この法律は、労働関係の当事者が、直接の協議又は団体交渉によつて、労働条件その他労働関係に関する事項を定め、又は労働関係に関する主張の不一致を調整することを妨げるものでないとともに、又、労働関係の当事者が、かかる努力をする責務を免除するものではない。
要点労働関係調整法 4 条は、公的な調整手続を設けても、当事者が直接協議や団体交渉で自主的に解決する自由を妨げず、その努力をする責務も免除しないと定める規定である。
Q · 団体交渉がもめたら、すぐ労働委員会に丸投げしていいの?
原則は当事者の自主交渉が本線、労働委員会は安全網です
労働関係調整法 4 条によれば、本法が斡旋・調停などの公的手続を設けても、当事者が直接協議や団体交渉で労働条件を定め主張の不一致を調整する自由は妨げられず、しかも自主的に解決する努力の責務は免除されません。つまり公式手続は本線ではなく安全網であり、決める主役は最後まで労使自身です。自主交渉の努力を尽くさずに労働委員会へ駆け込めば、委員会が当事者を交渉のテーブルへ押し返すこともあります。
会社と労働組合が賃上げや解雇でもめている。交渉は平行線、誰かが「もう労働委員会に持っていこう」と言い出す。ここで多くの人が誤解している。労働委員会の斡旋・調停・仲裁は、当事者同士の解決に取って代わるものではない。労働関係調整法 4 条は、この法律が公式の調整手続を用意したからといって、当事者が直接の協議や団体交渉で自分たちの労働条件を決め、主張の対立を調整する自由を妨げるものではない、と明言する。それどころか、そうした自主解決の努力をする「責務」まで当事者に残している。つまり公式手続は本線ではなく安全網だ。あなたが自主交渉の努力を尽くさずに労働委員会へ駆け込めば、委員会自身があなたを交渉のテーブルへ押し返すことがある。決める主役は、最初から最後まであなたたち労使自身である。
労働関係調整法 4 条は、労働争議における自主的解決尊重の原則を定める規定である。本法が斡旋・調停・仲裁などの公的調整手続を設けても、当事者が直接協議や団体交渉によって労働条件を定め、主張の不一致を調整する自由は妨げられず、かつ当事者にはその自主的解決へ努力する責務が残る旨を明文化する。公的手続は自治の補完装置として位置づけられる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労働争議について、当事者の自主的解決の自由を本法が妨げず、かつ自主解決へ努力する責務を免除しないと定める原則規定です。公的手続は自治の安全網と位置づけられます。
斡旋は斡旋員が双方の主張を取り持ち歩み寄りを促す柔らかい手続、調停は調停委員会が調停案を提示する手続です。いずれも当事者の合意形成を助けるもので、強制力ある判断ではありません。
まず直接協議や団体交渉を誠実に尽くし、その経過を議事録化して記録することです。自主交渉を尽くした記録は、その後の斡旋・調停や不当労働行為救済を有利に進めます。
行き詰まりが見えた段階で労働委員会の斡旋を申請するのが有効です。自主交渉を尽くした議事録を添えれば、第三者があなた側に正当性ありとの前提で動き出します。
調停案に拘束力はなく、受諾するかは当事者の自由です。仲裁(労調法 29 条以下)に付した場合のみ、仲裁裁定が労働協約と同一の効力を持ちます。
無視できません。正当な理由のない団交拒否は労働組合法 7 条の不当労働行為で違法です。4 条の自主解決責務も誠実な交渉努力を当事者に求めています。
労働組合法は団結権・団体交渉権の保障や不当労働行為を規律し、労働関係調整法は争議の予防・解決と斡旋・調停・仲裁の手続を定めます。4 条は両者をつなぐ自主解決の原則です。
公益事業では争議行為の 10 日前までに労働委員会と厚生労働大臣等へ予告が必要です(労調法 37 条)。4 条はその手続の中でも自主交渉の努力を当事者に残しています。
斡旋・調停は基本的に当事者の合意を助ける手続で、判決のように強制力ある結論を出すものではありません。結論を委ねるなら仲裁(労調法 29 条以下)ですが、これは原則として双方の同意が前提。4 条が示すとおり、決めるのはあくまで当事者です。業界裏話ヒント:調停案には拘束力がないため、現場では「調停案を蹴る」ことも戦略になる。蹴った後の世論やストの圧力を読んで動く労使は少なくない。
正当な理由のない団交拒否は労働組合法 7 条 2 号の不当労働行為で、違法です。4 条の自主解決の責務も、当事者に誠実な交渉努力を求めています。労働委員会に救済を申し立てれば団交応諾命令が出る可能性があります。業界裏話ヒント:「テーブルには着くが中身はゼロ回答」も不誠実団交として違法になりうる。形だけ会えば責務を果たした、とはならない。
できます。社外の合同労組(ユニオン)に加入すれば、たった一人の労働者の問題でも会社は団交に応じる義務を負います。4 条と労組法 6 条が、個人を団体交渉の主体に押し上げます。業界裏話ヒント:会社は「個人の問題は人事面談で」と団交を避けたがるが、組合員である以上それは通らない。ユニオン加入を会社に通知した時点で、適用されるルールが切り替わる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 労調法 4 条:自主的解決の自由を妨げず、努力の責務も免除しない原則 | — |
| 条文の性質 | 自治尊重の宣言的・原則規定 | — |
| 国家関与の度合い | 関与は補助的、当事者が主役 | — |
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