いじめ防止対策推進法 第3条(基本理念)
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- いじめの防止等のための対策は、いじめが全ての児童等に関係する問題であることに鑑み、児童等が安心して学習その他の活動に取り組むことができるよう、学校の内外を問わずいじめが行われなくなるようにすることを旨として行われなければならない。
- 2.いじめの防止等のための対策は、全ての児童等がいじめを行わず、及び他の児童等に対して行われるいじめを認識しながらこれを放置することがないようにするため、いじめが児童等の心身に及ぼす影響その他のいじめの問題に関する児童等の理解を深めることを旨として行われなければならない。
- 3.いじめの防止等のための対策は、いじめを受けた児童等の生命及び心身を保護することが特に重要であることを認識しつつ、国、地方公共団体、学校、地域住民、家庭その他の関係者の連携の下、いじめの問題を克服することを目指して行われなければならない。
この条文の基本情報
基本理念とは何ですか?
定義基本理念とは、いじめ防止対策推進法第3条に定められた規定で、「いじめの防止等のための対策は、いじめが全ての児童等に関係する問題であることに鑑み、児童等が安心して学習その他の活動に取り組むことができるよう、学校の内外を問わず…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- いじめ防止対策推進法第3条(基本理念)は、日本のいじめ防止対策推進法に含まれる条文です。
- いじめ防止対策推進法第3条の条文原文は「いじめの防止等のための対策は、いじめが全ての児童等に関係する問題であることに鑑み、児童等が安心して学習その他の活動に取り組むことができるよう、学校の内外を問わず…」で始まります。
- いじめ防止対策推進法第3条は第一章 総則に置かれています。
- いじめ防止対策推進法の公布日は平成25年6月28日です。
- いじめ防止対策推進法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- いじめ防止対策推進法第3条の前の条はいじめ防止対策推進法第2条です。
- いじめ防止対策推進法第3条の次の条はいじめ防止対策推進法第4条です。
- いじめ防止対策推進法第3条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
いじめ防止対策推進法(平成二十五年法律第七十一号)第3条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/425AC1000000071 - 本サイト収録
いじめ防止対策推進法(平成二十五年法律第七十一号)第3条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/425AC1000000071/3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点いじめ防止対策推進法3条は、いじめ対策を学校の内外を問わず行い、被害児童等の生命と心身の保護を特に重要として、国・学校・家庭等が連携して進めると定める基本理念である。
Q · 学校の外やLINEで起きたいじめも、学校が対応すべき問題ですか?
はい。3条は学校の内外を問わず対策を求めています
いじめ防止対策推進法3条1項は、いじめ対策を「学校の内外を問わず」いじめが行われなくなるようにすることを旨として行うよう定めています。また2条はインターネットを通じた行為もいじめに含めています。本条は基本理念の規定のため単独で損害賠償の根拠にはなりませんが、学校の責務(8条)やいじめ発覚時の措置(23条)を解釈する基準になります。
解説
「学校の外で起きたことなので、学校としては把握しきれない」。いじめを相談した保護者が、担任や教頭からいちばんよく聞かされる一言である。いじめ防止対策推進法3条1項は、いじめ対策を「学校の内外を問わず」いじめが行われなくなるようにする方向で進めるよう定めている。さらに2条は、インターネットを通じた行為もいじめに含めている。夜のLINEグループや週末の塾帰りの出来事も、学校が「管轄外」として切り離すことは本法の設計上想定されていない。2項は加害者だけでなく、気付いていながら放置する子どもを生まないことも対策の目的にしている。3項は、いじめを受けた子の生命と心身の保護が「特に重要」だと明記している。本条は基本理念の規定(法律全体の方向性を示す条文)であり、本条だけで損害賠償を請求できるわけではない。ただ、学校の責務(8条)や措置義務(23条)を読み解く物差しになる。あなたが「法律の基本理念に照らして」と書面に一行書き添えると、学校側の回答の書き方が変わる。
法的な位置づけ
いじめ防止対策推進法第3条は、いじめの防止等のための対策の基本理念を定める規定である。学校の内外を問わずいじめが行われなくなるようにすること、加害や放置をしないよう児童等の理解を深めること、いじめを受けた児童等の生命及び心身の保護を特に重要と認識しつつ国・地方公共団体・学校・地域住民・家庭等が連携することの三点を対策の指針とする。
よくある質問 AI による整理
Q1いじめ防止対策推進法とは?
いじめの防止・早期発見・対処のため、国・自治体・学校などの責務と対策の枠組みを定めた法律です。平成25年(2013年)に議員立法で制定されました。
Q2いじめ防止対策推進法の基本理念とは何ですか?
