いじめ防止対策推進法 第24条(学校の設置者による措置)
クイックジャンプ
学校の設置者は、前条第二項の規定による報告を受けたときは、必要に応じ、その設置する学校に対し必要な支援を行い、若しくは必要な措置を講ずることを指示し、又は当該報告に係る事案について自ら必要な調査を行うものとする。
この条文の基本情報
学校の設置者による措置とは何ですか?
定義学校の設置者による措置とは、いじめ防止対策推進法第24条に定められた規定で、「学校の設置者は、前条第二項の規定による報告を受けたときは、必要に応じ、その設置する学校に対し必要な支援を行い、若しくは必要な措置を講ずることを指示し、又は当該報…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- いじめ防止対策推進法第24条(学校の設置者による措置)は、日本のいじめ防止対策推進法に含まれる条文です。
- いじめ防止対策推進法第24条の条文原文は「学校の設置者は、前条第二項の規定による報告を受けたときは、必要に応じ、その設置する学校に対し必要な支援を行い、若しくは必要な措置を講ずることを指示し、又は当該報…」で始まります。
- いじめ防止対策推進法第24条は第四章 いじめの防止等に関する措置に置かれています。
- いじめ防止対策推進法の公布日は平成25年6月28日です。
- いじめ防止対策推進法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- いじめ防止対策推進法第24条の前の条はいじめ防止対策推進法第23条です。
- いじめ防止対策推進法第24条の次の条はいじめ防止対策推進法第25条です。
- いじめ防止対策推進法第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
いじめ防止対策推進法(平成二十五年法律第七十一号)第24条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/425AC1000000071 - 本サイト収録
いじめ防止対策推進法(平成二十五年法律第七十一号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/425AC1000000071/24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点いじめ防止対策推進法24条は、学校からいじめの報告を受けた設置者が、必要に応じ学校への支援、措置の指示、又は自ら調査を行うと定める規定。
Q · 学校がいじめに動いてくれないとき、教育委員会は何かできるの?
できる。報告を受けた設置者は支援・指示・自ら調査が可能
いじめ防止対策推進法24条により、学校から事実確認の結果の報告(23条2項)を受けた設置者は、必要に応じ、学校への支援、必要な措置の指示、又は自ら必要な調査を行います。公立なら教育委員会、私立なら学校法人が設置者です。ただし「必要に応じ」とあるため自動的には動かず、保護者が自らの認識を書面で設置者に届けることが、判断材料を増やす有効な手段になります。
解説
校長室は終点ではない。いじめを学校に訴えると、学校には事実を確かめ、その結果を「学校の設置者」に報告する義務がある(いじめ防止対策推進法23条2項)。設置者とは学校を設けて運営する主体のことで、公立なら市区町村や都道府県(実務上の窓口は教育委員会)、私立なら学校法人を指す。報告を受けた設置者には、本条で三つの手段が与えられている。学校を支援すること、学校に必要な措置を指示すること、設置者自身が調査すること、の三つである。ただし条文には「必要に応じ」とあるため、報告書が届けば自動的に動くわけではない。学校の報告書に「軽微なトラブル、解消済み」と書かれていれば、設置者の机の上でそのまま終わることもある。そこであなたにできることがある。学校の報告とは別に、あなた自身の認識を書面で設置者に届けることである。報告書が一枚しかない状態と、食い違う書面が二枚並んでいる状態とでは、「必要」かどうかの判断の重さが変わる。
法的な位置づけ
いじめ防止対策推進法24条は、学校の設置者の措置を定める規定であり、同法23条2項に基づき学校から事実確認の結果の報告を受けた設置者が、必要に応じ、当該学校に対する必要な支援、必要な措置を講ずることの指示、又は当該事案についての自らの調査を行うものとする。重大事態(28条)に至る前段階における設置者の関与を位置付ける。
手順
- 1.相談と被害の記録を日付付きで残す 担任や校長に相談した日時、相手、回答内容をその都度メモし、子どもの言葉、LINE のスクリーンショット、怪我の写真、欠席日数を日付付きで保存する
- 2.学校に事実確認と設置者報告の有無を確認 学校に対し、23条2項に基づく事実確認の結果と、設置者への報告を行ったかどうか、その日付を尋ねる。回答はできるだけ書面かメールでもらう
- 3.設置者宛てに書面を送る 公立なら教育委員会の担当課、私立なら学校法人の理事長宛てに、事実の経過と、いじめ防止対策推進法24条に基づく支援・指示・調査を求める旨を記した書面を送付し、控えを保管する
- 4.重大事態の疑いがあれば明記して求める 心身への重大な被害や長期欠席の疑いがある場合は、28条の重大事態として扱い調査組織を設けるよう書面で明記して求める。必要に応じ自分に関する報告書の開示請求も検討する
よくある質問 AI による整理
Q1いじめ防止対策推進法24条とは?
