日本国憲法 第67条
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- 内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。
- 2.衆議院と参議院とが異なつた指名の議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は衆議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、参議院が、指名の議決をしないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 日本国憲法第67条は、日本の日本国憲法に含まれる条文です。
- 日本国憲法第67条の条文原文は「内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。」で始まります。
- 日本国憲法第67条は第五章 内閣に置かれています。
- 日本国憲法の公布日は昭和21年11月3日です。
- 日本国憲法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 日本国憲法第67条の前の条は日本国憲法第66条です。
- 日本国憲法第67条の次の条は日本国憲法第68条です。
- 日本国憲法第67条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第67条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION - 本サイト収録
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第67条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/321CONSTITUTION/67
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点日本国憲法67条は、内閣総理大臣を国会議員の中から国会の議決で指名すると定める。衆参で指名が異なれば、衆議院の議決が優越する。
Q · 総理大臣って、結局だれがどうやって決めているの?
国民は直接選べず、衆院多数派が事実上決めます
総理大臣は国民が直接選ぶのではなく、国会議員の中から国会の議決で指名されます(憲法67条1項)。指名は他のすべての案件に優先します。衆参で指名が分かれ両院協議会でも一致しないとき、又は衆院の指名後10日以内に参院が指名しないときは、衆議院の議決が国会の議決になります(同条2項)。つまり衆議院で過半数の指名票を集められる人物が総理になり、参議院に事実上の拒否権はありません。
解説
テレビで「首班指名選挙」という言葉を聞いても、多くの人は自分と関係ない国会の儀式だと思って流す。だが、その瞬間に決まるのは、向こう数年間この国を動かす人物だ。憲法67条はこう定める。総理大臣は国会議員の中から、国会の議決で指名する。しかも、この指名は他のすべての案件に先立って行う。つまり国会が開かれたら真っ先に総理を決めろ、という強制だ。さらに効いてくるのが2項。衆議院と参議院が違う人を指名し、両院協議会でも一致しなければ、衆議院の議決が国会の議決になる。あなたが衆議院選挙で投じた一票は、議員個人を選んだだけのように見えて、実は誰が総理になるかをほぼ決めている。だから「政権交代」は総選挙で起きる。参議院で与党が負けても、総理は代わらない。この非対称を知っているかどうかで、選挙速報の読み方がまるで変わる。
法的な位置づけ
日本国憲法第67条は、内閣総理大臣の指名手続を定める統治機構規定である。総理大臣は国会議員の中から国会の議決により指名され、その指名は他のすべての案件に先立って行われる。衆参両院で指名が一致しない場合は、衆議院の議決が国会の議決として優越する旨を規定する。
よくある質問 AI による整理
Q1内閣総理大臣の指名とは何ですか?
国会が国会議員の中から総理大臣を選ぶ手続です(憲法67条)。この指名は他のすべての案件に優先して行われ、選挙後の国会で真っ先に決まります。
Q2総理大臣はどうやって決まるのですか?
衆議院で過半数の指名票を集められる人物が総理になります。単独過半数の党があればその党首、なければ連立で過半数を作った側の候補が指名されます。
Q3首班指名選挙はいつ行われますか?
総選挙後の特別国会や、総理辞職後の国会の冒頭で行われます。憲法67条が「他のすべての案件に先立つ」と定めるため、最優先で実施されます。
Q4総理指名で衆議院の優越があるのはなぜですか?
衆議院は任期が短く解散もあり、より新しい民意を反映するとされるためです。政府の長が決まらず空転するのを避ける狙いもあります(憲法67条2項)。
Q5ねじれ国会でも総理は決まりますか?
決まります。参議院が反対しても、両院協議会の不一致または10日経過で衆議院の議決が国会の議決になります。参院に拒否権はありません。
Q6両院協議会とは何ですか?
衆参で議決が異なったとき、各院の代表が意見調整する会議です。総理指名では一致しなくても手続は止まらず、不一致なら衆院の議決が優先します。
Q7総理大臣を国民が直接選べないのはなぜですか?
日本は議院内閣制を採るためです。国民は国会議員を選び、その議員が憲法67条に基づき総理を指名します。一票は議員を経由して総理につながります。
Q8国会議員以外の人が総理大臣になれますか?
なれません。憲法67条1項が「国会議員の中から」と明記しているためです。さらに66条2項により、総理を含む国務大臣は文民でなければなりません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1選挙で勝った党の党首が必ず総理になるんですか?
衆議院で過半数の指名票を得られる人物が総理になります(憲法67条)。単独過半数の党があればその党首ですが、どの党も過半数に届かなければ、連立で過半数を作った側の候補が指名されます。実務のポイント:「第一党イコール総理」とは限りません。1994年の村山政権のように、第一党でない社会党の党首が、連立の組み方次第で総理になった例がある。議席数より「誰と組んで過半数の指名票を集めるか」が勝負を決める
Q2参議院が総理指名に反対したら、総理は決まらないんですか?
