この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう。
要点労働基準法 10 条は使用者を、事業主・経営担当者に加え、労働者に関する事項を事業主のために処理するすべての者と定義する。中間管理職も実態次第で個人として罰則の対象になりうる。
Q · 労働基準法でいう「使用者」は社長だけのこと?
社長だけでなく、部下を実際に管理する上司も含まれます
労働基準法 10 条の使用者には、事業主(会社・社長)だけでなく、事業の経営担当者、さらに労働者に関する事項について事業主のために行為をするすべての者が含まれます。つまり部下のシフトを組み、残業を命じ、勤怠を管理する中間管理職も、肩書が課長や店長でも使用者にあたりえます。違反があれば両罰規定(121 条)により会社とは別に個人が罰則(119 条以下)の対象になりうる点が重要です。判断基準は肩書ではなく、労働条件を実際に決定・処理していた実態です。
あなたが部下を持つ課長だとする。残業代の未払いや違法な長時間労働で会社が労働基準監督署に摘発されたとき、罰金や懲役の対象になるのは社長だけだと思っていないか。労働基準法 10 条は使用者をこう定義する。事業主、事業の経営担当者、そして労働者に関する事項について事業主のために行為をするすべての者。最後の一句が効く。あなたが部下のシフトを組み、残業を命じ、有給を握っている立場なら、肩書が課長でも係長でも、この法律上はあなた自身が使用者だ。違反があれば、会社とは別に、あなた個人が罰則(119 条以下)の名宛人になりうる。逆に労働者として権利を主張するときも、誰を相手にすればいいかをこの一行が教えてくれる。社長ではなく、目の前であなたを管理している上司こそが、法的責任を負う使用者かもしれない。
労働基準法 10 条は、同法における「使用者」の範囲を定める定義規定である。事業主のみならず、事業の経営担当者、および労働者に関する事項について事業主のために行為をする者すべてを含む。誰が使用者にあたるかは、肩書ではなく労働条件を実際に決定・処理する実態によって判断される。
事業主、事業の経営担当者、そして労働者に関する事項を事業主のために行為するすべての者を指します。社長や法人だけでなく、実際に労働条件を管理する立場の者が含まれます(労基法 10 条)。
部下のシフト・残業・勤怠を実際に管理していれば、店長でも使用者にあたりえます。肩書ではなく実態で判断されるため、現場で労働条件を決めている者が使用者です。
労働者は使用される側で賃金を支払われる者(労基法 9 条)、使用者は労働者に関する事項を処理する側です。部下を管理する管理職は、上司に対しては労働者、部下に対しては使用者という二重の立場を持ちます。
違反行為をした使用者個人と、その事業主(会社)の両方を処罰できる仕組みです(労基法 121 条)。会社が罰金を払えば個人が免責される、という関係ではありません。
残業代の支払対象から外す目的で管理職の肩書だけを付けるが、実権を伴わない立場を指します。10 条では使用者扱いされ責任だけ負う一方、41 条の管理監督者には該当せず残業代が出るべき場合があります。
違反行為を実際に行った使用者個人と、両罰規定により事業主(会社)の双方です。社長に限らず、違法を指示・黙認した管理職個人も名宛人になりえます(労基法 119 条以下)。
自らが労働者に関する事項を決定・処理する立場で違法行為を行えば責任を負いえます。ただし上位者の方針に従った単なる伝達者にすぎない場合は、指示系統の記録で責任の軽重を主張できる余地があります。
項目ごとに分担します。労働時間・休憩・休日などの管理は指揮命令する派遣先、賃金支払などは派遣元が労基法上の使用者責任を負います(労働者派遣法 44 条)。
肩書ではなく実態で判断されます。労働基準法 10 条は労働者に関する事項について事業主のために行為をする者すべてを使用者とするので、部下の残業を命じたり勤怠を管理する実質的権限があれば、係長でも使用者です。逆に肩書が管理職でも実権がなければ使用者と認められないこともある。業界裏話ヒント:裁判所も労基署も職位の名前ではなく、誰が実際に労働条件を決めていたかで判断します。組織図より、実際の指示メールやシフト作成者の方が決定的な証拠になる
逃げられません。労働基準法は両罰規定(121 条)を置き、実際に違反行為をした使用者個人と、その事業主(会社)の両方を処罰できます。会社が払えば個人は免責、という関係ではない。業界裏話ヒント:悪質・反復的なケースほど労基署は個人の送検に動きます。書類送検されると氏名が公表されることもあり、社内処分とは比べものにならない打撃になる。会社が示談で済ませても、刑事責任は別軌道で残る
両方が、項目ごとに分担して使用者責任を負います。労働者派遣法 44 条により、労働時間・休憩・休日などの管理は実際に指揮命令する派遣先が労働基準法上の使用者として責任を負い、賃金支払などは派遣元が負います。業界裏話ヒント:派遣先は雇い主じゃないから労基法は関係ない、というのは誤りで、違法な長時間労働の責任は派遣先に向かう。申告先を派遣元だと思い込んで、本当の責任者を取り逃がさないことが肝心
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 定義の対象 | 労基法 10 条:使用者(事業主+経営担当者+労働者に関する事項を処理する者) | — |
| 判断基準 | 肩書ではなく労働条件を実際に決定・処理する実態 | — |
| 罰則の名宛人 | 違反した使用者個人+両罰規定で事業主(121 条) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。