要点健康保険法 89 条は、指定訪問看護事業者の指定を事業所ごとに行うと定め、申請者が法人等でない等 8 つの欠格事由に当たれば指定できない。介護保険の指定があればみなし指定となる。
Q · 看護師が自分ひとりで訪問看護ステーションを開設して、健康保険の指定を受けられますか?
原則できません。指定を受けられるのは法人等に限られます。
健康保険法 89 条 4 項 1 号は、指定の相手方を地方公共団体、医療法人、社会福祉法人その他厚生労働大臣が定める者に限定しており、個人事業のままでは指定訪問看護事業者になれません。ただし「厚生労働大臣が定める者」には株式会社・合同会社・NPO 法人等も含まれるため、法人を設立すれば開設は可能です。あわせて同項 2 号・3 号の人員および運営基準、4 号の指定取消しから 5 年、7 号の社会保険料の滞納など、計 8 号の欠格事由をすべてクリアする必要があります。
訪問看護ステーションを開くとき、多くの人が最初につまずくのは資金でも人材でもなく、法人格である。4項1号は、指定の相手方を地方公共団体、医療法人、社会福祉法人その他厚生労働大臣が定める者に限る。看護師としてどれだけ腕が立っても、個人事業のままでは指定訪問看護事業者になれない。もう一つの盲点が2項だ。介護保険法の指定居宅サービス事業者(訪問看護)の指定を受けた瞬間、健康保険法上の指定も受けたとみなされる。申請していないのに、である。医療保険の訪問看護をやらないなら、厚生労働省令の定めにより別段の申出が要る。そして3項。介護保険側の指定が取り消されても、みなされた健保法上の指定は自動では消えない。入口は連動し、出口は連動しない。その非対称を知っているかどうかで、処分通知が届いた日の初動が変わる。
健康保険法 89 条は、指定訪問看護事業者の指定手続と欠格事由を定める規定である。指定は訪問看護事業所ごとに申請により行われ、申請者が法人等でない場合や人員・運営基準を満たさない場合など 8 号の事由に該当するときは指定をしてはならない。介護保険法上の指定があったときは、別段の申出がない限り本法の指定を受けたものとみなされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
健康保険法 88 条 1 項の指定を受け、医療保険の訪問看護療養費の対象となる訪問看護を提供できる事業者です。指定は 89 条 1 項により訪問看護事業所ごとに行われます。
健康保険法 89 条 1 項は厚生労働大臣の指定と定め、申請は厚生労働省令で定めるところにより訪問看護事業所ごとに行います。実務上の窓口は地方厚生局の担当課となります。
本条は指定の有効期間を定めていません。ただし介護保険法上の指定には更新制があり、みなし指定を利用している場合は介護保険側の更新管理が事実上の生命線になります。
89 条 4 項 4 号により、指定を取り消された者は取消しの日から 5 年を経過するまで指定を受けられません。法人を作り直しても 8 号の「著しく不適当」で捕捉される余地があります。
89 条 4 項 2 号により、看護師その他従業者の知識・技能および人員が 92 条 1 項の厚生労働省令で定める基準・員数を満たさないときは、指定をしてはならないとされます。
株式譲渡なら指定は法人に残りますが、事業譲渡では承継されず、譲受法人が 89 条 4 項の審査を一から受け直します。買収スキームの選択が指定の存否を左右します。
89 条 4 項 6 号により、拘禁刑以上の刑に処せられ、執行を終わりまたは執行を受けることがなくなるまでの者は指定を受けられません。5 号は保健医療関係法令の罰金刑を対象とします。
できます。指定拒否は行政処分であり、行政不服審査法による審査請求または行政事件訴訟法による取消訴訟が可能です。まず行政手続法 8 条により理由の書面提示を求めるのが初動です。
開けません。89条4項1号が、指定の相手方を地方公共団体、医療法人、社会福祉法人その他厚生労働大臣が定める者に限っているためです。ただし「厚生労働大臣が定める者」には株式会社や合同会社、NPO法人も含まれ、営利法人での開設は可能です。業界裏話ヒント:病院・診療所は医療法上、営利法人の開設許可が事実上下りない。訪問看護ステーションはその例外で、看護職が自分の会社で医療サービスを提供できる数少ないルートです
本当です。89条2項により、介護保険法41条1項の指定居宅サービス事業者などの指定を受けた時点で、健康保険法88条1項の指定訪問看護事業者の指定を受けたとみなされます。不要なら厚生労働省令の定めにより別段の申出ができます。業界裏話ヒント:みなし指定を残すと、92条の人員・運営基準の適用も報告・立入検査の対象も同時に付いてくる。「医療保険はやらないから関係ない」ではなく、義務の側は先に発生しています
条文上は終わりません。89条3項が、介護保険法上の指定の失効・取消し・効力停止は、みなし指定の効力に影響を及ぼさないと明記しています。もっとも健康保険法側でも別途取消しが行われうる点は前提です。業界裏話ヒント:この非連動を知らずに一括で廃止届を出す事業者がいる。健保法側の処分は別の手続で、別に聴聞の機会がある。まず処分通知の根拠条文がどちらの法律かを確認するのが初動です
「ちょっと」の中身次第です。89条4項7号の要件は、申請日の前日までに滞納処分を受け、かつその日から正当な理由なく3か月以上、処分後に納期限が来た社会保険料の全てを引き続き滞納していること。単なる納付遅れとは別物です。業界裏話ヒント:条文が「全てを引き続き滞納」と書いている以上、一部でも納付されていれば形式要件は外れる。年金事務所と分割納付を取り決めて履行していれば「正当な理由」側の材料にもなります
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| 条文が担う役割 | 健保法 89 条:指定の申請単位・みなし指定・8 号の欠格事由(入口の門番) | — |
| 作用するタイミング | 指定申請時(申請日の前日基準で欠格事由を判定) | — |
| 違反・不適合の効果 | 指定をしてはならない(申請の拒否)/4 号該当なら 5 年間の再申請不可 | — |
| 介護保険との関係 | 2 項で入口が連動(みなし指定)、3 項で出口は非連動 | — |
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