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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

不動産登記法 第105条(仮登記)

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  1. 仮登記は、次に掲げる場合にすることができる。
  2. 一第三条各号に掲げる権利について保存等があった場合において、当該保存等に係る登記の申請をするために登記所に対し提供しなければならない情報であって、第二十五条第九号の申請情報と併せて提供しなければならないものとされているもののうち法務省令で定めるものを提供することができないとき。
  3. 二第三条各号に掲げる権利の設定、移転、変更又は消滅に関して請求権(始期付き又は停止条件付きのものその他将来確定することが見込まれるものを含む。)を保全しようとするとき。

この条文の基本情報

仮登記とは何ですか?

定義仮登記とは、不動産登記法第105条に定められた規定で、「仮登記は、次に掲げる場合にすることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 不動産登記法第105条(仮登記)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
  2. 不動産登記法第105条の条文原文は「仮登記は、次に掲げる場合にすることができる。」で始まります。
  3. 不動産登記法第105条は第三節 権利に関する登記に置かれています。
  4. 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
  5. 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 不動産登記法第105条の前の条は不動産登記法第104条の2です。
  7. 不動産登記法第105条の次の条は不動産登記法第106条です。
  8. 不動産登記法第105条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第105条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
  • 本サイト収録不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第105条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/105

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点不動産登記法105条は、添付情報を提供できないとき(1号)と、権利変動に関する請求権を保全するとき(2号)に仮登記ができると定める。本登記により順位は仮登記の時に遡る。

Q · 仮登記って、どういうときに打てるんですか?

書類が足りないときと、将来の請求権を守りたいときの二つです

不動産登記法105条は、仮登記ができる場合を二つに限定しています。1号は、同法3条各号の権利について権利変動は既に生じているのに、登記申請時に提供すべき情報のうち法務省令で定めるものを提供できないとき。2号は、権利の設定・移転・変更・消滅に関する請求権(始期付き・停止条件付き、その他将来確定が見込まれるものを含む)を保全しようとするときです。仮登記自体に対抗力はありませんが、後に本登記をすると順位が仮登記の時点まで遡ります(同法106条)。

解説

不動産を買ったのに、まだあなたの名義にできない。理由は驚くほど日常的だ。売主の実印がまだ押せない、印鑑証明書が期限切れ、住宅ローンの実行日が来月、土地の分筆がまだ済んでいない。この「登記できないが、権利はもう自分のもの(あるいは将来自分のものになる)」という宙ぶらりんの数週間に、あなたを守る唯一の手段が仮登記である。不動産登記法105条は、その仮登記が使える場面をたった二つに絞っている。一号は「権利変動はもう起きているが、必要書類がそろわない」場合。二号は「まだ権利は動いていないが、将来動く請求権を今のうちに押さえたい」場合。この二つの違いは細かい話に見えて、実は決定的だ。なぜなら仮登記には、後で本登記したときに順位が仮登記の日まで遡るという強烈な効力があるからだ。あなたが仮登記を入れた翌日に売主が別の誰かに二重売買しても、あなたが勝つ。宙ぶらりんの数週間を、あなたは無防備で過ごす必要がない。

法的な位置づけ

不動産登記法105条は、仮登記をすることができる場合を定める規定である。同法3条各号の権利につき、権利変動は生じているが登記申請に必要な情報の一部を提供できない場合(1号)と、権利の設定・移転・変更・消滅に関する請求権を保全する場合(2号)に限られる。仮登記自体に対抗力はなく、本登記により順位が仮登記の時に遡る。

