審理員は、必要があると認める場合には、数個の審査請求に係る審理手続を併合し、又は併合された数個の審査請求に係る審理手続を分離することができる。
要点行政不服審査法 39 条は、審理員が必要と認めるとき、複数の審査請求に係る審理手続を併合し、又は併合した手続を分離できると定める。併合・分離は審理員の裁量である。
Q · 似たような処分を別々に審査請求していますが、まとめて審理してもらえますか?
審理員の裁量だが、請求人から併合・分離を上申できる
行政不服審査法 39 条により、審理員は必要があると認める場合、複数の審査請求に係る審理手続を併合し、又は併合した手続を分離することができます。決定権は審理員にありますが、請求人が併合・分離を求めて上申すること自体は妨げられていません。争点が共通する事件は併合すれば一括審理で効率化でき、矛盾した裁決も避けられます。逆に勝ち筋の一件が遅い別件に巻き込まれている場合は分離を申し立てます。いずれも審理計画が固まる前の早い段階で動くほど通りやすくなります。
役所の処分に不服があって審査請求をした。ところが似たような処分が二つ三つあって、それぞれ別々に審査請求を出している。このとき、審理員(審査請求を実際に審理する、処分に関与していない役所内の独立した担当者)は、必要と認めれば複数の審理手続を一つにまとめる(併合)ことも、まとめたものを再び切り離す(分離)こともできる。これが第39条だ。地味な手続規定に見えるが、あなたの勝敗とコストを左右する。三件まとめて審理されれば、証拠も主張も一回で済み、判断もそろう。逆に、勝てそうな一件が、もたつく別件と束ねられて足を引っ張られることもある。併合するかどうかは審理員の裁量だが、あなたの側から併合や分離を求める上申を出すこと自体は妨げられていない。手続の形そのものを動かせる、という発想を持っているかどうかで、審査請求の戦い方が変わってくる。
行政不服審査法 39 条は、審査請求の審理手続における併合・分離を定める規定である。審理員は必要があると認める場合、複数の審査請求に係る審理手続を一つにまとめ(併合)、又は併合した手続を再び切り離す(分離)ことができる。簡易迅速な審理(同法 28 条)の実現と、各事件の固有事情の尊重との均衡を図る裁量規定として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
審査請求を実際に審理する、処分に関与していない役所内の独立した担当者です(行政不服審査法 9 条)。公正な審理を担保するため、処分に関わった職員は審理員になれません。
平成 26 年改正で不服申立ては原則「審査請求」に一本化されました。異議申立てという類型は廃止され、現在は処分庁の上級行政庁などへの審査請求が基本ルートです。
併合された事件のうち、勝ち筋の一件が証拠不十分の別件に巻き込まれて審理が長引くときなどに使われます。分離すれば強い事件だけ先に裁決まで運べます。
標準審理期間は行政庁ごとに定められ公表されます。併合により複数事件を一括審理すれば、それぞれを個別に進めるより全体の所要時間を圧縮できる場合があります。
特定の期限はありませんが、審理員が審理手続の終結(行政不服審査法 41 条)を宣言した後は併合も分離もできません。審理計画が立つ初期段階(37 条)までが分水嶺です。
争点が共通する複数の処分は、それぞれ審査請求した上で併合を上申すれば、一つの審理手続でまとめて争えます。矛盾した判断を避けられる利点があります。
併合・分離は審理員の手続裁量であり、それ自体を独立して争う手段は限られます。最終的な裁決に不服があれば、取消訴訟(行政事件訴訟法)で争うことになります。
国・地方自治体の行政処分に対して審査請求をしたすべての人に関係します。年金・生活保護・介護認定・税務・建築・入管など、行政処分全般が対象です。
決まった書式はありません。審理員あてに、どの審査請求とどの審査請求を、なぜ併合してほしいのか(争点が共通など)を書いた書面を出せば足ります。最終的に併合するかは審理員の裁量です(行政不服審査法 第39条)。業界裏話ヒント:併合の上申は早ければ早いほど通りやすい。審理員が各件の審理計画を立てた後だと、計画の組み直しを嫌って併合を渋ることがある。最初の弁明書のやり取りが始まる前に動くのが効く
いいえ。併合されるのは『審理』の過程だけで、最終的な裁決(判断)は各審査請求ごとに出るのが原則です(行政不服審査法 第39条)。一件が認容、もう一件が棄却ということも普通にあります。業界裏話ヒント:だからこそ併合の本体は『主張を一度で済ませて手間を減らす』効果であって、『弱い事件が強い事件に救われる』ものではない。強い事件は併合しても単独で勝ち、弱い事件は単独で負けることを織り込んで、申し立てるかどうかを決める
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる手続 | 行審法 39 条:審査請求の審理手続 | — |
| 決定権者 | 審理員(行審法 9 条) | — |
| 最終判断の単位 | 併合しても裁決は各審査請求ごとに出るのが原則 | — |
| 時的限界 | 審理手続の終結(行審法 41 条)まで | — |
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