火災を保険事故とする損害保険契約の保険者は、保険事故が発生していないときであっても、消火、避難その他の消防の活動のために必要な処置によって保険の目的物に生じた損害をてん補しなければならない。
要点保険法 16 条は、火災が発生していなくても消火・避難・破壊消防による損害を火災保険が填補すると定める。放水の水濡れや破壊消防の損壊が典型で、填補には契約者の請求が必要となる。
Q · 隣の火事で消防の放水を浴びて家財が水浸し。火は燃え移っていないけど、火災保険は下りるの?
下ります。消防活動が原因の損害も 16 条で填補されます
保険法 16 条により、火災という保険事故が発生していなくても、消火・避難・破壊消防など消防活動のために必要な処置で保険の目的物に生じた損害は填補されます。放水による水濡れ、避難のための破損、延焼防止のための取り壊しが典型例です。ただし保険会社が消防損害を自動で拾うとは限らないため、契約者が「これは 16 条の消防損害だ」と分けて請求することが重要です。なお地震を原因とする火災は免責となり、別途、地震保険が必要です。
消火のホースが向けられたのは、隣の家だった。だがその放水はあなたの部屋の窓を割り、床も家電も家具も水浸しにした。火はあなたの家に一度も届いていない。ここで「火事に遭ったわけじゃないから、火災保険は関係ない」と諦める人がいる。そこが分かれ道だ。保険法16条は、火災を保険事故とする損害保険(火災保険)の保険者に対し、保険事故(火災)が発生していなくても、消火・避難その他の消防活動のために必要な処置によって保険の目的物に生じた損害を填補する義務を課している。つまり、消防の放水で濡れた、避難のためドアを壊された、延焼を防ぐため隣接部を取り壊された、そうした「火そのものではなく、火を消す行為が生んだ損害」も、あなたの火災保険の守備範囲に入る。多くの契約者はこれを知らず、保険会社に請求すらしない。請求しなければ、当然一円も下りない。
保険法 16 条は消防損害の填補を定める規定であり、火災を保険事故とする損害保険契約の保険者に対し、保険事故が発生していない場合でも、消火・避難その他の消防活動のために必要な処置によって保険の目的物に生じた損害を填補する義務を課す。火災による焼損だけでなく、消防活動に起因する二次損害を填補範囲に含める点に本条の意義がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
火そのものではなく、消火の放水・避難・破壊消防など消防活動によって保険の目的物に生じた損害を指します。保険法 16 条により、火災保険で填補される対象です。
消防の放水が原因で家財が全損した場合、保険法 16 条の消防損害として家財の火災保険で填補されます。焼損とは別項目で申告するのが実務のポイントです。
対象です。延焼防止のため外壁や物置が壊された損害は、消防(自治体)に請求しにくい一方、保険法 16 条により自分の火災保険で填補されます。
「消防の活動のために必要な処置」に当たるかは事案次第ですが、消防損害として 16 条の填補を主張する余地があります。約款の損害範囲条項も確認が必要です。
保険給付請求権は行使できる時から 3 年で時効消滅します(保険法 95 条 1 項)。片付けや修理を急ぐ前に、証拠保全と事故通知を先に済ませてください。
消防署または市区町村の窓口で申請します。損害の立証と各種支援の基礎資料になるため、保険金請求とあわせて早めに取得しておくと安心です。
使えます。火元が入居者でも、建物にかけた火災保険は 16 条で消防損害を填補します。失火者への求償とは別ルートで、まず自分の保険を動かせます。
煙損・煤損も、消火活動に伴う付随損害や「消防の活動のために必要な処置」由来と評価できれば填補される余地があります。約款の損害範囲条項の定め方次第です。
下ります。保険法16条は、火災(保険事故)が発生していなくても、消火活動に必要な処置で保険の目的物に生じた損害を填補すべきと定めています。放水による水濡れはその典型です。業界裏話ヒント:保険会社は消防損害を自動で拾ってくれないことがあり、契約者が「これは16条の消防損害だ」と明示して請求するかどうかで、支払われるか放置されるかが分かれます
原則できません。消防法29条の破壊消防は延焼防止のための適法行為で、損失補償はごく限られた場合にしか及びません。だからこそ、その損害はあなた自身の火災保険が保険法16条で填補します。業界裏話ヒント:破壊消防の損失補償は、延焼のおそれがなかった物まで壊した等の例外的場面に限られ、範囲が狭い。消防に請求して粘るより、自分の火災保険を動かす方が回収は早いことが多い
通常の火災保険は地震を原因とする火災を免責しており(保険法17条および各社約款)、その場合は消防損害の填補も及びません。地震火災には別途、地震保険が必要です。業界裏話ヒント:地震起因の火災は「火災保険に入っているから大丈夫」が通用しない最大の盲点。自分の証券に地震保険が付いているか、今日のうちに確認する価値がある
煙損・煤損も、消火活動に伴う付随損害や「消防の活動のために必要な処置」由来と評価できれば、16条や火災保険の損害範囲で填補される余地があります。約款上の損害の定め方次第です。業界裏話ヒント:「消防損害」の外延は各社の約款で微妙に違う。煙損・臭気損が明記されているか、自分の約款の損害範囲条項を先に読んでおくと交渉が有利になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 本条の機能 | 16 条:消防活動による損害まで填補を拡大 | — |
| 保険事故(火災)の要否 | 火災が発生していなくても消防損害を填補 | — |
| 契約者への影響 | 請求すれば消防損害も回収できる(分けて申告が要) | — |
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