皇室典範 第14条
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- 皇族以外の女子で親王妃又は王妃となつた者が、その夫を失つたときは、その意思により、皇族の身分を離れることができる。
- 2.前項の者が、その夫を失つたときは、同項による場合の外、やむを得ない特別の事由があるときは、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。
- 3.第一項の者は、離婚したときは、皇族の身分を離れる。
- 4.第一項及び前項の規定は、前条の他の皇族と婚姻した女子に、これを準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 皇室典範第14条は、日本の皇室典範に含まれる条文です。
- 皇室典範第14条の条文原文は「皇族以外の女子で親王妃又は王妃となつた者が、その夫を失つたときは、その意思により、皇族の身分を離れることができる。」で始まります。
- 皇室典範第14条は第二章 皇族に置かれています。
- 皇室典範の公布日は昭和22年1月16日です。
- 皇室典範について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 皇室典範第14条の前の条は皇室典範第13条です。
- 皇室典範第14条の次の条は皇室典範第15条です。
- 皇室典範第14条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
皇室典範(昭和二十二年法律第三号)第14条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000003 - 本サイト収録
皇室典範(昭和二十二年法律第三号)第14条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000003/14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点皇室典範14条は、夫を亡くした親王妃・王妃が本人の意思で皇族の身分を離れられると定める。特別の事由があれば皇室会議の議で離れ、離婚すれば当然に離れる。
Q · 夫を亡くした妃は、自分の判断だけで皇族を離れられるの?
はい。皇室会議の議決なしに本人の意思で離れられます
皇室典範14条1項により、皇族以外の女子で親王妃・王妃となった者は、夫を失ったとき、その意思により皇族の身分を離れることができます。皇室会議の議決は要件ではありません。一方、2項はやむを得ない特別の事由があるとき皇室会議の議により離脱させる道を定め、3項は離婚した場合の当然離脱を定めます。夫の存命中に本人の意思だけで離れる規定はありません。
解説
皇族の身分は、生まれるか、皇族男子と結婚するか、どちらかでしか手に入らない(皇室典範15条)。では、結婚で入った人が外へ出る方法はあるのか。答えは本条にあり、三つに限られている。一つ目は、夫を亡くした妃が自分の意思で離れる道である(1項)。皇室会議(首相、衆参両院の議長、最高裁長官などで構成する皇族の身分を決める合議体)の承認は要らない。皇族の身分を離れる制度の中で、本人の意思だけで成り立つ珍しい規定である。二つ目は、夫を亡くした後に「やむを得ない特別の事由」があるとき、皇室会議の議決で離れる道である(2項)。本人の希望とは無関係に決まりうる。三つ目は離婚で、この場合は手続を経ず自動的に皇族でなくなる(3項)。一方、夫が健在で婚姻が続いている間、妃が自分の意思で外へ出る規定は本条にない。昭和22年(1947年)の施行以来、本条で皇族を離れた妃は一人もいないとされる。条文の仕組みを知ると、皇族の減少をめぐる議論も週刊誌の離婚報道も、まったく違って見えてくる
法的な位置づけ
皇室典範第14条は、婚姻により皇族となった女子の皇族身分の離脱事由を定める規定である。夫の死亡後における本人の意思による離脱、夫の死亡後にやむを得ない特別の事由がある場合の皇室会議の議による離脱、および離婚による当然離脱の三類型を規定し、同13条にいう他の皇族と婚姻した女子にも準用される。
よくある質問 AI による整理
Q1皇室典範14条とは?
婚姻で皇族となった妃が皇族の身分を離れる場面を定めた条文です。夫の死後の本人意思、皇室会議の議、離婚の三つに限られます。
Q2皇族の妃が離婚したら一般人になる?
なります。皇室典範14条3項により、離婚したときは皇室会議の議決を経ずに当然に皇族の身分を離れます。
Q3皇族を離れた妃の戸籍はどうなる?
皇族は皇統譜で身分が管理されています。離脱すると皇統譜から外れ、別の法律に基づいて新たに戸籍が編製されます。
Q4皇族離脱 一時金 いくら?