学校からいじめの報告を受けた設置者(教育委員会・学校法人)が、必要に応じ学校を支援し、措置を指示し、又は自ら調査することを定めた条文です。
Q2学校の設置者とは誰のことですか?
学校を設けて運営する主体です。公立小中学校なら市区町村(窓口は教育委員会)、県立高校なら都道府県、私立学校なら学校法人が設置者にあたります。
Q3いじめ 教育委員会に相談 できる?
できます。学校が設置者へ報告し設置者が支援・指示・調査を行う流れは23条・24条が想定しており、保護者の相談は越権ではありません。書面で送るのが確実です。
Q4教育委員会がいじめを調査してくれないのは違法?
24条は「必要に応じ」とするため、調査しないこと自体が直ちに違法とは限りません。ただし必要性が明らかなのに放置し損害が生じれば、国家賠償法1条の問題になりえます。
Q5いじめ 学校が動かない 次はどこに?
学校の上位にある設置者です。公立なら教育委員会の担当課、私立なら学校法人に、経過と24条に基づく対応を求める旨を書面で伝えるのが次の一手です。
Q6教育委員会への申入れ書の書き方は?
宛先、子どもの学年、いじめの経過(日時・内容)、学校への相談履歴、求める対応(支援・指示・調査)、根拠条文(24条)を記載し、控えを必ず保管します。
Q7私立学校のいじめは教育委員会に言っても無駄?
私立の設置者は学校法人なので、24条の対応主体は学校法人です。教育委員会ではなく都道府県の私学担当課が所轄であり、重大事態なら31条で知事への報告が必要です。
Q8いじめ 重大事態 何日休んだら?
国の基本方針は、いじめによる欠席が年間30日を目安に「相当の期間」の不登校重大事態(28条1項2号)を検討するとしています。一定期間連続欠席の場合も該当しえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1教育委員会に直接言ったら、学校との関係がこじれませんか?
学校が事実確認の結果を設置者に報告し(23条2項)、設置者が支援・指示・調査を行う(本条)のは、法律が最初から想定している流れである。学校の頭越しの抜け駆けではない。実務のポイント:電話の口頭相談は「問い合わせ」として処理され、記録に残らないことがある。書面に「いじめ防止対策推進法24条に基づき」と明記すると、正式な案件として扱われやすくなる
Q2学校が教育委員会に出した報告書って、親は見られるんですか?
本条には、報告書を保護者に渡す義務までは書かれていない。ただし公立学校であれば、個人情報の保護に関する法律にもとづき、法定代理人として子ども本人に関する部分の開示を請求できる。他の生徒の情報は不開示や黒塗りになるのが通常である。重大事態であれば、28条2項により必要な情報の提供が義務になる。実務のポイント:開示された報告書と自分のメモの食い違いこそが、次の交渉材料になる
Q3私立だと、教育委員会は関係ないんですか?
私立学校の設置者は学校法人なので、本条の支援・指示・調査を行う主体は学校法人である。私立学校は教育委員会ではなく都道府県知事の所轄にある。重大事態になれば、学校法人は31条により知事へ報告し、知事は必要に応じて再調査を行える。実務のポイント:重大事態に至る前でも、県庁の私学担当課への相談自体は可能である。法的な強制力はないが、所轄庁に記録が残ること自体が法人側の姿勢を変えることがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「学校が動かないなら、あとは弁護士か警察しかない」と考えがちだが、その問いの立て方がそもそもずれている。学校と司法のあいだには設置者という行政の層があり、本条はそこに支援・指示・独自調査の権限を置いている。この層を飛ばすと、後で重大事態調査や国家賠償を検討するときに「設置者は知らされていたか」という重要な論点が空白のまま残る
- 学校が設置者に報告する義務(23条2項)があることを知っている保護者は少なくない。見落とされがちなのは、その報告書を書くのは学校自身だという点である。「いじめではなく相互のトラブル」とまとめられた一枚の紙だけが届けば、設置者が調査に乗り出す理由は見当たらない。報告義務があるから安心、ではなく、報告の中身があなたの知る事実と合っているかが本当の分かれ目になる
- 保護者の目には、教育委員会は学校をかばう身内に見える。しかし法律の上では、設置者は学校を監督し、支援し、必要なら自ら調査すべき立場にある。公立学校で対応の不備が損害を生めば、国家賠償法1条にもとづく賠償責任を負うのは地方公共団体である。設置者には、学校の判断を追認するだけでは済まない法的な当事者性がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対応する主体 | 24条:学校の設置者(教育委員会・学校法人) | 23条:学校(教職員) 28条:設置者又は学校 |
| 発動のきっかけ | 学校から23条2項の報告を受けたとき、必要に応じ | いじめの相談・通報、いじめの事実がある疑い 生命心身財産の重大被害又は相当期間の欠席の疑い(重大事態) |
| とりうる手段 | 学校への支援、措置の指示、設置者自らの調査 | 事実確認、設置者への報告、被害児童生徒への支援と加害側への指導 組織を設けての調査、被害者側への必要な情報提供 |
