要点労働基準法 41 条の 2 の高度プロフェッショナル制度は、年収 1,075 万円以上の専門職を労働時間規制から除外する。ただし年 104 日以上の休日など健康確保措置を欠くと適用除外は無効になる。
Q · 高プロ制度の対象だと言われたら、本当に残業代は一切出ないの?
健康確保措置を一つでも欠けば適用除外は無効になります
労働基準法 41 条の 2 により、年収 1,075 万円以上の高度専門職は、労使委員会の 5 分の 4 以上の決議・行政官庁への届出・本人の書面同意を条件に、労働時間・休憩・休日・深夜割増の規定が適用除外となります。ただし本条ただし書きにより、年 104 日以上の休日確保、健康管理時間の把握、健康確保措置のいずれかを使用者が講じていなければ、適用除外そのものが効力を失います。その場合は通常の労働者として過去の残業代を遡って請求できます。同意は撤回でき、不同意や撤回を理由とする不利益取扱いは禁止されます。
年収 1,075 万円以上のアナリスト、コンサルタント、ディーラー、研究開発職。あなたがこのいずれかで、ある日「あなたは高度プロフェッショナル制度の対象です」と告げられたら、その瞬間からあなたの残業代はゼロになる。労働時間、休憩、休日、深夜割増、これら労働基準法第 4 章の保護が丸ごと外れる。年次有給休暇だけが残る。だが多くの人が見落とす急所が、この条文の「ただし書き」に隠れている。会社は対象労働者にするために、年 104 日以上の休日確保、健康管理時間の把握、健康確保措置のいずれかを必ず講じなければならない。これを一つでも怠れば、適用除外そのものが効力を失う。つまり「高プロだから残業代は出ない」と言われても、会社が健康措置の一角を崩していれば、あなたは過去の残業代を全額遡って請求できる立場にある。さらにあなたの同意は撤回でき、断っても会社はあなたを不利益に扱えない。
労働基準法 41 条の 2 は高度プロフェッショナル制度を定める規定であり、高度の専門的知識を要し従事時間と成果の関連性が通常高くない業務に従事する年収 1,075 万円以上の労働者について、労使委員会の決議・行政官庁への届出・本人の書面同意・健康確保措置を要件に、労働時間・休憩・休日・深夜割増の規定の適用を除外する制度をいう。
AI 輔助整理,以條文原文為準
年収 1,075 万円以上の高度専門職を、労働時間・休憩・休日・深夜割増の規定から除外する制度です(労基法 41 条の 2)。年次有給休暇だけは残ります。
金融商品の開発、ディーリング、アナリスト、コンサルタント、研究開発など、厚生労働省令で定める高度の専門的業務に限られます。誰でも対象にできるわけではありません。
年 104 日以上かつ 4 週 4 日以上の休日確保、健康管理時間の把握、有給休暇付与や健康診断などの措置です。一つでも欠けると適用除外が無効になります。
必要です。委員の 5 分の 4 以上の多数による決議と、行政官庁への届出がなければ制度は発効しません。届出がなければ適用除外は無効です。
管理監督者(41 条)は深夜割増が残りますが、高プロ(41 条の 2)は深夜割増も含めて完全に除外されます。要件も高プロの方が厳格です。
もらえます。高プロで除外されるのは労働時間・休憩・休日・深夜割増のみで、第 39 条の年次有給休暇は適用され続けます。
請求できます。健康確保措置や届出を欠き適用除外が無効なら、通常の労働者として在社記録に基づき過去の割増賃金を遡って請求できます。
未払賃金の請求権の時効は各支払日から 3 年です(労基法 115 条、当分の間 3 年)。最新の改正状況をご確認ください。
通称はそう呼ばれますが、正確には労働時間・休憩・休日・深夜割増の規定を対象労働者に適用しない制度です(本条第一項)。年次有給休暇(39 条)だけは残ります。対象は年収 1,075 万円以上の高度専門職に限られ、誰でも対象にできるわけではありません。業界裏話ヒント:会社が制度を入れていても、決議の届出や健康確保措置が欠けていれば適用除外は無効。「うちは高プロだから」という説明を鵜呑みにせず、まず届出と措置の実在を確認するのが分かれ目です。
それは法律で明確に禁止されています。本条第一項第六号は、同意しなかった対象労働者への解雇その他不利益な取扱いを禁じており、同意の撤回も同様に保護されます。業界裏話ヒント:報復は「不同意の直後に評価が急落した」といった時系列で立証されることが多い。同意を求められた日付と、その後の評価・配置の変化を記録しておくと、後で不利益取扱いを争うときの決定的な証拠になります。
対象業務に就き、かつ「支払われると見込まれる賃金の額」が厚生労働省令の定める額(1,075 万円)以上であることが要件です(本条第一項第二号、労働基準法施行規則 34 条の 2)。見込み額が基準を下回れば対象外で、その状態で残業代をゼロにされていれば違法です。業界裏話ヒント:賞与変動で実際の年収が基準を割ったのに高プロ扱いが続いていたケースは、適用要件を満たさず無効を主張できる余地がある。年収の「見込み」と「実績」のズレは見逃されやすい急所です。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 除外される規定 | 41 条の 2:労働時間・休憩・休日・深夜割増を完全除外(年休のみ残る) | — |
| 対象者 | 年収 1,075 万円以上の高度専門職(厚労省令の対象業務) | — |
| 成立要件 | 労使委員会 5 分の 4 決議+届出+本人書面同意+健康確保措置 | — |
| 無効になる急所 | ただし書き:健康確保措置を一つでも欠くと適用除外が全部無効 | — |
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