仮登記の抹消は、第六十条の規定にかかわらず、仮登記の登記名義人が単独で申請することができる。仮登記の登記名義人の承諾がある場合における当該仮登記の登記上の利害関係人も、同様とする。
要点不動産登記法 110 条は、仮登記の抹消を仮登記の登記名義人が単独で申請できると定める。仮登記名義人の承諾があれば、登記上の利害関係人も単独で抹消を申請できる。
Q · 他人が付けた仮登記、自分だけで消せますか?
仮登記名義人は単独で抹消できます。承諾書があれば利害関係人も可能です。
不動産登記法 110 条により、仮登記の抹消は仮登記の登記名義人が単独で申請できます(同法 60 条の共同申請原則の例外)。後段では、仮登記名義人の承諾がある場合、その仮登記の登記上の利害関係人(現在の所有者、後順位の抵当権者、買主など)も単独で抹消を申請できます。必要なのは相手の同行ではなく、実印を押した承諾書と印鑑証明書です。承諾が得られない場合は、同法 70 条の除権決定や抹消登記請求訴訟の確定判決による単独申請という別ルートがあります。
登記の世界には「共同申請」という重い原則がある。不動産登記法 60 条により、登記は原則として登記権利者と登記義務者が二人そろって申請しなければならない。相手が協力しなければ、訴訟で判決を取るまで登記は動かない。ところが 110 条は、仮登記の抹消についてだけ、この原則を正面から外している。仮登記の登記名義人、つまり仮登記によって将来の権利を確保している当人は、単独で自分の仮登記を消せる。さらに重要なのは後段だ。仮登記名義人の承諾書さえあれば、その仮登記の存在によって不利益を受けている利害関係人(後順位の抵当権者、その不動産を買った人など)も、自分の名前で抹消申請ができる。あなたが買おうとしている土地に古い仮登記がぶら下がっているとき、仮登記名義人を登記所に連れて行く必要はない。承諾書一枚を取れば、あなた自身が申請人として動ける。決済当日、相手が現れなくても登記が完了するかどうかは、この一条を知っているかで決まる。
不動産登記法 110 条は、仮登記の抹消における申請人の特則を定める規定であり、共同申請主義(同法 60 条)の例外として、仮登記の登記名義人による単独申請を認める。加えて、仮登記名義人の承諾がある場合には、当該仮登記の登記上の利害関係人も単独で抹消を申請することができる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
将来の本登記の順位をあらかじめ確保しておく予備的な登記です。所有権移転請求権仮登記や条件付所有権移転仮登記などの類型があり、本登記をすると仮登記の順位で対抗力が認められます(不動産登記法 105 条・106 条)。
仮登記名義人が単独で申請する場合は登記識別情報等と本人確認書類、利害関係人が申請する場合は仮登記名義人の承諾書(実印押印)と印鑑証明書が中心です。具体的な添付情報は事案により異なります。
抹消登記の登録免許税は不動産 1 個につき 1,000 円で、同一申請で 20 個以上の不動産をまとめる場合は 2 万円が上限とされています。最新の税率は登録免許税法をご確認ください。
法律上は売却できますが、本登記されると買主の所有権が覆るおそれがあるため、実務では買主も金融機関も抹消を条件にします。事実上、抹消しなければ決済が進まないと考えたほうが安全です。
110 条は申請人の資格を定めるだけなので、本人申請は可能です。ただし添付情報の判断や登記識別情報の扱いを誤ると補正・却下になるため、承諾書ルートでも司法書士に依頼する例が多数です。
債務の完済や取引の破談で仮登記の目的が消えても、抹消は自動では行われないためです。当事者が手続を放置したまま数十年経過し、相続や売却の場面で初めて発覚するケースが典型です。
利害関係人が 110 条後段で申請する場合、承諾書には仮登記名義人の実印押印と印鑑証明書(または電子署名)が必要です。口頭の同意やメールだけでは登記所は受け付けません。
登記簿に残り続け、売却時や融資審査で必ず問題になります。年月が経つほど仮登記名義人の死亡・移転・法人解散が重なり、承諾書を集める難度と費用が上がっていきます。
仮登記名義人の承諾書(実印押印)と印鑑証明書があれば、110 条後段により所有者であるあなたが単独で抹消申請できます。相手を登記所に連れて行く必要はありません。業界裏話ヒント:口頭で「消していい」と言われた段階で安心する人が多いが、承諾書に押す実印と印鑑証明書の取得は相手にとって手間で、そこで止まる案件が非常に多い。印鑑証明書の発行手数料と郵送費をこちらが負担すると申し出るだけで、成立率が目に見えて上がる
仮登記名義人の相続人全員から承諾書を得れば 110 条後段で抹消できます。相続人が多数・所在不明の場合は、不動産登記法 70 条の除権決定(公示催告手続を経る)や、抹消登記請求訴訟の確定判決による単独申請という別ルートがあります。業界裏話ヒント:戦後間もない頃の担保目的の仮登記は、被担保債権が時効消滅していることがほとんど。訴訟になっても勝訴の見込みが高い類型なので、相続人が数十人に散っているなら承諾書集めより訴訟の方が早く安いことがある
要りません。110 条前段により、仮登記の登記名義人は単独で抹消申請できます。60 条の共同申請原則の例外です。ただし抹消すれば順位保全の効力(同法 106 条)は完全に失われ、復活しません。業界裏話ヒント:取引条件を巡って揉めている最中に、感情的に「もう要らない」と仮登記を抹消してしまう人がいる。抹消した瞬間、あなたはその不動産に対する優先的地位を失い、相手は第三者に自由に売れる。抹消は交渉カードを捨てる行為だと理解した上で判断する
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|---|---|---|
| 申請人になれる者 | 110 条:仮登記名義人が単独。承諾があれば登記上の利害関係人も単独 | — |
| 相手方の関与 | 同行不要。承諾書(実印+印鑑証明書)という書面だけで足りる | — |
| 使う場面 | 仮登記名義人と連絡が取れ、抹消に同意している場面 | — |
| 所要時間とコスト | 承諾書の取得次第で数日〜数週間。登録免許税は不動産 1 個 1,000 円 | — |
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