保険契約者又は被保険者になる者は、生命保険契約の締結に際し、保険事故(被保険者の死亡又は一定の時点における生存をいう。以下この章において同じ。)の発生の可能性(以下この章において「危険」という。)に関する重要な事項のうち保険者になる者が告知を求めたもの(第五十五条第一項及び第五十六条第一項において「告知事項」という。)について、事実の告知をしなければならない。
要点保険法 37 条は、生命保険の告知義務を質問応答義務として定め、保険契約者は保険者が質問した告知事項についてのみ事実を告知すれば足りる。聞かれていない事項の不告知は原則違反にならない。
Q · 生命保険の申込書、思い当たる持病は全部自分から書かないと保険金は下りないの?
いいえ、聞かれた告知事項に答えれば足ります
保険法 37 条は質問応答義務を定め、保険契約者は保険者が申込書で質問した告知事項についてのみ事実を告知すれば足ります。聞かれていない持病を自ら申告する義務はありません。ただし質問された事項に故意または重大な過失で虚偽や記載漏れがあると、保険者は契約を解除でき保険金が支払われないことがあります(保険法 55 条)。逆に、死因と無関係な事実の不告知なら因果関係不存在特則(59 条 2 項)で保険金は支払われます。
生命保険の申込書には、健康状態や過去の病歴を尋ねる質問がずらりと並ぶ。ここで大半の人が誤解している。「思い当たることは全部、自分から書かないと後で保険金が下りない」と。保険法37条は、そうは言っていない。あなたが告知しなければならないのは、保険者が質問した事項(告知事項)についてだけだ。これを質問応答義務という。2010年に保険法が施行される前の旧商法では、重要な事実を自ら進んで申告する義務があった。だが今は違う。相手が聞かなかったことを黙っていても、原則として告知義務違反にはならない。逆に、聞かれたことに「故意または重大な過失」で嘘や記載漏れがあれば、保険者は契約を解除でき、保険金は支払われないことがある。つまり勝負は、亡くなった後の交渉ではなく、申込書の質問欄にどう答えたか、その一点にほぼ集約される。
保険法 37 条は生命保険契約における告知義務を定める規定であり、保険契約者または被保険者になる者が、保険者の質問した告知事項に限り事実を告知すべき義務(質問応答義務)を負う旨を規定する。旧商法の自発的申告義務を転換し、告知すべき範囲を保険者の質問事項に限定した点に特色がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
生命保険の加入時に、保険者が質問した危険に関する重要事項について事実を告知する義務です。保険法 37 条が根拠で、質問された告知事項に限られる質問応答義務です。
自発的申告義務は重要事項を自ら進んで申告する旧商法の制度、質問応答義務は聞かれた事項にだけ答える現行制度です。2010 年の保険法施行で後者に転換しました。
故意または重大な過失による不告知・不実告知があると保険者は契約を解除でき、保険金が支払われないことがあります(保険法 55 条)。ただし解除できない例外もあります。
告知しなかった事実と保険事故(死因等)に因果関係がなければ、告知義務違反で解除されても保険金は支払われるという特則です(保険法 59 条 2 項)。
解除原因を知った時から 1 か月、または契約締結時から 5 年の経過で消滅します(保険法 55 条 4 項)。5 年を過ぎれば告知漏れがあっても原則解除できません。
受取人の保険金請求権の消滅時効は 3 年です(保険法 95 条 1 項)。起算点は原則として被保険者の死亡等の保険事故発生時です。
できます。死因との因果関係の有無、告知妨害・不告知教唆の有無、故意・重過失の有無を争えます。生命保険協会の裁定審査会への無料申立ても可能です。
枠組みは共通ですが条文が分かれます。生命保険は 37 条、損害保険は 4 条、傷害疾病定額保険は 66 条が告知義務を平行して規定しています。
必ずしもパーではありません。保険者が解除できるのは、告知事項について故意または重大な過失で不告知・不実告知があった場合です(保険法55条1項)。さらに死因とその隠した事実に因果関係がなければ、因果関係不存在特則(保険法59条2項)で保険金は支払われます。業界裏話ヒント:糖尿病を告知せず交通事故で亡くなったようなケースは、因果関係がなく支払対象になりうる。保険会社は解除を通知してもこの特則を自分から説明しないことが多い。通知が来たら死因との因果関係を必ず問い返す
その一言が決定的になり得ます。保険募集人が告知を妨げたり(告知妨害)、告知しないよう勧めた(不告知教唆)場合、保険者は告知義務違反を理由に解除できません(保険法55条2項2号・3号)。業界裏話ヒント:この防御は、外交員がそう言ったという証拠がないと通りにくい。だから加入時のやり取りはメモや録音で残す。募集人はノルマのため『大丈夫ですよ』と言いがちで、その一言が後であなたを救う証拠になる
いいえ、それは2010年より前の古い制度(旧商法の自発的申告義務)の話です。現在の保険法37条は質問応答義務で、告知事項として質問されたことにだけ答えれば足ります。業界裏話ヒント:聞かれてもいないことを気を利かせて書き足し、かえって不利な情報を自分から差し出す必要はない。ただし質問の趣旨を意図的に狭く読んで答えるのは危険。聞かれたことに正直に、が唯一の安全策です
原則されません。保険者の解除権は契約締結時から5年の経過で消滅します(保険法55条4項)。5年を過ぎれば、告知漏れがあっても保険法上は解除できないのが原則です。業界裏話ヒント:ただし故意の不実告知が詐欺(民法96条)に当たる重大事案で、別途取消しの余地があるかは実務上、解釈が分かれている。多くの善意の告知漏れは5年経過で安全圏に入る、と理解しておく
| dimension | thisArticle | alternatives |
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| 規律する場面 | 保険法 37 条:加入時にどこまで告知すべきか(質問応答義務) | — |
| 告知の範囲・要件 | 保険者が質問した告知事項に限り事実を告知 | — |
| 契約者・遺族に有利な逃げ道 | 聞かれていない事項の不告知は原則違反にならない | — |
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