手順

  1. 1.登記事項証明書で先行登記を確認する 法務局または登記情報提供サービスで対象不動産の登記事項証明書を取得し、自分より先に所有権移転、抵当権、他の仮登記、差押えが入っていないかを確認する。先順位に何があるかで打つべき手が変わる
  2. 2.1号か2号かを切り分ける 本登記できない理由が「権利変動は起きているが添付情報が出せない」なら105条1号、「まだ権利は動いていないが将来の請求権を守りたい」なら2号。契約書の所有権移転時期条項と代金支払状況を先に読んで判定する
  3. 3.仮登記義務者の承諾書を取得する 仮登記は原則共同申請だが、登記義務者の承諾があれば登記権利者が単独で申請できる(不動産登記法107条)。売主に承諾書へ実印を押してもらい、印鑑証明書を添えて受領する
  4. 4.拒否されたら仮登記を命ずる処分を申し立てる 売主が協力を拒む場合、不動産登記法108条の仮登記を命ずる処分を不動産所在地の地方裁判所に申し立てる。この処分があれば単独申請ができる。申立ての意思を伝えた段階で任意の承諾に転じる例も多い

よくある質問 AI による整理

Q1仮登記とは何ですか?

本登記ができない事情があるときに、登記の順位だけを先に確保しておく登記です。不動産登記法105条が1号(添付情報の不足)と2号(請求権の保全)の二つの場合に限って認めています。

Q2仮登記に有効期限はありますか?

仮登記自体に法定の存続期限はありません。ただし保全している請求権が時効で消滅すると、登記簿に残っていても中身は空になります。時効期間は民法166条によります。

Q3仮登記を抹消するにはどうすればいいですか?

原則は仮登記名義人との共同申請ですが、仮登記名義人が単独で抹消申請でき、また利害関係人は仮登記名義人の承諾書か判決があれば単独で申請できます(不動産登記法110条)。

Q4仮登記がついた物件を買っても大丈夫ですか?

危険です。先順位の仮登記が本登記になると、後から入ったあなたの所有権登記は登記官の職権で抹消されます(不動産登記法109条)。購入前に仮登記の登記原因と日付を必ず確認してください。

Q5仮登記があると住宅ローンは組めますか?

先順位の仮登記があると、本登記により金融機関の抵当権まで職権抹消されうるため、融資が実行されないのが通常です。決済前に仮登記の抹消を条件とするのが実務です。

Q6仮登記と本登記は何が違いますか?

仮登記は順位保全効しかなく、第三者に権利を主張する対抗力はありません。本登記をして初めて対抗力が生じ、その順位が仮登記の時まで遡ります(不動産登記法106条)。

Q7死因贈与でも仮登記はできますか?

できます。贈与者の死亡を始期とする所有権移転請求権として2号仮登記を打つ運用があり、始期付き・停止条件付きの請求権も105条2号の保全対象に含まれます。

Q8仮登記は自分で申請できますか?

本人申請も可能ですが、1号か2号かの判断、登記原因証明情報の作成、承諾書の要否など誤りやすい論点が多く、実務では司法書士に依頼するのが一般的です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1仮登記だけ入れておけば、もう自分の土地ってことでいいんですか?

違う。仮登記には順位保全効しかなく、対抗力はない。本登記をして初めて、その効力の順位が仮登記の日まで遡る(不動産登記法106条)。実務のポイント:仮登記のまま何年も放置している物件は実務で山ほどある。放置中に保全対象の請求権が時効消滅すると、登記簿上は権利があるように見えて中身は空。買う側は仮登記の登記原因日付を必ず見る

Q2売主が仮登記に協力してくれません。もう打つ手なしですか?

ある。仮登記は原則共同申請だが、義務者の承諾があるとき、または裁判所の仮登記を命ずる処分があるときは単独申請できる(不動産登記法107条、108条)。実務のポイント:この処分は保全処分の一種で、比較的短期間で出ることがある。「協力しないなら裁判所に申し立てる」と伝えた時点で承諾書が出てくるケースが実務では多い

Q31号と2号、どっちで申請するかで何が変わるんですか?

1号は権利変動が既に発生していて添付情報だけが足りない場合、2号は請求権を保全する場合。添付書類も登記される内容も違い、誤った号で申請すると却下または後の本登記で紛糾する。実務のポイント:司法書士が最も神経を使う判断がここ。売買代金を全額払ったか、所有権移転時期の特約はどうなっているかで号が変わる。契約書の所有権移転時期条項を先に読む

Q4借金の担保に土地の仮登記を入れると言われました。危なくないですか?

