この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。
要点労働基準法 11 条は賃金を、名称を問わず労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものと定義する。これに当たる給付は全額払い原則や消滅時効など労基法の保護を受ける。
Q · ボーナスや通勤手当って、ぜんぶ「賃金」として法律で守られているの?
名称ではなく「労働の対償」かどうかで決まります
労働基準法 11 条は、賃金・給料・手当・賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものを「賃金」と定義します。判断基準は名称ではなく実質、つまり「労働の対償か」です。これに当たれば全額払い原則(24 条)・消滅時効(115 条)・平均賃金算定(12 条)・倒産時の立替払の保護を受けます。逆に慶弔見舞金などの任意恩恵的給付や出張旅費のような実費弁償は、この定義の外側に落ちます。
毎月の給料明細を眺めて、ボーナスや通勤手当や退職金を「ぜんぶ給料の一部」と思っているなら、その認識は半分正しく半分危うい。労働基準法 11 条は「賃金」をこう定義する。名称が賃金・給料・手当・賞与のいずれであろうと、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのもの、と。ポイントは「労働の対償」という一語だ。ここに当たれば、その給付は全額払い原則(§24)で守られ、消滅時効(§115)の保護を受け、会社が倒産すれば賃確法の立替払の対象になり、平均賃金(§12)の計算にも組み込まれる。逆に、結婚祝い金のような任意恩恵的な給付、出張旅費のような実費弁償は、この一語の外側に落ちる。あなたが受け取る一円が「賃金」の内側にあるか外側にあるかで、それを取り返せるかどうか、いつまで請求できるか、倒産時に国が肩代わりするかが、まるごと決まる。
労働基準法 11 条は賃金概念を定義する規定であり、賃金・給料・手当・賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべての給付をいうと規定する。判断の基準は名称ではなく労働の対償性にあり、任意恩恵的給付や実費弁償はこの定義の外側に置かれる。
労働基準法 11 条です。賃金・給料・手当・賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものと定義されています。
労基法上はどちらも「賃金」に含まれます。11 条は給料も手当も賞与も名称を問わず、労働の対償であれば一律に賃金として扱うと定めています。
原則として賃金に含まれません。結婚祝い金や弔慰金は任意恩恵的な給付であり、労働の対償ではないため 11 条の賃金の外側に置かれます。
労働の対償として支給される現物給与は賃金に当たり得ます。賃金なら最低賃金の算入義務が生じるため、まかないや社宅の扱いには注意が必要です。
賃金に当たるかは微妙な論点です。労働の対償と認定されれば全額払いや時効の保護が及びますが、任意給付なら労基法の外になります。
労基法 115 条により原則 5 年ですが、当分の間は経過措置で 3 年とされます。起算点は各賃金の支払日ごとです。
出張旅費は実費弁償であり、原則として賃金に当たりません。労働の対償ではなく業務上の費用の精算という性質のためです。
毎月支払われる基本的な賃金が対象で、通勤手当・家族手当・精皆勤手当や臨時の賃金、賞与は最低賃金の算入から除外されます。
賞与は労基法 11 条の「賃金」の例示に挙がっていますが、それは「支給されるなら賃金として扱う」という意味で、支給そのものを義務づける条文ではありません。就業規則や労働契約で支給条件が定められて初めて請求権になります。業界裏話ヒント:いったん「○月に基本給○か月分」と制度化されると、その賞与は賃金として全額払い・時効の保護下に入ります。逆に「会社の業績により都度決定」とだけ書かれていると、賃金性が弱まり請求しにくくなる。規程の文言一つで権利の強さが変わる
支給基準(勤続年数や役職に応じた計算式)が就業規則・退職金規程で定まっていれば、退職金は「賃金の後払い」的性質を持つ賃金として扱われ、未払いなら請求できます(§11、§24)。業界裏話ヒント:退職金が賃金に当たると、会社倒産時に賃確法の立替払の対象になり、国が一部を肩代わりします。逆に完全に経営者の裁量・恩恵で支給される建前だと立替払の対象外。退職金規程があるかどうかを真っ先に確認する
本当です。通勤手当・家族手当・住宅手当などは賃金ではありますが、割増賃金(残業代)の計算基礎からは法令で除外されています(労基法 §37、施行規則 §21)。業界裏話ヒント:ここがからくりで、会社が基本給を低く抑え各種手当を厚くすると、同じ総額でも残業代の単価が下がります。残業代が不自然に低いと感じたら、計算基礎に何が入っているかを明細で逆算する。手当の名目を確認するだけで、未払い残業代が見えてくることがある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 11 条:賃金の定義(何が賃金か) | — |
| 通勤手当の扱い | 労働の対償なら賃金に含む | — |
| 実務上の意味 | 全額払い・時効・立替払の保護対象を画する | — |
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