皇室典範 第11条
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- 年齢十五年以上の内親王、王及び女王は、その意思に基き、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。
- 2.親王(皇太子及び皇太孫を除く。)、内親王、王及び女王は、前項の場合の外、やむを得ない特別の事由があるときは、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 皇室典範第11条は、日本の皇室典範に含まれる条文です。
- 皇室典範第11条の条文原文は「年齢十五年以上の内親王、王及び女王は、その意思に基き、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。」で始まります。
- 皇室典範第11条は第二章 皇族に置かれています。
- 皇室典範の公布日は昭和22年1月16日です。
- 皇室典範について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 皇室典範第11条の前の条は皇室典範第10条です。
- 皇室典範第11条の次の条は皇室典範第12条です。
- 皇室典範第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
皇室典範(昭和二十二年法律第三号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000003 - 本サイト収録
皇室典範(昭和二十二年法律第三号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000003/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点皇室典範11条は、15歳以上の内親王・王・女王が本人の意思と皇室会議の議により皇族の身分を離れると定める。親王が離れられるのは、やむを得ない特別の事由がある場合に限られる。
Q · 皇族は自分の意思で皇族をやめられるの?
15歳以上の内親王・王・女王は可能、親王は特別の事由が必要
皇室典範11条1項により、年齢15年以上の内親王・王・女王は、本人の意思に基づき、皇室会議の議により皇族の身分を離れます。親王(皇太子・皇太孫を除く)は2項により、やむを得ない特別の事由があるときに限り、皇室会議の議により離れます。皇太子・皇太孫は本条の対象外です。女性皇族の婚姻による離脱は12条の別制度で、皇室会議の議を必要としません。
解説
皇族を辞めるための扉は、全員に同じ厚さで用意されているわけではない。1項によれば、満15歳以上の内親王・王・女王は、自分の意思で申し出て皇室会議が議決すれば皇族でなくなる。ところが天皇の子や孫にあたる男性皇族、つまり親王はこの1項から外されている。親王が離れられるのは2項の「やむを得ない特別の事由」があるときだけで、皇太子と皇太孫はその道すら閉ざされている。皇位継承の順位が近い者ほど、出口は狭く作られているのである。見落とされやすいのは2項の文言だ。本人の意思が要件として書かれていない。条文上は、本人が望まなくても議決で身分が外れる余地があり、この点の解釈は分かれている。議決するのは皇族2人と、首相・衆参両院の正副議長・最高裁長官ら公職者8人を合わせた計10人である。「皇籍離脱」の見出しを見たとき、それが本人の意思によるものか、婚姻で当然に離れるもの(12条)か、会議の判断によるものかを見分けられると、議論の見え方はまるで変わる。
法的な位置づけ
皇室典範第11条は、皇族の身分離脱の要件を定める規定である。年齢15年以上の内親王・王・女王については、本人の意思と皇室会議の議を要件とする。親王(皇太子・皇太孫を除く)・内親王・王・女王については、やむを得ない特別の事由と皇室会議の議を要件とする。婚姻による当然の離脱(同法12条)とは別の制度である。
よくある質問 AI による整理
Q1皇籍離脱とは何ですか?
皇族がその身分を離れ、一般の国民になることです。皇室典範11条による離脱、12条による婚姻での当然の離脱、13条による親族の離脱などのルートがあります。
Q2皇籍離脱は何歳からできる?
本人の意思による離脱(11条1項)は、年齢15年以上の内親王・王・女王に限られます。2項のやむを得ない特別の事由による離脱には、年齢要件がありません。
Q3皇太子は皇籍離脱できる?
できません。皇室典範11条2項は皇太子・皇太孫を明示的に除外しています。現在の皇嗣も、皇室典範特例法5条により皇太子の例によるとされています。
Q4皇籍離脱は誰が決める?
皇室会議が議決します。構成は皇族2人と、内閣総理大臣、衆参両院の議長・副議長、宮内庁長官、最高裁判所長官・判事各1人の計10人です。
Q5親王が皇籍離脱できる条件は?