3条が定める対策の方向性です。学校の内外を問わずいじめをなくすこと、児童等の理解を深めること、被害児童等の保護を特に重要として関係者が連携することの三本柱です。
Q3いじめ防止対策推進法はいつできた?
平成25年(2013年)6月28日に公布され、同年9月28日に施行されました。基本理念を定める3条は制定時から置かれています。
Q4大学生のいじめはいじめ防止対策推進法の対象?
対象外です。同法の「児童等」は小学校・中学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校に在籍する者に限られます(2条)。大学や幼稚園は含まれません。
Q5塾でのいじめを学校に相談できる?
できます。相手が別の学校の子でも、2条の「一定の人的関係」があればいじめに当たりえます。3条1項は学校の内外を問わず対策を求めています。
Q6いじめ防止対策推進法に違反した学校に罰則はある?
同法に学校への罰則規定はありません。ただし対応の不備は、公立なら国家賠償法、私立なら民法上の責任追及や設置者・教育委員会への申入れの対象になりえます。
Q7地域の大人もいじめ対策に関わるべき?
3条3項は地域住民や家庭を連携の担い手に挙げています。直接の罰則付き義務ではありませんが、気付いたことを学校や関係機関に伝えることが法の想定する連携です。
Q8いじめ防止対策推進法3条で損害賠償を請求できる?
本条単独では困難です。本条は基本理念の規定であり、請求は民法709条や国家賠償法1条が根拠になります。本条は学校の義務違反を論じる際の解釈基準として使われます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1土日にLINEでいじめられてるんですけど、学校って関係あるんですか?
関係ある。3条1項は対策の範囲を「学校の内外を問わず」と定め、2条はインターネットを通じた行為もいじめに含めている。学校には8条の責務と23条の措置義務がある。実務のポイント:多くの学校の基本方針(13条)には、ネットいじめへの対応がすでに書かれている。口頭で押し問答をするより、その該当ページを印刷して面談に持参したほうが、話が早く進む。
Q2見て見ぬふりしてた子にも責任ってあるんですか?
3条2項は、いじめを認識しながら放置しない子を育てることを対策の目的に掲げている。ただし、傍観者に法的責任を課す規定ではない。4条が禁じているのは、いじめを行うことである。実務のポイント:はやし立てた、拡散した、のように行為に加わっていれば、傍観ではなく加害の一部と評価されうる。「見ていただけ」と「加わった」の線引きを最初に確かめることが、親としての最初の仕事になる。
Q3この法律でいじめた子を罰することはできますか?
本法にいじめ行為そのものへの罰則はない。学校ができるのは懲戒(25条)や出席停止(26条)などの教育上の措置であり、犯罪に当たる行為は警察と連携して扱う(23条6項)。実務のポイント:被害届と学校への申入れは別々の手続として並行できる。片方の結果を待つ必要はなく、待つほど証拠と記憶が薄れていく。
間違えやすい点 AI による整理
- 「学校の外で起きたことは警察か家庭の問題で、学校は関係ない」と考えられがちだが、3条1項は対策の範囲を「学校の内外を問わず」と明記している。2条もインターネット上の行為を含めている。ただし、学校が校外の出来事についてどこまで法的責任(安全配慮義務)を負うかは事案ごとの判断になり、実務上も解釈が分かれている
- 基本理念の条文があることは知っていても、それが単なるスローガンではないことは知られていない。3条3項は、いじめを受けた子の生命と心身の保護を「特に重要」と順位付けしている。加害側の言い分や学校の体面より被害児童の保護を先に置くという価値判断を、法律自体が示しているのである。これを根拠に、学校の対応の優先順位を問いただすことができる
- 「この法律でいじめた子を処罰できるか」という問いの立て方そのものがずれている。本法にはいじめ行為自体への罰則はない。暴行や恐喝、名誉毀損は刑法で、損害は民法で扱う。本法の役割は学校や自治体の動き方を定めることであり、刑事責任を問う道具ではない
- 大学生のいじめも同じ法律で守られると思いがちだが、本法の「児童等」は小学校・中学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校に在籍する子に限られる(2条)。大学や幼稚園は対象外である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 3条:対策全体の基本理念(方向性を示す) | 8条:学校及び教職員の責務 23条:いじめ発覚時の具体的措置 |
| 名宛人 | 国・自治体・学校・地域住民・家庭など全関係者 | 学校及び学校の教職員 教職員・相談対応者・保護者・学校 |
| 実務での使い方 | 「校外は管轄外」という線引きに反論する物差し | 学校に防止・早期発見・対処の責任を問う根拠 事実確認・支援・警察連携を求める根拠 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は法律ではなく教育基本法の授権に基づく準則でいじめを規律する。校外やネット上の行為も対象とし、学校に防制委員会の設置を求める点で日本と方向性が近い