皇室経済法6条に基づき皇族費から一時金が支給されうるが、金額は個別に皇室経済会議の議を経て定められ、一律ではありません。
Q5夫が存命の妃は皇族をやめられる?
本条には夫の存命中に本人意思で離脱する規定がありません。条文上の道は離婚による3項離脱に限られます。
Q6皇室会議 誰が出る?
皇族2人、衆参両院の議長・副議長、内閣総理大臣、宮内庁長官、最高裁長官と判事1人の計10人で構成されます(典範28条)。
Q7「やむを得ない特別の事由」とは何?
条文に具体的な定義はなく、皇室会議の判断に委ねられています。適用された先例もないとされ、内容は解釈に委ねられています。
Q8皇室典範14条 改正されたことある?
昭和22年(1947年)の施行以来、本条の文言は改正されていません。典範自体は退位特例法の制定時に附則が改正されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1夫を亡くした妃って、本当に自分だけの判断で皇族をやめられるの?
条文上はそのとおりで、皇室典範14条1項は「その意思により」離れることができると定め、皇室会議の議決を要件にしていない。11条の離脱が皇室会議を通すのと対照的である。実務のポイント:制度上は開いている扉だが、戦後に使われた例はないとされる。法的に可能であることと、事実上選べることの間には、世論や生活基盤という見えない壁がある。研究ではそこまで書けるかどうかで評価が分かれる
Q2皇族が離婚したら、手続はどうなるの?
本条3項により、結婚で皇族となった妃は離婚すればその時点で皇族の身分を離れる。ただし、皇族男子の結婚には皇室会議の議決が必要(10条)なのに対し、離婚の手続を定めた規定は典範にない。実務のポイント:皇族の離婚に民法の協議離婚や家庭裁判所の手続がそのまま使えるかは、実務上、解釈が分かれている。戦後に先例がないため、報道で手続を断定している記事は疑ってかかってよい
Q3妃が皇族をやめたら、子どもも一緒に皇族じゃなくなるの?
なくならない。本条が離脱を認めるのは妃本人だけで、子である王や女王の身分には触れていない。子が皇族を離れるには11条などの別の規定による必要がある。実務のポイント:13条は親王や王が離脱するときに妻子も一緒に離れる仕組みを定めているが、妃の離脱にはこれに当たる規定がない。親の性別と、皇族となった経緯の違いで、家族の身分の動き方が変わる非対称な設計になっている
間違えやすい点 AI による整理
- 「皇族を辞めるには必ず皇室会議の承認が要る」と思われがちだが、夫を亡くした妃の1項離脱は本人の意思だけで成立する。皇室会議が関わるのは、本人の意思と関係なく離脱させる2項の場面である。承認という関門の位置が、一般のイメージとは逆になっている
- 皇族の減少は「女性皇族が結婚で抜けるから」と語られることが多い。だが減少の仕組みをきちんと押さえるなら、結婚で入った側の出口も数えなければならない。本条の規定は戦後一度も使われていないとされるが、それは妃が離れることを選ばなかったからであり、制度上の出口は今も開いている。数の議論で本条を見落とすと、問いの立て方そのものがずれる
- 外から見れば、配偶者を亡くした人が実家側の生活に戻るのは個人の選択である。法律の上では、皇族という公的な身分を手放すかどうかの判断になる。離脱すれば皇統譜(皇族の身分を記録する帳簿、一般の戸籍にあたる)から外れ、新しく戸籍が編製され、皇族費の支給も一時金に切り替わる。私的な選択に見えるものが、公的な身分の移動として処理される。この落差が、当事者の決断を重くしている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 典範14条:皇族以外から嫁いだ親王妃・王妃(他の皇族と婚姻した女子に準用) | 典範11条:年齢15年以上の内親王・王・女王など 典範12条:皇族女子 |
| 離脱の契機 | 夫の死亡後の本人意思/特別の事由+皇室会議/離婚 | 本人の意思または特別の事由に基づく皇室会議の議 天皇・皇族以外の者との婚姻 |
| 皇室会議の関与 | 1項・3項は不要、2項のみ必要 | 必要(議により離脱) 不要(婚姻により当然離脱) |
