?
定義登記とは、不動産登記法第11条に定められた規定で、「登記は、登記官が登記簿に登記事項を記録することによって行う。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不動産登記法第11条(登記)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
- 不動産登記法第11条の条文原文は「登記は、登記官が登記簿に登記事項を記録することによって行う。」で始まります。
- 不動産登記法第11条は第三章 登記記録等に置かれています。
- 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
- 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 不動産登記法第11条の前の条は不動産登記法第10条です。
- 不動産登記法第11条の次の条は不動産登記法第12条です。
- 不動産登記法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123 - 本サイト収録
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点不動産登記法11条は、登記は登記官が登記簿に登記事項を記録することによって行うと定める。申請人が行うのは申請までで、記録が完了した時点で登記が成立する。
Q · 登記の申請書を出したら、その時点で自分の名義になっているんですか?
なりません。登記官が記録した時点で成立します
不動産登記法11条は、登記は登記官が登記簿に登記事項を記録することによって行うと定めています。申請人ができるのは申請までで、登記官の形式的審査を経て記録された時点ではじめて登記が成立します。同一の不動産に複数の申請があれば受付番号の順序で処理され(同法19条、20条)、記録の前後が権利の順位を決めます(同法4条)。申請から記録までの数日間は、第三者に対抗できない空白区間になります(民法177条)。
解説
売買契約書に判を押し、代金を振り込み、鍵を受け取った。それでもまだ、あなたはその不動産の所有者だと第三者に向かって主張できない。不動産登記法11条が定めているのは、登記という行為を誰が行うのかという一点である。「登記官が登記簿に登記事項を記録する」、つまり登記をするのは申請したあなたでも、依頼した司法書士でもなく、法務局にいる国の職員だ。あなたにできるのは申請までで、その先は登記官の審査(形式的審査主義、書類の形式が整っているかを見る審査)を通り、記録された瞬間にはじめて登記が成立する。この一文を読み違えると、申請書を出した日を基準に安心してしまう。実際の基準は記録された時であり、同じ不動産に別の申請が先に受け付けられていれば、受付番号の順序であなたは負ける(同法19条、20条、民法177条)。
法的な位置づけ
不動産登記法11条は登記の実行方法を定める規定であり、登記が登記官による登記簿への登記事項の記録という方法によって行われる旨を規定する。申請人は登記の申請を行う主体にとどまり、記録という行為の主体は登記官である。記録が完了した時点で登記が成立し、記録の前後関係が権利の順位を決する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.決済当日は午前中に申請させ、受付番号を控える 法務局の窓口締切から逆算し、申請を午前中に出させる。受付番号は同一不動産の申請の優劣を決める(同法19条、20条)ため、番号を必ず書面またはメールで受け取る
- 2.登記完了予定日を押さえる 管轄法務局の掲示またはウェブサイトで完了予定日を確認し、カレンダーに入れる。繁忙期は通常の倍近くかかることがあるため、決済日を月末に集中させない
- 3.完了日に登記事項証明書を取得して照合 記録が完了した後に登記事項証明書を取得し、氏名の漢字、住所、持分、順位番号を一字ずつ目視で照合する。記録された内容が唯一の基準であり、申請書の内容ではない
- 4.誤り・却下・不安があれば直ちに動く 記録に誤りがあれば法務局へ連絡し、登記官の過誤なら職権更正(同法67条)で対応する。却下されたときは理由(同法25条各号)を書面で受け取り、補正で足りるか再申請かを切り分ける。完了前に相手方の資力に不安が出たら仮登記や処分禁止の仮処分を専門家と検討する
よくある質問 AI による整理
Q1不動産の登記は誰が行うのですか?
登記官です。不動産登記法11条は、登記は登記官が登記簿に登記事項を記録することによって行うと定めています。申請人や司法書士が行うのは申請までで、記録の主体は国の職員です。
Q2登記完了予定日はどこで確認できますか?
管轄法務局の窓口掲示および法務局ウェブサイトで公表されています。通常は数日から1週間程度ですが、3月末や年末の繁忙期には大きく延びることがあります。
Q3登記の効力はいつ発生しますか?
登記官が登記簿に記録した時点です(同法11条)。申請日でも受付日でもありません。ただし同一不動産の申請の優劣は受付番号の順序で決まります(同法19条、20条)。
Q4登記申請は司法書士に頼まないとできませんか?
本人申請も可能です。判断権は登記官にあるため審査基準は同じですが、書類の完成度と却下・補正リスクが変わります。決済を伴う取引では実務上ほぼ司法書士が関与します。
Q5登記事項証明書はいつから取れますか?
