労働基準法 第9条(定義)
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この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。
この条文の基本情報
定義とは何ですか?
定義定義とは、労働基準法第9条に定められた規定で、「この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働基準法第9条(定義)は、日本の労働基準法に含まれる条文です。
- 労働基準法第9条の条文原文は「この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。」で始まります。
- 労働基準法第9条は第一章 総則に置かれています。
- 労働基準法の公布日は昭和22年4月7日です。
- 労働基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 労働基準法第9条の前の条は労働基準法第8条です。
- 労働基準法第9条の次の条は労働基準法第10条です。
- 労働基準法第9条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第9条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049 - 本サイト収録
労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第9条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000049/9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働基準法9条は、労働者を『事業に使用され賃金を支払われる者』と定義する。契約名が業務委託でも、指揮監督下の労働という実態があれば労働者と認定される。
Q · 契約書に『業務委託』と書いてあれば、自分は労働者ではないのですか?
いいえ、労働者かどうかは契約名でなく働き方の実態で決まります
労働基準法9条は、労働者を『職業の種類を問わず、事業に使用される者で賃金を支払われる者』と定義します。判断の核心は使用従属性、すなわち相手の指揮監督下で働き、その対価として報酬を得ているかです。出勤時間が拘束され、進め方を細かく指示され、仕事を断る自由がなければ、契約書に『請負』『業務委託』と書いてあっても労働者と認定されえます。認定されれば最低賃金・残業代・有給・労災等の保護が一括して適用されます。
解説
「業務委託契約」という紙にサインしたから、自分は労働者ではない。多くのフリーランスやギグワーカーがそう信じている。この9条は、その思い込みを根本から覆す。労働者かどうかは契約書の題名で決まらない、実態で決まる。「事業に使用される者で、賃金を支払われる者」、この二つの要件を満たせば、契約書に「請負」「業務委託」と書いてあっても、あなたは労働基準法上の労働者だ。判断の核心は「使用従属性」、つまり相手の指揮監督の下で働き、その対価として報酬を得ているか(指示に従い、時間や場所を拘束され、仕事を断る自由がない状態)。出勤時間が決められ、進め方を細かく指示され、断れないなら、肩書が何であれ労働者と認定されうる。そして労働者と認定された瞬間、最低賃金、残業代、有給、解雇規制、労災、そのすべての保護があなたに適用される。一行の認定が、あなたの権利の総量を切り替える。
法的な位置づけ
労働基準法9条は労働者の定義規定であり、職業の種類を問わず、事業に使用される者で賃金を支払われる者を労働者とする。労働者性の判断は契約形式ではなく、指揮監督下で労務を提供しその対価として報酬を受けるという使用従属性の実態に基づき、最低賃金法・労働契約法等の労働者概念の基礎となる。
よくある質問 AI による整理
Q1労働基準法上の労働者とは?
職業の種類を問わず、事業に使用される者で賃金を支払われる者です(労基法9条)。契約名ではなく、指揮監督下で働き対価を得る実態(使用従属性)で判断されます。
Q2使用従属性とは何ですか?
相手の指揮監督下で労務を提供し、その対価として報酬を受けている状態を指します。仕事の諾否の自由、指揮監督、時間・場所の拘束、報酬の労務対償性などを総合判断します。
Q3業務委託と雇用契約の違いは?
雇用は指揮命令下で労務を提供し賃金を受ける契約、業務委託は独立して仕事の完成や事務処理を担う契約です。ただし名称が業務委託でも実態が指揮監督下なら労働者と扱われます。
Q4労働者性はどう判断されますか?
契約の題名ではなく、出勤時間の拘束、業務指示の有無、仕事を断る自由、報酬が労務の対価かなどを総合して、使用従属性の有無で判断されます。
Q5偽装請負とは?
形式上は請負・業務委託だが、実態は発注者の指揮命令下で働く労働である状態です。労働者派遣と請負の区分基準(昭和61年告示37号)に反すると違法とされます。
Q6請負契約でも労働者になることがありますか?
あります。請負・業務委託という契約名でも、指揮監督・時間拘束など使用従属性の実態があれば、労働基準法9条の労働者と認定されえます。
Q7家事使用人は労働基準法の対象ですか?
個人家庭に直接雇われる家事使用人は、労働基準法116条2項により同法の適用が除外されます。家事代行会社に雇用される場合は通常の労働者です。
Q8アルバイトやパートも労働基準法の労働者ですか?
はい。雇用形態や呼称に関係なく、事業に使用され賃金を受ける者は労働者です。アルバイト・パートにも最低賃金・残業代・有給・労災が適用されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1業務委託契約なのに、毎日決まった時間に来いと言われます。これって違法じゃないんですか?
契約名が業務委託でも、出勤時間が拘束され業務を細かく指示されているなら、実態は労働者(労基法9条)の可能性が高い。労働者と認定されれば、最低賃金・残業代・有給・労災すべてが適用される。実務のポイント:労働基準監督署は契約書の題名を見ない、実態だけを見る。「業務委託」「請負」「フリーランス」という言葉は労働者性の判断において一切の防御にならず、会社が実態を労働のままにしておくと、ある日まとめて遡及徴収を食らう
Q2フリーランスで働いているんですが、労災は本当に使えないんですか?
原則として労災保険は労働者が対象なので、純粋な個人事業主は対象外です。ただし実態が指揮監督下の労働であれば労働者性が認められ、労災の対象になりえます。さらに建設・運送など一部の業種には特別加入制度がある。実務のポイント:「フリーランスだから労災は無理」と最初から諦める人が多いが、稼働実態を立証できれば労働者として認定される道がある。事故直後に稼働記録・指示履歴を確保できたかどうかで、認定の可否が分かれる
Q3会社から正社員をやめて業務委託に切り替えてほしいと言われました。受けるべき?