| 家族への波及 | 妃本人のみ、子の身分は変わらない | 13条により妃・直系卑属等も原則として離脱 本人のみ |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾に君主制はない。婚姻により生じた身分関係の消滅という観点では、離婚による姻親関係の消滅を定める民法971条が比較材料となる
韓国に君主制はない。配偶者死亡後の生存配偶者の再婚や離婚による姻戚関係の消滅を定める規定が比較材料となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 妃殿下の「離婚危機」を報じる週刊誌の見出しを、通勤電車の吊り広告で見かけた。仮に離婚が成立すれば、本条3項によりその瞬間に皇族ではなくなり、皇室会議の議決も要らない。ただ、皇族の離婚手続そのものを定めた規定は典範にない。記事が触れない空白がそこにある
- 夫を亡くした妃が皇族を離れたら、その一家はどうなるのか? 本条が離脱を認めるのは妃本人だけである。子である女王や王の身分はそのまま残り、母子で身分が分かれる。家族単位で考えていると、ここで前提が崩れる
- 憲法の答案練習で「皇族の人権」を論じるあなた。本条1項は本人の意思による離脱を認め、2項は皇室会議が離脱を決める。同じ条文の中で自己決定と他者決定が同居している。この対比を答案に一行書けるかどうかで、論述の深さが変わる
- 提出期限まであと3日の卒業論文。テーマは皇族数の確保策である。12条(皇族女子が皇族以外と結婚したら離脱)だけを見て、妃側の出口を定めた本条を落とすと、皇族の数がどう増減するかの全体像が半分しか描けない
- 親王の妃が自ら皇族を離れたいと望んでも、夫が存命なら条文上の道は離婚しかない。重い現実である
取るべき行動
被害を受けた側:当事者(夫を亡くした妃)の立場で盤面を整理すると次のとおりである。1. 自分の意思で離れるなら1項によるので、皇室会議の議決は不要。2. 子の身分は本条では変わらないため、子の処遇は11条など別の規定で検討する。3. 離脱後の生活基盤は皇室経済法6条の一時金と新しい戸籍の編製が出発点になる。4. 2項は本人の意思と無関係に適用されうるので、皇室会議の動向を注視する
訴えられた側:論文や議論で「皇族は自由に辞められない」という主張を相手にする立場なら、次の順で反論を組む。1. 本条1項は本人の意思だけで成立する離脱を認めていると指摘する。2. ただし夫が存命の間に自分の意思で離れる道はないと認め、限界も正直に示す。3. 11条(皇室会議による離脱)、12条(結婚による離脱)と並べて、出口の全体像を示す。4. 皇族に憲法上の人権がどこまで及ぶかは学説が分かれていると明記する
時効(請求できる期限):本条1項の離脱の意思表示に期限の定めはなく、夫を亡くした後であればいつでも行える。特定の時効はない。本条は身分に関する規定であり、一般消滅時効(民法166条)の対象となる債権は本条から生じない
学説
皇族の人権をめぐる学説:皇族も憲法上の人権享有主体であるが、皇位継承に関わる特殊な地位から一定の制約を受けるとする見解が一般的。本条1項の離脱自由の限定(夫の死亡後に限る)がその制約として許容されるかは議論がある
改正沿革 AI による整理
- 昭和22年(1947年) 日本国憲法の施行にあわせ、法律として制定された現行皇室典範の一条として新設された。施行以来、本条の文言は改正されていない
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:日本国憲法の施行にあわせ、法律として制定された現行皇室典範の一条として新設。施行以来、本条の文言は改正されていない
- 皇室典範 第11条皇室会議の議決による皇族離脱の一般規定
- 皇室典範 第12条皇族女子の婚姻による離脱
- 皇室典範 第13条親王・王の離脱に伴う妻子の離脱、本条4項の準用元
- 皇室典範 第15条皇族以外の者が皇族となる場合の限定
- 皇室典範 第28条本条2項を議決する皇室会議の構成
- 皇室経済法 第6条皇族離脱時の一時金支給
- 皇族の身分を離れた者及び皇族となつた者の戸籍に関する法律 第1条離脱者の新戸籍編製(現行効力を要確認)
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