仮登記担保にあたる可能性が高い。かつては債務額をはるかに超える不動産が丸取りされる弊害があったため、仮登記担保契約に関する法律で清算義務と実行手続が定められた。実務のポイント:清算金の支払いなしに本登記へ進む実行は認められない。通知から2か月の清算期間があり、その間に債務を弁済すれば受戻しができる。「もう本登記されたから終わり」と諦める前に、清算手続が踏まれたかを確認する

間違えやすい点 AI による整理

  • 「仮登記をすれば所有権が自分のものになる」と思われがちだが、仮登記そのものには対抗力(第三者に権利を主張する力)はない。仮登記が持つのは順位保全効だけで、本登記をして初めて、その順位が仮登記の日まで遡る。つまり仮登記のまま放置している間は、あなたはまだ登記上の所有者ではない
  • 仮登記の順位保全効を「知ってはいるが、その破壊力を知らない」人が多い。あなたが仮登記を入れた後に、第三者が本登記をし、さらに抵当権まで設定したとする。あなたが本登記をすると、その後順位の登記は登記官の職権で抹消される(不動産登記法109条)。後から入った銀行の抵当権が、あなたの本登記一本で消える。だからこそ金融機関は融資前に仮登記の有無を必ず確認する
  • 「仮登記は単独でできる簡単な手続き」と思っている人がいるが、原則は共同申請である。ただし仮登記義務者の承諾があるとき、または仮登記を命ずる処分(不動産登記法108条)があるときは、仮登記権利者が単独で申請できる。売主が協力を渋り始めた段階でこの制度を知っているかどうかが分かれ目になる
  • あなたから見れば「契約書があるから安心」だが、登記制度から見れば「登記簿に書いていないものは存在しない」。この落差が、二重売買で先に本登記された瞬間にあなたを潰す。民法177条の対抗要件主義は、契約の先後ではなく登記の先後で決着をつける
比較の観点この条文ほかの条文
規律内容105条:仮登記ができる場合を1号・2号に限定106条:仮登記に基づく本登記の順位
109条:本登記に伴う後順位登記の職権抹消
発生する効力順位保全のための登記が可能になる(対抗力なし)本登記の順位が仮登記の順位による
本登記と抵触する第三者の登記が登記官の職権で抹消される
第三者への影響登記簿上の警告として機能し、買主・金融機関の判断材料になる遡及により第三者の登記が劣後する
抵当権者・後順位買主が登記を失う(承諾または対抗できる権利の有無が争点)
実務上の着眼点1号か2号かの判定を誤ると却下または後日紛糾本登記の時期管理(請求権の時効に注意)
利害関係人の承諾を事前に確保できるか

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
土地法第79条の1(預告登記)

台湾は土地権利の移転・消滅等に関する請求権の保全を預告登記として定める。順位保全という機能は日本の2号仮登記に近いが、対象請求権が土地法上限定されている点が異なる

韓国
부동산등기법 제88조 이하(가등기)

韓国も本登記の順位を保全する가등기制度を持ち、本登記時の順位遡及という構造は日本とほぼ同一。日本法の継受色が強い領域

中国
中華人民共和国民法典 第221条(予告登記)

物権法20条を承継した規定で、不動産売買等の合意について予告登記をすると、登記権利者の同意なき処分は物権的効力を生じない。順位保全ではなく処分制限型に構成されている点が日本と異なる

ドイツ
BGB § 883 ff.(Vormerkung)

日本の仮登記の直接の母法。Vormerkung に反する処分は仮登記権利者との関係で相対的に無効となる(相対的無効構成)ため、順位保全と職権抹消で処理する日本法とは技術構成が異なる

アメリカ
Notice of Lis Pendens/Memorandum of Contract の記録(各州 Recording Act)

