受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

労働基準法 第4条(男女同一賃金の原則)

クイックジャンプ

使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。

この条文の基本情報

男女同一賃金の原則とは何ですか?

定義男女同一賃金の原則とは、労働基準法第4条に定められた規定で、「使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 労働基準法第4条(男女同一賃金の原則)は、日本の労働基準法に含まれる条文です。
  2. 労働基準法第4条の条文原文は「使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。」で始まります。
  3. 労働基準法第4条は第一章 総則に置かれています。
  4. 労働基準法の公布日は昭和22年4月7日です。
  5. 労働基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 労働基準法第4条の前の条は労働基準法第3条です。
  7. 労働基準法第4条の次の条は労働基準法第5条です。
  8. 労働基準法第4条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第4条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049
  • 本サイト収録労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第4条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000049/4

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点労働基準法4条は、使用者が女性であることを理由に賃金で男性と差別することを禁じる強行規定で、違反は同法119条の罰則対象となる。

Q · 同じ仕事なのに女性だから給料が低い、これって法律違反なの?

性別を理由とする賃金差別は労基法4条違反で罰則対象です

労働基準法4条により、使用者は労働者が女性であることを理由として賃金で差別的取扱いをしてはなりません。違反は同法119条で6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金という刑事罰の対象です。ただし4条が裁けるのは「賃金」だけで、配置・昇進・採用の差別は男女雇用機会均等法6条の管轄です。「世帯主手当」のような名称が中立の制度でも、受給者が実際に男性に偏る運用なら間接差別として4条違反と認定された裁判例があります。

解説

残業も成果も同じなのに、給与明細を見ると男性の同期より基本給が一万円低い。労働基準法4条は、まさにこの状況を正面から禁じる。「使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない」。短い条文だが、知っておくべき二つの急所がある。第一に、この条文が裁けるのは「賃金」だけ。募集・採用・配置・昇進の差別は別の法律(男女雇用機会均等法)の管轄で、4条では戦えない。第二に、これは努力義務ではなく罰則付きの強行規定だ。違反した使用者は労基法119条で6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金。さらに、表面上は性別と無関係に見える「世帯主手当」のような制度でも、実際に男性ばかりが受給する構造なら4条違反と認定された裁判例がある。給与の差は、運命ではなく、立証できれば覆せる事実だ。

法的な位置づけ

労働基準法4条は、性別を理由とする賃金差別の禁止を定める規定である。使用者が労働者の女性であることを理由として、賃金について男性と差別的取扱いをすることを禁じ、違反には罰則が科される。職務・能力・成果に基づく合理的な賃金差は対象外であり、規律されるのは性別を理由とする差別のみである。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.比較対象との職務の同等性を整理する 自分と比較対象の男性社員の職務内容・責任・勤続年数・成果を具体的に書き出し、「同等であること」を客観的に示せる形に整理する。会社が後で『職務が違う』と主張する論点に先回りする
  2. 2.賃金差額を示す資料を在職中に集める 給与明細・賃金規程・賃金台帳など、差額を示す資料を在職中に正規ルートで収集する。退職後は入手が難しくなるため、明細は毎月保管し、賃金規程の写しを請求しておく
  3. 3.まず労働基準監督署に申告する 訴訟の前に、無料で動かせる労働基準監督署へ申告する。監督署が是正勧告を出すと、会社は書類送検という刑事リスクを避けるため自主的に差額を支払うことが多い
  4. 4.過去の差額を時効前に法的請求する 並行して、過去の差額分は不法行為(民法709条)または債務不履行で請求する。賃金請求権の時効は当分の間3年で支払日ごとに進むため、古い分から消える前に内容証明や訴訟提起で時効を止める

よくある質問 AI による整理

Q1男女同一賃金とは何ですか?

性別を理由に賃金で差別してはならないという原則です。労基法4条が根拠で、職務・成果が同等なら女性であることを理由に賃金を低くすることが禁じられます。

Q2労基法4条に違反するとどうなりますか?

同法119条により6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科されます。労働基準監督署が動けば書類送検され、使用者に前科がつきうる刑事事件です。

Q3賃金差別の差額はいつまで請求できますか?

賃金請求権の消滅時効は当分の間3年(労基法115条、本則5年)。各賃金の支払日ごとに進むため、古い分から順に消えていきます。

Q4派遣社員でも賃金差別を争えますか?

