要点健康保険法140条は、日雇特例被保険者の被扶養者が受給資格者票を提出して療養を受けたとき、被保険者本人に家族療養費を支給すると定める。給付期間には129条4項準用の上限がある。
Q · 日雇いで働いている場合、家族は健康保険で病院にかかれますか?
受給資格者票を出せば家族も窓口負担だけで受診できます
健康保険法140条により、日雇特例被保険者の被扶養者が受給資格者票を保険医療機関または保険薬局に提出して療養を受けたときは、日雇特例被保険者に対して家族療養費が支給されます。窓口で一部負担金だけを支払えば済むのは、この給付が現物給付として処理される結果です。受給資格者票は印紙保険料の納付実績を保険者が確認して交付するため、実績が足りなければ票が出ず、家族は窓口で全額を負担することになります。票を提出できなかった場合でも、140条2項が準用する132条の療養費として事後請求できる余地があります。
建設現場や港湾の日払い仕事では、日雇特例被保険者手帳に健康保険印紙が貼られていく。あの切手のような紙が、あなた自身ではなく、あなたの家族が病院にかかれるかどうかを先に決めている。140条は、日雇特例被保険者の被扶養者が受給資格者票を保険医療機関や保険薬局に提出して診療を受けたとき、家族療養費を支給すると定める。押さえるべき点は三つ。第一に、支給を受けるのは日雇特例被保険者本人であり、家族ではない。窓口が3割負担で済むのは現物給付として処理される結果にすぎず、法的な受給権者はあなただ。第二に、受給資格者票は印紙保険料の納付実績を保険者が確認して初めて手元に来る。実績が足りなければ票が出ず、家族は窓口で全額を払う。第三に、129条4項が準用されるため、同一の傷病について給付を受けられる期間には上限がある。一般の被保険者の家族療養費(110条)には存在しない時限装置が、ここには埋め込まれている。
健康保険法140条は、日雇特例被保険者の被扶養者に係る家族療養費を定める規定である。被扶養者が受給資格者票を保険医療機関等に提出して療養を受けた場合に、療養に要した費用について日雇特例被保険者に対して家族療養費が支給される。一般被保険者の家族療養費(110条)に対する第5章の特例として位置づけられる。
健康保険の適用事業所に日々雇い入れられる人や、2か月以内の期間を定めて使用される人などで、第5章の特例が適用される被保険者です。一般の被保険者とは給付の仕組みが一部異なります。
保険者(全国健康保険協会)が印紙保険料の納付実績を確認して交付します。日雇特例被保険者手帳への印紙貼付が前提となるため、就労実績が足りないと交付を受けられません。
受給資格者票を提出して受診すれば140条1項の家族療養費として窓口負担のみで済みます。提出できなかった場合は132条準用の療養費となり、一旦全額を立て替えて事後請求する形になります。
高齢者の医療の確保に関する法律により後期高齢者医療制度の被保険者となり、被扶養者から外れます。その結果、健康保険法140条の家族療養費の対象ではなくなります。
日雇特例被保険者とその被扶養者は国民健康保険法6条の適用除外との関係で扱いが分かれ、市区町村の窓口で受け付けられない場面があります。切替前に必ず保険者へ確認してください。
保険給付を受ける権利は2年で時効消滅します(健康保険法193条1項)。療養費として請求する場合の起算点は、その費用を支払った日の翌日とされています。
労働者の納付実績が積み上がらず、その家族が受給資格者票を提出できなくなります。事業主には印紙保険料の納付義務があり、怠れば追徴や罰則の対象となり得ます。
健康保険法3条7項の被扶養者の定義に従い、主として被保険者に生計を維持される配偶者・子・父母などが対象です。生計維持の認定は保険者が行います。
日雇特例被保険者の被扶養者の場合、必要なのは受給資格者票です(140条1項)。これを保険医療機関または保険薬局に提出することが家族療養費の支給要件そのものになっています。業界裏話ヒント:この票は印紙の納付実績を保険者が確認して交付するもので、実績は月ごとに判定されます。「去年もらったから大丈夫」ではなく、受診する月に有効な状態かを事前に確認する運用が要ります(最新の運用をご確認ください)
家族療養費は療養に要した費用から一部負担金相当額を控除した額として支給され、129条5項の準用により一般の被保険者と同じ負担区分が働きます。義務教育就学前や70歳以上では区分が変わります。業界裏話ヒント:窓口が3割で済むのは現物給付として処理された結果であり、法的な受給権者は家族ではなく被保険者本人です。離婚や別居で家計が分かれた後、誰が請求権を持つかで揉めるのはこの構造が原因です(最新の改正状況をご確認ください)
同一の疾病または負傷およびこれにより発した疾病については、初めて給付を受けた日から1年(厚生労働大臣が指定する結核性疾病は5年)で給付期間の上限に達します。140条2項が129条4項を準用しているためです。業界裏話ヒント:一般の被保険者の家族療養費(110条)にこの制限はありません。つまり期限までに常用雇用へ移って一般被保険者になれば、同じ治療が制限のない枠に乗り換わる。治療計画より先に、雇用形態の話をする価値がある局面です
あります。健康保険法145条の特別療養費です。受給資格の要件をまだ満たせない日雇特例被保険者について、特別療養費受給票の交付を受ければ、被扶養者分も含めて療養の費用が支給されます。業界裏話ヒント:この票は申請しなければ出ません。待っていても郵送されてこないため、制度の存在を知らない人ほど無保険と同じ状態で数か月を過ごすことになります。入職した週に手続きするのが最善手です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用される被保険者 | 140条:日雇特例被保険者の被扶養者 | — |
| 受給のための提示物 | 受給資格者票を保険医療機関・保険薬局に提出 | — |
| 給付期間の上限 | 129条4項準用により同一傷病で1年(指定の結核性疾病は5年) | — |
| 票を出せなかった場合 | 2項が準用する132条により療養費として事後請求 | — |
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