| 裁量の幅 | 「必要に応じ」の裁量あり | 事実確認・報告は義務 重大事態に該当すれば調査は義務 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾では学校の防制霸凌因應小組が調査を担い、主管教育行政機関が監督・再審査に関与する。日本の設置者関与と同様に学校の上位機関による是正の道を設けている
韓国は2020年施行の改正で審議機能を学校から教育支援庁の学校暴力対策審議委員会へ移しており、上位行政機関の関与が日本より強い
学校にいじめ防止・処理制度の構築を義務付け、重大な場合は公安機関・教育行政部門への報告を求める
2022年の法改正で学校内いじめを受けない権利を明文化し、刑法上の学校いじめ罪も新設された
学区が実際に認識しながら故意に無関心であった場合に Title IX 上の責任を負うとした。連邦法の一般規定はなく州法で規律される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 担任に三回相談したのに、返ってくるのは毎回「様子を見ましょう」だけ。教育委員会に直接連絡したら越権になるのか? ならない。学校が事実確認の結果を設置者に報告し、設置者が支援・指示・調査を行うことは、23条と本条が最初から想定しているルートである
- あなたは市教委の指導主事で、学校から「悪ふざけの範囲、指導済み」という報告書を受け取った。同じ生徒の保護者から電話が来るのはこれで三回目である。ここで「必要なし」と判断し、その理由を残していなければ、後に重大事態の調査が始まったとき、設置者自身の初動が検証の対象になる
- 私立中学で娘が二か月間無視され続けている。設置者は学校法人、つまり理事会である。校長の上にもう一段ある
- 息子が学校を休み始めて20日が過ぎた。国の基本方針は年間30日を目安に不登校重大事態(28条1項2号)を検討するとしており、目安まで残り10日しかない。日数が積み上がる前に設置者へ書面を送っておけば、「設置者は早い段階で知っていた」という記録が残る
- ママ友から LINE が来た。「学校が加害側の子の話しか聞いていない気がする」。そこで「学校がまとめた報告書は教育委員会に上がっているはず。その内容と、あなたが把握している事実が食い違っていないか確認しよう」と返せるかどうかで、その家族の次の一か月が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相談した日時、相手、回答内容をその都度メモし、子どもの言葉や LINE、怪我の写真も日付付きで保存する2. 学校に、23条2項の事実確認の結果と設置者への報告の有無を尋ねる3. 公立なら教育委員会の担当課、私立なら学校法人の理事長宛てに、事実の経過と「24条に基づく支援・指示・調査」を求める旨を書いた書面を送り、控えを保管する4. 心身への被害や長期欠席の疑いがあれば、28条の重大事態として扱うよう明記して求める
訴えられた側:加害を指摘された子の保護者なら、事実確認には協力しつつ、子ども自身の言い分を日付付きで記録し、聞き取りの経過が一方的にならないよう書面で意見を出す。設置者側の担当者なら、「必要なし」と判断した場合も、その理由、参照した資料、判断した日付を必ず記録に残す。後の重大事態調査では、初動の判断過程そのものが検証される
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。公立学校の対応不備を国家賠償法1条で問う場合は同法4条により民法が適用され、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年、民法724条、724条の2)、不法行為の時から20年で消滅する。私立学校に安全配慮義務違反(債務不履行)を問う場合は、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年(生命・身体の侵害は20年、民法166条、167条)
学説
一般的理解:24条は重大事態に至る前段階で設置者が学校対応に関与する根拠を置いたもの。「必要に応じ」の文言から措置の要否は設置者の裁量に委ねられるが、明らかな必要性を看過した場合は国家賠償法上の違法評価を受けうると解される
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)制定 いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号)の制定により置かれた。学校からの報告を受けた設置者の支援・指示・自ら調査という三つの手段を定めた
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号)の制定により新設。学校からの報告を受けた設置者の支援・指示・自ら調査の三つの手段を定めた
- いじめ防止対策推進法 第23条学校の事実確認と設置者への報告義務
- いじめ防止対策推進法 第7条学校の設置者の一般的責務
- いじめ防止対策推進法 第28条重大事態における設置者等の調査
- いじめ防止対策推進法 第30条公立学校の重大事態と首長の再調査
- いじめ防止対策推進法 第31条私立学校の重大事態と知事の再調査
- 国家賠償法 第1条公立学校の対応不備に対する設置者の賠償責任
- 学校教育法 第35条市町村教育委員会による出席停止命令
- 地方教育行政の組織及び運営に関する法律 第21条教育委員会の職務権限の根拠
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める