労働基準法 第40条(労働時間及び休憩の特例)
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- 別表第一第一号から第三号まで、第六号及び第七号に掲げる事業以外の事業で、公衆の不便を避けるために必要なものその他特殊の必要あるものについては、その必要避くべからざる限度で、第三十二条から第三十二条の五までの労働時間及び第三十四条の休憩に関する規定について、厚生労働省令で別段の定めをすることができる。
- 2.前項の規定による別段の定めは、この法律で定める基準に近いものであつて、労働者の健康及び福祉を害しないものでなければならない。
この条文の基本情報
労働時間及び休憩の特例とは何ですか?
定義労働時間及び休憩の特例とは、労働基準法第40条に定められた規定で、「別表第一第一号から第三号まで、第六号及び第七号に掲げる事業以外の事業で、公衆の不便を避けるために必要なものその他特殊の必要あるものについては、その必要避くべから…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働基準法第40条(労働時間及び休憩の特例)は、日本の労働基準法に含まれる条文です。
- 労働基準法第40条の条文原文は「別表第一第一号から第三号まで、第六号及び第七号に掲げる事業以外の事業で、公衆の不便を避けるために必要なものその他特殊の必要あるものについては、その必要避くべから…」で始まります。
- 労働基準法第40条は第四章に置かれています。
- 労働基準法の公布日は昭和22年4月7日です。
- 労働基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 労働基準法第40条の前の条は労働基準法第39条です。
- 労働基準法第40条の次の条は労働基準法第41条です。
- 労働基準法第40条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第40条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049 - 本サイト収録
労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第40条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000049/40
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働基準法40条は、公衆の不便を避ける一定の事業について労働時間と休憩の特例を省令に委任する規定。施行規則25条の2で常時10人未満の特例事業場は週44時間が法定となる。
Q · 週40時間を超えて働いても残業代が出ないことがあるって本当?
業種と人数次第で週44時間まで合法になりえます
労働基準法40条と施行規則25条の2により、商業・映画演劇業・保健衛生業・接客娯楽業で常時10人未満の特例措置対象事業場は、週の法定労働時間が44時間です。週40〜44時間分には割増賃金の義務がなく、36協定も不要になりえます。ただし1日8時間の上限は変わらず、日8時間超は特例事業場でも割増の対象です。従業員が10人以上になると特例は消え、週40時間に戻ります。
解説
街角の個人経営のレストラン、従業員が10人に満たないクリニック、小さな映画館。そこで働くあなたの「法定労働時間」は、週40時間ではない可能性がある。労働基準法40条は、公衆の不便を避ける必要などがある一定の事業について、厚生労働省令で労働時間と休憩の特例を定めてよいと、国会が役所に白紙委任に近い権限を渡した条文だ。この委任を受けた労働基準法施行規則25条の2が、商業・映画演劇業・保健衛生業・接客娯楽業で常時10人未満の事業場を「特例措置対象事業場」とし、週の法定労働時間を44時間に引き上げている。意味するところはシンプルだ。あなたが週42時間働いても、その2時間は法律上の「時間外労働」ではない。だから25%の割増賃金は付かないし、36協定すらなくても合法。多くの労働者は週40時間を超えれば残業代が出ると信じているが、あなたの職場がこの特例に当たるなら、その前提が崩れている。
法的な位置づけ
労働基準法40条は、別表第一の一部の事業を除く事業のうち、公衆の不便を避けるため必要なものその他特殊の必要があるものについて、労働時間(32条〜32条の5)および休憩(34条)の規定の特例を厚生労働省令で定める権限を認める委任規定である。特例は法律の基準に近く、労働者の健康および福祉を害しない範囲に限られる。
よくある質問 AI による整理
Q1特例措置対象事業場とは何ですか?
商業・映画演劇業・保健衛生業・接客娯楽業のうち常時10人未満の事業場のことです。労働基準法施行規則25条の2により、週の法定労働時間が44時間とされます。
Q2週44時間の特例が認められる4業種は?
商業(小売・卸売等)、映画・演劇業、保健衛生業(病院・診療所等)、接客娯楽業(飲食・旅館等)の4業種です。製造業や建設業は含まれません。
Q3労働基準法施行規則25条の2とは何ですか?
40条の委任を受け、特例措置対象事業場の週法定労働時間を44時間と定める省令です。委任元の40条と一体で読む必要があります。
Q4特例事業場でも36協定は必要ですか?
週44時間以内なら36協定なしでも合法です。ただし週44時間や1日8時間を超えて働かせる場合は、特例事業場でも36協定の締結・届出が必要です。
Q5特例事業場で1日8時間を超えたらどうなりますか?
1日8時間の上限は特例でも緩和されません。日8時間超の部分は特例事業場でも割増賃金(25%以上)の対象になります。
Q6特例事業場の残業代はどう計算しますか?
週は44時間、日は8時間を基準に、それぞれ超えた分を割増対象として計算します。週枠と日枠を別々に判定するのがポイントです。
Q7労働基準法40条と41条(適用除外)の違いは?
40条は労働時間の上限を週44時間に緩めるだけですが、41条は管理監督者等について労働時間・休憩・休日の規定自体を適用除外します。緩和の度合いが異なります。
Q8特例事業場でも変形労働時間制は使えますか?
使えます。1か月単位の変形労働時間制等を併用でき、その場合は変形期間を平均して週44時間以内に収まるかで判断します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの会社、週40時間超えてるのに残業代が出ないんですけど違法じゃないんですか?