登記官が記録を完了した後です。完了予定日以降に取得し、氏名・住所・持分・順位番号を目視で照合するのが実務の基本動作です。
Q6受付番号とは何ですか?
申請を受け付けた順序を示す番号です(同法19条)。同一不動産に複数の申請があるときは受付番号順に処理され(同法20条)、二重譲渡の勝敗を事実上決めます。
Q7登記の記録に誤りがあったときはどうしますか?
直ちに管轄法務局へ連絡します。登記官の過誤による錯誤・遺漏であれば職権による更正が行われます(同法67条)。放置すると次の売却や担保設定で必ず止まります。
Q8相続登記の申請期限はいつまでですか?
所有権の取得を知った日から3年以内です(同法76条の2、2024年4月1日施行)。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1オンラインで申請したら、その場ですぐ登記されるんじゃないんですか?
されない。オンライン申請で即時になるのは受付だけで、登記そのものは登記官が審査したうえで記録する行為である(同法11条、19条)。完了までは通常数日から1週間程度かかる。実務のポイント:登記完了予定日は法務局ごとに窓口とウェブで掲示されており、3月末や年末の繁忙期には倍近く延びる。決済日を月末に集中させると、最も空白区間が長い時期に自分を置くことになる
Q2登記簿に名前が載っている人から買えば、絶対に安全ですよね?
安全ではない。日本の不動産登記には公示力はあるが公信力がない。登記名義人が真の所有者でなければ、それを信じて買った人は原則として保護されず、救済は民法94条2項の類推適用という例外に頼ることになる。実務のポイント:だから実務では登記簿だけでなく、登記識別情報の有無、名義人の本人確認、直近の名義変更の経緯を必ず追う。移転からまだ日が浅い物件は、それだけで警戒対象になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「登記は自分でできるのか」という問いの立て方自体がずれている。登記をするのは登記官であって、あなたが行うのは申請にすぎない。「自分でやる」の意味は書類を自分で作って提出することであり、記録するかどうかの判断権は最後まで国の側にある。だから本人申請でも司法書士経由でも、通るかどうかの基準は同じで、変わるのは書類の完成度と却下リスクだけである
- 登記に公示力があることは広く知られているが、公信力がないことの深刻さはほとんど知られていない。登記簿に A の名前が記録されていても、A が真の所有者でなければ、それを信じて買ったあなたは原則として保護されない。救済は民法94条2項の類推適用という例外的な法理に頼るしかなく、要件は厳しい。日本の登記簿は「真実の証明書」ではなく「順番の記録」である
- あなたから見れば、決済日に代金を払って鍵をもらった時点で取引は終わっている。法律から見れば、登記官が記録を終えるまで物権変動を第三者に対抗できない状態が続いている(民法177条)。この数日のずれが、二重譲渡・差押え・売主の破産申立てが割り込む隙間になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律している内容 | 11条:登記を行う主体(登記官)と方法(登記簿への記録) | 4条:登記された権利相互の順位は登記の前後による 19条・20条:申請の受付と受付番号、同一不動産の申請の処理順序 |
| 基準となる時点 | 登記官が記録を完了した時=登記の成立 | 記録された登記の前後=順位の決定 受付の時=処理される順序の確定 |
| 当事者が動かせる余地 | なし。申請までが当事者の領域で、記録は登記官の職務 | なし。順位は記録の前後で自動的に決まる あり。申請を早く出すことで受付番号を先にできる |
| 実務上の使いどころ | 「いつ効力が生じたか」を判断する基準条文 | 抵当権の順位や二重譲渡の優劣を判断する場面 決済当日の申請時刻の設計、二重申請時の勝敗判断 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も登記は地政機関(地政事務所)が実行する点で日本と同じ構造。ただし台湾の土地登記は実質的審査に近い運用と登記の絶対効(土地法第43条)を採る点で、公信力を否定する日本と決定的に異なる
韓国も登記事務は登記官が処理し、形式的審査主義・公信力否定という基本構造まで日本とほぼ同一。植民地期に日本法を継受した痕跡が条文の配置レベルで残る
ドイツは区裁判所の土地登記所が登記簿を管掌する点は似るが、BGB § 892が登記簿の公信力(öffentlicher Glaube)を認める点で日本と根本的に異なる。ドイツでは登記を信頼した善意取得者が原則として保護される
米国は County Recorder が権利証書(deed)そのものを記録する証書登録制度で、権利の登記ではない。優劣は州ごとの recording act の類型で決まり、実務は title insurance が公信力の欠如を補う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 決済の当日、司法書士が「登記は今日中に法務局へ出します」と言った。では、その瞬間からあなたは所有者として第三者に対抗できるのか。答えは否である。受付は今日でも、登記官が記録を終えるのは数日後。その空白の数日間に売主が二重譲渡をすれば、勝敗は受付番号の順序で決まる。だから申請を午後に回さず午前中に出させるかどうか、残された猶予はその半日しかない
