要点労働基準法 96 条の 3 は、附属寄宿舎が安全衛生基準に反する場合に、行政官庁が使用者へ使用停止・変更等を命じ、住む労働者にも退去等を命じうると定める。命令違反は罰則の対象。
Q · 会社の寮が危なかったら、役所が止めてくれるんですか?
はい。労基署が会社に使用停止を命じられ、住人にも退去等を命じうる
労働基準法 96 条の 3 により、事業の附属寄宿舎が安全衛生基準に反する場合、行政官庁(労働基準監督署)は使用者に対し、建物の全部または一部の使用停止・変更その他必要な事項を命じることができます。これは行政処分であり、従わなければ罰則の対象になります。さらに第 2 項では、住む労働者にも退去や立入禁止など必要な事項を命じられます。守る命令と退去させる命令が同じ条文の表裏に同居している点が、この規定の特徴です。
会社の寮、社員寮、技能実習生の宿舎、建設現場の飯場。そこで火災報知器が壊れていたり、定員を超えて人が詰め込まれていたり、消火設備がなかったとする。労働基準監督署はその寄宿舎を調べ、使用者に「この建物の全部または一部を使うな、改善しろ、その他必要なことをやれ」と命じることができる。これが労働基準法 96 条の 3 だ。押さえておくべきは、この命令が「お願い」ではなく行政処分(役所があなたに直接下す、法的拘束力のある決定)だという点。従わなければ罰則が控えている。さらに 2 項では、役所は使用者だけでなく、そこに住むあなた(労働者)に対しても、退去や立入禁止といった必要な事項を命じられる。つまりこの一条は、危険な寮に住む人を守る盾であると同時に、あなたを住み慣れた部屋から押し出す力にもなる。守る命令と退去させる命令が、同じ条文の表と裏に同居している。
労働基準法 96 条の 3 は寄宿舎使用停止命令等を定める規定であり、事業の附属寄宿舎が安全衛生基準に反する場合に、行政官庁が使用者へ全部または一部の使用停止・変更その他必要な事項を命じ、住む労働者にも退去等の必要な事項を命じうる行政処分権限を規律する。同法 96 条の安全衛生基準を担保する執行手段として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
社員寮、技能実習生の宿舎、建設現場の飯場など、事業に附属して労働者を寄宿させる施設をいいます。労働基準法 96 条以下の安全衛生基準と監督の対象になります。
行政官庁、実務上は所轄の労働基準監督署が出します。労働基準法 96 条の 3 に基づき、安全衛生基準違反があれば使用者に使用停止・変更等を命じます。
労働基準法 104 条に基づき、所轄の労働基準監督署に違反事実を申告します。匿名でも受理され、危険箇所の写真など具体的資料があると調査が早く動きます。
命令違反は刑事罰の対象となり、行政処分として記録に残ります。軽い行政指導と同感覚で無視すると、会社ごと刑事手続に巻き込まれる恐れがあります。
労働基準法 96 条と、委任省令である事業附属寄宿舎規程・建設業附属寄宿舎規程で定められています。換気、定員、消防設備、避難経路などが対象です。
争えます。行政処分なので、審査請求は処分を知った日の翌日から 3 か月以内、取消訴訟は 6 か月以内に申し立てる必要があります。
なります。事業に附属する寄宿舎であれば国籍を問わず対象で、定員超過や換気不良などがあれば 96 条の 3 で使用停止命令が出されることがあります。
違法です。労働基準法 104 条 2 項が申告を理由とする解雇その他の不利益取扱いを禁止し、違反した使用者には罰則もあります。
出ていく前に、まず労働基準監督署へ申告する手があります。労働基準法 104 条で労働者は違反事実を申告でき、基準違反なら 96 条の 3 で監督署が会社に是正や使用停止を命じます。業界裏話ヒント:監督署は在寮中の申告を優先しやすく、危険箇所の写真と「どこがどう危ないか」を具体的に示すと調査が早く動く。出てしまうと現場確認が難しくなり後回しにされがちです
96 条の 3 第 2 項で、監督署は労働者にも退去など必要な事項を命じられます。代替の宿舎を用意するのは本来使用者の責任ですが、法的強制は強くありません。業界裏話ヒント:命令と同時に住人の移転先が宙に浮きがち。だから申告する側は、命令が出る前に会社へ「停止になったら住む場所はどうなるのか」を文書で確認し、代替宿舎の約束を取り付けておくと、いざというとき路頭に迷わずに済む
労働基準法 104 条 2 項は、申告を理由とする解雇その他の不利益取扱いを明確に禁止しています。違反した会社には罰則もあります。監督署は申告者が誰かを会社に明かさない運用です。業界裏話ヒント:匿名での申告も受け付けてくれます。報復解雇に踏み切れば会社側がさらに重い違反を重ねることになるので、実務上は会社も手を出しにくい。恐れて泣き寝入りするほうが損です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 96 条の 3:基準違反時の使用停止・変更命令(執行手段) | — |
| 発動の前提 | 既存の寄宿舎が安全衛生基準に反していること | — |
| 労働者の関与 | 第 2 項で労働者にも退去等を命じうる/104 条で申告可能 | — |
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