いじめ防止対策推進法 第11条(いじめ防止基本方針)
クイックジャンプ
- 文部科学大臣は、関係行政機関の長と連携協力して、いじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針(以下「いじめ防止基本方針」という。)を定めるものとする。
- 2.いじめ防止基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
- 一いじめの防止等のための対策の基本的な方向に関する事項
- 二いじめの防止等のための対策の内容に関する事項
- 三その他いじめの防止等のための対策に関する重要事項
この条文の基本情報
いじめ防止基本方針とは何ですか?
定義いじめ防止基本方針とは、いじめ防止対策推進法第11条に定められた規定で、「文部科学大臣は、関係行政機関の長と連携協力して、いじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針(以下「いじめ防止基本方針」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- いじめ防止対策推進法第11条(いじめ防止基本方針)は、日本のいじめ防止対策推進法に含まれる条文です。
- いじめ防止対策推進法第11条の条文原文は「文部科学大臣は、関係行政機関の長と連携協力して、いじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針(以下「いじめ防止基本方針」という。」で始まります。
- いじめ防止対策推進法第11条は第二章 いじめ防止基本方針等に置かれています。
- いじめ防止対策推進法の公布日は平成25年6月28日です。
- いじめ防止対策推進法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- いじめ防止対策推進法第11条の前の条はいじめ防止対策推進法第10条です。
- いじめ防止対策推進法第11条の次の条はいじめ防止対策推進法第12条です。
- いじめ防止対策推進法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
いじめ防止対策推進法(平成二十五年法律第七十一号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/425AC1000000071 - 本サイト収録
いじめ防止対策推進法(平成二十五年法律第七十一号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/425AC1000000071/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点いじめ防止対策推進法11条は、文部科学大臣が関係行政機関と連携していじめ防止基本方針を定めると規定する。方針は法律ではないが、自治体と学校の方針の基礎となる。
Q · 国のいじめ防止基本方針って、学校は守らなければいけないものなの?
直接の法的拘束力はないが、学校方針の土台となる
いじめ防止基本方針は、いじめ防止対策推進法11条に基づき文部科学大臣が定める方針で、法律そのものではありません。しかし、地方公共団体は12条で国の方針を参酌して地方方針を定めるよう努め、学校は13条で国や地方の方針を参酌して学校方針を定める義務を負います。いじめの解消要件や重大事態の欠席日数の目安など、学校対応の具体的な基準の多くはこの方針に書かれています。
解説
条文だけを読むと、文部科学大臣に方針づくりを命じた事務的な規定にしか見えない。しかし、学校がいじめにどう対応すべきだったかを測る物差しの多くは、法律本体ではなく、本条に基づく「いじめの防止等のための基本的な方針」(平成25年10月策定、平成29年3月改定)に書かれている。たとえば、いじめが「解消した」と言えるのは、いじめの行為が少なくとも3か月を目安に止んでいて、そのうえで被害を受けた子が心身の苦痛を感じていないことを面談などで確かめた場合とされる。担任から「もう仲直りしました」と言われても、この二つの要件を満たしていなければ、方針の上では解消していない。保護者として学校と話すときに手元に置くべきなのは、法律の条文よりも、この方針の該当ページである。
法的な位置づけ
いじめ防止対策推進法第11条は、文部科学大臣に対し、関係行政機関の長と連携協力して、いじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進する基本的な方針(いじめ防止基本方針)を定めることを求める規定である。同方針には、対策の基本的な方向、対策の内容その他の重要事項を定めるものとされる。
よくある質問 AI による整理
Q1いじめ防止基本方針とは何ですか?
いじめ防止対策推進法11条に基づき文部科学大臣が定める、いじめの防止・早期発見・対処の対策を総合的に推進するための国の基本的な方針です。
Q2いじめ防止基本方針はいつ策定されましたか?
平成25年(2013年)10月に文部科学大臣決定として策定され、平成29年(2017年)3月に改定されました。改定では解消の要件などが具体化されています。
Q3いじめが解消したと言える条件は?
国の基本方針では、いじめの行為が少なくとも3か月を目安に止んでいること、被害を受けた子が心身の苦痛を感じていないことの二つを満たす必要があるとされます。
Q4学校いじめ防止基本方針はどこで見られますか?
国の基本方針は、学校の基本方針をホームページなどで公開するよう求めています。見当たらない場合は学校に閲覧や写しの提供を求めることができます。
Q5いじめ防止基本方針は誰が作るのですか?
文部科学大臣が、関係行政機関の長と連携協力して定めます(11条1項)。地方の方針は地方公共団体、学校の方針は各学校が定めます。
Q6地方いじめ防止基本方針の策定は義務ですか?
地方公共団体による策定は、法律12条で努力義務とされています。一方、学校の基本方針の策定は13条で義務とされており、扱いが異なります。
Q7学校がいじめ防止基本方針に違反したらどうなる?