- あなたが相続人の代表として相続登記を申請した側だとする。数日後、法務局から補正の連絡が入り、書類の不備で記録は止まったままになる。この時点で登記は「まだ行われていない」。他の相続人が法定相続分どおりの登記を先に入れて第三者に持分を売却すれば、遺産分割で決めた内容を第三者に対抗できなくなる(民法899条の2)
- 登記事項証明書を取り寄せたら、自分の氏名の漢字が一字違っていた。登記官が記録した内容の誤りは、職権で更正できる(同法67条)。放置すれば、次に売却や担保設定をするとき本人性の確認で必ず止まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 決済当日は午前中に申請を出させ、受付番号を必ず控える。2. 登記完了予定日(多くは1週間前後、法務局の掲示で確認可)を押さえ、その日に登記事項証明書を取得して記録内容を目視で照合する。3. 氏名・住所・持分・順位番号に誤りがあれば直ちに法務局へ連絡。登記官の過誤であれば職権更正(同法67条2項)で費用はかからない。4. 完了前に相手方の資力や態度に不安が出たら、仮登記や処分禁止の仮処分を弁護士と検討する
訴えられた側:1. 申請が却下または取下げになれば登記は成立していない。放置すると、対抗要件を備えられなかった相手方から損害賠償を請求されうる立場になる。2. 却下理由(同法25条各号)を書面で受け取り、補正で済むのか再申請が必要かを切り分ける。3. 登記識別情報を紛失していても、事前通知または資格者代理人の本人確認情報で代替でき、取引を止める必要はない。4. 先に登記を取られた場合でも、相手が背信的悪意者にあたるなら登記の欠缺を主張できる余地は残る
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし相続登記は所有権の取得を知った日から3年以内の申請義務があり(同法76条の2、2024年4月1日施行)、正当な理由なく怠れば10万円以下の過料。登記官の処分(却下等)に対する審査請求には法定の期間制限がないとされる(同法156条以下、最新の改正状況をご確認ください)が、取消訴訟によるなら処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)
学説
通説(形式的審査主義):登記官の審査権限は申請情報および添付情報の形式的適合性に限られ、実体的権利関係の真偽には及ばない。11条が記録の主体を登記官と定めつつ、登記に公信力を与えていないこととセットで理解される
通説(公示力あり・公信力なし):日本の登記簿は物権変動を第三者に公示する機能を持つが、記録された内容を信頼した者を保護する公信力はない。登記名義人が無権利者であった場合の救済は、民法94条2項の類推適用という例外的法理に委ねられる
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年)不動産登記法全部改正 明治32年法律第24号の旧法を全部改正して現行法が成立(2005年3月7日施行)。紙の登記簿への「記載」を前提とした旧法の建て付けを、電磁的記録への「記録」へ改め、オンライン申請制度と登記識別情報制度(旧登記済証に代わる制度)を導入した。11条はこの新法において、登記の主体が登記官であり、その方法が登記簿への記録であることを正面から定めた条文である
改正の年表
- 1.明治32年(1899年) 新設:旧不動産登記法(明治32年法律第24号)制定。紙の登記簿への「記載」を前提とした制度設計で、民法の対抗要件主義(民法177条)を手続面で支える枠組が整えられた
- 2.平成16年(2004年) 改正:不動産登記法全部改正(平成16年法律第123号、2005年3月7日施行)。「記載」を電磁的記録への「記録」に改め、オンライン申請制度と登記識別情報制度を導入。11条は登記の主体が登記官であること、方法が登記簿への記録であることを正面から定めた
- 3.令和3年(2021年) 改正:相続登記の申請義務化(同法76条の2、2024年4月1日施行)。取得を知った日から3年以内の申請義務と過料の制裁が導入されたが、義務の対象は申請であり、記録を行うのは登記官という11条の構造自体は変わっていない
- 不動産登記法 第2条登記簿・登記記録・登記事項の定義
- 不動産登記法 第4条権利の順位は登記の前後による
- 不動産登記法 第19条受付帳への記録と受付番号の付与
- 不動産登記法 第20条同一不動産の複数申請は受付番号順に処理
- 不動産登記法 第67条記録の錯誤・遺漏に対する更正と職権更正
- 民法 第177条不動産物権変動の第三者対抗要件
- 民法 第899条の2相続による権利承継の対抗要件(2019年施行)
- 国家賠償法 第1条登記官の過誤による損害の賠償責任
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