日本国憲法 第16条
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何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 日本国憲法第16条は、日本の日本国憲法に含まれる条文です。
- 日本国憲法第16条の条文原文は「何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別…」で始まります。
- 日本国憲法第16条は第三章 国民の権利及び義務に置かれています。
- 日本国憲法の公布日は昭和21年11月3日です。
- 日本国憲法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 日本国憲法第16条の前の条は日本国憲法第15条です。
- 日本国憲法第16条の次の条は日本国憲法第17条です。
- 日本国憲法第16条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第16条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION - 本サイト収録
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第16条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/321CONSTITUTION/16
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点日本国憲法16条は、何人も損害の救済や法律の改廃などを国家機関に請願する権利を保障する。議会への請願には議員の紹介が必要で、受理側に採択や回答の義務はない。
Q · 署名を何万人分集めれば、国や議会は必ず動いてくれるの?
数ではなく、正式な請願手続を踏むかどうかが決め手です
憲法16条は、損害の救済から法律・条例の制定改廃、公務員の罷免まで、国家機関に直接請願する権利を「何人も」に保障します。ただし国会・地方議会への請願には議員一人の紹介が必要で(国会法79条、地方自治法124条)、ネット署名だけでは法的な請願になりません。受理した側に生じるのは誠実に処理する義務まで(請願法5条)で、採択や回答の義務はありません。さらに請願を理由とする差別待遇は同条後段で禁止されています。
解説
change.org で3万筆の署名を集めたとする。だが、それを国会や地方議会に正式な「請願」として届けるには、議員を一人見つけて紹介者になってもらう必要がある(国会法79条、地方自治法124条)。この一点を知らないまま、多くの署名運動は「議会に声を届けた」つもりで止まっている。憲法16条が保障するのは、損害の救済から、公務員の罷免、法律や条例の制定・廃止・改正まで、国家機関に直接「物申す」権利だ。しかも「何人も」の権利だから、選挙権のない外国人でも未成年でも行使できる。ただし、ここを誤解してはいけない。請願された側に生じるのは「受理して誠実に処理する」義務(請願法5条)までで、採択する義務も、理由を付けて回答する義務もない。受け取ってはくれるが、動くとは限らない。それでも条文の後段には強力な盾がある。請願したことを理由に、いかなる差別待遇も受けない。役所に物申したあなたが報復されないための保険が、ここに埋め込まれている。
法的な位置づけ
日本国憲法16条は請願権を定める規定であり、何人も損害の救済、公務員の罷免、法律・命令・規則の制定・廃止・改正その他の事項について、平穏に国家機関へ請願できる権利を保障する。あわせて、請願をしたことを理由とするいかなる差別待遇も禁止する後段を置く。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.求める事項を一文で明確化する 損害の救済・公務員の罷免・法律や条例の制定改廃のどれを求めるのかを一文に絞る。論点が拡散すると審査の俎上に乗りにくくなるため、請願の趣旨を簡潔に確定させる
- 2.届け先を選ぶ 国会・地方議会への請願は議員の紹介が必須(国会法79条、地方自治法124条)、行政機関への請願は紹介不要。同じ内容でも紹介付きの「請願」か紹介なしの「陳情」かで議会での扱いの重みが変わるため、目的に合う回路を選ぶ
- 3.紹介議員を先に確保する(議会の場合) 署名を集め切ってから議員を探すと請願が宙に浮く。賛同してくれそうな議員を先に一人押さえ、可能なら複数の議員に紹介を依頼して可視化する。順番を逆にしないことが力に変わる鍵
- 4.請願書を作成し提出する 請願の趣旨・理由・請願者の氏名住所・紹介議員署名(議会宛)を備えた請願書を作成し提出する。受理されれば誠実に処理する義務が生じる(請願法5条)。受付番号や受理印を必ず控える
- 5.不利益を受けたら時系列を記録する 請願を理由に許認可の遅延や報復人事などの不利益を受けたら、請願の日付と不利益が始まった日付の前後関係を即座に記録する。両者が近接するほど憲法16条後段違反・国家賠償(17条)の立証に有利
よくある質問 AI による整理
Q1請願権とは何ですか?
国家機関に対し、損害の救済・公務員の罷免・法律や条例の制定改廃などを求められる権利です。憲法16条が根拠で、国籍や年齢を問わず「何人も」行使できます。
Q2請願書はどう書けばいいですか?
求める事項を一文で明確にし、請願の趣旨・理由・請願者の氏名と住所を記載します。議会宛なら紹介議員の署名欄も必要です。様式は提出先の議会事務局で確認できます。
Q3請願はどこに提出するのですか?
