使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。
要点労働基準法 3 条は、使用者が国籍・信条・社会的身分を理由に賃金や労働時間など労働条件を差別することを禁じる。違反には刑事罰があるが、保護は雇用後に限られ採用は対象外とされる。
Q · 外国人だからと同じ仕事なのに給料を下げられたら、それって違法なの?
はい、国籍を理由に労働条件を下げるのは違法で刑事罰の対象です
労働基準法 3 条は、国籍・信条・社会的身分を理由とする賃金・労働時間その他の労働条件の差別を禁じます。違反した使用者には 6 か月以下の拘禁刑または 30 万円以下の罰金(労基法 119 条)が科され、低く抑えられた賃金差額は未払い賃金として請求できます。ただし保護されるのは雇用後の労働条件であり、採用するかどうかは三菱樹脂事件の判例により本条の対象外とされています。性別による賃金差別は 3 条ではなく労基法 4 条が扱います。
同じ工場で同じ作業をしているのに、ベトナム人のあなただけ時給が日本人より 200 円低い。日本人の同僚が、ある政治団体に入っているという理由で昇給を止められた。労働基準法 3 条は、こうした「国籍・信条・社会的身分」を理由とする労働条件の差別を正面から禁じる。ここでいう信条とは宗教上・政治上の主義主張(プロとしての能力ではなく、何を信じているか)、社会的身分とは生まれによって決まる地位(自分では選べない出自)を指す。賃金、労働時間、休暇、配置、これら「労働条件」に差をつけることが違反になり、使用者には 6 か月以下の拘禁刑または 30 万円以下の罰金(労基法 119 条)という刑事罰まで用意されている。ただし知っておくべき落とし穴がある。守られるのは「すでに雇われているあなた」の労働条件であって、「採用するかどうか」は含まない。三菱樹脂事件で最高裁は、企業に採用の自由を広く認めた。入口と中で、法の守りの厚さがまるで違う。
労働基準法 3 条は均等待遇を定める規定であり、使用者が労働者の国籍・信条・社会的身分を理由として、賃金・労働時間その他の労働条件について差別的取扱いをすることを禁止する。憲法 14 条の平等原則を労働関係に具体化したもので、違反には刑事罰が科される。ただし採用の自由には及ばない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
使用者が労働者の国籍・信条・社会的身分を理由に、賃金や労働時間など労働条件を差別することを禁じる均等待遇の規定です。違反には刑事罰があります。
出自や信仰など本人が選べない属性で労働条件に差をつけてはならないという原則です。労基法 3 条が定め、憲法 14 条の平等原則を労働関係に具体化したものです。
宗教上の信仰だけでなく、政治上の主義主張も含みます。支持政党や思想を理由に労働条件で不利益を受けた場合も信条差別になりえます。
生まれによって決まり自分では選べない出自や地位を指します。後天的に就いた職業上の地位は原則として含まれません。
6 か月以下の拘禁刑または 30 万円以下の罰金です(労基法 119 条)。加えて低く抑えられた差額は未払い賃金として請求できます。
勤務地を管轄する労働基準監督署に申告できます。3 条違反は刑事罰の対象で、並行して民事で差額請求も可能です。
3 条は国籍・信条・社会的身分による労働条件全般の差別を禁じ、4 条は性別を理由とする賃金差別を禁じます。差別理由によって入口の条文が変わります。
守られます。3 条は雇用形態を問わず労働者に適用されます。派遣の場合は賃金を支払う派遣元が使用者として責任を負います。
普通ではなく、違法です。国籍を理由に賃金や労働条件に差をつけることは労基法 3 条が明確に禁じ、違反した使用者には罰則(119 条)があります。業界裏話ヒント:会社は「職務内容が違う」「経験年数が違う」と言い訳しがちですが、争点は名目ではなく実態。同じラインで同じ作業をしているなら、肩書きが違っても実質同一労働と認定されうる。業務日報やシフト表で「やっていることは同じ」を示せるかが勝負どころで、これは会社側があまり言いたがらない弱点です
労基法 3 条だけでは問いにくいのが実情です。最高裁は採用の自由を広く認め(三菱樹脂事件)、3 条は採用後の労働条件にのみ及ぶとしました。業界裏話ヒント:ただし採用が完全に無法地帯というわけではない。職業安定法や、業務に関係のない国籍要件には行政指導が入る余地があり、ハローワーク経由の求人では国籍を理由とする排除は是正対象になりやすい。「3 条では無理」と諦める前に、入口の別ルールがないかを確認する価値があります
3 条では争えません。3 条が挙げる差別理由は国籍・信条・社会的身分で、性別は含まれていないからです。男女の賃金差別は労基法 4 条、賃金以外の待遇差別は男女雇用機会均等法が担当します。業界裏話ヒント:同じ「差別」でも、入口の条文を間違えると主張が空振りする。賃金そのものの男女差は 4 条、昇進・配置・教育訓練の男女差は均等法、と切り分けるのが実務の定石。弁護士が最初にやるのは、あなたの不満がどの条文の射程に乗るかの仕分けです
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 禁止される差別理由 | 労基法 3 条:国籍・信条・社会的身分 | — |
| 対象となる待遇 | 賃金・労働時間その他の労働条件全般 | — |
| 採用段階への適用 | 及ばない(三菱樹脂事件) | — |
| 違反への制裁 | 刑事罰あり(労基法 119 条) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。