親王(皇太子・皇太孫を除く)は、11条1項の本人の意思による離脱の対象外です。2項の「やむを得ない特別の事由」があり、皇室会議が議決した場合に限り離れます。
Q6皇籍離脱した人の妻や子どもはどうなる?
親王・王が11条で離脱すると、皇室典範13条により、その妃や直系卑属とその妃も原則として皇族の身分を離れます。皇室会議の議により残ることもできます。
Q7皇籍離脱に本人の同意は必要?
1項は本人の意思を要件としていますが、2項は条文上、本人の意思を要件として書いていません。本人の意思がない議決が許されるかについては、解釈が分かれています。
Q8皇籍離脱後に皇族に戻れる?
現行の皇室典範には、身分を離れた者が復帰する規定はありません。旧宮家の子孫を皇族とする案には、法改正などの立法措置が必要とされています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1皇族って、本人が嫌になったら辞められるんですか?
内親王・王・女王で満15歳以上であれば、本人の意思と皇室会議の議決によって離脱できる(皇室典範11条1項)。親王は「やむを得ない特別の事由」がある場合に限られ(同2項)、皇太子・皇太孫には本条の出口がない。実務のポイント:天皇本人はそもそも本条の対象外である。2019年の退位も本条によるものではなく、2017年制定の特例法による一代限りの措置だった
Q2女性皇族が結婚して皇族じゃなくなるのも、皇室会議で決めるんですか?
決めない。皇族女子が天皇や皇族以外の者と婚姻したときは、12条によって当然に皇族の身分を離れる。皇室会議の議を経る必要があるのは、立后と皇族男子の婚姻である(10条)。実務のポイント:つまり女性皇族の結婚そのものには、法律上、皇室会議の承認は要らない。報道で目にする「納采の儀」などは皇室の慣行であり、法的な要件ではない
Q3皇族を離れたら、お金はもらえるんですか?
皇室経済法6条に基づき、皇族の身分を離れる際には、品位を保つための一時金を支出できる。金額は定額を基礎として、皇室経済会議の議を経て決まる。内親王の場合、上限はおおむね1億5千万円台とされる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:一時金は「受け取らなければならない」ものではない。2021年には本人の意向で受け取りを辞退した例がある
間違えやすい点 AI による整理
- 2021年に結婚した秋篠宮家の長女は本条で皇籍を離れた、と思われていることが多い。だが問いの立て方そのものがずれている。女性皇族が皇族以外の者と結婚すれば、12条によって当然に皇族の身分を離れ、皇室会議の議決は必要ない。11条は結婚とは無関係に「離れる」ための別の扉である
- 「皇族も、いざとなれば辞められるらしい」ぐらいのことは知られている。だが、その扉が誰には閉ざされているかまでは知られていない。皇太子・皇太孫は2項の対象からも外れており、現在の皇嗣も、天皇の退位等に関する皇室典範特例法5条によって皇太子の例に準じて扱われる。継承順位が最も近い者ほど、自分の意思で外に出る法的手段を持たない
- 本人から見れば、皇族という身分は自分の人生そのものである。だが法律から見れば、その得喪は皇室会議の議決事項であり、2項は本人の意思を要件として書いていない。本人の意思なしでも議決は成立するのか。この落差をどう埋めるかについて、実務上・学説上の解釈は分かれている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 離脱の原因 | 11条:本人の意思(1項)または、やむを得ない特別の事由(2項) | 12条:皇族女子が天皇・皇族以外の者と婚姻したこと 13条:親王・王が身分を離れたことに伴う離脱 |
| 皇室会議の議 | 必要 | 不要(婚姻により当然に離脱) 原則は当然に離脱、皇室会議の議により残ることも可 |
| 対象者 | 1項は15歳以上の内親王・王・女王。2項は親王(皇太子・皇太孫を除く)・内親王・王・女王 | 皇族女子 離脱した親王・王の妃、直系卑属とその妃 |
