労働関係の当事者は、互に労働関係を適正化するやうに、労働協約中に、常に労働関係の調整を図るための正規の機関の設置及びその運営に関する事項を定めるやうに、且つ労働争議が発生したときは、誠意をもつて自主的にこれを解決するやうに、特に努力しなければならない。
要点労働関係調整法 2 条は、労使当事者に労働関係の適正化と争議の誠意ある自主的解決を求める努力義務規定。罰則はないが、誠意の欠如は不当労働行為の評価に影響する。
Q · うちは小さい会社ですが、組合から団体交渉を申し込まれたら必ず応じないといけませんか?
罰則はないが、誠意の欠如は不当労働行為と連動する努力義務
労働関係調整法 2 条は、労使当事者に対し、労働関係の適正化、労働協約への常設調整機関の設置、そして争議発生時の誠意ある自主的解決という三つの努力義務を課します。条文自体に罰則はありませんが、団体交渉を理由なく拒んだり誠意を欠いたりすると、労働組合法 7 条の不当労働行為(団交拒否・不誠実団交)として労働委員会の救済命令の対象になりえます。まず当事者が誠意をもって解決を図ることが原則で、斡旋・調停・仲裁はその後段の補助手続です。
あなたが小さな会社の経営者で、ある日組合から団体交渉を申し込まれたとする。面倒だからと先延ばしにする。その瞬間、あなたは労働関係調整法 第2条が定めた「自主的解決の努力義務」を踏み外している。この条文は、労使の当事者に三つの努力を課す。日頃から労働関係を適正に保つこと、労働協約の中に紛争を常時調整する常設機関を設けること、そして争議が起きたら誠意をもって自分たちで解決すること。罰則のない努力義務だと侮ってはいけない。日本の労働紛争解決は何段もの階段になっていて、その一段目が当事者の自主解決、二段目以降に労働委員会の斡旋・調停・仲裁が控える。一段目を飛ばして上の段に駆け上がった側は、後の手続で必ず「誠意を欠いた」と評価される。あなたが知っておくべきは、この一段目をどう踏むかで、紛争全体の主導権が決まるという構造だ。
労働関係調整法 2 条は、労使当事者の自主的解決の責務を定める規定である。労働関係の適正化、労働協約への常設調整機関の設置・運営、争議発生時の誠意ある自主解決という三つの努力義務を課し、労働委員会による斡旋・調停・仲裁という公的手続の前段に位置づけられる訓示規定として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労働争議の予防と解決のため、労働委員会による斡旋・調停・仲裁の手続を定めた法律です。昭和 21 年(1946 年)に制定され、労働組合法・労働基準法と並ぶ労働三法の一つです。
まず当事者の自主交渉、次に労働委員会の斡旋、調停、仲裁という順に進みます。労働関係調整法 2 条が一段目の自主解決を、10 条以下が公的手続を定めています。
斡旋は斡旋員が話し合いを仲介する緩やかな手続、調停は調停案を提示する手続、仲裁は仲裁裁定に労働協約と同一の拘束力が生じる最も強い手続です。
申入れと相手の対応を日付つきで記録し、労働協約の苦情処理機関や労働委員会の斡旋を活用します。悪質なら労働組合法 7 条の不当労働行為救済も申し立てられます。
当事者の一方または双方が、管轄の都道府県労働委員会(または中央労働委員会)に申請します。書式は各労働委員会のサイトで入手でき、費用はかかりません。
電気・運輸・医療などの公益事業では、争議行為の少なくとも 10 日前までに労働委員会と厚生労働大臣または都道府県知事へ予告が必要です(労働関係調整法 37 条)。
争議行為が国民生活を著しく害するおそれがあるとき内閣総理大臣が決定する制度で、公表の日から 50 日間は争議行為を行えません(労働関係調整法 38 条)。
団交拒否・不誠実団交、組合員への不利益取扱い、組合運営への支配介入などをいい、労働組合法 7 条が禁止し、労働委員会が救済命令を出します。
第2条そのものに罰則はない、典型的な努力義務(訓示規定)である。だが誠意を欠いて団交を拒む使用者は、労働組合法 7条の不当労働行為(団交拒否、不誠実団交)に問われ、労働委員会の救済命令の対象になる。業界裏話ヒント:労働委員会は救済の判断で「当事者が自主解決にどれだけ誠意を尽くしたか」を心証形成の柱に据える。第2条は罰則の有無だけ見ると無力に見えるが、別ルートで効いてくる
労使協議会や苦情処理委員会のように、紛争を平時から調整する常設の機関を指す。法律上の強制ではなく努力義務だが、設けている企業は紛争が長期化・激化しにくい。業界裏話ヒント:労使関係が安定している大企業の裏には、ほぼ必ずこの常設協議機関がある。組合側も協約交渉の場でこの機関の設置を求められる立場にあり、待ちの姿勢でいる必要はない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 紛争解決の段階 | 2 条:一段目の当事者による自主的解決 | — |
| 主体 | 労使の当事者自身 | — |
| 法的強制力 | 努力義務(訓示規定)、罰則なし | — |
| 怠った場合の不利益 | 不当労働行為(労組法 7 条)の評価に連動 | — |
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