指定訪問看護事業者及び当該指定に係る訪問看護事業所の看護師その他の従業者は、指定訪問看護に関し、厚生労働大臣の指導を受けなければならない。
要点健康保険法91条は、指定訪問看護事業者と事業所の看護師その他の従業者に、厚生労働大臣の指導を受ける義務を課す規定。罰則はないが、応じなければ94条の監査、95条の指定取消へ進む。
Q · 訪問看護の個別指導って、忙しかったら断れるんですか?
罰則はないが、断った先に監査と指定取消が待っている
健康保険法91条は、指定訪問看護事業者だけでなく、訪問看護事業所の看護師その他の従業者にも、指定訪問看護に関して厚生労働大臣の指導を受けることを義務づけています。これは行政指導であり、拒否そのものへの罰則は条文上ありません。しかし正当な理由なく応じなければ、第94条に基づく報告徴収・立入検査(監査)へ移行し、不正が確認されれば第95条の指定取消、訪問看護療養費の遡及返還、さらに第58条の加算金へとつながります。
「厚生労働大臣の指導」という見出しを、訪問看護ステーションの管理者は年一回の講習会くらいに考えている。だが条文の名宛人をよく見てほしい。「指定訪問看護事業者及び当該指定に係る訪問看護事業所の看護師その他の従業者」。法人だけでなく、現場で記録を書いているあなた個人が直接この義務の名宛人になっている。しかもこの指導は行政指導(役所が相手を従わせる強制力を持たない働きかけ)であるため罰則がない一方、正当な理由なく応じなければ第94条の監査へ移り、監査で不正が確認されれば第95条の指定取消と、訪問看護療養費の遡及返還に第58条の加算金が乗る。指導は処分ではないから、その場で取消訴訟を起こして止めることは難しい。争いにくい手続の先に、事業所の生死を決める処分が並んでいる。あなたが本当に守るべきは指導の場そのものではなく、その場に出す記録の質である。
健康保険法第91条は、指定訪問看護に関する厚生労働大臣の指導について定める規定である。名宛人は指定訪問看護事業者に限られず、当該指定に係る訪問看護事業所の看護師その他の従業者を含む。罰則を伴わない行政指導であり、実務上は集団指導と個別指導の類型で運用される。第94条の報告徴収・立入検査および第95条の指定取消の前段に位置づけられる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
健康保険の訪問看護療養費の対象となる訪問看護を提供するため、厚生労働大臣の指定を受けた事業者です。指定を受けた事業所の看護師その他の従業者も、健康保険法91条の指導の名宛人に含まれます。
集団指導は新規指定時や制度改正時に多数の事業所を集めて制度を周知するもの、個別指導は特定の事業所を対象に利用者ごとの記録を確認するものです。個別指導が中断された時点で、監査への移行が視野に入ります。
通知記載の対象期間・対象利用者・持参書類を一覧化し、主治医の指示書、訪問看護計画書、報告書、訪問看護記録書の四点の日付整合を全件確認します。誤りは隠さず、是正内容とともに当日自ら提出します。
実務では数か月分では収まらず、複数年に遡ることがあります。偽りその他不正の行為と認定されれば、健康保険法58条により返還額に加算金が上乗せされます。対象範囲と算定根拠の書面提示を求めてから判断してください。
健康保険法95条による指定取消を受けると訪問看護療養費の請求ができなくなり、一定期間は再指定を受けられません。事業の一時停止ではなく終了に近い結果となり、介護保険側の指定にも影響が及びます。
指定訪問看護の運営基準では、訪問看護記録書等は完結の日から2年間の保存が求められます。個別指導では保存中の記録が確認対象になるため、保存年限内の記録の整合性が実質的な結論を左右します(最新の基準をご確認ください)。
健康保険法91条の名宛人は事業者だけでなく看護師その他の従業者を含みます。さらに94条は「看護師等であった者」も報告や出頭の対象としうるため、退職後に前職の監査について説明を求められることがあります。
加入する保険者(協会けんぽ・健康保険組合)と、地方厚生局の都道府県事務所の両方が窓口です。匿名でも受け付けられ、外部からの情報提供は個別指導の選定理由になります。記録と医療費通知の食い違いを日付単位で残すと有効です。
条文上、指導拒否そのものへの罰則はない。だが第94条の報告徴収や立入検査は拒めば別に不利益が及び、指導への非協力は第95条の指定取消の判断材料にもなる。業界裏話ヒント:実務で通るのは「拒否」ではなく「日程変更の申し入れ」である。理由を書面で示して延期を求めた記録は残るが、無視して欠席した記録は最悪の形で残る
同席を一律に禁じる法令上の根拠はなく、実務上、弁護士や社会保険労務士の帯同は行われている。ただし同席者の発言範囲や録音の可否については実務上、解釈が分かれている。業界裏話ヒント:心証を悪くするのは同席者の存在ではなく、事前連絡なしに当日連れて行くこと。数日前に文書で伝えておくだけで、扱いはまったく変わる
指導は本条に基づく行政指導で、目的は制度の周知と是正であり、集団指導と個別指導がある。監査は第94条に基づく調査権限の行使で、不正または著しい不当が疑われる場合に行われ、第95条の指定取消に直結する。業界裏話ヒント:個別指導が中断された時点で、監査への移行が視野に入っていると考えてよい。中断は「今日は時間切れ」の意味ではない
実務上の選定理由は主に、請求点数が同種事業所より高い、過去の指導で再指導とされた、新規指定から一定期間が経過した、そして外部からの情報提供である。業界裏話ヒント:情報提供の発信源は、退職した従業者と利用者家族が圧倒的に多い。労務トラブルで人が辞めた数か月後に通知が届くのは、偶然ではないことがある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 名宛人 | 健保法91条:指定訪問看護事業者+事業所の看護師その他の従業者 | — |
| 行為の性質 | 行政指導(罰則なし、原則として処分性なし) | — |
| 拒否した場合 | 拒否自体への罰則はないが、94条の監査と95条の判断材料になる | — |
| 争う手段 | 処分性がなく審査請求・取消訴訟は原則不可、対応は事前準備が中心 | — |
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