韓国は「学校暴力」として独立の法律で規律し、加害生徒への措置を法定する点で、罰則・措置を持たない日本の理念型より介入色が強い
中国は未成年者保護法の中で学校に学生欺凌の防止・処理制度の構築を義務付ける。単独のいじめ法ではない
フランスは2022年法で学校でのいじめ(harcèlement scolaire)を刑法上の犯罪類型として新設しており、罰則を持たない日本とは手法が大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 日曜の夜、娘のスマホに、クラスのLINEグループを外されたうえ別グループで写真をさらされていたという通知が届いた。月曜に担任へ伝えると「家庭のスマホ利用の問題ですね」と返された。3条1項の「学校の内外を問わず」と2条のネット条項を示せば、学校が受け止めるべき問題として話を戻せる
- あなたの息子が、同級生のからかいを笑って見ていたグループの一人だと学校から連絡が来たらどうなる? 3条2項は、放置しない子を育てることを対策の目的にしているが、傍観者に法的責任を負わせる規定ではない。学校が求めているのは処罰ではなく指導への協力であり、そこを取り違えて感情的に反発すると、話がこじれるだけである
- 塾で別の中学の子から殴られた。学校が違っても、2条の「一定の人的関係」があればいじめに該当しうる。在籍校に相談する価値は十分にある
- 息子が学校に行けなくなって三週間がたつ。欠席が年間30日に近づくと、28条の「重大事態」(国の基本方針は年間30日を目安としている)の検討に入る。それまでに欠席の理由と経緯を時系列でまとめ、書面で学校に出しておかないと、学校側の調査がゼロから始まってしまう
- あなたは地域のスポーツ少年団のコーチで、練習後に団員同士の金銭のやりとりを目にした。3条3項は地域住民も連携の担い手に挙げている。23条1項により、相談を受けた保護者や相談対応者には学校への通報などの適切な措置が求められる。黙っているという選択肢は、法の想定する連携から外れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. スクショ、日時、関わった子、子ども本人の言葉をその日のうちに時系列で記録する2. 担任だけでなく学校のいじめ対策組織(22条)宛てに、書面またはメールで相談する。3条・8条・23条に基づく事実確認と結果報告を求める3. 学校いじめ防止基本方針(13条)を入手し、学校の動きと照らし合わせる4. 欠席が続く場合や心身に被害が出ている場合は、28条の重大事態としての調査を書面で申し入れる5. 暴行や恐喝などがあれば、警察への相談も並行して進める(23条6項)
訴えられた側:1. 学校から連絡が来たら、否定や反論の前に、学校が把握している事実を具体的に聞き取る2. 子どもには責めずに経緯を聞き、学校の話と食い違う点を記録する3. 本法に罰則はないものの、行為の中身次第で刑法上・民法上の責任が生じうる。謝罪や関係修復の機会を早めに検討する4. 出席停止(26条)や懲戒(25条)の話が出たら、理由と手続を書面で確認する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。公立学校の対応の不備を問う国家賠償請求は、国家賠償法4条を通じて民法724条・724条の2が適用され、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年)、行為の時から20年である。私立学校や加害児童側への請求は、一般の消滅時効(民法166条など、債権は5年または10年)や不法行為の時効による。重大事態の不登校は、国の基本方針で年間30日の欠席が目安とされている(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)制定 議員立法で制定され、同年9月28日に施行。本条は基本理念として制定時から置かれている。制定後に本条の文言が改正されたかどうかは未検証
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:いじめ防止対策推進法の制定に伴い、基本理念規定として新設。同年9月28日施行。制定後の本条文言の改正有無は未検証
- いじめ防止対策推進法 第2条いじめと児童等の定義、ネット行為を含む
- いじめ防止対策推進法 第8条学校及び教職員の防止と対処の責務
- いじめ防止対策推進法 第9条保護者の指導・保護・協力の責務
- いじめ防止対策推進法 第23条いじめ発覚時の通報・確認・支援措置
- いじめ防止対策推進法 第28条重大事態の調査義務
- こども基本法 第3条こども施策全般の基本理念との重なり
- 学校教育法 第35条性行不良による出席停止の一般規定
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