保険契約者又は被保険者になる者は、傷害疾病定額保険契約の締結に際し、給付事由(傷害疾病による治療、死亡その他の保険給付を行う要件として傷害疾病定額保険契約で定める事由をいう。以下この章において同じ。)の発生の可能性(以下この章において「危険」という。)に関する重要な事項のうち保険者になる者が告知を求めたもの(第八十四条第一項及び第八十五条第一項において「告知事項」という。)について、事実の告知をしなければならない。
要点保険法 66 条は、傷害疾病定額保険で保険者が告知を求めた危険に関する重要事項について、事実を告げる義務を定める。質問応答義務であり、尋ねられていない事柄の記載漏れは、それ自体では告知義務違反とならない。
Q · 保険の告知書って、思い出せる病気を全部書かないと後で保険金が出ないの?
聞かれた質問に正確に答えれば足り、自発的な全部申告は不要
保険法 66 条は『質問応答義務』を定めています。保険者が告知書で質問した危険に関する重要事項(告知事項)に事実を答えれば足り、尋ねられていない事柄を書き漏らしても、それ自体は告知義務違反になりません。告知すべき事項を選ぶ責任は専門家である保険者にあります。したがって重要なのは分量ではなく、質問文を一語ずつ正確に読み、聞かれたことに嘘やごまかしを書かないことです。違反が問われるのは故意または重過失があった場合に限られます(保険法 84 条)。
医療保険や傷害保険に申し込むとき、渡される告知書。そこに過去の病歴やケガをどこまで書くべきか、多くの人がペンを止める。ここに大きな誤解がある。保険法 66 条が課すのは「質問応答義務」であって、あなたが自発的にすべてを白状する義務ではない。保険会社が告知書で「尋ねたこと」に、事実を答えればよいだけだ。尋ねられていない事柄を書き漏らしても、それ自体は告知義務違反にならない。2008 年の保険法制定で、旧商法時代の「自発的申告義務」からこの仕組みへ切り替わった。だからあなたが守るべき線は一つ、聞かれたことに嘘やごまかしを書かないこと。裏を返せば、保険会社が質問設計を怠れば、そのリスクは保険会社が負う。告知書のチェック欄ひとつが、十年後に保険金が下りるか下りないかの分水嶺になる。
保険法 66 条は、傷害疾病定額保険における告知義務を定める規定であり、保険契約者または被保険者になる者は、保険者が告知を求めた危険に関する重要な事項について事実の告知をしなければならない。告知事項の選定責任を専門家である保険者に負わせる『質問応答義務』を採用し、旧商法時代の自発的申告義務から転換した点に本条の特徴がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
保険契約で、保険者が質問した危険に関する重要事項に事実を答える義務です。保険法 66 条が根拠で、傷害疾病定額保険では質問応答義務として構成されています。
保険者が告知書で尋ねた事項にだけ答えれば足りる仕組みです。何を告知すべきか選ぶ責任は保険者にあり、質問されていない事柄の記載漏れは違反になりません。
保険者の解除権は、違反を知った時から 1 か月、または契約締結時から 5 年で消滅します(保険法 84 条 3 項)。5 年を過ぎれば過去の告知漏れで解除されません。
未告知の事実と実際の給付事由に因果関係がなければ、解除されても保険金は支払われるという特則です(保険法 85 条)。解除と不払いは別問題です。
告知義務は契約締結『に際し』課されるため、申込・審査の時点が基準です。締結後に生じた事情の変化は本条の告知義務の対象ではありません。
保険金請求時の診療情報や医療照会で発覚することが多いです。ただし発覚しても、故意・重過失がなければ違反にならず、因果関係がなければ保険金は支払われます。
質問文の期間(例:過去 5 年以内)と範囲を一語ずつ確認し、過去の通院・検査記録を手元に揃えてから、聞かれた事項に事実を記入します。曖昧な記憶で書かないことが要点です。
傷害や疾病を要件に、あらかじめ定めた一定額を給付する保険(医療保険・傷害保険など)です。損害の実額を填補する損害保険とは仕組みが異なります。
告知書がその病気について尋ねていなければ、書かなくても告知義務違反にはなりません。保険法 66 条は「質問応答義務」で、保険会社が質問した事項にだけ事実を答えれば足ります。業界裏話ヒント:告知書の質問は「過去五年以内」など期間が区切られていることが多く、その期間より前の完治した病気は対象外のことがある。質問文の期間と範囲を一語ずつ読むと、書く義務のない項目が見えてくる
そうとは限りません。未告知の事実と実際に起きた給付事由(入院・死亡等)に因果関係がなければ、解除されても保険金は支払われます。これが因果関係不存在特則(保険法 85 条)です。業界裏話ヒント:例えば高血圧を告知せず、まったく無関係な骨折で入院した場合、高血圧と骨折に因果関係はないので保険金は出る。保険会社は「解除」と「不払い」をまとめて通告してくるが、この二つは別の話。因果関係の有無を必ず切り分けて争う
その言葉が本当なら、保険会社は後で解除できません。募集人による告知妨害・不告知教唆があった場合、保険者の解除権は否定されます(保険法 84 条、保険業法 300 条)。業界裏話ヒント:問題は証明です。口頭だけだと「言った言わない」の水掛け論になる。その場でメールやメッセージに残すか、家族を同席させておく。証拠さえあれば、この一言はあなたを守る最強の盾に変わる
違反となるのは故意または重過失で事実を告げなかった場合に限られます(保険法 84 条)。単なる記憶違いや軽微な失念は重過失に当たらないと判断されることが多いです。業界裏話ヒント:保険会社は「告知義務違反」と一括りに言ってくるが、実務では『重過失』のハードルは意外に高い。安易に『すみません、忘れていました』と自白せず、なぜ書けなかったのか(質問文が曖昧だった、症状の認識がなかった等)を落ち着いて説明する方が有利になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 保険法 66 条:締結時の告知義務(質問応答義務) | — |
| 誰が負う/行使するか | 保険契約者・被保険者になる者が負う告知義務 | — |
| キーとなる要件 | 保険者が質問した重要事項に事実を告知 | — |
| 契約者に効く効果 | 質問されていない事項の記載漏れは違反にならない | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。