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし未婚の女王が、結婚の予定もないまま「一人の市民として生きたい」と申し出たら、どうなる? 婚姻による離脱(12条)とは別のルートとして、本条1項により皇室会議の過半数の議決があれば皇族の身分を離れられる。制度上は扉が用意されているが、実際にこのルートが使われた例はほとんど知られていない
- 社会科の授業で、生徒に「皇族って辞められないんですか」と聞かれた。答えは「人による」である。
- あなたが衆議院副議長に選ばれ、皇室会議の議員を兼ねることになったとする。2項に基づき、本人の意思が明確でない離脱案件が議題に上がった。賛否を決めるのは、この一票を持つあなたである。条文に定義のない「やむを得ない特別の事由」を、あなたはどう判断するか
- 皇室会議の開催が報じられ、議題は皇族の身分離脱だという。会議は議員6人以上が出席すれば議決できる。報道から議決まで数日しかないこともある。論評記事の締切まであと一晩しかない記者が根拠条文を11条と12条で取り違えれば、翌朝には訂正記事が必要になる
- 旧宮家の子孫であるあなたは、曾祖父母が1947年に皇族の身分を離れたと聞かされて育った。いま国会で議論されている「旧宮家の男系男子を皇族に迎える案」は、かつて出口を通った家に、もう一度入口を開けるかどうかという話である
取るべき行動
被害を受けた側:皇族本人でない限り、本条を根拠に直接救済を求める場面はない。制度に意見を持つ場合は次の順に動く。1. 報道が根拠とする条文(11条・12条・13条・14条)を、e-Gov法令検索の原文と照らし合わせる2. 皇位継承をめぐる国会の全体会議の議事録や有識者会議の報告書を一次資料で確認する3. 意見は請願(日本国憲法16条、請願法)や国会議員への陳情という形で届ける。皇室会議そのものに一般人が申立てをする手続は存在しない
訴えられた側:皇族の身分離脱を論じた記事・動画・投稿が批判を受けた場合は次の順に対応する。1. 根拠条文を取り違えていないかをすぐに確認し、誤っていれば訂正を出す2. 特定の皇族の私生活に関する推測は、事実に反すれば名誉毀損(刑法230条、民法709条)の問題になりうるため、該当部分を削除または修正する3. 制度への批判と個人への攻撃を切り分けて書き直し、一次資料へのリンクを付けて論拠を示す
時効(請求できる期限):特定の時効や期限はない。身分に関する行為であり、一般消滅時効の問題も生じない。時間に関わる要件は1項の「年齢十五年以上」だけで、2項には年齢要件がない。議決には議員6人以上の出席が必要で(皇室典範34条)、議事は過半数で決まる(同35条)
学説
本人意思必要説:2項の離脱にも本人の意思(少なくとも反対の意思がないこと)が実質的に必要と解する立場。皇族個人の人格的利益を重視する。
文言重視説:2項は本人の意思を要件として書いていないため、やむを得ない特別の事由があれば、本人の意思によらずに皇室会議が議決できると解する立場。
改正沿革 AI による整理
- 昭和22年(1947年) 日本国憲法の施行と同時に、新しい皇室典範(昭和22年法律第3号)の一条として制定された。旧皇室典範の下での臣籍降下に代わり、皇室会議の議決による身分離脱を定めた。制定以来、本条の文言は改正されていない
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:新しい皇室典範(昭和22年法律第3号)の一条として制定され、日本国憲法と同日に施行された。旧典範の臣籍降下に代わり、皇室会議の議による身分離脱を定めた。本条の文言は制定以来改正されていない。
- 皇室典範 第6条親王・内親王・王・女王の区分定義
- 皇室典範 第12条皇族女子の婚姻による当然の身分離脱
- 皇室典範 第13条親王・王の離脱に伴う妃と子孫の離脱
- 皇室典範 第28条議決主体である皇室会議10人の構成
- 皇室典範 第35条本条の議決は出席議員の過半数で成立
- 皇室経済法 第6条離脱時の一時金支出の根拠
- 天皇の退位等に関する皇室典範特例法 第5条皇嗣を皇太子の例により扱う特則
- 皇族の身分を離れた者及び皇族となつた者の戸籍に関する法律 第1条離脱者の新戸籍編製(現行効力を要確認)
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