国会、地方議会、行政機関などに提出できます。国会・地方議会への請願には議員一人の紹介が必要ですが(国会法79条、地方自治法124条)、行政機関への請願は紹介不要です。
Q4請願に必要な署名は何人分ですか?
憲法16条に最低署名人数の定めはありません。一人でも請願できます。署名数は審査を促す事実上の重みにはなりますが、法的な成立要件ではありません。
Q5請願に費用や手数料はかかりますか?
請願の提出自体に法定の手数料はかかりません。書面作成や郵送の実費程度です。費用を理由に請願を断念する必要はありません。
Q6請願した内容は公開されますか?
議会への請願は会議録や委員会記録を通じて公開されるのが一般的です。氏名等の取り扱いは提出先の運用によるため、事前に事務局へ確認するとよいでしょう。
Q7請願が事実上無視されたらどうすればいい?
請願法5条の誠実処理義務はありますが回答義務はありません。受付番号を控えて進捗を問い合わせる、表現の自由(憲法21条)に基づき公表する、行政不服審査や訴訟へ切り替える方法があります。
Q8請願を理由に不利益な扱いを受けたら違法ですか?
違法です。憲法16条後段は請願を理由とするいかなる差別待遇も禁止します。許認可の遅延や報復人事も対象となり、国家賠償請求(憲法17条)の根拠になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1請願と陳情って、何が違うんですか?
請願は憲法16条・請願法・国会法79条などに根拠を持つ正式な手続で、議会への請願には議員の紹介が必要です。陳情は法的な手続要件がない、より緩やかな要望の伝え方です。実務のポイント:地方議会では、陳情も実務上は請願に準じて委員会で扱われることが多いものの、紹介議員付きの「請願」の方が審査・採決の俎上に乗りやすい傾向があります。本気で議会を動かしたいなら、紹介議員を確保して請願の形にする方が強い
Q2請願したら、お役所は必ず何か対応してくれるんですか?
受理して誠実に処理する義務はありますが(請願法5条)、採択する義務も、結果を理由付きで回答する義務もありません。受け取ってはくれますが、動くとは限らないのが実情です。実務のポイント:回答義務がない以上、「請願しっぱなし」では握りつぶされやすい。提出時に受理印や受付番号を控え、後日その進捗を問い合わせる、複数の議員に紹介を依頼して可視化する、といった「無視させない工夫」をする人ほど結果につながる
Q3外国人や子供でも請願できますか?
できます。憲法16条は「何人も」と定めており、国籍も年齢も問いません。選挙権のない在留外国人や未成年でも、国や自治体に正式に請願できます。実務のポイント:選挙権がないからと政治参加を諦めている外国人住民は多いですが、請願権は数少ない正式な参加回路です。自治体への政策要望を、個人ではなく地域のコミュニティ名で組織的に請願すると、受け止められ方が変わってくる
Q4ネットの署名サイトに署名したら、それで議会に届くんですか?
署名サイトの署名自体は、法律上は憲法16条の「請願」ではなく意思表示にとどまります。議会に法的ルートで届けるには、紹介議員を通じた請願手続が別途必要です(国会法79条、地方自治法124条)。実務のポイント:影響力のある署名運動は、ネット署名で「数」と話題を作りつつ、並行して紹介議員を確保して正式請願に転換しています。二段構えで初めて、世論の数字が議会の手続に乗る
間違えやすい点 AI による整理
- 請願したことで不利益な扱いを受けない、と憲法に書いてあるのを知っている人はいる。だがその盾の本当の射程を知らない。差別待遇の禁止は、表立った懲戒処分だけでなく、許認可をわざと遅らせる、報復的な配置転換をするといった「目に見えにくい仕返し」にも及ぶ。見えにくい報復ほど、この後段が効いてくる
- 「国や役所のやり方に納得できなくても、選挙以外に正式な手段はない」と思い込んでいる。その前提自体が誤りだ。憲法16条は、選挙と選挙のあいだでも、損害の救済から法律・条例の改廃まで、国家に直接請願する常設ルートを保障している。手段がないのではなく、手段を知らなかっただけだ
- 請願すれば国や自治体は対応してくれる、と思いがちだが違う。請願法5条が課すのは「誠実に処理する」義務まで。採択する義務も、理由を付けて回答する義務もない。受け取ってはくれるが、動くとは限らない。この限界を知らずに「請願したのに何も変わらない」と落胆する人は多い
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 保障する権利の内容 | 16条:国家機関に損害救済・公務員罷免・法令改廃などを請願する権利 | 15条:公務員を選定し罷免する国民固有の権利 21条:集会・結社・言論・出版その他の表現の自由 |