米国には統一的な仮登記制度はなく、係属訴訟の告知(lis pendens)や契約要旨の記録により後行取得者の善意取得を封じる。州法ごとに要件と効果が分かれる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 中古マンションの売買契約を結び、手付金300万円を払った。決済は2か月後、住宅ローンの本審査待ち。この2か月間、登記名義は売主のまま。売主が資金繰りに窮して別の買主に二重売買したら、先に本登記した方が勝つ。2号仮登記(所有権移転請求権保全)を入れておけば、あなたの順位は今日で確保される
  • 父から「この土地はお前が継げ」と言われ、生前に贈与契約を結んだ。だが父はまだ住んでいて、名義を今すぐ移すと贈与税が発生する。始期付き(父の死亡時)または条件付きの所有権移転請求権として仮登記を打つ。これがいわゆる「死因贈与の仮登記」で、遺言と違い、後から一方的に撤回されにくい
  • もし、売主の印鑑証明書の有効期限が切れていて、本人が入院中で新しいものを取得できなかったら? この場合は1号仮登記の出番。権利変動そのものは起きているが、添付情報が提供できない。物件の引渡しは受けたのに登記だけ止まっている、その空白を埋める
  • あなたが500万円を貸し、担保として相手の土地に「返済できなければ土地をもらう」という代物弁済予約を結んだ。この予約完結権を仮登記で保全するのが、いわゆる仮登記担保。ただし仮登記担保契約に関する法律で清算義務が課されるので、丸取りはできない
  • あと5日で決済日なのに、共有者の一人が海外出張から帰ってこない。委任状の原本が間に合わない。ここで1号仮登記を打つか、決済を延期するか。延期すればローン特約の期限、売主の買替え先の決済、すべてが連鎖して崩れる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 登記簿謄本(登記事項証明書)を取得し、自分より先に何が入っているかを確認2. 本登記できない理由が「書類不足」か「条件未成就」かを切り分け、1号か2号かを決める3. 売主に仮登記への協力を求め、承諾書を取る。承諾があれば単独申請が可能(不動産登記法107条) 4. 拒否されたら、仮登記を命ずる処分の申立て(同108条)を司法書士または弁護士と検討。この間も売主の資産状況の変化を監視する

訴えられた側:1. 自分の不動産に無断で仮登記を打たれた場合、まず登記原因となる契約が実在するかを確認2. 実体のない仮登記であれば、仮登記の抹消登記手続を求める訴訟を提起できる3. 仮登記権利者が承諾すれば、または判決正本があれば単独で抹消申請が可能4. 買主側が長期間本登記をしない場合、相当期間を定めて催告し、契約解除と併せて抹消を求める道もある

時効(請求できる期限):仮登記自体に法定の存続期限はないが、保全される請求権(所有権移転請求権など)には消滅時効が及ぶ。債権的請求権であれば、権利を行使できることを知った時から5年、権利を行使できる時から10年(民法166条)。始期付き・停止条件付きの場合は期限到来・条件成就時から起算されるのが原則(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:仮登記は順位保全効のみを有し、対抗力を有しない。本登記により順位が仮登記の時に遡ることで、仮登記後に登記した第三者に優先する。105条の1号・2号は限定列挙であり、これに当たらない事項の仮登記は認められない

登記実務の運用:2号仮登記は始期付き・停止条件付きの請求権にも及ぶため、死因贈与や代物弁済予約の保全に用いられる。ただし担保目的の場合は仮登記担保契約に関する法律の清算義務が及び、実行手続を欠く本登記は認められない

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.明治32年(1899年) 新設:旧不動産登記法の制定により、本登記の要件を欠く場合に順位を保全する仮登記制度が導入される。ドイツ法の Vormerkung を参照した順位保全の仕組み
  2. 2.平成16年(2004年) 改正:不動産登記法の全部改正(平成16年法律第123号)。オンライン申請制度の導入に伴い条文を全面的に再編し、仮登記ができる場合を105条1号・2号として整理。同改正で旧法の予告登記制度は廃止された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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