雇用主は派遣元のため責任の所在が複雑です。労基法4条のほか派遣法・パート有期法8条が絡み、誰を相手に何を主張するかで戦い方が変わります。

Q5賃金差別はどう立証すればいいですか?

比較対象の男性社員と職務・責任・勤続年数が同等であることを示し、賃金明細・賃金規程・賃金台帳など差額を示す資料を在職中に正規ルートで集めます。

Q6労働基準監督署への申告は無料ですか?

無料です。監督署が是正勧告を出すと、会社は書類送検の刑事リスクを避けるため自主的に差額を支払うことが多く、訴訟より先に動かせるレバーです。

Q7世帯主手当が男性ばかりなのは違法ですか?

名称が中立でも受給者が実際に男性に偏る運用なら、間接的な賃金差別として4条違反と認定された裁判例があります。支給実績を性別で集計すると偏りが見えます。

Q8能力や成果で賃金に差をつけるのは違反ですか?

性別ではなく客観的な能力・成果・職務内容に基づく差は4条違反になりません。問題は「女性だから」を理由にしている場合だけです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1同じ仕事なのに男性社員より基本給が低いんですが、これって違法ですか?

職務内容・責任・成果が同等なのに、女性であることを理由に賃金が低いなら労基法4条違反で、119条の罰則対象です。ただし「同じ仕事」であることの立証が要で、職務の中身が実際に違えば差は正当化されます。実務のポイント:会社は「職務が違う」「評価が低い」と主張してきますが、その評価基準が男女で恣意的に運用されていないかが争点です。評価表や賃金台帳を在職中に記録しておくと、後で決定的な証拠になります

Q2昇進で女性ばかり後回しにされています。4条で戦えますか?

昇進そのものの差別は労基法4条の射程外です。4条が裁けるのは「賃金」に限られ、配置・昇進・教育訓練の差別は男女雇用機会均等法6条の管轄になります。実務のポイント:ただし「昇進差別の結果として賃金が低い」場合は、均等法6条と労基法4条を組み合わせて主張する余地があります。入口を一本に絞らず、賃金面と処遇面の両輪で攻めるのが実務の定石です

Q3うちの会社は家族手当が世帯主にしか出ず、結果的に男性ばかり。これも差別ですか?

形式上は「世帯主」が基準でも、実際に支給されるのが男性に偏る運用なら、間接的な性差別として労基法4条違反と認定された裁判例があります(三陽物産事件など)。実務のポイント:手当の名称が中立でも、運用実態が問われます。「世帯主イコール男性」を暗黙の前提にした制度は近年の裁判で次々に否定されており、手当の支給実績を性別で集計すると、制度の偽装が一目で見えます

Q4能力や成果で賃金に差をつけるのは違反になりますか?

性別ではなく、客観的な能力・成果・職務内容に基づく差は4条違反になりません。問題は「女性だから」を理由にしている場合だけです。実務のポイント:危ないのは評価制度が形だけで、実際は性別で枠が決まっているケースです。労基署の調査では同一職務の男女の賃金分布を出させられます。説明できる客観基準を文書化していないと、「差別の意図はなかった」という弁解は通りません

間違えやすい点 AI による整理

  • 「女性差別なのだから男女雇用機会均等法で戦う」と考える人が多いが、賃金そのものの差別は均等法ではなく労基法4条の領域だ。問いの立て方を間違えると、適用すべき条文を取り違え、対応が後手に回る
  • 4条に罰則があることは知られているが、その深刻さは過小評価されている。これは行政指導で穏便に終わる話ではなく、労働基準監督署が動けば書類送検され、使用者に前科がつきうる刑事事件だ。経営者にとっての重みは「注意される」どころではない
  • あなたから見れば「手当の名前が違うだけ」でも、裁判所から見れば「性別を偽装した賃金差別」になりうる。この落差が、見過ごしてきた毎月の差額を取り戻せるかどうかを分ける
比較の観点この条文ほかの条文
規律対象労基法4条:賃金の性別差別労基法3条:国籍・信条・社会的身分による労働条件差別
男女雇用機会均等法6条:配置・昇進・教育訓練等の差別
禁止される事由女性であることを理由とする差別国籍・信条・社会的身分(性別は対象外)
性別を理由とする処遇差別(賃金は対象外)
制裁119条の罰則(拘禁刑または罰金)119条の罰則(拘禁刑または罰金)
原則行政指導・企業名公表(直接の刑事罰なし)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
労働基準法第25条・性別工作平等法第10条