方針違反そのものに罰則はありません。ただし、情報の抱え込みは法律23条1項違反となり得るとされ、損害賠償訴訟では対応の相当性を判断する材料にもなり得ます。
Q8いじめの組織的対応とはどういう意味?
担任一人に任せず、法律22条に基づき学校に置かれるいじめ対策組織で情報を共有し、学校全体として対応することです。基本方針もその徹底を求めています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国の基本方針って法律じゃないんですよね? 学校は守らなくてもいいってこと?
方針そのものは法律ではない。しかし、学校は法律13条に基づいて国の方針を参酌し、自校の基本方針を定める義務を負う。自治体の方針(12条)も同じ構造である。実務のポイント:国の基本方針は、学校の基本方針をホームページなどで公開するよう求めている。トラブルが起きたらまず学校の方針を入手し、国の方針と食い違う部分に印をつける。弁護士が最初にやる作業も、実はこの比較である
Q2子どもが休み始めて2週間。30日休まないと「重大事態」にはならないんですか?
法律28条1項2号は「相当の期間」としか定めておらず、年間30日はあくまで国の基本方針が示す目安である。方針は、一定期間連続して欠席している場合は30日に達していなくても迅速に調査に着手するよう求めている。実務のポイント:保護者から重大事態として申立てがあれば、学校側の見立てにかかわらず重大事態として扱うよう、方針と文部科学省のガイドラインが示している。口頭ではなく、日付入りの書面で出しておくことが重要である(最新の改訂状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「基本方針は役所の作文で、法的な拘束力はない」と考える人は多い。たしかに方針そのものは法律ではない。ただし、学校は法律13条に基づいて国の方針を参酌しながら自校の方針を定める義務を負っている。損害賠償訴訟でも、学校の対応が相当だったかを判断する材料として、こうした方針に沿っていたかどうかが検討される例がある。拘束力がないことは、無関係であることを意味しない
- 学校が「いじめかどうか調査中です」と言うとき、多くの保護者は認定されるまで待つしかないと考える。しかし、その問いの立て方自体がずれている。法律2条の定義は被害を受けた子が心身の苦痛を感じているかどうかを軸にしており、国の基本方針も、加害側の意図やけんかに見える外形で判断を狭めないよう求めている。争うべきなのは「いじめかどうか」ではなく、「本人の苦痛を学校が組織として把握し、対応したかどうか」である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 策定主体 | 11条:文部科学大臣(関係行政機関の長と連携協力) | 12条:地方公共団体 13条:各学校 |
| 策定義務の強さ | 「定めるものとする」(義務) | 努力義務 義務 |
| 参酌関係 | 最上位の方針として下位の方針の参酌対象 | 国の基本方針を参酌 国または地方の基本方針を参酌 |
| 保護者にとっての使い道 | 解消要件・重大事態の目安など全国共通の基準を確認 | 自治体の調査体制や相談窓口を確認 自校の具体的な対応手順と組織を確認 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は教育基本法の授権に基づき教育部が全国共通の霸凌防止準則を定め、各学校が対応組織を置く。国が基準を示し学校が具体化する構造は日本と近い
韓国は教育部長官が学校暴力の予防と対策に関する基本計画を定期的に策定する。日本の基本方針に相当するが、計画期間を定めた行政計画である点に特徴がある
フランスはハラスメントのない就学を生徒の権利として法典に明記し、2022年には学校でのハラスメントを処罰する法律も制定された。権利規定型である点で日本と異なる
米国には連邦の包括的いじめ防止法がなく、州法と学区の方針が中心となる。国が統一方針を定める日本型とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- わが子へのからかいが2週間止んだという理由で、学校から「解消済みとして記録を閉じます」と連絡が来た。それでいいのだろうか。国の基本方針は少なくとも3か月の経過を目安としている。記録を閉じる前に、その根拠を学校に尋ねる余地がある
- 教頭として校内研修の資料を作ることになった。教職員がいじめの情報を一人で抱え込み、学校のいじめ対策組織に報告しないことは、法律23条1項の違反になり得ると国の基本方針は明記している。「担任に任せてある」という運用は、学校全体の法的リスクになる
学説
一般的理解:いじめ防止基本方針は法律そのものではなく直接の法的拘束力を持たないが、法律12条・13条の参酌規定を通じて地方と学校の方針に反映され、学校対応の相当性を検討する際の基準として機能する
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年) いじめ防止対策推進法の制定と同時に置かれた規定。同年10月11日、本条に基づく国の基本方針が文部科学大臣決定として策定された
- 平成29年(2017年)3月 条文の改正ではなく、基本方針の改定。いじめの解消要件(3か月の目安と苦痛がないことの確認)、教職員の抱え込みが法律23条1項違反になり得ることなどが明記された。条文自体に改正がないかは要検証
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号)の制定とともに新設。同年10月、本条に基づく国のいじめ防止基本方針が文部科学大臣決定として策定された
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める