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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

不動産登記法 第20条(登記の順序)

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登記官は、同一の不動産に関し権利に関する登記の申請が二以上あったときは、これらの登記を受付番号の順序に従ってしなければならない。

この条文の基本情報

登記の順序とは何ですか?

定義登記の順序とは、不動産登記法第20条に定められた規定で、「登記官は、同一の不動産に関し権利に関する登記の申請が二以上あったときは、これらの登記を受付番号の順序に従ってしなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 不動産登記法第20条(登記の順序)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
  2. 不動産登記法第20条の条文原文は「登記官は、同一の不動産に関し権利に関する登記の申請が二以上あったときは、これらの登記を受付番号の順序に従ってしなければならない。」で始まります。
  3. 不動産登記法第20条は第一節 総則に置かれています。
  4. 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
  5. 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 不動産登記法第20条の前の条は不動産登記法第19条です。
  7. 不動産登記法第20条の次の条は不動産登記法第21条です。
  8. 不動産登記法第20条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第20条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
  • 本サイト収録不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第20条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/20

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点不動産登記法20条は、同一不動産に権利に関する登記の申請が二以上あったとき、登記官が受付番号の順序に従って登記すべきことを定める。登記官に順序の裁量はない。

Q · 同じ家を二人に売られたら、どっちが所有者になるの?

先に契約した人ではなく、先に受付番号を取った人が勝ちます

不動産登記法20条により、登記官は同一の不動産について権利に関する登記の申請が二以上あったとき、受付番号の順序に従って登記しなければなりません。同法4条は登記した権利の順位を登記の前後によるとしているため、二重譲渡では受付番号が先の買主が所有権を確定的に取得します。契約日、代金支払日、居住開始日は順位に影響しません。ただし先に登記した者が背信的悪意者に当たる場合は、例外的にその者が登記の欠缺を主張できない余地があります。

解説

不動産の売買で最後にお金を払う日、司法書士がやたらと時計を気にしているのを見たことがあるだろうか。理由はこの一条にある。登記官は、同じ不動産について権利に関する登記の申請が二つ以上あったとき、受付番号の順序に従って処理しなければならない。ここに裁量はなく、整数の大小だけで順番が決まる。そして不動産登記法4条により、登記された権利の順位は登記の前後による。つまり同じ土地を二人に売った売主がいたとき、勝つのは先に契約した人でも、先に代金を払った人でも、先に住み始めた人でもない。受付番号が1つでも小さい方だ。抵当権も同じ理屈で、一番抵当と二番抵当の差は、競売の配当が満額かゼロかの差になる。あなたが決済に立ち会うその日、申請が当日中に法務局へ届くかどうかは、あなたの財産が守られるかどうかとほぼ同義である。

法的な位置づけ

不動産登記法20条は、同一の不動産について権利に関する登記の申請が二以上あった場合に、登記官がこれらを受付番号の順序に従って実行すべき義務を定める規定である。登記官に順序の裁量はなく、同法19条による受付番号の付与と同法4条の順位規定と結合して、対抗関係の勝敗を機械的に確定させる機能を担う。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.決済日の時間割を逆算して組む 残代金の支払時刻ではなく、司法書士が法務局の受付窓口に申請を持ち込める時刻から逆算して決済開始時刻を決める。午前中設定が慣行になっているのはこのためで、午後遅くにずらすと受付番号が翌開庁日に回る危険が生じる
  2. 2.決済直前に登記事項証明書を再取得する 決済当日または前日に登記事項証明書を取得し、差押え・仮差押え・他の所有権移転が入っていないかを確認する。ただし申請中で未反映の登記は証明書に表れないため、確認は完全な保証ではないことを前提に段取りを組む
  3. 3.残代金を渡す前に当日申請の可否を確認する 司法書士に「本日中に申請できますか」と自分から明示的に確認し、書類の不備が残っていないかを聞く。金銭を先に動かした後で申請が翌日以降にずれると、その空白に第三者の登記が割り込む余地が生まれる
  4. 4.当日申請ができない場合は仮登記で順位を確保する 書類や資金が揃わず本登記ができないときは、不動産登記法105条の仮登記を検討する。本登記の順位は106条により仮登記の受付番号まで遡るため、その間に割り込んだ登記を順位で追い抜ける。売主の協力が必要なため契約書段階で協力条項を入れておく
  5. 5.申請後は受付番号を控えて完了まで追跡する 申請直後に受付年月日と受付番号を司法書士から控え、完了後の登記事項証明書で自分の番号が他の登記より先であることを確認する。争いになったとき、この番号が動かない事実として最も強い証拠になる

よくある質問 AI による整理

Q1受付番号とは何ですか?