実態が今までと同じ(同じ場所、同じ指示、同じ時間拘束)なら、契約だけ業務委託にしても労働者性は消えず、あなたは保護されたままです。ただし会社の狙いは社会保険料と残業代の節約で、トラブル時にあなたが不利になる設計が多い。実務のポイント:応じる前に、一人でも加入できる合同労組(ユニオン)があり、会社は団体交渉を拒否できない(労働組合法7条)ことを知っておく。一人で抱えず外部の交渉力を持てる
間違えやすい点 AI による整理
- 「契約書に業務委託と書いたから労働者ではない」と信じている人が大半だが、労働者性は契約の名称ではなく実態(使用従属性)で判断される。労働基準監督署も判例も一貫してこの立場だ
- あなたから見れば「自由な個人事業主」でも、労働基準監督署から見れば「指揮監督下の労働者」。この認識のズレが命取りになる。自分を労働者でないと思い込んでいる間に、本来請求できた残業代の消滅時効が刻一刻と進んでいく
- 「自分は労働者か個人事業主か、どちらか一方だ」という問いの立て方そのものが誤っている。労働基準法上の労働者、労働組合法上の労働者、労災保険法上の労働者は、それぞれ範囲が異なる。労基法上は労働者でなくても、労組法上は労働者として団体交渉できる場合がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用される法律 | 労働基準法9条(労基法上の労働者) | 労働契約法2条(労契法上の労働者) 労働組合法3条(労組法上の労働者) |
| 判断基準 | 使用従属性(指揮監督下の労働+賃金) | 労基法とほぼ同一の使用従属性 より広く、団体交渉を保障すべき経済的従属性も含む |
| 保護の中身 | 最低賃金・残業代・有給・労災等の強行的保護 | 解雇権濫用法理・労働条件の合意原則等 団結権・団体交渉権・争議権 |
| 対象範囲 | 狭い(事業に使用され賃金を受ける者) | 労基法とほぼ一致 最も広い(労基法上は非労働者でも該当しうる) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も『受僱主僱用從事工作獲致工資者』と定義し、従属性で判断する点は日本と類似
韓国も使用従属関係(사용종속관계)で労働者性を判断し、判例法理は日本と近い
ドイツは2017年に Arbeitnehmer(労働者)の定義を民法に明文化し、人的従属性を基準とする
米国は economic realities test で employee 性を判断し、独立契約者との区分が争点になる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 毎日決まった時間にオフィスへ来い、他社の仕事はするな、進め方はこちらが指示する。それでも契約書には「業務委託」。これって本当に労働者ではないと言えるのか? 残業代も有給もないまま二年働いてきたなら、労働者性を前提に遡って請求できる可能性がある
- あなたが小さな会社の経営者で、コスト削減のためスタッフを正社員から「業務委託」に切り替えた。社会保険料も残業代も払わずに済む、はずだった。だが実態が指揮監督下の労働なら、労働基準監督署はそれを労働者と認定し、未払い残業代と社会保険料の遡及徴収があなたを直撃する
- 配達アプリのギグワーカーとして稼働中に事故。労災は使えないと言われた。だが稼働実態によっては労働者性が認められ、労災の対象になりうる。時間が経つほど立証は難しくなる
- 友人が「正社員からフリーランス契約に変えてほしいと会社に言われた」と相談してきた。あなたが知っておくべきは、契約形態の名前が変わっても実態が同じなら、労働者としての保護は消えないという事実だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の働き方が指揮監督下か検証:出勤時間の拘束、業務指示の有無、仕事を断る自由、報酬が労務の対価か2. 証拠を集める:シフト表、業務指示のメール・LINE、タイムカード、給与明細3. 労働基準監督署に相談・申告、または個人加盟できる合同労組(ユニオン)に加入して団体交渉4. 未払い残業代があれば労働者性を前提に請求、少額なら労働審判、複雑なら通常訴訟へ
訴えられた側:1. 業務委託契約を使っていても、実態が指揮監督下なら労働者と認定されるリスクを認識2. 真に独立した請負にするなら、業務の進め方・時間・場所の裁量を相手に与え、専属性を排除する3. 労働者派遣事業と請負の区分基準(昭和61年労働省告示第37号)を確認し、偽装請負を避ける4. 既に実態が労働なら、遡及的な未払い残業代・社会保険料のリスクを試算し、早期に契約と実態を整合させる
時効(請求できる期限):労働者性そのものに時効はないが、これに基づく未払い賃金・残業代請求権の消滅時効は当面3年(労働基準法115条の経過措置、本則は5年、各賃金支払期日から起算)。退職金請求権は5年(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説・実務:労働基準法9条の労働者性は契約形式ではなく使用従属性で判断され、①仕事の依頼への諾否の自由、②業務遂行上の指揮監督、③時間的・場所的拘束、④代替性、⑤報酬の労務対償性、⑥事業者性等を総合考慮するのが通説・実務である(昭和60年労働基準法研究会報告)。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:労働基準法制定時に労働者の定義規定として置かれ、以後この定義自体は実質的な改正を経ていない。
- 労働基準法 第10条使用者の定義、労働者の対概念
- 労働基準法 第11条賃金の定義、労働者性の要件「賃金」の中身
- 労働基準法 第115条賃金・残業代請求権の消滅時効
- 労働基準法 第116条家事使用人等の適用除外
- 労働契約法 第2条労働契約上の労働者定義、ほぼ同一の使用従属性基準
- 労働組合法 第3条団体交渉上の労働者、労基法より広い概念
- 最低賃金法 第2条最低賃金が適用される労働者、労基法の定義を準用
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