要点労働基準法 36 条は、労使協定の締結と労働基準監督署への届出を条件に、法定時間外・休日労働を認める規定。協定があっても月 100 時間未満・年 720 時間以内の上限を超えてはならない。
Q · 残業させるのに『36 協定』って本当に必要なの?
必要です。なければ残業は労基法違反です
労働基準法 36 条により、会社が 1 分でも法定時間外・休日労働をさせるには、過半数労働組合(なければ過半数代表者)と書面で協定を結び、労働基準監督署へ届け出る必要があります。届出がなければ、その残業は 32 条・35 条違反として 119 条の刑事罰(6 か月以下の拘禁刑または 30 万円以下の罰金)の対象です。さらに 2018 年改正で、協定があっても月 100 時間未満・複数月平均 80 時間以内という絶対的上限が課されています。
残業代が出るかどうかの前に、もっと根本的な事実がある。会社があなたに1分でも残業をさせるには、見えない一枚の紙が要る。労働基準法は1日8時間、週40時間を超える労働を原則として禁じている(32条)。その禁止を解除する唯一の鍵が、この36条の協定、通称「サブロク協定」だ。会社が過半数労働組合(なければ過半数代表者)と書面で協定を結び、労働基準監督署へ届け出て初めて、合法的に残業や休日労働をさせられる。逆に言えば、36協定を出していない会社の残業は、それ自体が犯罪(119条、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金)だ。さらに2018年の働き方改革で、この協定にも天井がついた。原則は月45時間、年360時間。特別な事情があっても月100時間未満、年720時間、複数月平均80時間以内。この80時間、100時間という数字は偶然ではない。過労死の労災認定基準、いわゆる過労死ラインを、そのまま法律に書き込んだものだ。
労働基準法 36 条は時間外労働・休日労働に関する労使協定(36 協定)を定める規定である。使用者が過半数労働組合または過半数代表者と書面で協定を締結し行政官庁へ届け出ることを要件として、法定労働時間および法定休日の原則(32 条・35 条)を解除する効力を生じさせる規定として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労働基準法 36 条に基づき、使用者と過半数代表が結ぶ時間外・休日労働の労使協定です。書面で締結し労働基準監督署へ届け出て初めて、合法的に残業をさせられます。
会社に協定の写しを請求できるほか、届出の有無は労働基準監督署で確認できます。会社が掲示・備付けで周知する義務もあるため、見当たらない場合はその旨を尋ねてください。
通常予見できない業務量の大幅増加に臨時で対応するため、原則の月 45 時間・年 360 時間を超えて労働させられる枠です。ただし月 100 時間未満・年 720 時間以内という絶対的上限は超えられません。
原則は月 45 時間・年 360 時間。特別条項でも月 100 時間未満、複数月平均 80 時間以内、年 720 時間以内が絶対的上限で、これを超える協定や労働は 36 条 6 項違反です。
対象期間は 1 年間に限られます(36 条 2 項)。多くの会社は 1 年ごとに締結・届出を更新しており、期限切れのまま残業させていれば違法状態になります。
労基法 41 条の管理監督者に該当すれば労働時間規制の適用外です。ただし役職名だけの『名ばかり管理職』は該当せず、上限規制も及びます。
新技術・商品・役務の研究開発業務は 3 項から 6 項の上限規制が適用されません(11 項)。ただし無制限ではなく、労働安全衛生法の医師面接指導など健康確保措置は残ります。
建設業・自動車運転業務・医師などは猶予され、2024 年 4 月から上限規制が適用されました。それ以前から大企業は 2019 年 4 月、中小企業は 2020 年 4 月に適用されています。
違います。2018年の改正で、特別条項を使っても月100時間未満、複数月平均80時間以内、年720時間以内という絶対的上限ができました(36条5項・6項)。これを超える協定を結んでも、その部分は無効で、違反すれば119条で刑事罰の対象です。業界裏話ヒント:協定書に「月150時間」と書いてあっても、それは法的に意味を持ちません。会社が分厚い協定書を見せてきても、見るべきは法定上限を守っているかどうかの一点です
その場合、1日8時間・週40時間を超える残業や休日労働は、すべて労基法32条・35条違反になります。会社には119条で6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の可能性があります。業界裏話ヒント:36協定を届け出ているかは、労働基準監督署で確認できます。会社が見せたがらないこと自体が一つのサインです。届出がなければ、あなたの残業命令は従う義務のないものです
問題あります。残業代の支払い(37条)と、労働時間の上限規制(36条)は別の話です。割増賃金を満額払っていても、月100時間以上働かせれば36条6項違反として刑事罰の対象になります。業界裏話ヒント:「ちゃんと残業代は出している」という会社ほど、時間そのものの上限を見落としがちです。お金で解決できる問題ではなく、時間の天井は命と健康を守る別ルールだと理解しておくと、いざというとき強いです
そこが核心です。過半数代表者は、投票や挙手など民主的な手続で選ばれなければなりません。会社が指名した人や、管理監督者(41条該当者)は代表者になれません。選出が不適正なら36協定そのものが無効です。業界裏話ヒント:実務では、この代表者選出が形だけというケースが非常に多い。協定の中身を争う前に「その代表は誰が、どうやって選んだのか」を突くと、協定全体を崩せることがあります。弁護士が真っ先に確認する弱点です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 役割 | 36 条:労使協定で時間外・休日労働の禁止を解除 | — |
| 発動の要件 | 書面協定の締結 + 労働基準監督署への届出 | — |
| 上限・基準 | 月 100 時間未満・複数月平均 80 時間以内・年 720 時間以内 | — |
| 違反の効果 | 119 条で刑事罰(協定なし・上限超過とも) | — |
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