法務局が申請を受け付けた際に付す一連の整数です。不動産登記法19条により必ず付与され重複しません。20条はこの番号順に登記を実行することを登記官に義務づけています。

Q2二重譲渡はどっちが勝つ?

先に受付番号を取って登記を完了した買主が勝ちます。民法177条の対抗要件と不動産登記法4条・20条の組み合わせにより、契約の先後や代金支払いの先後は結論に影響しません。

Q3登記の順位はどうやって決まりますか?

不動産登記法4条により登記の前後で決まり、その前後は20条の受付番号の順序で確定します。同一区内は順位番号、別区間は受付番号で優劣が判断されます。

Q4一番抵当と二番抵当の違いは?

民法373条により抵当権の順位も登記の前後で決まります。競売の配当は一番抵当から順に満額充当されるため、二番抵当は残余がなければ回収額がゼロになります。

Q5登記申請は何時までに出せばいいですか?

多くの法務局の受付時間は平日の日中に限られ、時間を過ぎた申請は翌開庁日の受付番号になります。決済日当日中の申請にこだわるのは、この一日の空白を消すためです。

Q6相続登記を放置するとどうなりますか?

2024年4月1日から相続登記が義務化され、正当な理由なく期限内に申請しないと過料の対象になります。加えて放置期間中に他の相続人の債権者が差押登記を先に入れる危険があります。

Q7登記官は申請の中身が正しいか審査しますか?

形式的審査が原則です。提出書類の形式面を確認するだけで、どちらの買主が実体的に正当かは判断しません。要件を欠く申請は25条により却下されます。

Q8登記申請が却下されたらどうなりますか?

不動産登記法25条により却下されると、その申請は順序に乗りません。補正して再申請すると新しい受付番号が付されるため、順位はその時点まで後退します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1同じ日に二つの申請が出たら、どっちが先か分からなくなりませんか?

なりません。不動産登記法19条により、登記官は受け付けた申請に必ず受付番号を付し、番号が重複することはありません。同一不動産に二以上の申請があれば、20条によりその番号順に処理する義務が生じ、裁量は入りません。実務のポイント:申請から完了までの数日間、登記記録に「申請中」の事実は外部から見えません。決済当日の朝に取った登記事項証明書でも、その直前に入った他人の申請までは映らない。司法書士が即日申請にこだわる理由はここにあります

Q2決済の日にどうしても本登記の申請が出せないとき、打つ手はありますか?

仮登記(不動産登記法105条)が選択肢になります。本登記の要件が揃っていなくても順位だけを確保でき、後日本登記をしたときの順位は仮登記の受付番号まで遡ります(同法106条)。実務のポイント:仮登記には原則として売主の協力が必要なので、揉め始めてからでは間に合いません。契約書に「残代金支払いまでに所有権移転請求権保全の仮登記に協力する」の一文を入れられるかが、実際の分かれ目になります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「どちらが先に契約したか」という問いの立て方そのものが誤っている。20条と4条が見ているのは契約日ではなく受付番号だけであり、契約書の日付の前後を争点にした時点で、土俵を間違えている
  • 登記は早い者勝ち、という原則自体は多くの人が知っている。知られていないのは、その「早さ」が日単位でも時間単位でもなく、受付番号という整数の大小でしか測られない点だ。同じ日に同じ窓口へ並んだ二人の間でも、番号は必ずどちらか一方が先になる。引き分けという結論は制度上ありえない
  • 登記官が実質を見て正しい方を先にしてくれる、と無意識に期待されている。だが20条は登記官に順序の裁量を与えていない。あなたから見れば「自分こそ正当な買主」でも、登記官から見えているのは受付番号の整数列だけだ。この視点の落差を埋める作業は、あなた側の段取りでしか行えない
比較の観点この条文ほかの条文
規律の内容20条:二以上の申請を受付番号の順序で処理する登記官の義務4条:登記した権利の順位は登記の前後による
105条:本登記の要件が未了でも仮登記で順位を確保する
誰に向けたルールか登記官(手続の実行順序)当事者・第三者(実体的な優劣の基準)
申請人(順位保全の手段)
裁量の有無なし。受付番号という整数の大小のみで決まるなし。登記の前後という客観的事実で決まる
あり。仮登記を使うか否かは当事者の選択
順位が動く余地確定後は覆せない。25条で却下されれば順序に乗らない背信的悪意者の法理により実体法側で例外的に補正
106条により本登記の順位が仮登記時点まで遡る