決まります。衆参が異なる指名をし、両院協議会でも一致しなければ衆議院の議決が国会の議決になります(憲法67条2項)。さらに衆院の指名後、参院が10日以内に指名しなければ自動的に衆院の決定が確定します。実務のポイント:総理指名の衆院優越は、法律案より強い。法律案なら参院否決を覆すのに衆院の3分の2再可決が要るが、総理指名は単純多数で衆院が勝つ。参院は総理を止める力を持たない。この非対称が日本政治の安定装置になっている
間違えやすい点 AI による整理
- 「総理大臣は国民が直接選んでいる」と思って投票している人がいるが、その問いの立て方自体がずれている。日本は議院内閣制で、国民が選ぶのは国会議員。総理はその議員たちが67条に基づいて指名する。あなたの一票は総理に直接届かず、議員という中継地点を必ず経由する
- 衆議院の優越は知っていても、その威力の射程を見誤っている人が多い。総理指名では、参議院がどれだけ反対しても、両院協議会の不一致か10日経過で衆院の勝ちが確定する。法律案・予算・条約の優越より、総理指名の衆院優越は最も強力で、参院に事実上の拒否権がない
- 「両院協議会を開けば話し合いで決まる」と思われがちだが、実際は協議会で意見が一致しなくても手続きは止まらない。不一致なら自動的に衆院の議決が国会の議決になる。協議会は儀式的な一段階に過ぎず、結論は最初から衆院に傾いている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 衆議院の優越が確定する方式 | 総理指名(67条):両院協議会の不一致、又は10日経過で衆院の議決が国会の議決 | 法律案(59条):参院否決を衆院が3分の2で再可決して成立 予算・条約(60・61条):両院協議会の不一致、又は30日経過で衆院の議決が国会の議決 |
| 参議院の事実上の拒否権 | なし(衆院の単純多数で確定) | あり(衆院に3分の2がなければ成立しない) なし |
| 参院の不作為で衆院が勝つ期間 | 10日(国会休会中を除く) | 60日(みなし否決の起点) 30日 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は半大統領制で、行政院長(行政府の長)は総統が任命し立法院の同意を要しない。議会が長を指名する日本の議院内閣制とは正統性の経路が異なる。
韓国は大統領制で、国務総理は大統領が任命するが国会の同意を要する。行政府の長は大統領であり、総理は補佐的地位にとどまる点が日本と大きく異なる。
ドイツも議院内閣制で、連邦首相は連邦大統領の提案に基づき連邦議会が選挙する。建設的不信任(Art. 67)と組み合わさり首相の地位が安定する設計になっている。
米国は大統領制で行政府の長を選挙人団が選出し、議会が長を選ぶ制度はない。立法府と行政府の分離が徹底している点で議院内閣制と対照的。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし参議院で野党が多数を握ったら、総理は野党から出るのか。答えはノー。衆議院の指名が優越するから、衆院の多数派が総理を出す。参議院がねじれても総理は代わらない。この仕組みを知らないと、選挙結果のニュースを完全に読み違える
- 与党の党首選挙(自民党総裁選など)で誰が勝つかが、事実上次の総理を決める。衆院の多数を握る党の党首が、67条の指名でそのまま総理になるからだ。党員でもないあなたの税金や年金を左右する人事が、一政党の内部選挙で実質的に決着している
- 衆院が総理を指名した。参院は10日以内に動かなかった。その瞬間、衆院の指名が国会の決定として確定する。
- 総選挙でどの党も単独過半数を取れなかった。各党が指名選挙の票を読み、連立交渉に走る。誰と組めば衆院で過半数の指名票を集められるか。その票計算こそが連立政権の正体であり、あなたの暮らしを決める政策の組み合わせを決めている
学説
通説:総理指名における衆議院の優越の根拠は、衆議院が任期が短く解散もあり、より新しい民意を反映する点に求められる。政府の長が決まらず行政が空転する事態を避けるため、二院の対等原則を総理指名についてのみ後退させ、確実に政権が成立する仕組みを優先したと説明される。
議院内閣制理解:本条は国会と内閣の信任関係を出発点に置く議院内閣制の中核規定とされる。国民が直接選ぶのは国会議員であり、総理はその国会の議決で選ばれるため、内閣の民主的正統性は国会の多数派を通じて間接的に基礎づけられると理解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和21年(1946年) 新設:日本国憲法の制定により新設。大日本帝国憲法では総理は天皇が任命し議会の指名権はなかったが、本条で国会の指名権と議院内閣制を明文化した。
- 2.昭和22年(1947年) 新設:日本国憲法の施行(1947年5月3日)により効力発生。以後、本条は一度も改正されていない。
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