台湾も雇主が性別を理由に賃金差別をすることを禁じ、工作相同・効率相同なら同等の賃金を支払う旨を明文化。罰則付きである点も日本と類似

韓国
남녀고용평등법 제8조

韓国は『同一価値労働同一賃金』を明文化し、賃金以外の処遇差別も同一法律で包括的に規律する点で日本(4条と均等法の二本立て)と構造が異なる

ドイツ
Entgelttransparenzgesetz(EntgTranspG)・AGG § 7

ドイツは賃金透明化法により従業員に賃金情報の開示請求権を付与し、立証の壁を制度的に下げている点が日本と大きく異なる

アメリカ
Equal Pay Act of 1963(29 U.S.C. § 206(d))

米国は同一事業所内の同一労働について男女同一賃金を義務付け、Title VII と併用される。立証や救済の枠組みは連邦・州で重層的

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 入社三年目、同期の男性が飲み会でうっかり給料の額を漏らした。あなたと職務はほぼ同じなのに、基本給が月一万二千円高い。これが「女性であること」を理由にした差なら労基法4条違反であり、過去にさかのぼって差額を請求できる。鍵は職務内容が同等だと示す記録を、今から静かに残せるか
  • 中小企業を経営するあなたは、昔からの慣習で「家族手当は世帯主のみ」と決めている。悪意はない。だが受給者リストを並べると、ほぼ全員が男性社員だった。この運用は名称が中立でも、間接的な賃金差別として4条違反に問われうる。労基署の調査が入る前に、支給実績を性別で集計しておくべきだ
  • もし、あなたの会社の「住宅手当」が事実上男性社員にしか支給されていないとしたら、それは福利厚生か、それとも偽装された賃金差別か。判断するのは制度の名前ではなく、運用の実態だ
  • 賃金差別に気付いてから動き出すまで時間を空けると、月々の差額は支払日ごとに時効が進む。古い分から順に請求権が消えていく。あと数か月で三年前の分が時効にかかる、というとき、まず動かすべきは訴訟ではなく労基署への申告だ
  • 派遣先で、同じラインに立つ男性派遣社員より時給が低いと知った。派遣の場合、雇用主は派遣元。だが賃金差別の責任の所在をたどると、4条と派遣法・パート有期法が絡み合う。誰を相手に何を主張するかで、戦いの設計図が変わる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分と比較対象の男性社員の職務内容・責任・勤続年数を具体的に書き出し、「同等であること」を整理する2. 給与明細・賃金規程・賃金台帳など差額を示す資料を、在職中に正規ルートで集める3. まず労働基準監督署に申告、無料で是正勧告を引き出せる4. 並行して、過去の差額分は不法行為(民法709条)または債務不履行で請求、必要なら労働組合・弁護士・法テラスに相談する

訴えられた側:1. 賃金差の理由が性別ではなく客観的な職務・能力・成果に基づくことを、文書で説明できるか点検する2. 「世帯主手当」など中立を装った制度が、実際に男女で偏っていないか支給実績を性別集計で検証する3. 労基署の調査には賃金台帳と評価基準の開示で対応、隠すと心証が悪化する4. 違反が見つかれば是正と差額の補填を早期に行う、書類送検と前科を避ける最善手は自主的是正だ

時効(請求できる期限):賃金請求権の消滅時効は当分の間3年(労働基準法115条、2020年改正、本則は5年)、起算点は各賃金の支払日ごと。不法行為に基づく差額請求は損害および加害者を知った時から3年(民法724条)。月々の差額は支払日ごとに時効が進むため、古い分から順に消えていく(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:労基法4条は性別を理由とする賃金差別を罰則付きで禁じる強行規定であり、職務・能力・成果に基づく合理的な差は許容される一方、外形上中立な基準でも運用実態が性別と連動する場合は間接差別として違法となりうる、と解される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和22年(1947年) 新設:労働基準法制定とともに4条として新設。日本国憲法14条の法の下の平等を労働の場で具体化し、性別を理由とする賃金差別を罰則付きで禁止した

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

労働基準法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›