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
土地法第43条・民法第758条および土地登記規則

台湾も登記の順序による優劣を採り、登記に絶対的効力を認める点で日本より公信力が強い構成になっている。受付順序による処理という運用は日本統治期の制度を経て定着したと整理される

韓国
부동산등기법 제4조(権利の順位)

韓国も登記した権利の順位を登記の順序で決し、同一区内は順位番号、別区間は接受番号で判断する構造をとる。日本法と極めて近い設計

ドイツ
GBO § 17(申請処理の順序)・§ 45(順位関係)

ドイツは先に提出された申請が処理される前に後の申請を登記してはならないと定め、順位は土地登記簿の記載順序による。物権行為の独自性と公信力を伴う点で日本法より登記の効力が強い

アメリカ
Recording Acts(州法。race / notice / race-notice)

米国は州ごとに三類型が分かれる。race 型は日本と同じく登録の先後のみで決するが、notice 型・race-notice 型は後行取得者の善意を要件に加える点で、受付番号のみで決する日本法と異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし決済当日の夕方、司法書士から「書類に不備があり、申請は明日になります」と連絡が来たらどうする? 残代金はすでに売主の口座へ移っている。その一晩、売主の債権者が差押えを申し立てていないという保証は、どこにもない
  • あなたが売主側だとする。買主 A と契約した後、より高値を出す B が現れて売ってしまった。A から損害賠償を請求されるのは避けられないが、所有権が最終的に誰のものになるかは、A と B のどちらの申請が先に受付番号を取ったかだけで決まる。あなたがどちらに渡したかったかは、その時点でもう関係ない
  • 二番抵当で融資を出した。一番抵当の残債が物件の売却価格を上回った。競売の配当表に並んだあなたの取り分は、ゼロだった

取るべき行動

被害を受けた側:1. 登記事項証明書で相手方の登記の受付年月日と受付番号を確認し、自分の申請番号と突き合わせる2. 番号が後なら、原則として所有権は主張できない。切り替えるべき戦線は売主への責任追及(民法415条の債務不履行、709条の不法行為)である3. 並行して、相手が背信的悪意者に当たらないかを検討する。あなたの契約を知りつつ害意で先に登記したような事情があれば、登記の先後にかかわらず対抗できる余地がある。証拠は相手と売主のやり取りに残るため、早期に保全する

訴えられた側:1. 自分の受付番号が先であることを登記事項証明書で固定し、動かない事実として押さえる2. 相手方の背信的悪意者論を先回りして潰す。先行契約の存在を知っていたか、知ったのはいつか、取得価格が相場から乖離していないか、この三点の記録を整理しておく3. 売主が二重に売っていた場合、あなた自身も被害者側になりうる。売主への求償と、相手方との対抗関係の争いは別線として切り分けて進める

時効(請求できる期限):20条自体に期限の定めはない。ただし実務上の期限は受付番号が付されるその瞬間であり、一度確定した番号を事後に覆す手段はない。関連する請求権の時効は、売主への債務不履行が権利を行使できることを知った時から5年または行使できる時から10年(民法166条)、不法行為が損害および加害者を知った時から3年(民法724条)

学説

通説(形式的審査主義):登記官は申請情報と添付情報の形式的適合性のみを審査し、実体的権利関係の真偽には立ち入らない。20条が順序の裁量を認めないのはこの帰結であり、公示制度の迅速性と統一性を優先した制度設計と理解される

通説(対抗要件主義との接続):民法177条の対抗要件具備の先後は、不動産登記法19条の受付番号と20条の処理順序によって外形的に確定する。実体的正当性との乖離は背信的悪意者排除の法理と売主への責任追及により事後補正されるとされる

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年)不動産登記法全部改正 旧不動産登記法(明治32年法律第24号)を全部改正して現行法が制定され、受付番号順に登記を実行する原則は現行20条に承継された。同時にオンライン申請と登記識別情報の制度が導入され、受付の運用そのものが電子化された

改正の年表

  1. 1.明治32年(1899年) 新設:旧不動産登記法(明治32年法律第24号)が制定され、受付番号の順序に従って登記を実行する原則が明文化された
  2. 2.平成16年(2004年) 改正:不動産登記法の全部改正により現行法が制定され、受付番号順に登記を実行する原則は現行20条に承継された。同時にオンライン申請と登記識別情報の制度が導入され、受付の運用そのものが電子化された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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