要点健康保険法39条により、被保険者資格の取得・喪失は保険者等の確認によって効力を生ずる。確認は事業主の届出、本人の請求、職権のいずれでも行われる。任意継続被保険者は対象外。
Q · 入社したのに保険証が届きません。私はまだ健康保険に入っていないのですか?
法律上はまだです。ただし確認の効力は取得日に遡ります
健康保険法39条により、被保険者資格は保険者等の確認によって効力を生じます。会社が資格取得届(48条)を出していなければ、毎日出社していても法律上はまだ被保険者ではありません。ただし確認の効力は資格取得の事実があった日に遡るため、後に保険証が届けば、その間の医療費は療養費支給申請(87条)で7割相当を回収できます。会社が動かない場合、本人が保険者等へ直接確認を請求できます(51条1項)。
入社日から保険証が届くまでの一か月、あなたは病院に行きづらい。その理由は事務処理の遅さではなく、この条文にある。健康保険の被保険者資格は、取得も喪失も、保険者等(協会けんぽなら厚生労働大臣、実務の窓口は日本年金機構の年金事務所。組合健保なら当該健康保険組合)が「確認」して初めて効力を生ずる。会社が資格取得届を出さなければ、毎日出社していても法律上の被保険者にはならない。ここで多くの人が知らないことが二つある。第一に、確認は事業主の届出だけが入口ではなく、保険者等の職権でも行われる(2項)。第二に、被保険者本人が保険者等に確認を直接請求できる(51条1項)。会社が握っている鍵だと思っていたものは、あなたの手にも一本ある。しかも確認は行政処分だから、拒まれれば社会保険審査官に審査請求という次の手が残っている。
健康保険法39条は、被保険者資格の得喪の効力発生要件を定める規定である。資格の取得及び喪失は、保険者等の確認によって初めて効力を生ずる。確認は、事業主の届出、被保険者等の請求、又は職権により行われる。ただし、36条4号に該当することによる資格喪失並びに任意継続被保険者の資格の取得及び喪失は、確認を要しない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
健康保険の被保険者になる・やめるという効力を、保険者等が公権的に確定する行為です。健康保険法39条1項が根拠で、確認がなければ法律上の効力は生じません。
実際に適用事業所に使用されるに至った日です。確認の効力はその日に遡るため、届出が遅れても取得日そのものが後ろにずれるわけではありません。
実務上の限界は2年です。保険料を徴収する権利も保険給付を受ける権利も2年で時効となるため(健康保険法193条)、それ以前の期間は事実が認められても回復しません。
協会けんぽ加入なら管轄の年金事務所(厚生労働大臣宛)、組合健保なら当該健康保険組合です。労働基準監督署は健康保険資格の所管ではありません。
認められません。39条1項ただし書が任意継続被保険者の資格得喪を確認の対象から外しているため、資格喪失日から20日以内の申出(37条1項)が事実上の絶対期限です。
後日「資格喪失後の受診」として、保険者から7割相当分の返還を求められます。使えてしまったことと権利があったことは別問題です。
社会保険審査官へ審査請求できます(健康保険法189条)。期限は処分を知った日の翌日から3か月です。訴訟は決定を経た後でなければ提起できません(192条)。
多くはシステム障害ではなく、事業主の届出と保険者等の確認がまだ完了していないためです。オンライン資格確認の裏側で動いているのが39条の確認です。
窓口では一旦10割払うことになるが、確認の効力は資格取得日に遡るので、保険証を受け取った後に療養費支給申請(健康保険法87条)をすれば7割相当が戻る。領収書は原本を保管すること。業界裏話ヒント:受診したその日に窓口で「健康保険の加入手続中」と申し出れば、同じ月内に保険証を持参する条件で請求を保留してくれる医療機関が多い。月をまたぐと10割精算になり、申請と還付で数か月待ちになる
健康保険の資格は労働基準監督署の所管ではない。協会けんぽなら管轄の年金事務所、組合健保なら健康保険組合に対し、健康保険法51条1項の確認請求を出す。事実がないと判断されれば却下決定が出るので、それを社会保険審査官への審査請求で争える(189条)。業界裏話ヒント:口頭の相談は処分を生まないので争う土俵にすら乗らない。書面に「確認請求」と明記して提出した瞬間、初めて行政の応答義務が発生する
市区町村は原則として健康保険資格喪失証明書を求めるが、会社が出さない場合は年金事務所に事情を伝え、職権による確認(39条2項)や資格喪失を証する書類の発行を求める道がある。業界裏話ヒント:多くの市区町村は、離職票・退職証明書・年金事務所発行の確認書類でも受け付ける運用をしている。窓口で「証明書がないと無理」と言われたら、代替書類で受理できないかを名指しで聞き直す。国保の届出は原則14日以内だが、遅れても遡って加入扱いになるので、諦めて放置するのが一番損をする
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 誰が動く規定か | 39条:保険者等が「確認」する(効力発生の要件そのもの) | — |
| 怠ったときの効果 | 確認がなければ資格得喪の効力が生じない(給付も受けられない) | — |
| 行政上の性質 | 行政処分。行政手続法第3章は原則不適用だが12条・14条は適用(3項) | — |
| 争う手段 | 社会保険審査官への審査請求(189条)→ 決定後に訴訟(192条) | — |
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