| 行使の相手方・場面 | 国会・地方議会・行政機関への正式ルートでの働きかけ | 選挙・国民審査・解職請求など制度を通じた選定罷免 社会一般に向けた意見表明・公表 |
| 相手方に生じる効果 | 受理し誠実に処理する義務まで(請願法5条)、採択・回答義務なし | 選挙結果・審査結果に法的拘束力あり 国家による事前抑制・検閲の禁止(受領義務という構成ではない) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は請願・訴願・訴訟の権利を16条に一体で規定する。請願は別途「請願法」で手続を定める点で日本と類似する。
韓国は26条で文書による請願権を保障し、国家に審査義務を課す。審査義務まで明記する点で日本より一歩踏み込む。
ドイツ基本法17条は単独・共同での請願権を保障し、連邦議会には請願委員会が常設される。請願処理の制度化が手厚い。
米国は第一修正の Petition Clause で政府への請願権を表現の自由と並べて保障する。判例上、報復からの保護が広く展開している。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの住む市で通学路に信号機がなく、子供が毎朝危険にさらされている。市議会に正式な「請願」として提出すれば委員会で審査され、採択されれば市の施策に反映されうる。ただし提出には市議会議員一人の紹介が要る(地方自治法124条)。同じ内容でも、紹介なしの「陳情」として出すか、紹介付きの「請願」として出すかで、議会での扱いの重みが変わる
- もし、あなたの地域の公務員が露骨な職権濫用をしていたら? 憲法16条は、その公務員の罷免を求めて請願する権利を明記している。ただし請願に罷免を強制する力はない。住民投票で決着がつく地方自治法の解職請求(リコール)とは別物で、本気で辞めさせたいのか意思を示したいだけなのかで、選ぶべき回路が違う
- 市役所の窓口対応の改善を請願したら、その後あなたの許認可申請が露骨に遅らされた。これは憲法16条後段が禁じる「差別待遇」にあたりうる。請願したことを理由とする不利益は違憲・違法で、国家賠償請求の対象になる。請願の日付と不利益の日付が近いほど、立証は有利に傾く
- ネット署名で3万筆を集めた。だがそれは法律上の「請願」ではなく、ただの意思表示にすぎない。正式な請願にするには、所定の手続を踏む必要がある
- 在留資格で日本に暮らすあなたは選挙権を持たない。だが請願権は「何人も」の権利で、国籍を問わない。投票できなくても、国や自治体に正式なルートで声を届ける回路は、あなたにも開かれている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 何を求めるか(損害の救済・公務員の罷免・法律や条例の制定改廃)を一文で明確化する2. 届け先を選ぶ。国会・地方議会への請願は議員の紹介が必須(国会法79条、地方自治法124条)、行政機関への請願は紹介不要3. 請願書を作成し提出、受理されれば誠実処理義務が発生する(請願法5条) 4. 請願を理由に許認可の遅延や報復人事などの不利益を受けたら、時系列を記録し、憲法16条後段違反として国家賠償請求を検討する
訴えられた側:1. あなたが公務員・議会事務局など請願を受ける側なら、適法な請願は受理を拒めず、誠実に処理する義務がある(請願法5条)。請願者への報復は憲法16条後段に正面から違反する2. 請願した側で請願が事実上黙殺されたと感じる場合、回答義務まではない点を理解したうえで、表現の自由(憲法21条)に基づく公表や、行政不服審査・訴訟など強制力のある別ルートへの切り替えを検討する
時効(請求できる期限):請願権の行使自体に時効はない。いつでも、何度でも行使できる。ただし、請願を理由とした差別待遇に対する国家賠償請求は、損害および加害者を知った時から原則3年(人の生命または身体を害する場合は5年、民法724条、724条の2)
学説
通説:請願権は損害救済から立法・行政への働きかけまでを含む包括的な権利であり、受理機関には誠実処理義務(請願法5条)が生じるが、採択義務や回答義務までは負わないと解される。後段の差別待遇禁止は、外形的処分のみならず事実上の報復的不利益にも及ぶ。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和21年(1946年) 新設:日本国憲法制定により16条として規定。明治憲法30条の「法律ノ範囲内」での請願権を改め、主体を「何人も」に拡大し、請願を理由とする差別待遇の禁止を明文化した。
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