要点労働基準法104条は、労働者が労基法違反の事実を行政官庁や労働基準監督官に申告できると定める。使用者は申告を理由に解雇など不利益な取扱いをしてはならない。
Q · サービス残業を労基署に通報したら、会社にクビにされたりしませんか?
通報を理由にした解雇は違法で、会社が刑事罰の対象になります
労働基準法104条1項により、労働者は会社の労基法違反の事実を労働基準監督署(行政官庁)や労働基準監督官に申告できます。そして2項が、申告を理由とする解雇その他の不利益な取扱いを禁止します。違反した使用者は第119条により6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象となります。つまり通報した社員を報復解雇すれば、解雇した会社側が犯罪を犯したことになり、労働者は解雇無効を争えます。
毎日のサービス残業、勝手に天引きされる罰金、有給を取らせない上司。おかしいと気付いていても、声を上げたら干されると思って黙っている人は多い。労働基準法第104條は、その黙りを破るための武器をあなたに渡す。第1項は、会社が労基法やその命令に違反している事実があるとき、労働者が労働基準監督署や労働基準監督官に「申告」できると定める。ここで重要なのは「申告」という言葉だ。単なる相談や情報提供ではなく、行政に調査・是正を促す正式な権利として位置づけられている。そして第2項が本体の盾になる。使用者は、申告したことを理由に解雇その他の不利益な取扱いをしてはならない。違反すれば会社側が刑事罰の対象になる。つまりあなたが通報し、その報復でクビになったら、クビにした側が犯罪を犯したことになる。立場が逆転する条文だ。
労働基準法104条は監督機関への申告を定める規定であり、事業場に同法または同法に基づく命令の違反事実がある場合に、労働者が行政官庁または労働基準監督官へその事実を申告できる権利を認める。第2項は、使用者が申告を理由として解雇その他の不利益な取扱いをすることを禁止する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
会社の労基法違反の事実を行政に伝え、調査・是正を促す正式な権利です。労基法104条1項が根拠で、単なる相談や情報提供と異なり、行政監督を発動させる端緒になります。
労働基準監督官による臨検(立入調査)や是正勧告につながります。臨検は事業場全体に及ぶため、一人の申告が同僚全員の未払い残業代の遡及支払いを引き出すこともあります。
申告は104条に基づく正式な権利行使で、行政に調査・是正を促す位置づけです。相談は助言を受ける行為にとどまり、報復禁止(2項)の盾が明確に働くのは申告です。
その解雇は104条2項違反で無効を争えます。解雇無効の地位確認や慰謝料請求に加え、第119条に基づく刑事告発も検討できます。申告日と解雇日の近接が報復立証の鍵です。
残業代未払い、最低賃金割れ、違法な長時間労働、有給を取らせない、危険な機械の無防備使用など、労基法や関係命令に違反する事実全般が対象です。
できます。104条は「労働者」を対象とし、正社員・派遣・パートを問いません。派遣先での安全衛生違反なども申告可能で、2項の報復禁止の保護を受けます。
解雇に限りません。減給、降格、賞与カット、報復目的の配転、嫌がらせ的な業務命令や評価操作まで「その他不利益な取扱」に含まれます。
申告を理由に労働者へ解雇その他の不利益な取扱いをすると、104条2項違反として第119条により6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象になります。
匿名でも申告自体は受け付けられ、臨検につながることもあります。ただ調査の深掘りや追加聞き取りができないため、記名のほうが実効性は高い。業界裏話ヒント:記名で申告し、第105條の守秘義務を根拠に「誰が申告したか会社に伝えないでほしい」と監督官に明言しておくと、実効性と匿名性の両取りに近づく。多くの人はこの一言を言わずに、ただ匿名を選んで調査が空振りに終わっている
評価操作・降格・減給も第2項の「その他不利益な取扱」に含まれ、第119條の刑事罰対象になります。解雇だけが禁止対象ではありません。業界裏話ヒント:報復だと立証する鍵は時間的近接です。申告の前後で評価や処遇がどう変わったかを記録に残しておくと、会社の「もともと評価が低かった」という後付けの弁解を崩せる。動く前に証拠、が鉄則
できます。申告権は在職・退職を問わず行使でき、違反事実が存在すれば対象です。ただし退職後は第2項の不利益取扱いの盾が効く場面が少なくなります。業界裏話ヒント:在職中なら未払い残業代の請求(賃金請求権の消滅時効は当面5年、当分の間3年)と申告をセットで動かすと、行政の是正圧力を交渉材料にできる。辞めてからより、辞める前の一手のほうがレバレッジは大きい(最新の改正状況をご確認ください)
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 104条:労働者の申告権と申告を理由とする不利益取扱いの禁止 | — |
| 誰に向けた規定か | 労働者(申告権)+使用者(報復禁止義務) | — |
| 発動の場面 | 違反事実を発見し行政に申告するとき | — |
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