業種と規模次第です。労働基準法40条と施行規則25条の2により、商業・映画演劇業・保健衛生業・接客娯楽業で常時10人未満の事業場(特例措置対象事業場)は、週44時間までが法定労働時間。40から44時間分は割増賃金の対象外で、36協定も不要です。実務のポイント:この特例は「週」の枠だけで、1日8時間の上限は変わりません。日8時間を超えた分は特例事業場でも割増の対象。週44時間の話と日8時間の話を混同させて支払いを逃れる事業者がいるので、必ず日単位でも分けて計算する
Q2特例事業場かどうか、どうやって見分けるんですか?
二つの条件です。業種が施行規則25条の2の4業種(商業、映画・演劇業、保健衛生業、接客娯楽業)に該当し、かつ常時使用する労働者が10人未満であること。両方そろって初めて週44時間になります。実務のポイント:「常時10人未満」はパート・アルバイトも頭数に入ります。繁忙期だけ10人を超える店は判断が微妙で、実務では常態として何人かで判断する。労基署は業種該当性まで教えてくれるので、申告前に匿名で電話相談しておくと交渉材料になる
Q3従業員が10人を超えたら、過去の残業代もさかのぼって請求できますか?
10人以上になった時点から週40時間が法定に戻るので、それ以降の40時間超は割増対象です。過去分は当時の人数で判断され、特例事業場だった期間は44時間が基準のまま。賃金請求権の消滅時効は原則3年(労働基準法115条の当面の経過措置。最新の改正状況をご確認ください)です。実務のポイント:タイムカードや勤務表でいつ10人を超えたかを記録しておくと、その日を境に請求できる残業代がジャンプする。人数が増減する職場では、月ごとの在籍人数が金額を左右する隠れた証拠になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「日本の労働時間は法律で週40時間と決まっている」と誰もが思っているが、40条と施行規則25条の2により、小規模の商業・サービス業では週44時間が法定。全員一律ではない
- 特例で週44時間まで、というところまでは知っている人もいる。だが見落としがちなのは、それでも「1日8時間」の上限は1ミリも動かないという点。週の枠だけ見て日の枠を忘れると、本来取れるはずの日単位の残業代を取り逃す
- 「うちは零細だから労基法は適用されない」という問いの立て方そのものが間違っている。40条が緩めるのは労働時間と休憩の一部だけで、最低賃金も割増賃金も解雇規制も零細企業に等しく適用される。例外の範囲を実際より広く誤解した側が、泣き寝入りする
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 週の法定労働時間 | 40条+施行規則25条の2:特例事業場は週44時間 | 32条:原則 週40時間 41条:管理監督者等は労働時間規定そのものが適用除外 |
| 適用の前提 | 4業種かつ常時10人未満の事業場 | 全事業に原則適用 管理監督者・機密事務取扱者・監視断続労働等 |
| 1日8時間の扱い | 8時間の上限は変わらない(緩和されない) | 1日8時間が上限 1日の上限規制も適用除外 |
| 割増賃金 | 週44時間・日8時間を超えた分は割増対象 | 週40時間・日8時間超は割増対象 時間外・休日割増は原則不要(深夜割増は適用) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も特定の業務について労使の書面約定+主管機関の核定により労働時間の特例を認めるが、業種・人数で一律に定める日本の特例とは仕組みが異なる。
韓国は運送・保健業等の特定業種について労使合意で休憩・労働時間の特例を認める。業種限定の点で日本40条と発想が近い。
ドイツは労働協約(Tarifvertrag)による労働時間の例外を広く認める。緩和の主体が省令ではなく労使協約である点が日本と対照的。
米国は職種・業態ごとに残業規制の適用除外(exemption)を細かく定める。事業規模で一律に緩和する日本の特例とはアプローチが異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが従業員8人の居酒屋を経営している。週42時間のシフトを組んでいて、残業代を払っていないと元従業員に労基署へ駆け込まれた。だが特例措置対象事業場なら週44時間までは法定内、その2時間に割増義務はない。慌てて支払う前に、自分の業種と人数がこの特例に当たるかを確認する
- もし、あなたのパート先のドラッグストアが従業員9人だったら? 週43時間働いても、40時間を超えた3時間分の残業代は1円も出ない計算になりうる。これは違法ではなく、施行規則25条の2が正式に認めた合法の世界だ
- 従業員が10人になった瞬間、特例は消える。週40時間が法定に戻り、40時間超はすべて割増の対象。人数たった1人の差が、毎週の人件費を丸ごと変える
- 退職して3年が経とうとしている。あの小さなクリニックで毎週42時間働かされた分を取り戻したい。だが賃金請求権の時効は原則3年。特例事業場だったかどうかで、そもそも請求できる時間数が変わる。動くなら今すぐだ
学説
通説:40条による省令への委任は、2項が『法律で定める基準に近いもの』『労働者の健康及び福祉を害しないもの』と限界を画しており、白紙委任ではなく、緩和は週44時間が上限と解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:労働基準法制定時に、公衆の不便を避ける必要がある一定の事業について労働時間・休憩の特例を省令に委任する規定として設けられた。
- 2.平成6年(1994年) 改正:週40時間制の段階的実施に伴い、施行規則25条の2で常時10人未満の特例措置対象事業場について週44時間の特例が整備された。
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