要点手形法34条は、一覧払の為替手形を振出日から1年内に支払のため呈示すべきと定める。この期間を過ぎると裏書人や振出人への遡求権を失う。
Q · 一覧払手形って、いつまでに銀行へ持ち込めばいいの?
原則として振出日から1年以内に呈示が必要です
手形法34条により、一覧払の為替手形は振出日から1年内に支払のため呈示しなければなりません。この期間を過ぎると、手形そのものが無効になるわけではありませんが、裏書人や振出人への遡求権を失います(手形法53条)。引受人や約束手形の振出人など主たる債務者への権利は満期から3年の時効まで残ります。なお振出人はこの1年を伸長・短縮でき、裏書人は短縮のみできるため、券面の文言を必ず確認する必要があります。
取引先から受け取った手形に「一覧払」と書かれていたら、あなたの手元で見えない時限装置が動き出している。一覧払の為替手形は、相手に見せた(呈示した)その日が満期になり、その場で支払を受けられる。便利に見える。だが手形法34条はこう続ける。振出日から1年以内に支払のため呈示しなければならない、と。この1年を過ぎると何が起きるか。手形そのものが無効になるわけではないが、裏書人や振出人に対する遡求権(払ってくれなければ前の人たちに請求できる権利、手形法53条)を失う。つまり「いつでも換金できるから」と引き出しに寝かせた手形が、1年後には主たる債務者一人にしか請求できない紙に変わる。さらに振出人はこの1年を延ばすことも縮めることもでき、裏書人は縮めることだけができる。券面の小さな文字に、あなたの請求権の寿命が書き込まれている。
手形法34条は一覧払為替手形の支払呈示を定める規定であり、当該手形は呈示があった時に支払うべきものとし、振出日から1年内に支払のための呈示を要する。振出人はこの期間を伸長・短縮でき、裏書人は短縮のみできる。第2項により一定期日前の呈示を禁ずる定めも可能で、その場合は当該期日から呈示期間が起算される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
呈示した日を満期として支払を受ける手形です。満期日が券面に書かれておらず、所持人が呈示したその日に支払を請求できます。利息文句を付けられるのもこの類型の特徴です。
裏書人・振出人への遡求権を失います(手形法53条)。ただし手形が無効になるわけではなく、引受人や約束手形の振出人への権利は満期から3年の時効まで残ります。
主たる債務者が支払わないとき、裏書人や振出人など前の署名者に支払を請求できる権利です。呈示期間内に呈示しないと、この権利が失われます。
為替手形は振出人が第三者(支払人)に支払を委託する三者構造、約束手形は振出人自身が支払を約束する二者構造です。34条は77条により約束手形にも準用されます。
できます。振出人は1年を伸長も短縮もでき、裏書人は短縮のみできます。券面に「振出日より6か月内」などと書かれていれば、その期間が優先します。
一覧払と一覧後定期払の手形にのみ利息文句を付けられます(手形法5条)。確定日払手形に利息を書いても無効です。一覧払の1年ルールは利息付き手形にセットで付いてきます。
紙の手形に代わる電子的な金銭債権です。紙の約束手形は段階的に廃止の方向へ進んでいますが、呈示・遡求という発想は電子の世界にも引き継がれています。
引受人・約束手形振出人への請求は満期から3年、所持人の遡求権は拒絶証書日付等から1年、再遡求は6か月です(手形法70条)。呈示期間とは別の制度です。
いいえ、振出日から1年という呈示期間があります(手形法34条1項)。これを過ぎると裏書人や振出人への遡求権を失います。業界裏話ヒント:失うのは「遡求権」であって手形上の権利全部ではない。為替手形が引受されていれば引受人へは満期から3年請求でき、約束手形なら振出人へ請求が残る。引受の有無で結末がまるで違うので、まず引受欄を確認する
完全な無価値ではありません。主たる債務者(為替手形なら引受人、約束手形なら振出人)への権利は満期から3年の時効まで残ります(手形法70条)。期間経過で失うのは遡求義務者への遡求権です(同53条)。業界裏話ヒント:実務では「もう期限切れだから諦める」と言われがちだが、主たる債務者に資力があれば回収余地は十分残る。諦める前に誰が主たる債務者かを確認するのが分かれ目
振出日は手形要件です(手形法1条・2条)。一覧払では振出日が呈示期間1年の起算点なので、空欄のままだと期間の始点が定まりません。白地手形として後から補充できる場合もありますが、放置は危険です。業界裏話ヒント:白地補充権をいつまでに行使できるかでもめやすい。受け取った時点で振出人に補充してもらうか、補充の合意内容を書面で残しておくと、後の紛争を一通の確認で防げる
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|---|---|---|
| 適用される期間制度 | 34条:支払呈示期間(振出日から原則1年) | — |
| 期間経過の効果 | 裏書人・振出人への遡求権を喪失(53条) | — |
| 当事者による期間の調整 | 振出人は伸長・短縮可、裏書人は短縮のみ可 | — |
| 関連条文(利息) | 5条:一覧払・一覧後定期払のみ利息文句が有効 | — |
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